コメディ・ライト小説(新)
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- 神様の落とし物~機械少女と行くぶらり旅~
- 日時: 2022/11/19 15:15
- 名前: 鱈むすび (ID: pRqGJiiJ)
こんにちは!初投稿です!めっちゃめちゃ初心者です!もうなんかこれ変じゃねってなっても許してください。一話ごとに約1000~1500文字くらいです。
第一章〈レイルの町編〉←いまここ
第二章…かくつもり
第三章…かくつもり
- 神様の落とし物1話 ( No.1 )
- 日時: 2022/11/19 16:56
- 名前: 鱈むすび (ID: pRqGJiiJ)
――この世界には『魔法』がある。手品師のマジックなどでは断じてない。
何もないところから火が生まれ、水が溢れ、風がおこる。そんな誰もが一度は夢に見るファンタジーが少年の目の前には広がっていた。
「…『炎よ 灯れ』」
前に手を出し、興奮しながら彼がそういった瞬間、彼は体の中から何かが抜けていく感覚がした。そして、彼ははゆっくりと首を動かし自分の手へと視線を向けた。すると、手のひらには小さな、ロウソクの火にも満たないような炎が浮いていた。
「…はは…ッ!すっげぇ…!」
思わず少年から感嘆の声が漏れてしまう。しかし、それも仕方のないことであろう。なぜならそんな無から火が起きるなんていう摩訶不思議な現象が目の前で発生しているのだ。
いや、正確にはこの世界では別に特別な現象ではない。そこら辺の近所の子供たちですら手から火や水や風や土が出てくる世界なのだ、ここは。
しかし、少年にとってはそうではなかった。
今朝目覚めたら別の世界の人間の記憶が自分の頭の中に芽生えていたのだ。その人間がいた世界では魔法なんていう便利な代物は無かった。いや、実はあったのかもしれないがとりあえずその人間は見たことが無いようであった。代わりと言うわけではないが、その世界では『科学』とやらが発展していた。
とにかく、その記憶を持っている彼からするとこの世界は異質も異質。まさにファンタジーなのだ。
「ほんとにすげぇな…。魔法…」
そして、少年は少し考えたそぶりを見せたあと、高らかにあるひとつの宣言した。
「よし!俺はこの世界で最強の大魔導士になってみせる!」
――大魔導士。
それは別の向こうの世界では無かった位だ。まあ魔法が無いのだ、当たり前だろう。この位はまさに魔法を極めた者に送られるものだ。この位についた者たちは例外なく数多くの逸話を残している。
曰く、国を攻めてきた魔物数千頭を片手間で滅した。
曰く、国の近くの山を占拠した龍を威圧のみで平伏させた。
曰く、深海の王クラーケンを魔法一つで瞬殺した。
などなど数え始めたらキリがない程度には逸話の数は多い。そしてこの少年もまた、歴史に自分の逸話を残すことを夢に見た者の一人なのだ。
「…ん?お前も最強になりたい?よーし、そうと決まったら早速特訓だ!」
そう言って彼、いや彼らは夢の大魔導士に至るための訓練に没頭する――。
――そんな大魔導士に恋い焦がれた日から20年が経った。
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