コメディ・ライト小説(新)
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- 俺のメイドは龍神様!!〔2期決定〕
- 日時: 2019/05/02 11:13
- 名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12535
戦闘恋愛系小説。俺のメイドは龍神様です。
楽しんで読んで下さい。
制作中
登場人物
・Aalto Liliana Laemia【アールト・リリアーナ・レイミア】
容姿:水色の髪は後ろで一つ結びされている。ホワイトブリムを頭につけていて、桃色の目。メイド服を着ていて、ロリータシューズを履いている。
備考:龍神様であり、今はアレンの屋敷のメイド長を担当している。
性別:♀
・Allen Fulbert 【アレン・フルバート】
容姿:黒の髪に綺麗な青い瞳。白の服に黒の襟。黒のネクタイをつけていて、ズボンは白。ベルトは黒の白黒。ブーツは黒の革で出来ている。
備考:リリナと同じ能力を持つ。リリナに好意を寄せるが…
性別:♂
・Elka Naz Mart 【エルカ・ナズマート】
容姿: 桃色のロングヘアー。顔の頬に青いマークが書かれていて、青と赤のオッドアイ。ローブを着ていることが多く、黒のパンプスを履いている。
備考:占い師を昔までやっていた。その後悪魔と契約をし…
性別:♀
・Luna 【ルーナ】
容姿: 黒の短い髪に黒の猫耳。尻元からは猫の尻尾が生えている。緑色の目で髪はぐしゃぐしゃ。手が猫の手になっていることが多い、悪魔。
備考:エルカとはとある関係を結んでいた。
性別:♂(本人は女と名乗るが実際は男です)
・Carella Elfeven 【カルエラ・エルフェブン】
容姿: 金髪で凛々しい赤い瞳を持つ。大人っぽい顔立ちや体。一般は白の白衣らしき物を着ていて中着は黒。
備考:元はリリナを狙う者だったが、今ではリリナ達の家族の一人でもある。
性別:♀
【第二期から追加された人物】
・Relena Reidi 【リレイナ・ライディ】
容姿: 桃色の髪はツインテールにされている。青と赤のオッドアイで幼女体型。赤のコートを着ていて、頭に桃色の猫のけも耳が生えている。尻元から尻尾が生えている。赤いフリルのスカートが特徴のアマロリ。
備考: 闇獣屋敷と言う所から来たお嬢様的存在だった。現在は…!?
性別: ♀
・Loran Regnato 【ロラン・レグナート】
容姿: 白の髪に黒のパーカーを着ている。目は青色でどこかアレンに似ている。たまにタキシードを着ていることがある
備考: リレイナとは付き合っていて彼女をとても愛していた。だが…
性別: ♂
・Chen Curlua 【チェン・キュルルア】
容姿: 紺色の髪に黄色の星の飾りがチラチラと飾ってある。耳が青い羽のよう。首元に黒の鎖がついていて、和服を着ている。目の色は黄色と青のオッドアイ。
備考: 精霊であり、普段は足元が透けている。おっちょこちょいで、見た目は女みたい
性別: ♂
・word 【ワード】
容姿: 黒髪で青赤のオッドアイ。丸めがねをつけていててマフラーを巻いている。白のボタン付きの服に黒の長ズボン。黒のローファーを履いている。
備考: 通称レミィと呼ばれている小さい大人。遊び人でもある。
性別: ♂
~~俺のメイドは龍神様!! 1期~~
第0章 声
>>1 第0章 声
第1章 メイド
>>2
>>3
>>4
>>5
>>6
>>7
第2章 尋ね人
>>8
>>9
>>10
>>15
>>16
>>17
第3章 処刑台
>>18
>>19
>>20
>>21
第4章 最期
>>22
>>23
俺のメイドは龍神様!!【第二期!】 一期から閲覧することをおすすめします。
第0章 悲しみ
>>26
第1章 探し人を探しに
>>27
>>28
>>29
>>30
- Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.18 )
- 日時: 2019/04/30 10:54
- 名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
第3章 処刑台
「おしゃべりは終わりのようね」
カルラはクスクスと笑う。するとカルラの背後から誰かが来た。
「カルラ様…」
「アレン、あなたが私に振り向いていたら…きっとこんなことにはならなかったわ」
カルラはエルナのほうに体を向けた。
「捕まえられたの?」
「はい。ただいま兵士たちが処刑の準備をしております。あと数分で龍神の首はなくなるでしょう」
アレンはその言葉を聞くと見開いた。リリナが捕まったことはすぐに分かった。カルラはアレンの表情を見て軽く笑みを見せた。
「私も鬼じゃないわ…。貴方がこちらの軍に入れば、リリナの処刑も考えるわ」
「決断は1つです」
エルカはカルラの隣に立つと、目を細めてアレンを見た。そして数秒間の間が空いた。
「へぇ、良い話に聞こえるが、勿論却下はする…。良いか、俺が居なくて誰があいつを幸せにするんだ。そもそも種族にこだわっている時点でおかしいんだよ、そんなの馬鹿なお前らにどの種族にでも共通することを言ってやろう…。良いか、人は人でも…龍は龍でもな…誰にだって幸せになるために生きる。誰にだって幸せになるために生きる権利を持ってるんだ!!!」
アレンは鋭い眼光をカルラと得るなに発して、太刀を握り住める。カルラとエルナは数分間無言になる。
「カルラ様…どういたしますか…」
「つまらない説法は終わった?気が済んだらまずあなたから首を跳ねてあげるわ…・…。剣間アレクト・ヴィランテーゼ。」
数分後エルナは通信機でやり取りをしていた。
「カルラ様、処刑の準備が整ったようです。」
「やれるもんならやってみな…。俺がお前に勝ったら、リリナをかえしてもらうからな…。そして、リリナに限らずもう他種族の処刑をやめてもらおう」
- Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.19 )
- 日時: 2019/04/29 12:35
- 名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「…乗ったわ。いつでも龍神の首を斬る事は出来る…」
「過ちを犯した奴らを処刑にするんだろ?」
エルカは溜息をつくと目を鋭くしアレンの前に立つ。
「リリアーナは、国の大臣を殺しました。なので処刑が決まったのです」
「だけどな…それだったらてめぇも同じなんじゃねぇか?カルエラ・エルフェブン。お前確か4年前…」
カルラは初めて焦った表情を出した。「黙りなさい」とカルラが言い放つと魔剣をアレンの首の元に近づける。
「4年前、カルエラ・エルフェブンは、暗殺組織に入っており、その組織の頭に体を売って今の強さを手に入れたは各国を巡り連続殺人犯となった…。syべ手は自分を忌み子として忌み嫌い差別してきた人間どもを…」
アレンは魔剣の刃を握る
「黙れ!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れええええええええええええええ!」
カルラは突き刺そうとするが自然と焦ってしまい、その攻撃は当たらなかった
「全然当たってねぇよ、お前、そんな、恵まれた容姿や才能を持っていながらで何でそんなことをしたのか…俺には到底理解が出来ない…だからこそだ。お前は今、変わらなければならない」
「あなたに何が分かるのよ!恵まれた環境で生まれ育ったあなたに…忌み子の私の何が分かるっていうのよ!」
カルラは目から涙を流しながらアレンの方を突き刺す。
「大切なものを失った悲しさと怒り…そして無力さ…俺だってそうだった。俺にはお前の全てが分かる。お前が剣を振る理由も、今泣く理由も、今怒る理由も全て」
太刀でカルラのの魔剣を弾き飛ばす。魔剣はそのまま地面に突き刺さった。
「変るんだ…カルラ。そして生き方を変えろ…全ては自分の自由と、幸せのためにな…」
アレンは太刀をしまった。するとカルラは俯きながら泣き始めた。
「私の負けよ…早く行きなさい…処刑が始まるわよ…」
アレンは「あぁ」と言いカルラに眼を配った。
「あなたがそこまで言うなら…あなたが世界を変えなさい…」
カルラは軽く微笑むとアレンの体力や怪我を回復させた。
「すまない、助かった。あとこれ」
アレンは地面に刺さった魔剣を地面から抜いてカルラの隣にそっと置いた。アレンは「じゃぁな」とだけ言い残し走って処刑場へと向かった。
「私も彼ほど強ければ…同じ事を考えていたかしら…」
「これよりリリアーナの処刑を始める」
教会の鐘と村人達の歓声が広まる。リリナは処刑台へとかけられていた。
「最期に言い残す言葉は…」
「私が…大臣を殺しました…」
リリナは輝き一つ無い死んだ目でそう呟いた。村人たちの歓声はより強くなっていった。
アレンは処刑場に風になるように走り向かう。
エルナはロープでギロチンの刃を上に上げる。
「さよなら神龍」
エルナはロープを手から離すとギロチンの刃はリリナに首元を目掛けて落ちていく。
(何で自由に話せないの…。誰か…助けて)
リリナは強く目を瞑ると目から涙が出てくる。
「ただいま龍神」
その言葉と共にギロチンの刃が粉々に砕ける。リリナの前に居たのは微笑んで立っていたアレンだった。
「邪魔が来たか…。でもリリアーナは催眠術で声が今でないんだよ。私が指示した言葉しかね…」
エルナは悪魔の笑みを浮かべる。リリナは声を出そうとするが何一つ口から発言は出なかった。
「めんどくさ」
アレンはエルナを数秒間見ては溜息をつく。
(助けて…)
リリナは心の中で強く思った。するとアレンはリリナを見て笑った。その顔は「任せろ」といっているように見えた。
「助けたかったら…」
エルナが言いかけた途端。
「猫だまし!」
リリナの目の前で手を叩く。リリナは驚いたのかその場で転んでしまった。
「目覚めたか?」
アレンは無邪気に笑いながらリリナを見た。
「アレン……」
リリナの目が潤み始めた。今でもその目から涙が出そうな目でアレンを見つめた。
「な、なんだよいきなり…!」
「ご主人様…」
リリナはアレンに抱きつくと泣き出してしまった。
- Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.20 )
- 日時: 2019/04/29 12:44
- 名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「まったく…懐かしい感触だ…」
「マシュマロ…」
リリナは泣きながらも静かに微笑んだ。
「あたり。まだ喜ぶのは早いけどな…」
アレンは無邪気に笑うとエルカの前に立つ。
「イチャついてるとこ悪いけど…アレクト…あんたまで邪魔するなら容赦なく首を今ここで跳ねるわよ」
「ご主人様の首は跳ねさせません」
「俺だってリリナの首は跳ねさせない。むしろこっちがお前の首をはねる気で行ってやる…」
「言ってくれたわね。なら、その言葉がどこまで本物か見せて頂戴」
エルカは、大きな鎌を出してそれを強く握った。
「さぁ始めましょう…」
エルカは軽く微笑んだ。リリナは包丁を握り締め、アレンも太刀を握った。
「余裕そうだな…」
アレンはニヤと笑みを浮かべる。するとアレンの背後から声がした。
「あら、面白そうじゃない。エルカ…。まさかあなた、私を裏切ったの?」
アレンが振り向くとそこには黒猫が1匹座っていた。
「エルカ、あなたは私の商売のためだけに付いていってるのよ?」
アレンは黒猫をまじまじと見つめる。リリナは見慣れているような目で黒猫を見た。
「あら、あなたは知らないわね。自己紹介が遅れたわ。私はルーナ。エルカと契約した悪魔の黒猫よ」
「ルーナって喋るんだ」
リリナはルーナをじっーと見つめる。するとルーナは少し怒ったかのような表情を見せて言った。
「失礼しちゃうわ!普段から猫語しか喋らないだけで人間の言葉くらい喋れるわよ。…まぁいいわ。エルカ、あなたは私を裏切った…。だからあなた達、エルカを殺すのであれば手伝ってもいいわよ」
ルーナは上から目線のような口調でアレンとリリナに話す。
「どうゆう条件でエルカとつるんでたかは知らないが…お前を信用していいんだな?」
「えぇ。エルカは占い師。占いの力のためだけに私と契約した。だけど…。あなたの行動は全て、リリアーナを殺すだけの行動。あなたの行動は前々から怪しいと分かってたのよ…。私の予知が当たるとは、ね。条件が違う…じゃないの?嘘つきさん。」
ルーナは口角を上げてエルカに言う。リリナはルーナをそっと抱き上げて「嘘つきねぇ…」とリリナも口角を上げてエルカを見た。
「龍神に悪魔…そして剣士を前にしてどうする…エルカさんよ」
アレンは挑発するように言う。「そろそろ切れてるわね…油断しないで」とルーナは言う。確かにエルカの様子が少し前よりも変わっているようにも見えた。
「結局お前は、どんな悪魔なんだ…?」
「私は契約して、協力するだけの悪魔よ…。簡単に言えば、コントラクトよ」
「ご主人様…エルカの様子が…」
リリナがそういうとアレンはエルカのほうを向いた。ルーナは軽く欠伸をすると「戦闘開始ってことね…」と小さく呟いた。
「皆…構えろ」
ルーナはリリナの腕からさっと離れるとリリナ達の後ろに座った。ルーナは「さぁって…どんなことになるのかしら…」と暢気そうに言う。
「ルーナ。エルカの魔力が…」
「どうかしらの?」
ルーナ毛ずくろいをしながら聞く。リリナはルーナを呆れた表情で見た。
「あいつ…人間じゃないだろ?」
「えぇ。一回悪魔と契約すれば、人間には戻れないですから…。だから、契約するのには、相手をかなり信用しないとならない。私の場合彼女の催眠術か何かで契約したのでしょう…。契約すれば、その契約者に莫大な力が宿りますからね…。」
「何て醜いんだ…」
エルカの姿は醜悪な化物へと姿を変えた。それはまるで魔獣とも言っても良い。
「エルカの奴は…。魔力を制御しきれなかった。そうゆうことだろ?」
「そうゆうことよ…」
ルーナはそう呟くとどこかへ消えてしまった。エルカはリリナとアレンを強く睨む。
「ご主人様には手出さないでほしいですね…」
「小娘と小僧は黙ってなさい!!」
エルカは勢いよくリリナとアレンに襲い掛かってきた。だがリリナとアレンはすぐに回避して攻撃を避けた。
「愛があったとしても…守れる力が無ければ何の意味もないじゃないの…」
- Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.21 )
- 日時: 2019/04/29 13:19
- 名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
エルカは挑発するような言葉でアレンに襲い掛かる。
「それはお前が言えることかよ」
アレンはエルカの手に刀を突き刺した。だがエルカはまったく攻撃など効いてなかった。
「小僧にも言われたくないね…!」
そのままアレンはエルカに突き飛ばされる。だがアレンは諦める事などは無かった。
「やっぱろ刀と相手の手じゃ形が合わないか…っ!」
突き飛ばされながらも受け身をで耐えて着地するアレン。リリナはエルカに切れたのか包丁を握り締めてエルカを襲った。
「小娘は引っ込んどけ…!」
エルカはリリナを突き飛ばすがギリギリで回避して、その場に着地した。
「ほんと…救いようがねぇなお前…」
アレンはエルカの隙を見てはエルカの4本ある腕の一本を切り落とす。
「いくら剣魔とはいえど…この魔力を前にどこまで抗えるかしら?」
エルカは2本の腕でアレンを捕まえて締め付ける。するとエルカの腕1本が切り落とされた。
「ご主人様に手を…出すな」
「こざかしい」
尻尾で、リリナを払う。だがリリナは尻尾を切り落とそうとした。しかし、包丁を尻尾につけた瞬間、包丁にヒビが入った。
するとアレンは苦しくなってきて吐血をする。それをリリナが見た瞬間にリリナの両目が赤くなる。それと同時にエルカの腕を切り落としていく。
「邪魔」
エルナは尻尾でリリナを巻きつけきつくしめる
「さよなら…アレクト」
エルカはアレンをそのまま地面に叩きつけようとした。その直後、剣を持った凛々しい女性が眼にもとまらぬ速さでエルカの腕を斬りアレンを救出する。
「カルラさん…」
するとルーナは「私は救護に回るわ。カルラ、あなたの力になるわよ」とだけ言い残し消えて言った。
「戦場を駆ける戦乙女よ…。我が聖剣の輝きになるなら輝きを与えたまえ…!」
聖剣がさらなる力を増すと左右の金色の羽が輝く。リリナはカルラに目もくれずアレンに駆け寄った。
「カルラの奴…、女神の血筋であることを悟って悪魔の力であるルーナの力を自分の物に変えたのか…」
「ご主人様…」
リリナは心配そうな表情を浮かべ、アレンの傷などを龍神の力を使って傷を塞いだ。
「あぁ、悪い。助かった。」
アレンは肩を回すと、リリナは安心した表情を見せて胸を撫で下ろした。
「私が相手よ…エルカ」
カルラは聖剣をエルカに向ける。
「ご主人様を助けます…。私の仕事なので…」
リリナは微笑むとアレンを強く抱き締めた。「言うようになったな…お前」とアレンは静かに微笑むと、リリナはすぐに身体から離れた。
「誰かと思えばカルラじゃない…もうあなたを慕わないわよ。」
「逆にあんなみたいな化物から慕われる筋合いは無いわ」
カルラは挑発するような口でエルカに言う。リリナは「戻りましょう」と言い残すと再び包丁を構えた。リリナの赤い瞳はいつの間にかいつもの綺麗な桜色に戻っていた。
「言ってくれるわね…売女」
カルラを見てイラッとしたのか、4本の腕が刃に変わってカルラに襲い掛かる。エルカの腕は切られたはずだがいつの間にか再生されていた。
「どうしたどうした…その程度?!」
カルラは眼にも止まらない速さでエルカに攻撃する。
「さすが女神と言ったことか…」
エルカの見た目はまた変わり、完全の怪物となった。腕は8本ありその腕は刃に変わっていった。リリカはエルカの姿を見て気付いた。エルカの腹部に宝石らしいものが光り輝いていた。
リリナは1秒間目を瞑って瞼が開いた瞬間に腹部に包丁を投げつけた。
エルカは舌打ちをすると、包丁を腹部ギリギリの場所で掴んだ。
「どこ見てるのかしら?」
カルラは隙を狙うとエルカの目玉に剣を突き刺した。だがエルカの目玉は瞬時に再生される。リリナは集中して眼を瞑って後片腕の形をマシンのようなものに変形させた。
「な、なんだよそれ…」
アレンは始めてみた武器に目を丸くした。
「異世界から学んだ機械能力です」
「どうやって使うんだよ…」
リリナは何泊か間を空けると「分からない…」と小声で呟いた。アレンは苦笑してリリナを見た。リリナはとりあえず考えてエルカの体を狙いマシンを発射させた。銃弾のようなものがエルカの体に命中して穴が開いた。だがそれはすぐに再生された。
「なんなのよこれ…」
リリナはエルカの腹部を狙ってマシンを発射させるだが、エルカは腕で攻撃を防いだ。リリナは鋭い眼でエルカを睨みつける。
「こざかしい…」
エルカは腕を固めてシールドを作る。リリナが銃弾を何発撃ってもそれは全て防がれる。
「シールドを壊せば、こっちのものです…」
だが、エルカのシールドの硬さは異常なほどだった。エルカはただただ醜い姿になっていき、腕は全て凶器へと変わっていく。するとどこからか声が聞こえた。
『リリナ、カルラ、アレン。あいつはただ姿が醜くなり、強くなるだけよ。だから、弱点を教えるから良く聞きなさい』
その声は黒猫悪魔、「ルーナ」の声だった。
「お前どこから喋ってるんだよ!?」
『失礼しちゃうわ!人をお化けのように言わないでよ!…弱点は貴方達3人の魔力よ』
「魔力…かぁ…」
リリナは口を小さく開けながら呟いた。
「お前、悪魔だろ…」
アレンは小声で呟く。リリナは「魔力…」と呟くと腕のマシンを元に戻した。ルーナは怒ったのか声が大きくなった。
『失礼ね!私は可愛い黒猫よ!もう教えてあげない!』
ルーナの声はそのまま消えてしまった。アレンは「めんど…」と思いながらもルーナを呼ぶが返事が返ってこない。
「自分たちで考えろってことですか…」
リリナは苦笑しながら言った。アレンは「なんかごめん…」とカルラとリリナに謝るとカルラは「私も同じ事言おうとしてたし…」とカルラも苦笑をした。
「とにかく、3人の魔力をどうするかだな…」
「…なら、私達の魔力を合わせて…エルカの弱点に当てるとか…でしょうか」
リリナは小声だがカルラとアレンに説明した。「そうかもしれないな…」とアレンは、小さく頷いた。リリナは眼を瞑って龍神の力を償還させた。続いて、アレンとカルラも眼を瞑り、魔龍や、聖龍の力を償還させた。
リリナは腕を上に上げた。アレンも頷いて腕を上げた。「信じるわ…」とカルラが呟くと腕静かにあげた。
『今よ!』
3人が腕を上げた瞬間、空にルーナの声が響き渡った。アレン、カルラ、リリナは握りこぶし作る。手をぎゅっと強く握り、3人の魔力は1つとなっていった。
『叫べーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!』
「「「はあああああああああああああああああああああああああ!」」」
3人が一斉に叫ぶと、3人の力は金色の龍へと変わった。リリナはエルカを見ると目を鋭くした。
『エルカ!もうさすがに逃げる事など出来ないわよ!』
「お互いこれが、最大みたいね…!」
エルカは巨大な闇の塊を作る。
「皆…せーので行くぞ…」
アレンは2人に指示を出すとリリナもカルラも同時に頷いた。
「行くぞ…!せーの!」
「「せーの!」」
アレン達の力とエルカの力が同時に発動される。だが、エルカはそのままアレン達の力に飲み込まれていった。
「そんな…なんで…」
「所詮あなたは…力に溺れた者でしかなかった……」
「ふざけ…る…なぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
エルカは何も残らず塵となって消えた。アレンとカルラは体力の消費しすぎたためか地面に膝を付いた。リリナも限界だったが、心配をかけたくなかったためか「お疲れ様」と一声立てて微笑んだ。いつの間にか、近くにはルーナも立っていた。ルーナも「お疲れ」と声をかける。ルーナの手には弓矢が握られていた。
ルーナはアレンをターゲットにして弓を構えた。
「アレン…!?」
カルラはアレンを押し倒そうと脚を踏み入れるが体力の限界で、脚さえ動かなかった。アレンは目を見開きながらルーナを見た。
「ご主人様!?」
リリナはルーナの行動に目を見開いた。リリナは最後の力を振り絞ってアレンに近寄りそして…。
―――アレンを押し倒した。その瞬間に、矢はリリナの心臓部に刺さった。
- Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.22 )
- 日時: 2019/04/30 10:51
- 名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
第4章 最期
「「リリナ!」」
カルラとアレンは同時に叫んだ。リリナの胸元からは赤い血が流れていた。
血は流れていくうちに赤色から黒へと代わっていった。リリナは倒れる事もなくただ立ち止まっていた。
「ご主人様…怪我…は?」
「リリナっ……!俺のことは良い。それよりお前は大丈夫なのかよ!」
アレンはふらふらとリリナに歩み寄る。リリナは軽く微笑んだ。
「はい…大丈夫ですよ」
リリナはそう答えるが血が止まる事などは無かった。ただリリナの経っている所に血の溜りが出来た。
「正直に言いなさい…リリナ、長くないでしょ?」
カルラは今でも泣きそうな声で言う。だがリリナは微笑を絶やさなかった。
「私の役目は…。皆様を守ることだけ…で…すよ?」
「ふざけるな!お前は幸せになるために生きてるんだろ?!」
アレンは泣くのを堪えながらも叫ぶように言う。
「大丈夫です…よ。私は死んだり…しな…いので…」
リリナの微笑みは段々と弱くなってきた。リリナはそっとアレンを優しく抱き締めた。
「本当かよ…お前の…鼓動弱くなってるじゃねぇかよ…」
アレンは泣くのが耐えられず涙を流す。リリナは「泣かないで」といわんばかりの顔をして強く抱き締めた。
「大丈夫…ですよ…」
リリナは目を軽く閉じた。アレンはリリナの肩を揺らすが、リリナは微笑んでばかりで喋ってくれなかった。
「面白いシーンごちそうさまでしたぁ~」
ルーナは腹を抱えて笑いながらアレンとリリナを見た。
「黙りなさい!自意識過剰の猫が!?」
カルラは怒鳴り散らすがルーナはそれでも笑いを止めようとはしなかった。
アレンはリリナをそっと降ろすと自分のコートを脱ぎリリナにかけた。
「お前を八つ裂きにしないと気がすまない…」
アレンはルーナに背を向けたまま呟いた。
「アハハハハハハハハハハハ!アレン良く聞きなさい!私を殺したいならば××の世界に来て私を探し、殺して見なさい!」
ルーナは腹を抱えてまた笑いだした。アレンは目を赤くして太刀を持ち恐ろしいスピードで、ルーナに襲い掛かった。
「くだらない」
腕で太刀の刃を受け止めた。この時、アレンは気付いた。
(普通の攻撃じゃ…こいつには効かない…ならば…)
アレンは一つのことに集中した。落ち着いて、冷静に、ルーナに一致させて…。
「反逆の意思!」
その途端アレンの周りから無数の赤い魔方陣が表れた。そして、ルーナの所に黒の魔法人が現れルーナの動きを取れなくした。
「ちょ、何よこれ」
「…エンド」
指を鳴らした瞬間、ルーナはその黒の魔方陣によって吸い込まれていった。そして、黒の魔方陣が消えた後その場に残されたのは、ルーナの写真であった。
その写真に火をつけて、後始末をした。写真は塵になり、黒くなった。
「リリナ…」
さっきの表情から一変しアレンはリリナに駆け寄った。胸元に深く刺さった矢の後が分かる。
大量の出血は今でも収まらないまま床にポタポタと血溜りが出来た。
「リリナ……」
涙が流れリリナの頬を濡らす。カルラも顔を手で覆った。
『ご主人様、今日は良い天気ですし何処か行くのですか?』
『そうだな…リリナ、一緒に出かけよう』
『え?良いのですか?』
『嗚呼、勿論だ。行こう』
『ご主人様!ありがとうございます』
リリナとの楽しい思い出。あの日、始めて出かけた時が一番楽しかった。今となればその思い出が心を締め付ける思い出。
「ごめんな…」
そうアレンが呟くと、リリナの傷口に一粒の涙が垂れた。
その時であった。リリナの傷口が光によって消えていった。その光景をカルラは目を見開いてみていた。
「…龍神」