コメディ・ライト小説(新)

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勇者として召喚 ※ファンタジー小説板で書くことにしました
日時: 2020/03/20 20:42
名前: 自宅の防人 (ID: X1kgwzZ6)

はじめまして。自宅の防人という者です。
このサイトに来たのが初めてで、
とりあえず何か書きてぇーと思ったので書きます

コメディで、そんなに長く書くつもりはないです
処女作なので誤字脱字がたびたびあるかと思いますが、長い目で見てやってください。
大器晩成型なので(イキリ


簡単にこの物語の説明

有本春樹ありもとはるき
17歳の今年で華の高校二年生
ゲームオタクで、ゲームのし過ぎでこの世界の主人公は俺。とか思っちゃってるイタい系男子
夜遅くまでPCでネトゲしてたら急に神様に勇者として異世界召喚された

召喚された世界は、文明は中世ヨーロッパ風、亜人、魔族、人間と、随分とありきたりな剣と魔法のファンタジーな世界
そこで春樹は俺TUEEEEなスタートで、美女に囲まれたハーレム人生を送り、無事に魔王を討伐して地球に帰る。………はずだった


これは、見た目も頭脳も平々凡々な高校生が、大して強くもない敵を相手に四苦八苦するお話

Re: 勇者に転生したけど俺YOEEEEな件 ( No.1 )
日時: 2020/03/19 19:39
名前: 自宅の防人 (ID: X1kgwzZ6)

勇者とは

勇気ある者
または
勇気ある行為をした者(ググった


まぁ、一般的に勇者と言えば、
女神の加護を授かり、あらゆる魔法、剣術を身に付け
魔王を倒し、世界に平和をもたらす者。という認識でだいたい合っているであろう
魔王からすればこれ以上ない敵とも言える。
いっちゃえばチートだ。勝ち組確定だ。


──だが、勇者とは勇気ある者という意味であって、必ずしも強いというわけではない

Re: 勇者に転生したけど俺YOEEEEな件 ( No.2 )
日時: 2020/03/19 20:18
名前: 自宅の防人 (ID: X1kgwzZ6)

深夜2時半

車が通る音さえ少なくなる時間帯

とある市の何の変哲もない一軒家
全ての窓がカーテンで閉められ、部屋をテラスのはPCの画面から放たれるLEDライトのみ

そんな暗闇の世界に、マウスのクリック音と、キーボードのカタカタ音だけが響く
ゲームをしているのか、身に着けているイヤホンから小さく戦闘音が漏れる

「………チッ」

男は苛々しく舌打ちをしながら、睨みつけるように画面を見る

「回復あくしろっての……、MP管理ぐらいしとけや……!……はぁぁー、つっかえね」

ボスとの戦闘中に赤い×印のボタンを押す


『離脱しますか?』

「YESに決まってるだろ、こんなクソ部屋」



オートセーブをする前に強引に電源ボタンを押す
手をキーボードから離し、凝り固まった筋肉をほぐすように背伸びをする
「はは、今バキって音したな。まぁ帰ってロクに飯も食わず画面と睨めっこしてりゃそうなるわな」

しばらく何も考えずに近くにあるベッドに倒れこんだ後、時計を見る
「2時33分。いつもより早いけど、今日は寝よ」


忍足でトイレを済ませ、再び部屋に戻って寝ようとした時、

テテロン♪

「んあ?」

電源を落としたはずのPCが急に光りだした
もぐりかけていた布団から出て、PCに近づく

『おめでとうございます!あなたは今、神界で行っている異世界召喚キャンペーンに当選しました!』
『特に準備物はございません!心の準備ができましたら、下の「転生ボタン」を押してください!』

状況が読み込めない中、元気な女性の声で読まれた、今表示してある文は何だろうか
「何のイタズラだよ……。ウィルスバスター仕事しろよホント」

無造作にマウスを掴み、右上の×ボタンを押そうとしたが
「は?」

×ボタンはどこにもなかった

「強制キャンペーンとか、一周回って笑えるな」

男は呆れたように笑い、さっきと同じように電源ボタンを押した
が、信じられない光景を目にした

「──ッ!?」

──電源が付いていれば表示されるはずの点滅ランプが、明かりを付けていなかった

故障か?今年の頭に買い変えたばっかだぞコレ?
いや、そんなハズはない。マウスは乱暴にしたこともあったかもしれないが、
PCはかなり高いお値段の高性能な物を買ったので、大事に扱ってきたはずだ。



「ったく、押しゃあいいんだろ!」

寝不足で苛々気味なのか、乱暴にマウスでクリックした



『では、神様とごゆっくり相談しら後に、異世界転生をどうぞ!』


PCから放たれていた光が強くなっていく
「はぁ!?何だコレ!?」




『素敵な異世界ライフをお祈りします♪』

Re: 勇者に転生したけど俺YOEEEEな件 ( No.3 )
日時: 2020/03/19 23:08
名前: 自宅の防人 (ID: X1kgwzZ6)

光が収まり、腕で隠していた目を開く
数多のRPGやラノベを読み漁った俺は知っている
これは異世界召喚というイベントの前の、女神からチートを授かるシーンだ。


まず目に入ったのは白

周りを見渡しても白。

「何なんだ、一体」

ただただ白い部屋にいた
中央に大きめな机があり、椅子には少女が座っていた、その机の上にはブラック企業もビックリな大量の書類
そして、奥に異質な存在を放つ大きな砂時計があった
少女がこちらの存在に気づいたようで、書類から顔を上げて声をかけてきた。手は止まってないが

「あ、来ましたか?」

透き通るような綺麗な声で、女性のいる机からは少し離れていたのに、まるで間近で言われたように聞こえた
少女の姿は水色の髪に、人形と言われても頷けるぐらいに整った顔、
眼鏡をかけており、服はメルヘンチックな布の服を着ている、
そして……

「翼?」

「はい、翼です?」

少女は何当たり前のこと聞いてんだ?みたいな顔で、不思議そうに答えた
おかしいな、俺の常識では一般女性には翼は生えていないはずなんだが……

「……その、ここは一体どこですか?」
少女は書類を片付けながら同じトーンで
「そーですねー。あなたたちが言うには天界ってとこじゃないですか」

ええい、焦れったい

「さっきPCで変な画面が出て、押したらここに居たんですが」
「はーい、ちょっと待ってねー」

……………

少女は一向に書類から手を離す気配がない。
え、まさかずっと作業続けるの?俺は?



………………………



「はい!」
「うわっ」

書類もひと段落ついたのか、急に椅子から立ち上がり、大きく手を叩いてこちらを見てきた

「それでは説明させて頂きます!有本春樹ありもとはるきさんですね!」
「え、あ、はい」

やっと始まったのか。

「ひとまず、異世界召喚おめでとうございます!これで脱・廃人ゲーマーですね!」
おいコラ
「色々と説明した後に、異世界に行った後も安全に暮らせるよう、好きなスキルや武器をお渡しします!」
きたぁ!!
さらっと言った毒舌は無視するとして、
久しぶりすぎる高揚感から思わずガッツポーズをする

「まず、異世界召喚についてですが、あなたはこれから剣や魔法でモンスターと戦う、ファンタジー世界に召喚されます!」
「はい!」
「その世界には、あらゆる生物に魔力という目には見えない不思議な力があり、その生物を倒せば魔力の一部を取り込むことができ、魔力の濃さによって得られる魔力も上がります!」
「へい!」
「また、その世界には人類だけでなく、色んな人型の種族がいます。そして、魔族を率いるラスボス、魔王を倒すことによって再び地球に戻ることができます!」
「うい!」
「聞いてます?」
「あ、はい」
「その世界で功績を残し、美女を囲んでハーレムを送るもよし!人肌多いの苦手なのなら隠居するもよし!」
「はい!」
「ですが、せっかく異世界召喚されても近くに魔物がいてすぐにやられてしまう。なんてこともあるのです」


少女は何気なく言ったつもりなのだろうが、
やられてしまう。
その意味を理解して、少し背筋に汗が伝う

「なので、これから自分に合ったスキル、または武器と防具をお渡しします!」

Re: 勇者に転生したけど俺YOEEEEな件 ( No.4 )
日時: 2020/03/19 23:58
名前: 自宅の防人 (ID: X1kgwzZ6)

何語か分からないが、少女は何かを呟くと、何もない空間からホログラムのような板が現れた

スキル:「魔法使い」「格闘家」「銃士」「剣士」「二刀使い」「戦士」「槍士」「騎士」「盗賊」「暗殺者」「弓使い」「魔物使い」

ユニークスキル:「剣豪」「聖騎士」「暗黒騎士」「竜騎士」「魔道士」「魔法少女」「断罪者」「徘徊者」「守護者」

エクストラスキル:「勇者」「聖女」「憤怒」「強欲」「傲慢」「色欲」「怠惰」「暴食」「嫉妬」


お、おおおぉぉ!
キタよ!俺の異世界ライフキタよ!


「この中から、一番自分に合いそうなもの一つ選んでください!あ、質問が合ったらじゃんじゃん言ってください!」
「じゃあ、さっそく質問するけど、徘徊者ってのは何だ?」

横の断罪者ってのは何となく分かるが、徘徊者って何に特化した職業なんだ?
……魔法少女については絶対にツッコまない。
「えっとですね、徘徊者は主に尾行、追跡、対象の人物に対する情報が大まかにですが分かったりします」
「なるほど、徘徊者すとーかーと。」
「あははは」

まんまじゃねーか!!

「ちなみにだが、スキルはこれで全部か?」
「いえ、普通の職業から派生してできるも職業もあるのですが、それも含めてしまうと一気に幅が広がり、何百という数になってしまうのです………」

まぁ、それは仕方がない。肝心なのはエクストラだ
「エクストラスキルの、あれ、いわゆる大罪シリーズは何か代償とかそういうのがあったりするのか?」
「はい。それぞれのスキルの形に沿って代償が決められており、その代わりに絶大な力を発揮します」

やはり代償スキルか……、怖いからなしっ!
となると、無難に安心安全の勇者なのか?

「勇者で」


すると、少女は困ったように「やっぱりかぁ」と呟いた
「いや、勇者自体を選ぶのは全然いいんですけど、その………」
「その?」
「あなたが行く異世界では、勇者や聖女という概念がないのです……」

「は?」



「長くなるのですが…………」

Re: 勇者に転生したけど俺YOEEEEな件 ( No.5 )
日時: 2020/03/20 00:31
名前: 自宅の防人 (ID: X1kgwzZ6)

少女いわく、その世界「ミオカリア」には遥か昔、人と魔族の大規模な戦争があったとのこと

人は王が、魔族は魔王が統べ、共に争った。数の少ない魔族に対し、圧倒的に数の多い人間が勝つ。
誰もがそう思っていたが、魔族の驚異的な身体能力、魔力を前に徐々に人間は数を減らしていき、
やがて追い詰められたという。
そして、その世界の神様がこのままでは不味いと考え、人類に対して送ったのが勇者ではなく、
「剣豪」「魔道士」「守護者」だったと言う


「つまり……、そもそも神様が勇者という存在自体知らなかったのです。で、最近になって知恵の神からその存在を知り、その世界では勇者という職業は今年初めてできたらしいです」
「なんだそりゃ」
「まず、かなり年配の神様なので、最近の俺TUEEEとか知らないんです。分からない言葉の意味を辞書で引いて調べるような真面目なおじいちゃんなんですがね……」
「はぁ」
「なので、勇者が実際に強い職業かどうかはまだ保障できません。それでもいいですか?」

うーん。一気に不安になってきたが、今更変えたところでだしな。
木刀すら握ったこともない俺が剣豪や騎士になれる姿が全く思い浮かばないし、
なんだかんだでオールラウンダーな勇者のほうがいいだろう

「わかりました」
「本当にいいんですね?」

ここまで来たら勢いに任せてしまえ!
「YES!」
「後で後悔しても私のせいにしないでくださいね!?」

「YES!!」



───よくよく考えなくても、馬鹿な選択をした俺は、この後死ぬほど後悔するのであった



少女は不安そうに見てきたが、俺はもう決心したのだ
「では、次に武器や防具です」


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