ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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黒の惨状
日時: 2009/12/05 15:31
名前: Black Picture ◆rvP2OfR3pc (ID: AzSkpKat)

ほいー。どうもどうも。
現在 7 話までアップされています。



たきばね(スレ設立当初とはHN違)です(´・ω・`)
エルレ大好きバンプ大好きYUI大好き、あまり健全とはいえない中学二年生です。←

字が多くて読みにく!と感じることがあると思いますが読め!((


【てきとー内容解説☆】
これは、読まなくてもいいです。
えーと。なんかアレです。テーマは「日本内乱」です。
日本は「警察派」と「政府派」に分かれてしまいます。



頑張って書くよ!(゜ω゜)!



【目次】
注意:内容を一部修正しておりましたら、文字数が限度を超えてしまって、過去話を分けてアップしました。
ですので、スレを順序に見ていくのではなく、ここからクリックして見て頂ければと思います;

一話 >>1-2
二話 >>3
三話 >>5>>8
四話 >>9>>14
五話 >>16>>19
六話 >>25>>30
七話 >>28

登場人物はコチラ→>>17増えるヨ!(゜ω゜!

【お客さん】

◇宇兎
◇かえで
◇あぐり
◇夜兎
◇RADELLE03

。。。読んでくれて有難うございます。。。


【たきばね いろいろ。】

コメディの方で「WORTHLESS ROCKERS」という青臭い話を書いています。そちらの方もぜひ!

「たきばねはこんなん書くんか」と思って頂ければ狙い通りかと。

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Re: 黒の惨状   3話目up ( No.12 )
日時: 2009/10/11 09:47
名前: かえで (ID: L1jL6eOs)

約束通り来たよー☆←
やぁ。。。
超本格的!!

まさか「たきばね」がこんな物語を書くとは思ってなかったよ(ワラ

また来る&感想は後ほどメールするょ〜((

Re: 黒の惨状   3話目up ( No.13 )
日時: 2009/10/18 20:18
名前: たきばね ◆rvP2OfR3pc (ID: AzSkpKat)

>>うおー!かえで氏!!(゜ω゜!
コメントあんりがとーー!!!


てか、つくづくこの小説、リア友しか来ねええええ(笑(笑

Re: 黒の惨状   3話目up ( No.14 )
日時: 2009/10/18 21:48
名前: たきばね ◆rvP2OfR3pc (ID: AzSkpKat)

>>




 老人は何も言わない。でも、言う気がないとは感じられなかった。ためらっている、困っているといった気持ちのようだ。
 秋久は先ほどの老人と皐月との会話を思い出していた。


 皐月はこの地区に、ごく普通の家族で住んでいたらしい。
 しかし昨日、警察派の集中攻撃が突如勃発した。この地区が狙われる可能性もゼロとは考えてはいなかったが、あまりに無防備すぎた。
 爆破、狙撃、この他にも今の進んだ技術で、電気を使って強力な電気ショックを使うというのが使われた。この話に、秋久は思わず目をきつく閉じた。

 巨大な電気ショックは、まだ実験の過程にあり、実現にはまだ遠い段階であった。つまりその「実験」として、この地区が犠牲になったのだ。威力の制御がまだ出来ておらず、敵、味方関係なく被害が及んだ。

 家族は爆破に巻き込まれ、帰らぬ人となった。外出していた皐月は助かった。

 そこで皐月は状況についていけず、自暴自棄に陥り、警察派の溜まり場に、一人で突っ込んでいくところを、老人に止められたのだという。

 「止められたって、説得されたわけじゃないんですけど」

 皐月は照れ笑いを浮かべた。「いかにも」という感じの止められ方だった。
 『怪我をしたから手当てして欲しい』と、老人が言ったらしい。自暴自棄になり、精神的に正常とはいえない皐月に、手当てを申し込んだ。

 「それで手当てしちゃうのも、いかにもって感じだな」

 秋久がふっとそういうと、また皐月は照れ笑いをした。
 そしてなんとなく、皐月と老人は今を共に過ごしているらしい。皐月自身は、名を名乗ったらしいが、老人の方は名乗らないそうだ。それで皐月は「おじさん」と読んでいる。昨日知り合ったばかりとは思えないほど、老人と皐月の間には家族のような絆が感じられた。

 「おじさんが外の様子をどうしても見たいといって、静まったところを出て行って…。あとは宮城くんが知っている通り」

 短時間で、色々な出来事が起きた。なのに皐月と老人は、しゃんと今の状況を冷静に理解しているようだった。銃を持った兵士より、戦い慣れているのかと秋久は感じた。

 
 「…お前達は、俺はなんだと思う」

 長い沈黙のなかで、ようやく老人が一言発した。だがその一言は、質問返しだった。

 「なんだって…」

 皐月は質問の意味を理解できなかった。もちろん秋久も眉間にしわを寄せていた。

 「名も名乗らず、この辺りでは見かけないこの俺は、いったいなんだと思う」

 その質問に、答えがあるとは思えなかった。どちらかというと、教えてくれ、そういった感じだった。なおさら二人は、口を閉ざした。


 そんなことは、どうでもいいじゃないか。生きていれば。


 秋久は心の中で、声を聞いた。能天気に笑う、兄の姿と共に。
 兄ちゃんが、昔言っていた言葉だ。

 「——そうだよね」

 隣で皐月が優しい声でいう。秋久は知らぬ間に、声に出していたらしい。

 「……そう思うか」

 老人が低い声でいう。秋久は声に出すつもりのなかった言葉が口に出てしまったせいか、若干返答が遅れた。

 「まあ……」

 俺じゃなくて、兄が。そう言いそうになったが、喉もとでその言葉は止まった。

 「…宮城、と言ったか?」

 老人は目を細める。一言一言は短いが、さきほどよりは老人は声を発していた。心を開きつつあるということか?と秋久と皐月は感じていた。

 「はい」

 秋久は次の老人の言葉を待った。何か、次に繋がるような気がしたからだ。

 「お前に似た男を…少し知っている」

 秋久は、拳を強く握った。興奮していたのだ。
 似ている男——。秋久に思い当たる節は、一つしかいない。
 この世で血が繋がっている、唯一の男とは——。

Re: 黒の惨状   4話目up ( No.15 )
日時: 2009/10/21 20:16
名前: たきばね ◆rvP2OfR3pc (ID: AzSkpKat)

あげーーん

Re: 黒の惨状   4話目up ( No.16 )
日時: 2009/10/21 21:31
名前: たきばね ◆rvP2OfR3pc (ID: AzSkpKat)

五話



 「…いや、なんでもない」

 老人はそう言って、きつく瞳を閉じ、ソファに深く腰を降ろした。

 「…!なんだよ!言ってくれ!宮城智久だろう?そうなんだろ!」

 秋久の心臓は大きく高鳴る。皐月はなぜ秋久が興奮しているのか、理解できなく、状況についていけなかった。

 「…勘違いだったようだ。俺は宮城智久なんて奴は知らないな」
 「……!」

 秋久の心臓には、色々な感情がぐらついていて、今にも壊れてしまいそうだった。

 「宮城くん…?とにかく、落ち着こう?ね?」

 皐月は気をつかって、秋久をソファに座らせた。
それから秋久がしつこく聞いても、同じ答えしか返ってこなかった。


 状況は落ちついたが、秋久と老人の間は微妙な空気が流れていた。

 「…聞いてもいいかな」

 ソファで眠りについたはずの皐月が口を開く。外はすっかり暗くなっていた。向かいのソファには老人が身動き一つせず眠りについている。秋久は皐月のソファの裏で、床に横たわっている状態だった。

 「なに」

 無愛想に返答する。老人との口論の余韻が残ったままだった。

 「なんで宮城くんは警察派なの?」

 皐月は少し間をおいて、小さな声で「別に無視してもいいから」と付け足した。

 「…兄ちゃんが、警察だったから」

 答えたくないわけではなかったが、言い難いと感じていた。誰にいってもリアクションに困る答えだ。

 「理由はみんな、単純なのにね」

 意外にも皐月は息詰まるような事もなく、あっさりと言った。

 「それがどうかしたか?」

 皐月は起き上がり、ソファの裏を覗いた。仰向けに足を組み、両手を頭の後ろに組んでいる秋久と、いきなり目が合う。

 「…!なんだよ」

 さすがに無防備な格好だったため、反射的に顔が赤くなる。そんな秋久を見て、皐月はおじさん臭い声で笑った。

 「ぶはは!いやあ、普通にコドモなのにね。私達」
 「……」
 「でも今は、コドモじゃない気がする」
 「子供だよ」
 「え」

 皐月はじっと秋久を見る。秋久は間抜けな顔で、皐月を見返す。

 「…宮城くんはそう思うんだ」
 「え…?いや、違う!今のは俺じゃない」
 「え?」

 確かに今の声は。秋久ではなかった。
 皐月は後ろを向き、反対側のソファで眠る老人を見た。

 「………」


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