コメディ・ライト小説(新)
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- 霊障対策・零<改>
- 日時: 2019/05/03 09:16
- 名前: 来海九重 (ID: s00TEuml)
作り直します!裏の刑事課と言われ霊障関係を扱う霊能力者が集まる
刑事課L-1係、L-2係がある。1係は主にサポートをメインとする霊能力者が
集まる。2係は主に戦闘をメインとする霊能力者が集まる。主人公の
佐伯玲音は1係に所属する。
【不幸事件】>>01-04
この職業、大丈夫か?>>01
恐ろしい不幸>>02
座敷童と疫病神>>03
疫病神に罰を>>04
【カニバリズム事件】>>05-10
人食い事件、再び>>05
幽霊の証言>>06
一人目、確保>>07
融合と分離の覚醒>>08
解決に向かう>>09
連鎖に終止符を>>10
- Re: 霊障対策・零<改> ( No.7 )
- 日時: 2019/05/02 16:47
- 名前: 来海九重 (ID: s00TEuml)
仕事帰りの夜。そこで玲音は噂の男と遭遇する。骨食いではない、人食い鬼に
なった青年だ。
玲音「そこで…何してるの?」
海斗は玲音を睨む。そして地面を蹴り飛びかかった。だが彼の勢いは
寸前で止まった。
玲音「これね…お守りだよ。持ってて正解だった。君には申し訳ないけど
こっちに来てもらわないといけない。私には見えるんだ、人を喰らい
続ける君を不安そうに悲しそうに見つめる人の顔が…」
話が通じないワケではないようだ。バタン、と何かが閉じる音がした。
ユウ「玲音、ソイツが市川海斗って子か。資料だと子どもだったが…
成長しきってたか」
海斗「やっぱり…そうだ…」
海斗は玲音に飛びかかる。ユウが反応し海斗の顔面に蹴りを入れた。それも
霊能力で強化した蹴りだ。ユウは少し顔を顰める。
ユウ「頑丈な体だな」
玲音「ちょっ、ユウさん!だ、ダメだよ」
玲音は何かを感じサッと地面に伏せた。呆気に取られてる玲音の首根っこを
掴みユウは無理矢理車に投げ込む。本気でやらなければ捕らえられないと
判断したユウは手に持っていたアタッシュケースを能力で硬化し薙ぎ払う。
まだ意識がある。だが怯んでいるようだ。
ユウ「すまねえ、寝てろよ!」
海斗「ッ!?」
脳天にかかと落としを喰らわせた。
そして一夜が明けて海斗の首や腕には封印用の糸が巻かれた。
真「そうか…お疲れ様、確保に協力してくれて感謝するよ佐伯」
玲音「あの海斗君はどうなったんですか?」
真「監察のほうで様子見だ。で、どうやら懐かれてるみたいだぞ玲音」
玲音「は、はぁ…」
- Re: 霊障対策・零<改> ( No.8 )
- 日時: 2019/05/02 17:25
- 名前: 来海九重 (ID: s00TEuml)
命「ここに佐伯玲音はいるか」
扉を開けて来た命は玲音を探して居た。
玲音「あ、はい。私ですけど」
命「少し、話がある」
離れた場所で二人は向かい合う。
命「霊能力は…何かをきっかけに目覚める場合と生まれた時から持っている
場合がある。前者は少数だ。その中にはお前がいる。前の課長、佐伯慧という
男がいる。聞き覚えはあるか」
佐伯慧、佐伯玲音の父であり霊能課の先代課長。
命「俺のデスクの中にこんなものが眠っていた。お前の父親は預言者か
何かか?この紙に今いる職員の名前が全部書いてあるぜ。まぁそうだった
らしいがな。その手紙の中にお前についても書いていた。お前の父親も
元々はお前と同じで霊が見えたり触れたりできる程度だったがある時を機に
とんでもねえ霊能力に目覚めたって話だ」
玲音「何だか凄い詳しいですね課長」
命「俺の親父がお前の親父さんと仲良しだったからってのとこれがあるから。
そのある時ってのがお前が生まれた時らしいぜ」
扉をノックする音が聞こえた。命は席を立ち扉の前に行くと振り返り
後は親と話せという。
???「玲音、お仕事お疲れ様」
玲音「お、お母さん!」
玲音の母、佐伯美音は玲音の隣に座った。
美音「お父さんの事、少しだけ聞いた?」
玲音「うん…」
美音「元々オカルト好きで怪談話とか大好きだったの。お父さんがね霊が
見えるって聞いて何だか嬉しかったのを覚えてる。お父さんね玲音が
生まれたときに見えたって叫んだの」
玲音「見えた?何が?幽霊?」
美音は「私にも見えたの」と言ってから話し始める。
美音「大きくなった玲音がここで働いてるところ。貴方の霊能力は
不思議なんだって言ってたのよ。分理と融合の二つを操るって…その力が
あれば今回の加害者の子、救えるかもしれないわよ」
美音の身体が透けていく。霊、否玲音の守護霊は両親だった。
- Re: 霊障対策・零<改> ( No.9 )
- 日時: 2019/05/02 20:50
- 名前: 来海九重 (ID: s00TEuml)
2係の係長、睦月真の兄、睦月 剣は真に伝言を頼んだ。
真『剣か?なんで電話なんだ。すぐ近くなんだから来ればいいだろ』
剣「俺も忙しくて離れられねえんだ。手身近に伝える。確かそっちに
分離と融合を操る霊能力者がいるよな」
真『佐伯か…アイツがどうした?』
剣「骨食い咲風紅牙は骨食いに憑りつかれている。ソイツのことは
詳しく知ってるだろ?」
骨食い、がしゃどくろという妖怪の弟のような妖怪で人から人へ
憑りつく妖怪だ。宿主が死ねば次の宿主に憑りつき人を殺す。
剣「それで俺たちは宿主を倒すことは出来ねえ。警察が殺人鬼を生むわけには
いかねえだろ?そこでだ、その佐伯って奴の能力で無理矢理融合させれば
恐らく連鎖は止まるはずだ」
咲風紅牙の魂と骨食いの霊をくっつけ一体化させれば彼が死んだとき同時に
浄化することができるという考えだ。
真『分かった。場所は何処だ?そっちに佐伯を向かわせる』
剣「あー今、鬼童夕陽がソイツと応戦してるらしい。パワーファイターだし
スタミナもあるから大丈夫だろうが傷を負ってないとは言いきれねえ。だから
急いで向かわせてくれ」
真は小さく頷き玲音を向かわせた。
場所は夕方、封鎖された公園。咲風紅牙の前には赤紫の炎のような刺青が
浮き出ている刑事、鬼童夕陽がいた。
夕陽「お前の悪事ももうすぐ終わる」
紅牙は首を傾げる。
紅牙「何だ?そっちの親玉でも来るのか」
夕陽「俺よりも一年先輩の人が来てる。戦闘向けではないですけどね」
紅牙「なら心配はいらねえな…俺も死ぬのは嫌だからな…誰が来ようが
容赦はしねえ!」
異形の腕が振り下ろされる。赤紫の炎を纏った拳で夕陽は応戦する。
係長の剣曰く、傷を付けられたら最後、白骨化していくらしい。
- Re: 霊障対策・零<改> ( No.10 )
- 日時: 2019/05/02 21:44
- 名前: 来海九重 (ID: s00TEuml)
紅牙が目を覚ますと暗い部屋にいた。体は鎖で椅子に拘束され身動きは
取れない。微かに残ってる記憶には殴られたということしか分からない。
鬼童夕陽という刑事に殴られ気絶し確保されたのだろう。微かに声が
聞こえる。
玲音「夕陽君お疲れ様」
夕陽「玲音先輩、あの男を助けるんですね。気を付けてください」
玲音「いやそんな危なっかしい事しないって。でもありがとう」
紅牙「(玲音、ねぇ…名前からして男か。声は中性的だが…)」
扉が開いた。癖毛の黒髪の中性的な男、ではなく女が入って来た。
玲音「初めまして咲風紅牙さん。私は1係の佐伯玲音です」
紅牙「てっきり男かと思ったんだが…違うんだな。で、俺はどうするんだ?
死刑にもできねえだろ」
玲音は小さく頷いた。紅牙に少し近寄った。
玲音「確かに殺すことは出来ません。なので殺しません」
紅牙「このまま終身刑っていうのか?やめとけよ」
玲音「いいえ…人殺しをしたのは事実だし罪は重い、でも被害者だから。
咲風紅牙という人間は骨食いに日常を奪われた被害者。だから私は今から
もう骨を食べなくてもいいようにする」
目の前の女刑事の言葉に耳を疑った。
玲音「貴方の魂と妖怪は憑いてはいるけど分離したまま。魂と霊ってね。
だからその二つを合わせるんだ。正し、妖怪と共に貴方は死んだら転生する
ことも成仏することも無く消えちゃうけど…ごめんなさい」
紅牙「何謝ってんだ?それが俺の罰だろ。早くやれよ刑事」
玲音がゆっくり顔を上げた。泣いてる。何でお前が泣くんだ?俺が
どうなろうと関係ねえことだろ…。玲音は手の甲で目を擦りそして目を閉じた。
紅牙の身体が白い光に包まれていく。魂と霊が融合していく。光が消えた。
融合は完了したようだ。
- Re: 霊障対策・零<改> ( No.11 )
- 日時: 2019/05/03 10:30
- 名前: 来海九重 (ID: s00TEuml)
大きな事件が一段落して落ち着いている霊能課、そこに新たな霊障が
現れた。白狐を名乗る男はこの辺りの土地神らしい。
真「腹が空いた?ここは警察署であってレストランじゃないんだが…」
白狐「儂だってそんなの分かっとるわい。じゃがな?この姿では普通の
人間には見えないであろう。座敷童に聞いたら霊が見える人間が集まる
ところがあると聞いてやって来たんじゃ」
座敷童…神楽か、と玲音は聞きながら考える。
白狐「さぁ早く料理を作れ」
真「何か頼む側なのに上から目線だな…まぁそういうのでたまには気を抜くのも
良いか。とりあえず食堂を借りることにするから、こっちに来てくれ」
そして食堂。
宮子「流石署内の食堂ですね色々揃ってます」
真「じゃあそれぞれ材料使って作れるものを自由に作るって感じで良いか」
賛成。玲音は卵を割りボウルの中に入れた。そしてかき混ぜる。
宮子「もしかしてオムライス?私も手伝うよ」
玲音「あ、有難うございます。じゃあご飯をケチャップと混ぜて
炒めてください」
宮子はコンロに火をつけフライパンにご飯を入れる。ケチャップを入れて
混ぜながら炒める。もう片方のフライパンに混ぜた卵を入れる。
成島黎介は暇をしていた八月朔日幸定に声を掛けた。
黎介「俺たちは肉料理でも作るか。鶏肉あるし、から揚げぐらいなら
楽勝だろ」
幸定「そうですね。先輩たちはオムライスづくりしてるみたいですし
俺たちはこっちを」
包丁を使い鶏肉を切る。