コメディ・ライト小説(新)
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- 転生令嬢は平穏に過ごしたい
- 日時: 2021/12/20 00:50
- 名前: 鹿蜜柑 (ID: rI.z0PpX)
高校卒業後すぐに交通事故に遭った少女。
そんな彼女の人生はあまり恵まれたものではなかった。
家と学校で孤立し上手く行くことはなく
誰一人として彼女の心の内を知る者はいなかった
そんな彼女はどういう訳か転生した。
誰からの愛を感じる事なく、また新たに生を受けた彼女は
果たして愛され、又愛す事は出来るのか。
これは、ただ平穏に(ぐうたらして)生きたいと願い、
(周りも巻き込んで)波瀾な人生を送った女の話である。
※基本コメディです。恋愛はだいぶ後かと...
目次
プロローグ
1話>>01 2話>>02
第一章 【新たな世界で踏み出す一歩】
3話>>03 4話>>04 5話>>05
6話>>06 7話>>07 8話>>08
9話>>11
- Re: 転生令嬢は平穏に過ごしたい ( No.1 )
- 日時: 2020/11/16 16:44
- 名前: 鹿蜜柑 (ID: de3JMXRw)
私は死んだ。
まだ高校を卒業したばかりだったのに。
何が悪かったのだろうか。
私が何かしたと言うのだろうか。
これまでの人生を振り返ってみたが
余り良い人生では無かったと思う。
幼い頃に両親が離婚し、私は母に引き取られた。
女手一つで育ててくれた事には感謝している
私を育てることは想像を遥かに超えて大変だったと思う
そんな日々が4年続いたある日、
母によると新しい父親になると言う男の人を紹介された。
感じの良さそうな人だった。
私は母の苦労が少しでも軽くなるのではないかと思い喜んだ
最初の頃は良かった。
新しい父親とも良好な関係を築けていたと思う。
まあ、私の主観だが。
そして妹が生まれた
両親は互いの子ということで
それはそれは可愛がった。
義父はやはり自分の子の方が可愛いのだろう
母も離婚した夫との間にできた私より妹の方を可愛がった
次第に家の中での私の居場所は無くなった
高校入学と同時に家を出た
しかし学校内でも私は孤立し、三年間は一人だった。
そして卒業して、大学に通えるようなお金もないから
就職場所を探して面接を受けていた
その帰りに車に轢かれたという訳だ
だがおかしい事がある。
人間死んでからこんなに人生を回想できるものか?
もしかして死んでないとかか?
嫌そんなことは無いはず。
どういう事だ?
「奥様っっ!おめでとうございます!
元気な女の子で御座いますっっ!」
は?
はぁぁぁぁぁぁぁっっ!?
- Re: 転生令嬢は平穏に過ごしたい ( No.2 )
- 日時: 2021/11/21 00:32
- 名前: 鹿蜜柑 (ID: 4ib6ORSN)
この状況で言う赤ちゃんは、ほぼほぼ私だと思う
赤ちゃんでは無いという可能性もないことは無いが…
ちょっと…ね?うん。わたしは断じて幽霊になったわけでは無いはずだ。
えっ?そうだよな?ちょっと怖くなってきた。
いや、大丈夫なはずだ。
だって、ちゃんと触れられたら感覚あるし、
声を出したら、赤ちゃんの泣き声がする。
目こそ見えないが、赤ちゃんは生まれたては目が開かないって聞いた事もある。
大丈夫。落ち着け私。
でも、本当に赤ちゃんだったとしても、私、死んだんだな。
あっちの世界に未練なんて無いけど、それでもやっぱり寂しい
この世界に、たった一人置いていかれたようだ。
「ね〜見て、自分の子ってこんなに可愛いのね?
これまでもお姉様の子供も見てきたはずなのに、
やっぱり自分の子は特別で、世界一可愛い」
「うん。とても可愛い。
この子を産んでくれてありがとうソフィア」
「いいえ、今まで支えてくれてありがとうヴィン。
これからもよろしくね?
あっ、いけないこの子にお礼を言わなきゃ。」
「そうだね」
「「産まれてきてくれて、ありがとう」」
なんなんだこの人たち、私なんかが産まれてきて、良かったのか?
こんな、幸せそうな家庭に、私が生まれてきて本当に良かったのだろうか。
私に幸せになる権利なんてあるのか?
ーーーー次の人生は幸せに生きなさいーーーー
今のは…?
幻聴かもしれない、でも、確かに私はこの言葉に動かされた
今回の人生、夢に見ていた幸せで、平穏な人生を送ってやるっっっっ!!!!!
- Re: 転生令嬢は平穏に過ごしたい ( No.3 )
- 日時: 2021/04/27 16:14
- 名前: 鹿蜜柑 (ID: 37dL3AlA)
私はリリアと名付けられて何事も無く育って3年が経った。
言葉も幾らかは滑らかに喋れるようになったし、
文字も読めるようになった。
言葉は最初から聞き取れたけど
文字はそういかなかったようで頑張って覚えた。
3年といっても大体、寝て食べてまた寝るって言う生活をしてたから
とても短いように感じた。
不思議な事にお腹が空いてご飯を食べ終わったらすぐ眠くなる
大体ずっと眠い。
そして、今日は私の3歳の誕生日パーティーがある。
私が生まれた家庭は他の家庭に比べて裕福な方らしく
使用人を雇っている。
なので今日は使用人の皆も含めてお祝いをする。
結構大きな誕生日パーティーだ。
「お嬢様起きましたか?後はお嬢様の準備だけですよ?
起きて下さーい」
眠って、ぐうたらしてたらもうそんな時間らしい。
でも、いつの間に入って来たんだろう。気付かなかった。
それにしても、
「うん。起きた。起きたから、フライパンをお玉で叩かないで」
「はい。でもフライパンをお玉で叩くのは一生に一度やってみたい
定番でしたので」
この子はベル。私付きの侍女で16歳。
ちょっとおかしな行動をとったりする天然ちゃんだけど
結構ハイスペックなのだ。
だから、少々天然でも私を任されている。
「ベル、それ調理室から盗んできたでしょ。料理長に怒られるよ?」
「うへぇ、それは嫌ですね。ちょっとこっそり返して来ます。
少し待っててください。」
これでバレないのがすごい。本当にこっそり返せるし、すぐ帰ってくる。
十秒位で。ここから調理室遠いんだけどな。
「ふう。これで大丈夫。さてお嬢様、私に任せて下さい。
私にかかれば絶世の美幼女を超絶世の美幼女に変身ですから!」
「うん任せるよ」
ベル、ベルはちゃんと誰にもバレずにフライパンとお玉を返したと思うけど
料理長は些細な調理器具の変化に気付くだろうから、
きっとバレるよ。
そして悲しい事に、ベルは色々今までやらかして来たから特定される。
ベル、頑張れ