コメディ・ライト小説(新)

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恋愛成就部~あなたの恋、叶えます!~
日時: 2019/08/04 10:53
名前: 雪葉丸。 (ID: w1S1CQYP)



恋愛成就部。
それは、名前の通り恋を叶える部活。

一癖も二癖もある部員が、あなたの恋、叶えます! 

   

Re: 恋愛成就部~あなたの恋、叶えます!~ ( No.6 )
日時: 2019/08/05 13:56
名前: 雪葉丸。 (ID: w1S1CQYP)



「私、幼なじみの健人が好きなの、」

常田さんが顔を少しあげてしゃべり始める。
窓から陽が差してきて、キラキラと輝いている。

「幼なじみが好きってありがちなパターンよね」

有川さんがニコッと笑いながら酷いことを言ったので、私も笑顔で彼女の脇腹に肘鉄を食らわす。
有川さんがウッと小さく呻く。

「ん…で、もしも告白したら私、…嫌われちゃうんじゃないか心配なの…!」

常田さんが意を決したようにバッと顔を上げた。

わかるなぁ、その気持ち。
近すぎるから一旦嫌われると、もう戻れないし…。

「大丈夫よ!あなたの心配は杞憂よ」

肘鉄攻撃からやっと立ち直った有川さんが、誇らしげに常田さんに微笑みかけた。

「え…でも…」

常田さんが戸惑ったように有川さんを見つめる。

なんで『嫌われない』と有川さんは考えたんだろう…?

私の疑問を察したのか、有川さんが私を見る。
そして、不敵な笑顔を向けた。

「明日の昼休み、わかるわよ」

と、有川さんは言った。

どういう事……??
              

Re: 恋愛成就部~あなたの恋、叶えます!~ ( No.7 )
日時: 2019/08/05 14:14
名前: 雪葉丸。 (ID: w1S1CQYP)



4. 春佳の恋#1

はぁ…有川さんって賢いのに、なんで人の気持ちを察せないの? 
そしてあの自信はどこから来るのやら…。

さっきの有川さんの態度を思い返して、溜め息をひとつ。

疲れたなぁ、帰ったら動画見よ。

そんなことを考えながら、歩いていると。

学校の近くにある、テニスコートが目に飛び込んできた。
確か、このテニスコートで女子テニス部、男子テニス部が交互で使ってる。

赤嶺の入ってる部活は、男子テニス部…ということは!

先程までの疲れはどこかに吹き飛んでいった。

テニスコートの中をネット越しに伺うと。

奥の方に赤嶺がいて、サーブを練習していた。
いつも気だるそうにしている瞳が、生き生きと輝いている。

あぁ、そんな姿を見せつけられると…また好きになりそう。

そんな恥ずかしいセリフを心の中でつぶやきながら、私はテニスコートを離れた。

1日の疲れがほぐれ、明日も頑張ろう!と、私は大きく伸びをした。
       

  

Re: 恋愛成就部~あなたの恋、叶えます!~ ( No.8 )
日時: 2019/08/06 14:24
名前: 雪葉丸。 (ID: w1S1CQYP)



5.昼休みの出来事

あっ、あの髪型は…赤嶺だ。
赤嶺の表情は明るくて、テニスをしているとき以上に輝いていた。 
隣に、誰かいるみたいで…。
その横にいたのは…有川さん!? 

赤嶺がふと視線を私に向けた。
ドキッと高鳴る胸。

「ごめん、有川と付き合ってる」

そんな衝撃的な言葉が赤嶺から放たれた。
嘘だ…。

「いやっ!」
と、声に出して…目が覚めた。

あっ、…夢か。

妙に生々しかったな。
でも…。

制服に着替えて、ご飯を食べる。

赤嶺と有川さん、か。
似合ってるなぁ、なんて思って。
チクンと痛み出す胸を抑えてから、お茶を飲み干す。

ごちそうまぁ、と言ってから、茶碗を片付ける。
鞄を背負い、母に「行って来ます」と声をかけて、家を出る。

有川さんが昨日、言ってたのはどういうこと何だろうか…。

学校について、授業を受けながら。
そんな疑問がメリーゴーランドのように、ぐるぐると頭の中で回っていた。

そして、待ちに待っていた昼休み。
 
               

Re: 恋愛成就部~あなたの恋、叶えます!~ ( No.9 )
日時: 2019/08/06 14:38
名前: 雪葉丸。 (ID: w1S1CQYP)


「す、好きだ!」

男子らしい、低いけれど大きな声がして、ドンッという音がした。

え……、何があるの!?

私が立ち上がると同時に、クラスのみんなが廊下にかけていく。

みんな、野次馬丸出しだ。

兎も角、みんなの走っている方向へ向かうと。

「…へぁっ、えっ?何…!?」

壁に押し付けられるように迫られるているのは…常田さん!?
そして、その戸惑う常田さんを壁に縫いつけてるのは…、赤嶺…!?

嘘だ。
嘘だ。

けれど、そう思ってるのに、私の頭はその事実を受け入れ始めていた。

周囲の野次馬が、

「よっ、色男!」
「常田さん、ラッキーじゃん」

と、冷やかす。

私は、その野次馬に有川さんが紛れていないか捜す。

有川さんが言っていたのは、こういうことなの…!?
わざと見せつけるために、私のラブレターを取ったの!?

そんな、行き場のない怒りがこみ上げる。
それ以上に泣きたくなった。

───こんな場面、見たくなかった…。

私は、そっとその場を駆け足で抜け出した。           

Re: 恋愛成就部~あなたの恋、叶えます!~ ( No.10 )
日時: 2019/08/07 03:20
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: j9SZVVec)

こんばんは。
夜分に唐突な書き込み、失礼します。

作品拝読致しました。

恋愛成就部という設定が個性があって面白いと思いました。
また、テンポの良い文章も、読みやすくて良いと感じます。各話がコンパクトにまとまっているところも好きです。

これからも執筆頑張って下さい。密かながら応援しております。


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