コメディ・ライト小説(新)
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- 現実世界より
- 日時: 2020/09/15 21:55
- 名前: 追佐龍灯 (ID: /b8.z0qR)
追佐です。こんちは。コメディライト小説違うんじゃね?ってくらい暗い時がありますが気にしないでください(笑顔)
とりあえず毎週更新で、水曜日くらいに更新しようと思ってます。宜しくお願いします。
プロローグ
>>1
坂倉編
>>2~>>7 (現時点)
九月十五日
「四月五日」投稿しました。
おそらく一か月ぶりくらいになる投稿です。新規さんもどうぞ見てください。古参さんはうん、普通に覚えててくれてありがとうございます。それとごめんなさい。まぁそんな感じで。以上です。次回投稿は早めにします。四月一日から四月四日と比べると短い文章になると思いますがよろしくお願いします。
- 四月四日 ( No.5 )
- 日時: 2020/08/25 13:46
- 名前: 追佐龍灯 (ID: /b8.z0qR)
April 4
Morning
今日は朝からみそ汁のいい匂いがして、早めに降りて行ったら、最近毎朝出てきたみそ汁がインスタントだと分かった。
雨宮 加奈子:「き…今日は…は…はやお…き…だねぇ。」
傍からみたらかわいいかもしれんが、バカみたいな母親だな。
Daytime
先生「おはよう皆。」
HRの先生が挨拶をした。
藤宮:「そういえば先生の名前ってなんだったけ。」
雨宮:「あの人、自己紹介してないだろ。」
藤宮:「嘘だろぉ!ほんとにあの人教師かよ。」
そんな風にこそこそ話していると、先生がこちらを向いた。
先生:「おいお前ら何話してやがる。」
藤宮:「やべっ!頼む雨宮!」
雨宮:「はぁ…お前なぁ。」
ま、いっか。
雨宮:「先生の名前がわかんないですねって話をしてたんです。」
こんな感じでいっか。嘘はついてないよな。
生徒:「そういえばそうだよね。」
生徒:「うんうん。先生ほかの先生と違って、名札いつも下げてないし。」
何人かの生徒が声を上げた。
先生:「ん?………そういえばそうかぁ?じゃあ話してやるよ。」
先生はよっこらせと腰をおろした。
しかし立った。
石田:「俺の名前は石田正和だ。言った気がするんだがな。担当教科は社会。この後の一限だ。公民以外は俺だ。あと…なんかあるか?」
生徒:「センセー彼女いますかぁ。」
石田:「既婚者だ。俺に手は出すなよ。」
生徒:「嫌いな食べ物はぁ?」
石田:「…特にないが、パセリとジンギスカンはあまり好きじゃねぇな。」
生徒:「何か一言ぉ。」
石田:「お前らが何か問題を起こしたら俺が行くことに一応なっているが、人を殺したりしない限り俺は動かねぇよ。」
藤宮:「他校とのケンかはぁ?」
雨宮:「おい藤宮!」
藤宮:「いいんだよ雨宮。こんな時しか聞く機会ないだろ?」
石田は少し考えるそぶりをした。
石田:「そうだなぁ。俺もお前らくらいの頃はそんなことしてたからな。やりたいんだったら勝手にしてくれ。」
生徒:「先生すごーい。」
生徒:「イケメーン!」
石田:「はいはい黙れ、教科書配るからな。一限始めるぞ。」
藤宮は尊敬の目で石田を見ている。
藤宮:「なかなかいい先生だな。」
藤宮はオレに話しかけた。
高宮:「どうかなぁ。」
ずっと黙っていた高宮が口を開いた。
雨宮:「まぁとりあえずいいセンセだと思っとこーぜ。」
after school
藤宮:「今日は坂倉さんとは会わないのか?高宮。」
帰ろうと校門を出た後、藤宮が思い出したように言った。
高宮:「あの子、上下田十一女子分中の子なんだよ。」
藤宮:「十一女子文中っていうと、快速急行でも、ここから七駅はあるよな。結構遠くなんだな。」
坂倉:「そうなんですよ。昨日ここに来たのも大変だったんです。」
坂倉さんはしれっと言った。
雨宮:「うぉぉっ。坂倉さん!」
びっくりした。
藤宮:「雨宮びっくりしすぎだろ。」
雨宮:「なんで藤宮がびっくりしてねぇんだよ。」
藤宮:「だって、いるのわかってたし。」
雨宮:「なぜ?」
藤宮:「高宮がデレデレしてた。五限終わった後にな。」
高宮はもう坂倉さんの隣にいる。
高宮:「会いたかったよぉ!」
坂倉:「高宮さん…。」
藤宮:「高宮…。」
雨宮:「高宮置いていこうぜ、藤宮。」
藤宮:「そうするか雨宮。」
坂倉:「あの、ちょっと待ってください。雨宮さん。」
藤宮:「御呼ばれしてるぞ。雨宮。」
雨宮:「んだよ藤宮。」
高宮:「さ・か・く・ら・ちゃんが呼んでんだよぉ!」
高宮大声を出した。
「あと、藤宮さんも。」
「え、俺もォ!」
藤宮興奮定期。
Night
坂倉:「その、私、最近ストーカーに狙われてる気がするんです。」
雨宮:「ストーカーねぇ。」オレは少し考えた。
藤宮:「そのこと、高宮には言ったのか。」藤宮はいつになく冷静だ。
高宮:「無論だ。俺には前に言われた。」
雨宮:「何か行動を起こしたのか?」
高宮:「あぁ。オレも少し調べてみたんだ。ストーカーを探すためのストーカーってとこだな。」
藤宮:「で、何かわかったのか?」
高宮:それがなぁ。」
雨宮:「高宮が悩むなんてらしくねぇな。」
高宮:「ストーカーの存在には気付いたが、毎日毎日違うやつがストーカーしてんだよ。」
雨宮:「んだそれ。」
高宮:「で、俺一人じゃ無理そうだから、お前らに相談しようと、昨日呼んだんだが…」
雨宮:「俺と坂倉さんに関係があったせいで、昨日は話せなかったと。」
高宮:「そう言うことだ。」
藤宮:「お前の家何気に門限9時だからな。」
雨宮:「ほんと謎だけどな。それと、お前らが俺んちに集まるのも謎な。」
加奈子:「高宮くん送ってあげようかぁ?」
高宮:「あ、いえ、大丈夫です。」
加奈子:「いいのよ。家庭の事情はある程度分かっているつもりだし。」
高宮:「あ、ありがとうございます。じゃあ、宜しくお願いします。」
加奈子:「えーっと、坂倉ちゃん…だっけ?一緒に送ってあげるよ。」
坂倉:「あ、お願いします。」
雨宮・藤宮・高宮:(否定しないんだな。)
坂倉:「あ、そういえばチャットンラインで、特定の人とだけ話すサービスがあるんですよ。それを使えば門限を過ぎた後でもみんなで話せるんじゃないですかね。」
雨宮:「それ、よさそうだな。」
藤宮:「じゃあ、これから九時以降の連絡はそれを使おうか。」
加奈子:「それじゃ、三人とも行こうか。」
To the next day
- 四月五日 ( No.6 )
- 日時: 2020/09/15 06:38
- 名前: 追佐龍灯 (ID: /b8.z0qR)
April 5
Morning
朝起きると、今日は土曜日であることを思い出した。学校がないのは、嬉しい反面みんなに会えないのは悲しいな、思っていたら、藤宮からメールが来ていた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
藤宮『おはようございます。
今日ヒマかーー?暇なら一緒に都内のアスレチック
行きませんか?』
『なぜに適所敬語なんだ。』雨宮
藤宮『それより行けんのか~~?』
『暇だぞ。行けなくはない。』雨宮
藤宮『オッケーー。
この間出来た、ユーチューバーアスレチック
「ラビッターズ・アスレチック」集合な!』
『おけまる。』雨宮
:::::::::::::::::::::::::::::::::
加奈子:「今日は休日だし出かけるのかしら?」
雨宮:「あぁ。藤宮と出かけてくる。何か買ってきた方がいいものとかある?」
加奈子:「そうねぇ…バターと人参と砂糖とこんにゃくを買ってきてちょうだい。おねがい。」
雨宮:(何を作る気だ…。)
Daytime
藤宮:「おはよーーー。」
雨宮:「おはよっ。でもなんで呼んだんだ?お前にしては珍しいな。」
藤宮:「う、うんん。ごめんな。」
雨宮:「そっか。別に全然迷惑じゃないからいつでも呼んでくれ。」
藤宮:「そっか!ありがとな。」
入場券を買って中に入ると、かなりの人がいた。だが、難しいアスレは空いていた。
藤宮:「ラッキーだな。」
雨宮:「でも…これかなり難しそうだぞ。」
藤宮:「何言ってんだよ、雨宮ー。三宮が一人がビビってんじゃねーよ。」
雨宮:「お前は、三宮の一人であることを誇りに思ってるんだな。」
藤宮:「あぁ。そうさ!小学校のころなんて…」
雨宮:「…なんて?」
藤宮:「いや、まぁいいや。」
藤宮は難しいはずのアスレチックをスラスラとクリアして、周りの目を引いた。
雨宮:「やっぱりお前はすごいよな。さすがは三宮の肉体労働だ。」
藤宮:「いやいや~~。それほどでも?」
雨宮:「前言撤回。」
藤宮:「えぇぇぇぇぇ!」
藤宮が騒いでいると、少しハンサムな男性が藤宮のほうに寄ってきた。
ハンサムな男性:「君かい?子のアスレチック、クリアしたのって?」
藤宮:「へっ?」
ハンサムな男性「おめでとオオウ!このアスレ、クリアしたの君が初めてなんだよ。」
雨宮:「すげぇじゃねぇか、藤宮。」
藤宮:「えっ俺…そんな?…すげぇことしてんじゃん!」
リューミヤ:「おれ、『ラビッターズ』のリーダーのリューポンだよぉ。」
藤宮:「あぁぁ!あの!ハハぁん。どーりで。どっかで見たと思ったんだよ。」
リューミヤ:「きみ、素質あるね。どう?『ラビッターズ』入らない?」
雨宮:「マッ?マジで?すげぇじゃん藤宮!」
藤宮は少し考えるそぶりをした。そして、覚悟を決めた顔をしてリューポンの方を見た。
藤宮:「残念ながら、できません。」
雨宮:「えっ!?」
リューポン:「そっか…。ごめんね。できれば、理由とかも教えてほしいんだけど…。」
藤宮:「理由なんて程でもないのですが…。自分い流行ることがたくさんあるので。」
リューポン:「そっかぁ。気が変わったら、休日のここにきてくれよ。俺じゃなくても誰かしらいるはずだしさ。」
藤宮:「はいっ。ありがとうございます。」
リューポンはいろいろな人に注目されながら、どこかに去った。
雨宮:「よかったのか?…藤宮。」
藤宮:「まだ中学生だしな。親に迷惑掛かるかもしんねーし。それに。」
雨宮:「それに?」
藤宮:「俺には、お前らって言う居場所があるんだ。昔みたいに居場所を求めたりしねぇよ。」
雨宮:「そっか。」
藤宮は誇らしげな顔をしていた。俺と藤宮は少しうろうろして、そこら辺の牛丼屋で、牛丼を食べて帰った。
藤宮:「ほいじゃな~~~。」
雨宮:「おう。」
藤宮との仲が深まった気がする。
afternoon
加奈子「今日は一日遊んだんだし、今から勉強しなさいよ。」
と、母が言うので、しぶしぶ勉強をした。
(かしこく)なった気がする。しかし、まだまだ自分はただの中学二年生と同じだ。
雨宮:「このくらいで、いったん終わるか。」
Night
皆から連絡があるかなと思って、「チャットンライン」を開いてみたが、めぼしい連絡はなかったので、だれか、面白そうな人がいないか、部屋を探してみた。
「我導きのものなり」
と言う部屋を見つけた。面白そうだったので、入ってみた。
雨宮:「こんにちわーーーーー。」
厨二病:「フハハハハァようこそ我が城へぇぇぇ!」
雨宮:(ヤバい人だ。っていうか、この人、どっかで見たことあんな。)
厨二病:「フハハハ~~ってお前。」
雨宮:(急な素面だな。って言うか)
雨宮:「石田先生!?」
石田:「お前、雨宮じゃないか?2-1の。っていうか…。」
石田は恥ずかしそうな顔をした。
石田:「オレの裏の顔見やがって。」
雨宮:「あんたホントに既婚者か?」
石田:「うるせぇな!一言多いな!」
雨宮:「ホイホイホイホイ。」
石田:「てめーー!…お前、雨宮で間違いないのか?」
雨宮:「そうですけど。」
石田:「前任の金中先生が言ってたんだ。雨宮と、藤宮と、注意しろって。それと、一年の頃は同じクラスじゃなかったけど、高宮?ってやつも。お前ら三人が同じクラスなのは、金宮先生のおかげなんだろ。感謝しとけよ。」
雨宮:「よく知ってますね。」
石田:「まぁな。あの学校の素性はだいぶ俺は調べたんだ。前みたいな失敗はしたくないしな。」
雨宮:「どんな失敗ですか?」
石田:「あ、言っちまった。」
雨宮:「教えてくださいよ~~~~。」
石田:「あ~くそっ。お前、もう寝ろよ。ほら、育ち盛りなんだし。」
雨宮:「まだ話し始めて十分もたってないですよ。」
石田:「……。」
雨宮:「先生。」
石田:「先生って呼んでくれんだな…。どうした?」
雨宮:「俺たちがもし、もしの話ですけどね。他と問題起こした時って、先生、かばってくれるんですか?」
石田:「ダメだ。」
雨宮:「やっぱりそうだとおもっ…」
石田:「というのが普通だろうが、オレは許す。」
雨宮:「!?」
石田:「オレは、そこらの教師とは違う。前科アリってやつだ。でも、教師を続けてぇってのは本心だ。」
雨宮:「ほう?」
石田:「俺はお前らみたいな…藤宮とか、高宮とかもだけどな。異分子に触れてみるのも悪かねぇってちょっと思うんだ。」
雨宮:「異分子ですか…。」
石田:「あぁ…。」
石田:「これからの後生をだな、あの学校で過ごすことを考えつつ。お前らに触れることを…。」
雨宮:「……。」
石田:「今考えた。」
雨宮:「すばらしい決断力だな。」
石田:「ハハハハハハッ。いいだろ?」
その後も石田と語り合った。
石田との仲が深まった気がする。
石田:「それじゃっ、早く寝ろよ。」
雨宮:「ほーーーい。」
To the next day
- 四月五日 ( No.7 )
- 日時: 2020/09/15 21:40
- 名前: 追佐龍灯 (ID: /b8.z0qR)
April 5th
Morning
まだ眠い。もう少し寝よう。
afternoon
おぉまた日曜日の二度寝をしてしまった。もう少し自分が器用であればいいのだが、せめて「テクニカル」くらい。
加奈子:「はい、朝ごはんですよぉってもう十二時ですけどねぇ。」
雨宮:「ヘイヘイ。」
加奈子:「……。」
加奈子との関係が深まりそうだ。
加奈子:「ちょっとお出かけしない?」
雨宮:「うん。いいよ。」
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
加奈子:「さてと、どれにしようかしらぁ?」
加奈子は上機嫌で服を見ている。そろそろ一時間ほどたつのだが・・・。
加奈子:「あ、荷物持たせてごめんね。」
雨宮:「別に、良いけど。」
加奈子:「なんで私には敬語なのかなぁ。」
雨宮:「ん…。」
加奈子:「お父さんに任せたのがいけなかったのかな?」
雨宮:「いや、違うよ。うん。」
加奈子:「まぁ、ごめんね。」
雨宮:「謝る必要はないよ。」
加奈子:「うん。また買い物したくなったら呼ぶから。」
雨宮:「荷物持ちのためかよ…。」
加奈子との関係が深まった気がする。
Night
「チャットンライン」から連絡がきた。今から会議が始まるらしい。
坂倉:「こんにちは。」
藤宮:「こんちはーーっすぅぅぅぅ」
高宮:「うるせぇ藤宮。」
雨宮:「その前にこんばんはだろ。お前ら。坂倉さんもだけど。」
藤宮:「明日、学校早めに終わるだろ、だから、坂倉さんの事校門から待とうと思うんだが、いいかお前ら。」
藤宮:「文句なしだ。」
雨宮:「右に同じ。」
坂倉:「あの。」
雨宮:「なんですか?」
坂倉:「ありがとう、ございます…。」
雨宮:「何言ってんだよ。」
藤宮:「高宮の紹介とはいえな、オレらはもう仲間っていうか…。」
高宮:「友達…か?」
藤宮:「そうそれぇ!」
雨宮:「馬鹿かお前…。」
藤宮:「へへ。」
高宮:「笑うとこじゃねぇよ。小学校卒業してんのかテメェ。」
藤宮:「うっ。」
雨宮:「嘘だろ…。」
坂倉:「アハハハ。」
高宮:「坂倉さん?」
坂倉:「あのっ、おかしくって。」
雨宮:「面白いだろ。いつもこんなんだよ。」
坂倉:「ありがとうございます。」
藤宮:「あ、敬語。」
高宮:「じゃ、また明日。」
To the next day
- 四月六日 ( No.8 )
- 日時: 2020/10/18 10:48
- 名前: 追佐龍灯 (ID: /b8.z0qR)
April 6th
Morning
今日は月曜日で、週の初めで、大切な日だ。
「坂倉さんのストーカー撃退。」そんな大層なことを俺がやっていいのだろうか?
でも、それだけ自分は信頼されているということかな。
…………フッ。
加奈子:「建己、起きなさーい。」
ま、とりあえず布団から出るか。
駅で藤宮に会った。
藤宮:「もうすぐ転校生が来るよな。」
雨宮:「へっ?」
藤宮:「噂によると女子らしいぜ。」
雨宮:「そんな話してたか?そもそも転校生って?」
藤宮:「あれ、オレの勘違いかな?」
雨宮:「もう降りるぞ。」
afternoon
高宮:「よしっ行くぞ。」
藤宮:「行くか。」
雨宮:「お前らはしゃぎすぎだ。」
学校が終わってから俺たち三人は校門を飛び出し、駅に直行した。そして、上下田第十一女子文中前駅で降りた。
藤宮:「もうすぐ坂倉さんの下校時刻だな。」
雨宮:「なんでお前fがそんなこと知ってんだよ。」
高宮:「俺が言ったんだよ。」
雨宮:「俺に言ってないくせに?」
高宮:「ぐっ。」
藤宮:「もう下校時刻だぞ。」
キンコーンカンコーンキンコンカーンコーン
チャイムが鳴る。
ぞろぞろと女学生たちが出てくる。俺たちも制服なので変な目で見られている。
女学生:「ちょっとあそこ。見てみてー。」
女学生:「え、どこどこー?」
女学生:「なんかすごい形相で中学生くらいの人が三人くらい校門を凝視してる。」
女学生:「うわっきもーい。」
女学生:「写メ撮ろうかな。」
藤宮:「ったく。うっせーなー。マジどうしてんだよ最近の中学生はよぉ。」
高宮:「言って置くがお前も最近の中学生だぞ。」
雨宮:「最近も何も現中学生だろ。」
高宮:「おい、あれ、坂倉さんじゃないか。」
藤宮&雨宮:「おい、どこだ!」
校門の方から、あの鮮やかな栗色の髪をたなびかせた坂倉さんが出てきた。
すかさず俺たち三人は後ろの方から坂倉さんを追いかけた。当初の予定通り、俺が坂倉さんの一番近い影、藤宮が見渡すために一番遠い所から、高宮はいつでも迎撃態勢に入れるよう道の真ん中を歩く。
雨宮:(どっから来るんだ?)
その時だった、大きな悲鳴が聞こえた。
「きゃーーーーーっっっ」
雨宮:「なんだよっこんな時に!」
坂倉さんも後ろを振り向いた。オレもそれを視界で確認してから後ろを向く。
高宮が、血を流している。
雨宮:「高宮ぁァァァァっっ!!!!」
高宮:「あんた、どういう了見だぁっ!」
オレは全速力で走った。高宮のもとへ。
藤宮も走っているのが見える。人込みで分からなかったが、高宮の隣に一人、男が立っている。
男:「お前が、むかつくヤローやさかい。」
男は左手にナイフを持っている。
その方向へ、風よりも早く駆けて行く者がいる。
藤宮:「ダチに何してくれてんだぁぁ!」
藤宮がとびかかった。
男:「おぉおぉ、喧嘩早いやっちゃなぁ。」
藤宮:「そっちがふっかけてきたんだろうがぁ!」
男:「まぁえぇわ。女は回収したみたいやしな。」
女!?…っまさか!
高宮:「雨宮、何してんだぁ!後ろを見ろぉ!」
後ろっ…後ろ!?
オレは無我夢中で走り始めた。右も左も見た。女学生たちは止まって恐ろしさを体で表している。
雨宮:「どこだ。どこだっ!どこなんだよぉ!」
居ない。居ないいないいないいない!
雨宮:「クソガァァァァァァ!」
後ろを見た時に、坂倉さんは居なくなっていた。
そして、夕立が降り始めた。まるで、俺たちの心境を、天候で表すかのように。
To the next day
校長へ報告
四月九日。火曜日から不登校になっていた男児三名、上下田南西部の川の下流にて発見されし。
彼らの生存は不明。
石田担当教諭
- 四月七日 ( No.9 )
- 日時: 2020/10/25 09:57
- 名前: 追佐龍灯 (ID: /b8.z0qR)
April 7th
Morning
雨宮:「……………………」
加奈子:「どうしたの、浮かない顔して。」
雨宮:「…行ってきます。」
加奈子:「?」
ガチャコン。
藤宮:「おはよう。」
雨宮:「行く場所は決まってる。」
藤宮:「あぁ、そうだな。」
それは昨日のことだった。
April 6th
石田:「お前らどういう了見か説明しろ。」
高宮:「…。」
石田:「部活もせずに早く帰るなと思ったら、こんなケガして電車なんか乗ろうとしやがって…。あぁーっ…クソがっ!」
藤宮「…。」
石田:「何とか言ったらどうなんだお前ら。」
雨宮:「先生、俺が説明します。」
坂倉さんがさらわれた直後、俺たちはいったん電車に乗ろうと駅に行った。そこで石田先生に出会った。俺たちの血だらけの姿を見て、先生は自分の家へ連れて行ってくれた。
石田:「なるほど、そう言うことか…。」
高宮:「オレは今すぐあいつを助けに行かなくちゃならねぇんだよっ!」
石田:「落ち着け!高宮!」
藤宮:「先生…。」
石田:「高宮、あいつがさらわれるのに心当たりはないか?
雨宮:「なんかあるか?」
高宮:「無いな。」
藤宮:「無いんかい。」
石田:「俺が思うに、人身売買だ。」
藤宮:「人身売買?」
雨宮:「なんでそんなんに坂倉さんが巻き込まれるんだよ。」
石田:「それは分からんが、そういう被害が増えてるという報告を受けている。」
高宮:「本当ですか?」
石田:「あぁ。でもな、これだけは伝えてやるそういうものは警察に任せろ。お前らが頸を突っ込む問題じゃぁない。」
藤宮:「おいあんた!」
石田:「だが、行くんだろ?」
雨宮:「分かってるじゃねぇか。」
高宮:「でもなんで?」
石田:「おれは、生徒の好きなようにさせたいんだよ。もう二度と、失敗をしねぇためにな。」
雨宮:「………………」
石田:「警察内部にいるオレの友人を紹介しよう。そいつは上下田の亞罵台(アバダイ)区にいる。今日はもう遅いから、明日会いに行け。」
April 7th
更新中
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