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Voce−僕らの物語−
日時: 2009/08/25 10:57
名前: 黒月*綺空 ◆UvyP8R2qR2 (ID: 39gb1XuH)

■挨拶
 こんにちは^^
 普段は二次小説掲示板に出没している者ですw 
 今回もまたまたダークシリアスに挑戦したいと思います><
 
 相変わらず、誤字脱字は勿論、描写も下手ですが応援よろしくお願いします^^

■目次

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Re: Voce−僕らの物語− ( No.7 )
日時: 2009/08/25 11:18
名前: 黒月*綺空 ◆UvyP8R2qR2 (ID: 39gb1XuH)

■序章

 ——薄汚れた地下牢の世界。暗くて静かで光のない、闇に包まれた世界。それが僕の世界だった。

 僕はあの日まで、この世界しか見ることもできなかった。だから当然、外の世界のことも知らないし、ここには主人[マスター]と使用人しかこない。

 そんなある日のこと。
 突然の騒音とともに地下室に1人の人間が来た。

「だ……れ」

 震える声でそう問いかける僕。

「アル。そしてお前を殺そうとする者」

 目の前にいるのは僕を殺そうと、地下牢に潜入してきた同い年くらいの少年——アル。
 明らかに自分の身長より大きな鎌を持っていて、それを僕に向けている。

「……なあ、お前。名前は?」
「……デスドール」
「……死の人形?」
「そうだよ。でも主人が言ってた。僕は……」

 僕はそこまで言うとアルの前に出る。アルは驚いたように目を見開く。

「——早く、殺してよ」
「え」
「もう僕は……いやなんだ。人を殺したりするのが。もう……」

 しばらくの沈黙。
 アルは手にしていた鎌を地面に置き、僕をじぃっと見る。

「……お前は自由が欲しいか?」
「じゆ、う? 何……それ」

 突然の問いかけに僕は首を傾げながらそう返す。

「自由というのはなんからも縛られない。お前が主人と忠誠を誓っている奴からも。勿論、この俺からも」

 アルはそう言ってクスリと笑って、僕に向かって手を差し伸べた。

「じゆ……なら、僕はここから……でれ?」
「自由ならお前の好きなようにしていい。ここからも出れる」
「……でも、キミ……は、僕をころそ……」
「別に俺はいい。それに俺は——」
「?」
「お前を守りたい、そう思った」

 僕はこのアルの言葉に涙が溢れだしてきた。
 僕は震える手でアルの手を取り、こう言った。

「自由が、いい」

Re: Voce−僕らの物語− ( No.8 )
日時: 2009/08/25 11:23
名前: 黒月*綺空 ◆UvyP8R2qR2 (ID: 39gb1XuH)

■第一章

「……ここが聖夢学園——」

 1人のこげ茶の髪をした少年が驚いたようにポツリと呟く。隣にいた黒髪の少年が優雅にクスリと笑うと「そうですよ」と答える。

Re: Voce−僕らの物語− ( No.9 )
日時: 2009/08/25 16:15
名前: 黒月*綺空 ◆UvyP8R2qR2 (ID: 39gb1XuH)
参照: 儚き夢と輪廻のうた を書いてたり(( 「運命は変えられないんだ」

■第一章

「……ここが聖夢学園——」

 1人のこげ茶の髪をした少年が驚いたようにポツリと呟く。隣にいた黒髪の少年が優雅にクスリと笑うと「そうですよ」と答える。

「……僕が、こんなところに通ってもいいのかな?」

 不安そうに言うのはこげ茶の髪の少年——ミユ。
 この名前は黒髪の少年——アルがつけてくれた。
 

Re: Voce−僕らの物語− ( No.10 )
日時: 2009/08/26 08:38
名前: 黒月*綺空 ◆UvyP8R2qR2 (ID: 39gb1XuH)
参照: 儚き夢と輪廻のうた を書いてたり(( 「運命は変えられないんだ」

■第一章

「……ここが聖夢学園——」

 1人のこげ茶の髪をした少年が驚いたようにポツリと呟く。隣にいた黒髪の少年が優雅にクスリと笑うと「そうだ」と答える。

「……僕が、こんなところに通ってもいいのかな?」

 不安そうに言うのはこげ茶の髪の少年——ミユ。
 この名前は黒髪の少年——アルがつけてくれた。なぜ、ミユという名前にしたのかはアルにしかわからないが、ミユはこの名前を気に入っていた。

「いいに決まってる。もうお前は自由なんだから」
「……ホント?」
「ん? どうした」
「……最近、見るの、夢を。主人が僕をまた地下牢に……」

Re: Voce−僕らの物語− ( No.11 )
日時: 2009/08/26 08:55
名前: 黒月*綺空 ◆UvyP8R2qR2 (ID: 39gb1XuH)
参照: 儚き夢と輪廻のうた を書いてたり(( 「運命は変えられないんだ」

■第一章

「……ここが聖夢学園——」

 1人のこげ茶の髪をした少年が驚いたようにポツリと呟く。隣にいた黒髪の少年が優雅にクスリと笑うと「そうだ」と答える。

「……僕が、こんなところに通ってもいいのかな?」

 不安そうに言うのはこげ茶の髪の少年——ミユ。
 この名前は黒髪の少年——アルがつけてくれた。なぜ、ミユという名前にしたのかはアルにしかわからないが、ミユはこの名前を気に入っていた。

「いいに決まってる。もうお前は自由なんだから」
「……ホント?」
「ん? どうした」
「……最近、見るの、夢を。主人が僕をまた地下牢に……」

 ミユはそう言うと体をブルル……と震わせる。アルはそんなミユを見て、そっと抱き締める。

「ア……ル?」
「大丈夫だ、ミユ」


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