コメディ・ライト小説(新)

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よくある異世界ものだと思いましたか?YES、その通りです!神
日時: 2020/05/25 22:28
名前: 多寡ユウ (ID: NqZUFIjv)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi

電話口から、彼女の愚痴が絶え間なく聞こえてくる。

最近は就活に関する愚痴がほとんどだが、
たまに最近の唸るような暑さに関する愚痴も多い。
困った話である。

「あああああ、ネット広告業界の志望動機考えるか、いきたくないけどぉ」
  
「なんかさ、地方に飛ばされんのが嫌だなあ」

「わたし、都会じゃないとむりぃ」


彼女が今日もうめき声をあげながら就活をしている。
かわいそうに。
外では蝉のなく声が聞こえてくる。まだ6月になりたてというのに、お盛んなことだ。
さて、こいつを就活させないと、俺に寄生するパラサイトになりかねない。


「そんなこと言ってもしかたないだろ。やれ。」

「はあーい。でもさああつーい。裸になりたーい」

「それとこれとは関係ないだろ、ほらやれ。」

「蝉きらーい、うるさーい。から、就活できなーい」

「うるさい、とっととやれ。」


まったくやる気がないうちの彼女に、就活をやらせようと、
必死こいて電話で急かす。


「はぁーい。カタカタカタ・・・・・」


お、珍しく聞き分けが良い。関心。


「♪差し出す手にィ・・、♪触れていいかなぁ・・、♪迷いながら・・」

「歌ってんな。やりなさい。」

「うげぇー、いいじゃん歌ってても!」

「歌ってると、歌うことしかしないでしょう、あんた。」

「それはそうかもしれないけどぉ・・ぶぅーーーーーーーーーーーー。」


全く、珍しく聞き分けが良いかと思ったら、全然聞き分けが良くねぇ。


「うし、俺も授業受けなきゃ。」


彼女のモチベーションを挙げながら、自分でも受けなきゃいけない大学の授業を受ける。
今のこのご時世、例のコ●ナウイルスで、完全リモート授業の真っ最中。

というわけで、パソコンの電源をつけたら、




目の前が、真っ白い光に包まれた。




Re: よくある異世界ものだと思いましたか?YES、その通りです!神 ( No.4 )
日時: 2020/05/27 17:26
名前: 多寡ユウ (ID: NqZUFIjv)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi


「アレスって、あのオリンポスの神々の?。」

「そういうことよ」



この国では、なんか神とかいうのが当たり前の世界ってことか?

もうすでに、異世界感が半端ないな。

この村のさびれ具合も、洋風な感じも、まるで俺が見てたアニメのそれだ。

エグゾディアの話も信じていいものだろう。

でも、帰りたいなあ。日本に。

夏はクーラーあるし、ご飯はおいしいし。彼女もいるし。

帰る手段ってないのか。



「スミマセン。違う国に行く手段とか、別の世界に行く手段って、この島にはないんですか?。」

「ん?あんちゃん、その二ホンっていう島に帰りたいのか?」

「そうなんです一刻も早く。」

「そうだなあ、ン」



エグゾディアは、自分の自慢の腕から伸びる、
フランスパンサイズのひとさし指を地面に指し示す。

何やってんだ。コイツ。



「あの、下になにかあるんですか?。」

「何って、しらばっくれるなよ」

「なにがですか?。」

「下には”駅”があるだろ?それ使って、君もこの島に来たんだろ」

「ああああああああ、はい!そうです。」

「駅を使えば、違う国や島にはそりゃいけるだろうよ」

「そ、そうですよねぇー。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」



やばいぞ。コイツの住む世界のシステムが分からない。どういうことなんだ。

地下に駅?

なぜ地下に駅があるんだ。
メイドインアビスでも、地下にあるのは、なんかやばい洞窟だったりするが。

まあでも、とりあえずその地下に行けば、今後の方針が分かりそうだな。



「わかりました!とりあえず、地下の駅にいって、そこから日本に変える方法を探したいと思います!。」

「お、おう。気をつけてな」



取り敢えず、この巨躯の男(エグゾディア)が危なそうだが、意外と親切ということが分かったところで、

退散しよう。



「おお、言い忘れていたが、地下の駅を運営しているのは、戦闘神アレスだ」

「ああ、この国を統治しているっていう?。」

「ああ、そうだ。
 だから地下の戦闘神アレスがお前の出国を許可をしなければ、君は外の国には出られないぞ」



え。そんなの聞いてないぞ。

俺がやばい顔をしているのが伝わったのか、エグゾディアが心配そうな顔でこちらに目を向ける。



「もしかして、君。この島に不正入国したんじゃないだろうな」

「してないですよ。断固として、正式入国です。」

「ほっ。ならいいんだが。もし不正入国だったら、アレスは許さないぞ」

「えっ」



アレスさんってそんな短気なの?やばいんだけど。この島に入国した記憶すらないのに。

なんだか、●朝鮮みたいな体制だな。



「はぁ全く。君は別の国の人間らしいから、早めに駅に行って出国させてもらったほうが良い」

「ハイ分かりました!、ちなみに駅ってどこですか?。

「駅の場所もわからないのか?君、本当はどうやってこの国に入ったんだ?」

「もちろん、駅からです!(汗)。」

「はあ、まあいいや。俺の嫁さん呼んでくるから、そいつと一緒に行ってくれ。
 危なくて見てられない」

「はあ。ありがとございます。」



エグゾディアの奥さんが送ってくれるのか、感謝感謝だな。
でも、エグゾディアの奥さんって、なんかジャバコングみたいなゴリラみたいな人がきたら、どうしよう。泣いちゃうぞ。俺。



「おーい、アテナ!悪いが、こいつを駅まで連れてってくれ!」



エグゾディアがそう呼びかけて、奥の家から(そこにお前の家あったのか)出てきた、
奥さんはマジもんのゴリラ。


ではなく、


TVでも見たことないレベルの、絶世の美女だった。

Re: よくある異世界ものだと思いましたか?YES、その通りです!神 ( No.5 )
日時: 2020/05/30 01:27
名前: 多寡ユウ (ID: NqZUFIjv)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi


俺の童貞の心と下半身が、この子は綺麗だ、と告げている。



「綺麗だ。」

「君、人の嫁さんを口説くな」

「あ、すみません。」



エグゾディアのことが頭の中に残らないくらい綺麗だ。
東洋人なのか、髪は黒髪。オレンジの色の瞳に、七頭身のボディ。
ダイナマイトボディというには、●っぱいが少し小さいが、
スレンダーという言葉がお似合いの風貌だった。

これで、エグゾディアの嫁、だと。
なんてこの世は残酷なんだ。



「じゃあ、アテナ。コイツを地下の駅まで連れて行ってやってくれ。観た感じ、悪い奴じゃない。変な奴ではあるが」


「変な奴ではありません。誤解です、アテナさん。」



エグゾディアめ。何言ってくれとんねん。

いやまて、冷静になれ俺。この人は人妻だ。この人は人妻。この人は人妻。

人妻に誰が興味があるもんか。

そんなしょうもないことを俺が考えていると、アテナが口を開く。





「下の駅だな。分かった。アーくんは、家で待っててくれ。30分くらいで戻る」




アーくん!アーくんってなんだ、アーくんって!こいつのどこにアーくんの要素があるんだ!
ただの筋肉モリモリマッチョマンじゃないか!「くん」の要素がどこにあるというんだ!

もしや、エグゾディア、無理やりこの呼び方にさせているのか。コイツ隅に置けないやつっ。

俺も、メル君と呼ばれたい人生だった。(忘れられてしまうことが多いので、再度リマインドします。この主人公の名前は、出井尾メルと言います)

それにしても可愛い。綺麗。彼女にしたい。彼女が日本にいるけど、この国なら一夫多妻もOKなハズ。




「すみません、アテナさん。宜しくお願いします。」

「うん。よろしく。じゃあ早速いこうか。アーくん、あっちに着いたら連絡するから!」




そういって、俺とアテナさんは、アーくん(本名は不明:エグゾディアと俺は呼んでいる)の元から離れて、地下の駅に向かった。

でも、アーくんがいなくなったらいなくなったで、なんか恥ずかしいな。童貞が出てしまっている。この状況でどんな話をすればいいんだ。わからん。わからん。やばいやばい。やばい。

緊張する・・・(; ・`д・´)

絵文字というのは素晴らしい。今の状況をこんなにも的確に表してくれるなんて。



まさに今の状況は、


俺「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(; ・`д・´)」


アテナさん「・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・('ω')」


この状態がずーっと続く、無言のスパイラルみたいな感じなのだ。
これが俺の二つ名のひとつである、『心が童貞』の由来になっているワケ。

なぜ人妻にこんなにも赤面しているんだ。

悔しい。


Re: よくある異世界ものだと思いましたか?YES、その通りです!神 ( No.6 )
日時: 2020/05/30 01:44
名前: 多寡ユウ (ID: NqZUFIjv)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi

俺「・・・・・・・・(; ・`д・´)。」


アテナさん「・・・・('ω')」


俺「・・・いい天気ですね・・・(; ・`д・´)。」


アテナさん「・・うーん、そうか?曇っていると思うが('ω')」


俺「・・・ああ、そうですよね・・・(; ・`д・´)。」


アテナさん「・・・君、名前は?・・('ω')」


俺「・・・出井尾メルです(; ・`д・´)。」


アテナさん「・・・出井尾メル・・、長いから、メル君だな('ω')」


俺「・・・・(💛ズッキューン!!!!!!!!!!!!!!!!!)。」


アテナさん「どうした?メル君」


俺「・・・いえ、もう、おなかいっぱいです。」


アテナさん「・・・? 何も食べてないだろう?」


俺「・・いえ、そういう意味ではないんですが。」


Re: よくある異世界ものだと思いましたか?YES、その通りです!神 ( No.7 )
日時: 2020/06/06 04:46
名前: 多寡ユウ (ID: NqZUFIjv)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi

人妻に赤面したあと、ようやく駅についた。
この駅にくるまでなにやら得体のしれない建物の中に入って、
そこからなにやら得体のしれない隠し扉に入って、
そこからなにやら得体のしれない螺旋階段があって、

その螺旋階段が地下に続いていて、
10分ぐらい下っていると、ようやくお待ちかねの駅に着いた。


「なにこれ」


って思わず声に出していた。

すると、なにがすごいって、豪華絢爛さですよ。
ここで表現しきれません。気になる人はブルーレイビデオを買ってくださいってレベル。

いや、螺旋階段を降りるとね、

なにやら直接、駅につながっていたわけです。
そしてその駅が豪華絢爛過ぎて僕はもう驚き桃ノ木山椒の木。

上は極貧地域なのに、なぜ下のここは豪華絢爛なんだ。
だって、金ぴかだし、ロンドンのハリーポッターの駅にみたいだし。

すごい。現代ってこんなに進んでいるだなあ。へぇ。

いやここ異世界だったか。



「ん?メル君は、駅は初めてなのか?」

「へ?えーと、いいいいいえいえいえいえいえ!そんなことありませんよ!!一回来たっていったじゃないですかあ!もーもー、やだなあもう!」

「そうか、それならいいんだが。帰り道はわかるかい?」

「もちろんわかりますとも!来た道を戻ればいいんですよね!」

「ん、そうだな。6歳でもできるな」

「そうですよーーー、馬鹿にしちゃって、これでも僕もう23になるんですよ!」

「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、すまんすまん。そうしたら、私はこれでお暇するとしよう」

「えええ。もう行っちゃうんですか!」

「ああ、君をここまで送るのが私の役目だからな、じゃあまたな。メル君。今度会うときはお茶でもしてゆっくり話せることを楽しみにしてるぞ」

「はあうい!僕もです!楽しみです!デート!」

「いや、デートではないんだが。まあいい。じゃあな気を付けて」

「はうい!アテナさんも、お体に気をつけて!」

「うむ。よし、それじゃあ」


こうしてたった15分間のアテナという世界一の美女とデートは幕を下ろしたのだった。

めでたしめでたし。

となりたいところだが、


「おし。それじゃあ。・・・・どうやって帰えればいいんだ」


また迷子の始まりだった。

Re: よくある異世界ものだと思いましたか?YES、その通りです!神 ( No.8 )
日時: 2020/06/06 14:56
名前: 多寡ユウ (ID: NqZUFIjv)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi

はーい迷子のお知らせでーす。

そんな感じで、駅をさまよい続けた。
どうやらこの駅は本当の意味で、ロンドン市内の駅にそっくりな作りになっているらしい。
まあロンドンの駅に行ったことないけど、



「とりあえず、聞いてみるか、誰か人に」


なんと駅の中には人がたくさんいた。上の村にはほとんど人がいなかったのにも関わらず、この駅には仰山人がいるのだ。まずその事実にビックリ、くりびつてんぎょうだった。

取り敢えず、駅員さんに聞いてみよう。

近くに駅員が立っていたので、その人に聞いてみることにした。

何を聞くのかって?いやそれは分からない。
なんてたって、何を聞けばいいのか分からないんだから。


「スミマセン」

取り敢えず、伝家の宝刀スミマセンを使ってみた。


「はい、どうされましたか」


対応をしてくれたのは、いかにも東洋人の見た目をした日本人のような駅員だった。
なんだこの世界はエグゾディアみたいなやつばかりではないのか。

「あの、ちょっと迷子になってしまったんですが。ちなみに二ホンって知ってますか?」

「二ホン?ですか?知らない駅ですね。少々お待ちください。ただいまお調べします」

「ああああいいえいえいいえ!あの全然知らなかったら全然いいんですけど、なにか泊まれるホテルとかってないんですかね?」

「ホテルですか?ホテルでしたら、駅のホテルをお使いください。基本料金無料の駅のホテルがここから800mほど南に歩いた地点にございますので」

「あ、そうなんですね!ありがとうございます!」


基本料金無料のホテルなんて聞いたことがないが、まあいい。とりあえず無料なら最高だ。金もないしな。ここで野宿もしたくなかったし、さっきの階段で疲れたし。おなか減ったし、とりあえず、なにもできないからホテルで休憩にしたい今すぐ。


ということで俺は一目散に無料のホテルに向かった。
なんとも、なんのイベントも起こらない異世界生活だ。


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