ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ブルーアース、 5
- 日時: 2010/01/11 19:21
- 名前: ゆな ◆TmfRH5nj$x (ID: cLZL9WsW)
この世界は元は一つだったもの。だが、トビラがある事件で飛び散ったため、四つの世界に分かれてしまった。『南』に悪魔の住むデス・ボイスの世界。『北』に超人体が住むクローン・シャッフルの世界。『西』に神が住むオープニング・ゴッドの世界。最後、『東』に我等、人間が住むブルー・アースの世界。それぞれの世界の住人はきっと幸せだっただろう。争いもなく食べ物にも不自由はなかった。
だけどそれは、絶対に混ざることのない、お互いに未知の世界だった、はず。その世界一つ一つが一人の紺碧者の少年と一匹の悪魔の奇跡の出会いで交じり合おうとしている。
⇔
あいさつ、
ネット小説というのがどういうものなのかは曖昧なのですが、ブルーアース(蒼い地球)
今後ともよろしくお願いいたします〜っ^p^
因みに、本音では本格風に描きたいので改行はあまりしません。
下手くそなのは重々承知で自己満足の小説なので...
なんかすみません私あたまイってるみたいで\(^o^)/
⇔
ノベル、
第一章 出会い
1 >>11 僕達は出会ってしまったんだ。
2 >>3 今更振り返っても行く道はないのだから。
3 >>5 これが生死をかけた戦いなのだろうか?
4 >>6 なぜ、人がいると争いは起きるのだろう。
5 >>7 全部投げ出したいと思った時もあった。
⇔
cast、
アレール : 人間 (男)
人間の中の超人体紺碧者。神の間に生まれた人間。
"トビラ〟を潜る資格を持っている。紅と蒼のオッドアイ。
現在使える超能力はスローインと雨雲。
ヴィルガット : 悪魔 (男)
悪魔の中でも戦闘悪魔というとても強い悪魔。
トビラを潜る資格がある。
自称天才で、実際に文学や数学は出来ない。
その他もろもろの属性説明 ⇒ >>1
- Re: ブルーアース、 ( No.2 )
- 日時: 2008/11/02 19:35
- 名前: Colins ◆ArbPmTgg$J (ID: zflF3NFd)
1
「ねえ、ヴィルガット。ここはどこなのか知っているのかい?」
「てめえ……餓鬼のくせに生意気な口を聞くんじゃねえ! 俺様は悪魔一の天才だぞ、敬語を使え、敬語を!」
ヴィルガットは鼻を高くしてそういった。それが可笑しくて僕は苦笑しながら、
「はいはい、悪魔一、いや……世界一の天才だったね」
といった。
僕らは今、長い長い道を歩いている。なぜ、僕はこんなところにいるのだろう。なぜ、僕は悪魔なんかと一緒に居るのだろう? 多分、それは一昨日ぐらい前の話しだったと思う。
僕は、僕として人間に生まれた日からずっと手に持っていたものがある。それは、とても小さくてとても輝かしい何かの、カギを握って生まれてきた。
だんだんと成長するにつれてそのカギもどんどんと大きさを増していった。
と、いっても家のカギと同じくらいの大きさなのだが。そのカギを手に翳すとくっきりと鳥のような何かの紋章が浮きあがる。
僕以外の人がそのカギに触れても熱くてとてもじゃないけど触れないらしい。だからいつも僕は首にかけて隠し持っている。
そしてある時、僕は見つけてしまった。金色に光る変なトビラを。学校の帰り道遊び半分で知らない路上を通って帰っていた。
知らないところに迷い込んで、付いたのが謎のトビラの前。トビラの中心には僕の手に浮かび上がるあの紋章が大きく描き出されていた。もっとも、あと知らない紋章が三つあったけど。
僕は確認まぎわに手にカギを近づけて紋章を浮き出させた。そしたらこう……なんか分からないけどピカーッと自分が光ってビューンって真っ白な世界に飛ばされて瞬きを一回したら、ドスンって悪魔の上に落っこちたのさ。これが悪魔、ヴィルガットと人間、アレールの出会いだった。
「ちょおまえ……ちゃんと聞いてんのか? おいっ! 目ぇ覚ませ!」
ヴィルガットに怒鳴られて回想から目が覚めた。
「ああっ……も、勿論聞いていたともさ! ヴィルガット」
悪魔、ヴィルガットは目を細めてぼくをにらんできた。悪魔ながら怒らせたとさぞかし後悔するぼく。
「なら、さっき俺が言ったことをすべて残らず言ってみろ! え?」
そういった悪魔はぼくをからかっているみたいでなんだか腹が立った。けど、
「……ごめんなさい。本当は聞いていなかったんだ……」
聞いていなかったぼくも悪かったと後で自重する。
- Re: ブルーアース、 ( No.3 )
- 日時: 2008/11/02 20:05
- 名前: Colins ◆vIqTCnFW$M (ID: zflF3NFd)
2
「じゃあ、もう一度だけ言ってやる。次はちゃんと漏らさず聞いておけ」
ヴィルガットは『しょうがねえ』とかぶつぶついって、もう一度僕に話してくれた。そこがヴィルガットの優しさなのだろうか?
「俺様は、この道を知っている。いいか? ここから少し先に行くと白い服を着た、死神が居る。そいつらはトビラの番人だ」
「えっ! じゃあこの道はあの金色の輝くトビラに向かっていたの!?」
ヴィルガットは首を少しだけ縦に動かした。そして、
「で、だな……死神は、神の一番偉い奴ににこう言われたんだ。トビラの中へ誰も入れてはいけない。クリスタル・エントラーゼ、つまり俺達の持っているこのカギのことだ。それを持っているものは即殺してしまえ、その他の迷える子羊達は丁重に記憶を奪って追い返すようとな」
そんな……。僕は自分の肩をぎゅっと握り締める。小刻みに震える肩。その神が余りにも恐ろしくて、
「……帰ろう、今なら戻れる! 早く帰ろう! ヴィルガット」
と言ってしまったことに後悔する。でも、だって……。うん、誰だって死ぬのは怖いんだ。
ヴィルガットを腕を持ったら僕よりも小さく小さく震えていた。
「俺様は戦闘民族だが、死神には勝てない。だけどな! 超人体は勝てるのを知っているか」
「そ、そんなのしらない……初めて聞いたよ、そんなこと——」
ヴィルガットは急に立ち止まって、ずっと下を向いている。
「どうし——……っ!!」
ヴィルガットはこの世にないほどの恐ろしい顔で、僕を切り裂こうとした。その時の悪魔の爪は恐ろしいほど長く、上半身と下半身が二つにばらばらになるんじゃないかってほどのスピードで僕に向かってきた。
でも、ヴィルガットは僕を何度も何度も切り裂くけれども、まったく痛くないのは何故だろう。
「なっ、何をするんだよ!? 死ぬところじゃな——あ!? ちょ……」
僕はそう言って気づいた。ヴィルガットの攻撃は確実に僕に当たっていたはずなんだけど、僕はまったく傷ついていなかったのだ。
「え——? なんで僕……当たってないの……?」
自分の目を疑う。かすり傷すら残っていなかった。
「ほら、な。お前は多分紺碧者なんだ。スローインの予知能力でどこに当たるか予知し、雨雲能力の"霧隠れ"で傷ついてしまう自分の体の一部を消していたんだ」
い、意味が分からない。ただ、僕が超能力者なんだっていうのは分かった。
「じゃあ、じゃあ僕は……人間じゃないの?」
「いや、人間だ。ただ、超人体と人間の間に生まれた紺碧者だがな。その印にお前は紅と蒼のオッドアイなんだ」
- Re: ブルーアース、 2うp ( No.4 )
- 日時: 2008/11/03 13:57
- 名前: Colins ◆X2i4/Oay$/ (ID: zflF3NFd)
トリップかえました。
- Re: ブルーアース、 2あっぷ ( No.5 )
- 日時: 2008/11/30 17:45
- 名前: ゆな ◆31GLOhbM$T (ID: 5xRuHQIJ)
3
「え? いや、オッドアイは関係ないと思うんだけど……」
ヴィルガットが頭を抱えてため息をついた。
「お前は分からないやつだな……。超人体の瞳の色は紅! 人間の瞳の色は蒼だろうが!」
「あ……。そっか。だから僕が紅と蒼のオッドアイで紺碧者という印なのか」
「そうだっつの。本当にお前は馬鹿だな」
僕は、あはは……と苦笑しながら頭をかいた。それにしても、空気が冷たくとても痛い。
先ほどまでは何も感じなかった空気が氷のように冷たくなって僕を貫いてる気がするんだ。
——危険が僕に近づいているのだろうか。そう、思ったときだった。
とても太く長い氷の刃が僕を貫き、その反動で体が二歩後ろに下がったのと同じ瞬間、今まで僕が居た場所に剣を持った赤い髪の女の人が居た。
「サロン・クラシス……」
ヴィルガットは赤い髪の女の人をサロン・クラシスと呼んだ。なんで、ヴィルガットは知ってるのか。
赤い髪の女の人は腰まである髪の毛を前髪の方から無造作に後ろにかきあげポニーテールにしていて、瞳の色は透き通るような黄色だった。お腹が見えているセクシーなワンピースに左肩だけ羽織っているマント。……腰に付けた大きい杖に鞘。見た感じからは魔術師のように感じられる。
「最狂最悪の大悪魔ヴィルガット。まさかこんなところで逢うとはな」
「最凶最低の大魔道師クラシスか。俺様は常日頃からお前に嫌味を感じていたんだ!」
ヴィルガットは、右手で僕を後ろに下がらせた。これから、戦いが始まるんだ。
僕は戦いというものを見るのが初めてだった。少し、ワクワクしていた自分を責めたのは戦闘中盤から。
二人は間合いを見て、一瞬の隙をつく。クラシスは大きな剣を両手で右へ左へと振り回す。
ヴィルガットは特殊な岩のように硬くなった腕で剣をとめる。そして、クラシスが剣を右から左へ振り替えす直前の隙だらけの腹部へ打撃を狙ったがクラシスはふう、と息をヴィルガットの腕に吹きかけると、まるで息がクッションになったように腕が跳ね返された。
- Re: ブルーアース、 3 ( No.6 )
- 日時: 2008/11/30 20:57
- 名前: ゆな ◆bmuZCl1W#A (ID: 5xRuHQIJ)
4
「ちっ」
ヴィルガットはそう呟いた。そのとき、クラシスの振り下ろした剣がヴィルガットの頬にかすった。
「ふ……。一時は最強の悪魔と謳われたお前もよもやこんなもんだとは。落ちたものだな」
クラシスは一向に疲れを見せず、体系にあわない剣を振り回している。一方のヴィルガットはさっきの攻撃から動きが鈍くなっている。
心臓が、ドンッドンッと高鳴るのが分かる。見ているだけでも精一杯の僕は、足の力が抜けてへなへなと座り込んでしまった。
「お……お前はゴールト・ストンクに殺されたんじゃなかったのか!」
ヴィルガットが話しかける。でも、戦いの手は緩まない。ゴールト・ストンクって誰だろう……。
「そこまで情報が伝わっていたとは……ああ、殺されたわ! 憎きあいつの手でね!!」
女は空中に飛んだかと思うと、反り返って一回転空で周り着地した。
「……以前のストンクは大神西院様のお告げを聞き私達、神に知らせるという役目をしていた。だけど、あいつは裏切った! 超人体のやつらと手を組んでいたの」
「超人体……? やつらって……超人体は悪者なの?」
好奇心が沸いて、つい僕は口を挟んでしまった。ヴィルガットは僕を睨む。
「悪く言えばそういうことになる。そして、話はまだ続くんだ」
僕達はとても残酷で冷徹な話を聞かされたんだ。
ストンクは影で超人体の一部の悪質な組織の人間と手を組み、本来は他の種族に大神西院様のお告げを伝えてはいけないのだけれど、組織に教えた。
ある日、神たちはいつものようにストンクに呼び出され、お告げを聞いた。内容は、こうだ。
「クリスタル・エントラーゼを持った者達が動き出した。四人を集めてはいけない。調和した世界などなかった。争いもない今の世界のままでいいんだ」と。
ストンクはそれを超人体のやつらに、直接教えた。けど、なぜ他の世界の人と逢うことが可能なのか。
それは、組織の中の誰かがクリスタル・エントラーゼをもっているからだ。
クラシスはこっそりその会話を聞いてしまったのだ。そして、組織にその場で殺された。
だが、大神西院様が自分の命と引き換えにクラシスを生き返らせた。
ヴィルガットもここまで聞いて、口を閉ざした。僕もだ。言う言葉が見つからなかった。
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