コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

幻想エリュシアプリズン【第1章 「永遠の純白」完結】
日時: 2021/09/30 20:20
名前: 雪見餅 (ID: 0LEStScZ)

日本国内で爆発的な人気を誇るVRゲーム"エリュシアオンライン"

サービス開始から一周年を迎えるその日、人々はエリュシアオンラインに囚われた。
一周年の記念日は、運営から報酬が貰える上にお祭りの様な賑わいだった為、異変に気付くのは遅かった。
全プレイヤーの身体は、種族をそのままに現実世界のものへと変わり、ログアウトが不可能になっていた。
他の機能は全て使用する事が出来、人々が混乱に陥った。

その時運営は、エリュシアの暴走だと告げた。

死んでも現実世界で死ぬ訳では無く、エリュシアオンラインに戻ってくる。
それを知ったプレイヤー達は、エリュシアオンラインで一生を過ごすのも悪くないのかも。と思い始めた。

そう、これはエリュシアオンラインのある少女と、エリュシアの物語。

《登場人物紹介》
エターナルホワイト
 『純白じゅんぱく血姫けっき不知火しらぬい 月音つきね
 『誓約せいやく雷魔らいま霧夜きりや とおる

《目次》
第1章「永遠エターナル純白ホワイト
   1話 純白の血姫>>1
   2話 帰らない>>2
   3話 姫の誘拐>>3
   4話 溢れた雫>>6
   5話 現実への扉>>7
   6話 本当の解放>>9

第2章「現実世界リアルワールド
   1話

Re: 幻想エリュシアプリズン【ストーリー始動】 ( No.6 )
日時: 2021/09/09 23:08
名前: 雪見餅 (ID: 0LEStScZ)

  4話 溢れた雫

ああ、どうして私はこうも簡単に弱音を吐いてしまうのでしょうか。
エターナルホワイトの皆の前では、絶対に弱音を吐いたり、泣かないと決めたのに。
自分が身の危険に犯されていると知った途端に、直ぐに弱くなってしまう。

「っ……!」

「ちっ……早く死ねよ!」

「痛い……やめて……もうやめて」

敵に許しを乞うなんて、愚かな事をしたものです。
早く、この痛みと恐怖から解放されて、自由な世界に飛び立ちたい。

____

「総員、旧魔王領へと転移する。我等の姫を、取り返すのだ。」

おー!と熱意の込められた気合いが入れられた。
転移を行うと、そこには両手を鎖で繋がれ鉄のかごに入れられた月音がいた。
鎖を鑑定するが、魔力を吸い上げる鎖の様で、その魔力が男の方にいっている事と、月音の魔力が切れ生命力を削っている事が分かった。

「随分遅かったな。貴様等が姫と呼んでいる者は俺の現実の関係者だ。こいつは俺が引き取る。」

「嘘を付くのが苦手な様ですね。お前は月音を現実で虐待していた……月音の親が雇ったそういう奴だ。」

「ふっ……バレているのなら仕方無い。隠す必要性が無いなら直ぐに冥界へ送ってやる。」

容赦なく魔法を撃ってくる。
あの速度と威力で何故撃てるのかと考えれば、月音の魔力を使用する事でそれが出来るのかと結論に至った。

「天雷撃!……月音!」

「ぐっ……あっ……とお…る」

確実に影響が出ている。
早くやらないとヤバい。

「貴様等は俺の魔法を避けるので精一杯。エターナルホワイトってのはそんなに弱いのか…?w」

煽りながら、月音に虐待をしていくその姿に、流石に俺もガチで怒ってしまった。
俺は普段余り怒らない。
だからこそ、俺が怒るのは特別な時だけだった。

「暴食の杖、顕現せよ。今かの者に裁きの鉄槌を、天裁雷撃ジャッチメント

普段使う事の無い暴食の杖。
周囲のエネルギーを吸う杖で使い道は無いが、今は自分の怒りのエネルギーで魔法に補正が掛かっている。
『憤怒』の称号を唯一持つ俺なら、憤怒の杖が良いのだろうが、そんな杖は見つからなかった。

「貴様……何の真似をっ!……俺はまだこいつを回収するまで死ねないってのに……!」

「俺達の姫を奪ったんだから、死刑は確実だよ。」

とどめの一撃を喰らわせる。
多分、死んだはずだ。
そして月音の方を助ける。
普段心強い月音が、涙を浮かべながら気絶していた。

「どうしてこんな時ばっかり……。」

Re: 幻想エリュシアプリズン【ストーリー始動】 ( No.7 )
日時: 2021/09/15 21:14
名前: 雪見餅 ◆Jhc7o2e8z6 (ID: 0LEStScZ)

  5話 現実への扉

「月音……?」

「あれ……私何して……」

自分の寝室だ。
これまでの記憶を整理し、状況を思い出す。
ああ、そうか。これは、心配されているのか。

「私の家の都合に巻き込んでしまい、ごめんなさいね。」

「別に、謝られる様な事はしてない。それよりも、エリュシア運営から発表された情報があるんだ。」

なんと、エリュシア運営がエリュシアの暴走が終わり、運営側から強制ログアウトが出来る様になったと。
その結果、明日になれば現実に強制で帰らされてしまうのだ。

「月音には、この結果は辛いか……」

「いえ、充分楽しむ事が出来ましたし、私はそれだけで幸せだったと思えます。」

少ししんみりした雰囲気になった。
その雰囲気に耐えられずか、透がこう告げた。

「家、教えろ。」

その後、透の気配に押されて住所をつい言ってしまった。
言った所で何がある訳でも無いし、まぁいいか。

0時。
久しぶりの、ログアウトの感覚だった。

Re: 幻想エリュシアプリズン【ストーリー始動】 ( No.8 )
日時: 2021/09/27 13:53
名前: 雪見餅 ◆Jhc7o2e8z6 (ID: 0LEStScZ)

あと1話で1章完結予定です!
頑張って書いているので、少々お待ち下さい!

Re: 幻想エリュシアプリズン【ストーリー始動】 ( No.9 )
日時: 2021/09/29 23:32
名前: 雪見餅 (ID: 0LEStScZ)

  6話 本当の解放

月音には悪い事をしたと思っている。
無理矢理住所を言って貰ったし、俺の勝手な都合で不幸な目に会わせてしまう。

「ここか……。」

不知火家。
まぁまぁ遠い場所だったから、かなり時間が掛かった。
俺は誓約の雷魔、透。
きっと今回も上手くいく筈だから。

「地下室はこっちか。えっと……。」

地下室への階段を急いで降りる。
すると、1つの牢獄に酷い傷の少女が横たわっていた。
まだちゃんと息はある。
早く、外に連れ出してしまおう。
何とか上手く外に連れ出して、安全な所まで運んだ。

「あ……」

「全く、眠り姫か何かなのか?」

「どう……して」

どうしてか、ただ単純な事なんだけどな。
そんな事も分からなくなったのか。

「月音を守るのが俺達ギルドだからな。」

そう自慢気に言うと、月音はニコッと微笑んでくれた。
ちゃんとこいつも、笑えるんだな。

「月音……。俺の、俺だけの"お姫様"になってくれないか?」

「お姫様……?」

「まぁ、簡単に言えば月音の事が好きだ。だから、付き合おうぜって話。」

俺は、ゲームじゃなくて、現実世界で好きな人に告白したかった。
ずっと、すっと隠していたんだ。
この言葉もちゃんと選んだ。

「ふふっ……いいよ」


『これがもし、運命ならば神様に感謝します』

『私達を出会わせてくれて、ありがとう』


もしもまたあの世界に、あの場所に戻れるのなら


また、淡い幻想を_____________


                        第1章 「永遠の純白」完結

Re: 幻想エリュシアプリズン【第1章 「永遠の純白」完結】 ( No.10 )
日時: 2021/09/30 20:21
名前: 雪見餅 ◆Jhc7o2e8z6 (ID: 0LEStScZ)

第2章はもう暫く休止期間おいてから開始したいと思います!
第2章楽しみにして頂けると幸いです。


Page:1 2



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。