ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Grand Guignol
- 日時: 2009/09/28 17:29
- 名前: テト (ID: VZEtILIi)
題名の読み方は「グランギニョル」です。
まぁ、グロイのは少々(?)ありますがw
コメ、ください((直球っ
■登場人物■
+アイ+
感情の無いように育てられた少年。<白髪の死神>と呼ばれ、恐れられている。その通り、白髪。推定16歳。
+ジノ+
アイの兄のような存在。飄々としているが、立派な殺し屋。ナイフ使い。20歳。
+サラ+
いつも不敵な笑みを浮かべている毒舌家。人の悲鳴に快感を得るというサディスト。14歳。
+ディゴ+
怖がりで泣き虫で、本当に殺し屋でいいのかと言われるほどの殺し屋。よくからかわれる。推定18歳。
+イーズ=アラスティル+
殺し屋「Grand Guignol」のボスで、寡黙。顔に大きな竜の刺青がある。推定30歳。
Grand Guignol
(グランギニョル)。
裏社会では名の通った殺し屋の団体。本部は一つしかなく、若きボス・イーズが指揮をとる。
主題歌 http://www.youtube.com/watch?v=mii0FhEbJyU
- Re: Grand Guignol ( No.2 )
- 日時: 2009/09/25 17:15
- 名前: ベアラー (ID: ImGaYTGg)
テトさんの小説はいつも面白いです!
これからも頑張ってください!!
- Re: Grand Guignol ( No.3 )
- 日時: 2009/09/26 20:41
- 名前: うみねこ (ID: 84ALaHox)
来ました!うみねこです♪
テトさんの書く小説、おもしろいので
楽しみにしてます☆
頑張って!
- Re: Grand Guignol ( No.4 )
- 日時: 2009/09/26 22:02
- 名前: 美夜薇 ◆I0wh6UNvl6 (ID: fxK7Oycv)
- 参照: コメディ系「ほったらけの記憶 -短い夏の小さな恋物語-」 社会問題系「生まれてこなければよかったの? __奇跡よ、おきれ」カキコ中〆
どうも、1作目(?)のほうにコメさせていただいた美夜薇です。
テトさんの新しい小説を見つけたので、コメします。
すごく、続きが気になるので頑張ってくださいね。
- Re: Grand Guignol ( No.5 )
- 日時: 2009/09/27 11:05
- 名前: テト (ID: VZEtILIi)
頑張りますよ
もう寝る間もおしんで必死で……!
>ベアラーs
面白いなんてありがとです♪
うみねこsも頑張ってください!
>うみねこs
続きが気になるように(?
頑張ります!
よろしくです
>美夜薇s
- Re: Grand Guignol ( No.6 )
- 日時: 2009/09/27 11:38
- 名前: テト (ID: VZEtILIi)
第一章
そして殺し屋達は哂い出す
世界暦2002年 4月 11日 グラシアス某所にて
アジアの北西に位置する、小さな廃れた都市があった。
世界のマフィア達が行き来し、国が勢力をあげて管理する、「グラシアス」。
生半可な気持ちで一歩この都市に足を踏み入れれば、有無を言わさずに殺される。
殺すか、殺されるか。
弱肉強食なこの都市で、裏社会の者だけしか知らないトップの組織があった。
†
一人の青年が、どんよりとした表情で豪華なマンションの最上階を目指す。
容姿は端麗で、美形だが、ゴシックのような服装で身をつつみ、一目をひきつけそうな青年だ。
顔が整っている為、変ではないが。
青年は面倒くさそうにエレベーターのボタンを押す。
「おっそ……。遅すぎんじゃん」
のろのろと動くエレベーターに文句をぼやき、こんっと背中を壁にもたれさす。
やがて、最上階につき、一番奥の部屋まで歩き、ポケットからカードを取り出した。
カードキーを開け、指紋鑑定で確認をとり、部屋の中に入る。
「うげッ!」
入ってきた青年を見て、一人の少女が露骨に嫌そうな顔で奇声をあげた。
こちらも、金髪に、ゴシックロリーターのような服を着て、バンドでもするのか!と突っ込みを入れたくなるような少女。
「何?あんた、来たの?何で?」
「うっせーよ、サラ。呼ばれたんだから、しゃーねーだろ」
「……信じらんないッ!吐き気しそう!!」
サラと呼ばれた少女がソファの上で丸くなる。
「んだよ。可愛くねーの」
「そうやって遊ぶ暇あったら、仕事しろッ!」
「嫌」
「ジノ、そのうち借金が増えるからねッ!」
ジノと呼ばれた青年は、ため息をついて、
「ボスに言ってくれよ。エレベーターの速度をどうにかしろって。アレ、相当ヤバいぞ」
「時速120で、お前の頭をぺしゃんこにしてやりたいわッ!」
本当にジノが苦手なのか、サラがそう怒鳴る。
「これだから本部は嫌なんだよ」
そう呟いて、さっきから自分をじぃっと見つめる白髪の少年に、
「……何だよ」
「いえ、何でも」
「お前も相変わらずだな。死神」
透き通るような白髪に、整った中性的な顔だちの少年は、表情を全く変えずに
「ソレ、止めてください。“アイ”でよろしくお願いしますね」
淡々と訂正した。
「わかってますって。Grand Guignol最高の殺し屋さん」
「……」
それ以上は何も言わず、アイと名乗った少年はサラの向かいのソファでじっと本を読んでいる。
「今回の、指令は?」
「それが、イーズさんがまだ帰ってきてないの」
「はぁ?呼んだのボスだぜ?」
「気まぐれな人だから、仕方ないじゃん」
サラが退屈そうに
「あ〜ぁ。早く殺したいなぁ……」
窓の外を見た。
ぺロリと舌を舐め、危なそうに目を光らせる。
「おー、怖い怖い」
「うっさい。アンタだって最近仕事なくて飢えてる癖に。知ってるわよ?アンタが子供をさらって、家で可愛らしくお化粧してるの」
ジノが驚いて、
「何で知ってんだよ」
「だって、アンタの家覗いてみたら、子供の体があったんだも〜ん。悪趣味ねぇ。あんなにバラバラにしちゃって♪相当痛いわよ、アレ。生きたまま殺ったの?あっくしゅみ〜〜」
キャハハッと笑っているサラを、呆れた顔で見つめ、
「……お前の方が悪趣味だぜ」
ジノが少しだけサラから離れた。
さっきから全然話に乗っかってこないアイを横目で見て、
「なーーーーに読んでるの?アイちゃん♪」
「わっ」
背後から抱きつく。
「暑苦しいんで、止めてください」
「うわ、ひっどー。兄に向かって、そんな口きくんだぁ。反抗期??」
「兄じゃないですから」
アイがサラリと訂正。
「<白髪の死神>は、未だに健在かしら?」
サラの言葉に、アイが少し顔を上げる。
「……はい。まぁ、そうですね」
「燃えるわ。どうしたら、あんなに酷く殺せるの?」
「……経験です」
アイは、裏社会で<白髪の死神>と恐れられている。
感情を殺し、淡々と人間を解体し、白い髪に赤い血が点々とついているのを、サラとジノも何度か見た事がある。
泣く事も、笑う事も、怒る事もなく、無感情で気味の悪い少年だ。
でも、
「でも、そこが凄くスキ★ゾクゾクしてくる」
この世界では、そうでなければならない。
ただのチンピラがうろついていても、手始めに殺されるだけ。
そんな世界で生き残っているのが、彼らのような殺し屋たちだった。
───Grand Guignol <グランギニョル>
若きボス・イーズを始め、快楽殺人者たちが夜の世界を赤く染めていく機密組織。
そして、彼らは滑稽に闇の支配者となっていく。
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