コメディ・ライト小説(新)

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ハーバリウム
日時: 2019/04/22 16:55
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

転生したサクラはこの異世界でどんな活躍をするのか?元、いじめられっ子
だった彼女の異世界冒険譚―!

第一章【生活開始編】>>01-08
1.運命の出会い >>01
2.異世界の事 >>02
3.リースの最後 >>03
4.ダンピールとサクラ >>04
5.ティターニアとリヴ >>05
6.吟遊詩人ソアラが語る >>06
7.クランベルとリース >>07
8.管理人の最初で最後の初恋 >>08

第二章【オーク暴走編】>>09-19
9.オーガ >>09
10.鬼の事情 >>10
11.鬼よりも鬼らしい鬼 >>11
12.バジルとオレガノ >>12
13.同盟 >>13
14.道化師の口車 >>14
15.バジルの謀反 >>15
16.vsオーク軍、開戦 >>16
17.それぞれの役職 >>17
18.オレガノの双子 >>18
19.ウィールの話 >>19

20.獣人の同盟 >>20

Re: ハーバリウム ( No.6 )
日時: 2019/04/20 13:48
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

リヴ「この森には幾つかの種族がいる。オーガ、エルフ、ゴブリンとか。
この村には多くの種族が集まってる」
多くの村人を掻き分け人混みの中を進む。綺麗な琴の音と凛とした声だ。
演奏が終わり人々が消えた。すると歌っていたエルフの青年がサクラたちの
方を向いた。深緑の髪に閉じられた両目。
???「リヴ、彼女がティターニア様が言っていた新しいリーダーかな?」
リヴ「あぁサクラ・クランベルとその従者のウィール・スカーレットだと」
青年は切り株から立ち上がった。
ソアラ「僕はソアラ、戦力にはなれないかもしれないけど他の事では君を
全力で支えさせてもらうよ」
サクラ「あ、ありがとうございます」
ソアラ「よしてくれサクラ様、敬語なんて必要ないさ」
ソアラは困ったように笑った。
???「もしかしてその人がクランベル様の子っすか?俺、ユータっす!!」
ゴブリン、ユータは訊いてもいないのに名乗って来た。
ソアラ「そうだ。大昔、貴方にそっくりな男がいたんだ。彼も貴方同様
クランベルの名を持ち人間だった。最初のほうは非力な人間なのにと
思っていたが次第に彼の器の大きさと性格に惹かれていった。彼は自身の
持つスキルに先駆者と調整者とそれぞれ名付けていた。先駆者はここには
無いオリジナルの魔法やスキルを作成できるスキル、調整者は相手の
スキルを封印したり逆に解いたり出来るスキルだと」
そういえば魔王カイラも先駆者、調整者と言っていた。
ソアラ「今では他にも自身のスキルに名前を付ける人物も多くいる。彼が
始めたことだ彼は本当の先駆者だったよ」
知ったような口ぶりだ。そのクランベルと言う男を見たかのような…。
ティターニアさんの言っていた彼はその男だと推測できる。

Re: ハーバリウム ( No.7 )
日時: 2019/04/20 14:08
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

リヴ「クランベルについてもっと知りたい?そりゃあ知ってるが…」
???「あらその人がサクラ・クランベル様ね?聞いていた通りそっくりですね」
白いドレスを着たエルフの女性、彼女はエルフ族の長ルミエルだ。
ルミエル「クランベルについて知りたいの?いいわよ話してあげる」

時は遡り数十年前、この森のリーダーをしていたクランベルは一人の少女を
助けた。その少女こそリースだ。彼女が身の丈に合わない四代精霊の
サラマンダーを身に宿していることを知った。
ルミエル「クランベル、その子をどうするつもり?」
クランベル「助ける。熱と疲労で倒れてるんだ。寝かせてやろう」
ルミエル「そうじゃなくてその子に宿ってる精霊の力よ。暴走しても
可笑しくないのよ」
クランベルはリースを抱き小屋の中にあるベッドに寝かせた。村人たちは
氷水を袋に入れ、それをリースの額に乗せる。
クランベル「ある程度、彼女が大きくなるまでここで彼女を居候させる。
その間は俺のスキル調整者で彼女の力を抑えておく」
クランベルはずっとリースのいるベッドを離れなかった。一週間が過ぎ
彼女は大分元気を取り戻した。それから彼は彼女に剣術の指南をした。
ルミエル「お疲れ様リース」
リース「ルミエルさん」
ルミエル「クランベル相手にあそこまで粘れるなんて貴方、凄いわね。
そのうち彼を倒しちゃうんじゃないかしら?」
ルミエルがそう言うとリースは照れながら首を横に振る。
リース「そんな…あの人はとても強い。私なんかまだまだです」
ルミエル「本当よね~ここに彼が来た時もエルフのみならず鬼まで相手に
しても一切傷つけられなかったのよね…本当に人間なのかしらね彼って」
更に時は経ったある日、リースも大人になり彼女は冒険家になることを
決意した。

Re: ハーバリウム ( No.8 )
日時: 2019/04/20 14:28
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

クランベル「冒険家、ねぇ…なりたいなら好きにしろよリース」
リース「クランベルさんも一緒になろうよ冒険家に」
リースにクランベルはそっと微笑んだ。
クランベル「自覚しているだろうがそろそろ俺のスキルを解こうと思う。
お前はもう大人、充分戦える。俺がサラマンダーの力を抑えなくても良いだろ。
どうなるか、分かってるだろ」
クランベルの少し低い声がリースの耳に入る。彼女は頷いた。
リース「寿命が縮んでいく、それは分かってるよ。ここも楽しいし感謝してる
だけど私、冒険家になりたいって思ってたから」
クランベル「…だったら俺がとやかく言う必要はねえな。頑張れやリース」
クランベルはネックレスと懐中時計を渡した。彼が大切にしていた物。
それを受け取りリースは森を出た。
ルミエル「何だか彼女の父親みたいねクランベル」
クランベル「俺が、か?…俺も寿命ってのがあるんでね」
クランベルが咳き込む。微かに彼の吐き出した血が見えた。寿命が
近付いているようだ。
クランベル「何か感じるんだよ。アイツは最後に良い奴と出会う、ソイツは
彼女と離れた後きっとここに来るぜ。俺もソイツの守護霊になって
帰って来るかもな!」
クランベルは笑った。そんな彼にティターニアは恋をしていた。ある日、
ティターニアはクランベルに話をする。
ティターニア「貴方にはここにいて欲しいのです。森を支えてくれた
貴方に死んでほしくない。それに…私の初恋相手ですから」
クランベル「何だァ?告白か」
ティターニア「えぇそんな感じです。それで寿命を延ばしませんか」
その言葉でクランベルは少し笑みを消した。
クランベル「俺は充分ここで楽しく暮らしたからな。これ以上望んだら
罰が当たるぜ。ってなわけで悪ィなティターニア、俺は長生きしない。
その代わり、此処に来た人間をお前が支えてやってくれよ」

Re: ハーバリウム ( No.9 )
日時: 2019/04/20 16:19
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

夕方、事件は始まった。日が沈み始めフードを外したウィールは村人たちと
共に見回りに出かけた。突然テレパシーによりリヴから連絡があった。
リヴ『人手が欲しい、話は聞いてくれそうもねえし村長に報告したほうが
良いと思ってな。急げよ、結構ピンチなんだからな!』
一方的に連絡され一方的に切られた。だがリヴの声からして切羽詰まっていた
のかもしれない。急いだほうが良いかもしれない。部屋を出て村を出ていく。
そして走る。遠くから投げ飛ばされたリヴが近くの大木にぶつかる。
サクラ「リヴ!」
リヴ「前!!」
サクラは横に跳んだ。炎が放たれた。数人の鬼がいる。空中からウィールは
着地した。
サクラ「あれって…まさか!」
ウィール「戦闘種族の鬼なだけあって能力が高い。周りは眠らされてる
だけだ。怪我はしていない。サポートに回ってるのは一人だ。残りは
全員前線で戦ってた」
6人か…。実戦なんてしたことないけど頑張れる気がする。上手く事を
運ぶことが出来れば全員仲間に出来そうだ。それならやってみるしかない。
考えを感じ取ったのかウィールはサクラのほうを見て頷いた。
サクラ「ここは一旦落ち着きませんか?私はこの近くの村の村長
サクラ・クランベルです」
鬼たちの若大将ツバキ、妹モモカ、幹部キキョウ、アヤメ、ヒスイ、クロハ
この6人だ。
モモカ「やっぱりそうです…人間が魔物を従えているなんて」
ツバキ「なら…殺すだけだ。どうせ嘘を吐くだろうしな」
サクラ「え!?か、勘弁してよ!私、何も分かってないんだけど!!ッ!?」
何かを感じ脚を開き下に屈んだ。
ヒスイ「人間としては能力が高いな。スキル持ちってところか。若しくは
直感、かな」

Re: ハーバリウム ( No.10 )
日時: 2019/04/20 17:08
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

ウィール「悪いが大人しくしてもらう」
ウィールはモモカの背後から手刀を落とし気絶させる。
ツバキ「なっ!?ダンピール、いつの間に…」
ウィール「お前らを相手しているのはサクラ様だ。余所見はしない方が
良いと忠告しておこう」
ウィールは微かに笑みを浮かべた。サクラを負かすことは出来ない、
そう言っているような笑みだ。二人の間に気絶したヒスイが地面を転がって
来た。アヤメの弓矢の雨を前にサクラは片手を前に突き出した。
大きな魔法陣から青い光の線が幾つも放たれる。その光は弓矢の勢いを
殺していく。この魔法もオリジナルで飛び道具、魔術の力を殺すことが出来る。
アヤメの足元と頭上に二つの魔法陣が現れる。そしてアヤメは檻で
捕らえられた。休んでいる暇はない。影から現れたキキョウの二本の
小太刀を躱しすぐに相手の背後を取り背中に手を当てる。キキョウの身動きを
封じることが出来た。一息吐いてツバキのほうを見た。呆気に取られている。
ツバキ「そういえばアンタ…クランベルって…」
サクラ「うんサクラ・クランベルって…」
魔術を解除し、そう言うとツバキが深く頭を下げた。な、何だろう…?
ツバキ「あのクランベル様だったか…申し訳ない!」
サクラ「あ、あー否!わ、私も悪かったって。大丈夫だから。死人もいないから
大丈夫だって」
彼らを村に招き、そこで詳しい話を聞くことにした。



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