ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 狐 +森の中の生き地獄+
- 日時: 2009/10/12 00:03
- 名前: 付和雷同 (ID: VCtwSh2/)
こんにちは、付和雷同と申します。
ダーク系は書いたことないので、
うまく書けるか自信ありませんが、
暖かい眼差しで読んでください。
*注意書き*
+荒らしはご勘弁下さい。
+ホラーではありません。あくまでダークです。
+僕は飽きやすいので、いつ書かなくなるかわかりません。一生懸命がんばります。
あっ、初めの方はあんまりダークではありません。
話的には暗くなってくるのは結構後になってしまうと思います。
私はホラーorダークが読みたいんじゃー。
という方は戻ってもかまいませんし、読んでくれたら嬉しいです。
以上をふまえて読んでくれる方 心から感謝いたします。
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- Re: 狐 +森の中の生き地獄+ ( No.7 )
- 日時: 2009/10/14 09:33
- 名前: 赤稀 恋 (ID: QqBG3WgT)
ここで!!
ここで終わりかよぉぉ(泣)
気になるんだケド!!
すんげぇ気になる。
シルバァァァァ、みたいな。
何だョ、鷹の分際で。
シルバー、死なないよネ?生きてるよネ?
出来るだけ早く、更新頼みます。
- Re: 狐 +森の中の生き地獄+ ( No.8 )
- 日時: 2009/10/23 18:59
- 名前: 付和雷同 (ID: VCtwSh2/)
+危機からの脱出
後ろに
鷲の羽ばたきの音を聞きながら
シルバーは無我夢中で走っていた。
シルバーは
走る事が兄弟やシャンリアやフィークスの誰よりも得意だった。
だからこそ
自分なら逃げ切れると思い
シャンリアを助けるために飛び出したのだ。
しかし
それは誤った考えであった。
鷲の飛ぶ速さは
シルバーの走る速さと比べ物にならぬ程速い。
何度か鷲はその鋭い爪でシルバーに襲い掛かった。
シルバーはそれを危ういところで避けていた。
しかし
シルバーの体力は限界に近づいている。
もう
いつまでもつか分からない。
突然
目の前に川が現れた。
まだシルバーは泳げない。
シルバーは立ち止まってしまった。
鷲は待ってました
とばかりにシルバー目掛けて急降下した。
(オレは死ぬんだ。)
シルバーは死を覚悟した。
その時
「シルバー、伏せろ!」
大きな石が飛んできて
鷲の翼に命中した。
「クワァァァ!」
鷲は
軌道を失い川に落ちた。
シルバーは顔を上げ
石の飛んできた方向を見た。
そこには
シャンリアとフィークスが肩で息をしながら立っていた。
足元にはたくさんの石が集められている。
「シャンリア!フィークス!
どうしてここが分かったんだい。
ずいぶん遠くに来たと思ってたのに。」
「僕は追跡が大得意だって事を忘れないように。」
フィークスが胸を張って言った。
「本当はもう少し早く助けるべきだったんだけど、
石集めるの大変で。特にさっき投げた・・・。」
そこでフィークスは言葉を切った。
その目には
恐怖の色を浮かばせながら
川の方を見ていた。
そのことに気付いたシルバーとシャンリアは
川の方を振り返った。
そこには
ずぶ濡れになりながら
怒りに目を燃やしている鷲が
川からあがろうとしていた。
「早く!二匹とも!」
また
三匹は走った。
川から上がりきった鷲は
大きな胴震いをした後
逃げていく三匹を追い始めた。
しかし
翼を傷めたため先程よりスピードが出せない。
(・えーと・・鷲、鷲・・・鷲に襲われた時・・・・どうすればいいって・・・教わったかしら・・・・。)
走りながらシャンリアは必死に考えていた。
翼を傷めていても鷲の速さは子狐などとは比べ物にならない。
鷲は
あと少しで三匹に追いつくところまで迫っていた。
「そう・・・そうだわ!
藪に飛び込んで!」
シルバーとフィークスは何も言わずにそれに従った。
シャンリアは誰よりもと言っていい程の物知りだったからだ。
三匹が近くにあった藪に飛び込むと
その上から鷲は襲い掛かった。
しかし
藪のせいで子狐の姿は見えないため狙いははずれた。
鷲はもう一度襲い掛かった。
しかし
またはずれ。
鷲が藪に向かって攻撃し続けている間に
三匹の子狐は
鷲が背を向けている方向から藪を抜け出し
近くの木の根と地面の隙間にできている穴にもぐりこんだ。
何回か鷲は攻撃を続けたが
やがては諦め
どこかへ飛び去っていった。
穴の中で子狐達はしばらく伏せてじっとしていたが
やがて起き上がった。
「ありがとう。助けてくれて。」
シルバーは照れくさそうに言った。
「お礼を言わなきゃいけないのは私の方だわ。
ありがとう。」
「みんな無事で良かったよ。」
三匹はそれぞれの顔を見合わせて笑った
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「この穴、奥が見えないわ。
ねぇ、どこまでつづいてると思う。」
シャンリアが聞いた。
「僕も気になってた。シルバー行ってみようよ。」
「もちろん。」
「でもまた危ない目にあうかもしれないわ。」
「それでも、オレらが一緒なら大丈夫だって。」
「そうね。」
シャンリアが笑った。
「よし、決まりだ!行こう!」
好奇心旺盛な子狐達は探検を始めた。
さぁ
ここで見つかるもの
それは
希望と絶望。
- Re: 狐 +森の中の生き地獄+ ( No.9 )
- 日時: 2009/12/11 17:15
- 名前: 付和雷同 (ID: VCtwSh2/)
+秘の発見
その自然にできた穴は
三匹の子狐が立ったまま通るのには十分すぎるほど天井は高く
土と木の根の香り以外は何の獣の匂いもしなかった。
「今まで何の動物もここを通ってないみたいだね。」
三匹の中で
一番五感が強いフィークスが言うのだから
やはり獣の匂いはしないらしい。
「この穴、いったいどこまで続くのかしら。」
シャンリアがそう呟いた途端
シルバーの前足が
土ではなくやわらかい草を踏んだ。
「あれ。なんかここから、地面に草が生えてるぞ。」
恐る恐るながら歩みを進めると
四本の足の全てが草を感じた。
「天井がもの凄く高くにある・・・。とっても広い空間になってる・・。」
シルバーとシャンリアにはこの穴は暗く良く見えなかったが
フィークスの目には見えるらしい。
なんだか羨ましいと思うシルバーであった。
そんな時
不意に穴の中に光が満ちた。
三匹は何が起こったのか理解できなく
急に明るくなったことで
暗闇に慣れていた目はしょぼついた。
しかし
目はすぐに元に戻り
明るくなったおかげで全貌をあらわにしたその空間を見渡す。
「わぁ・・・すごい。」
そこは神秘と言うにふさわしい場所だった。
その空間は
フィークスが言ったようにとっても広く
天井はとっても高い。
しかし
天井なんて物はその空間には存在していない。
頭上高くを見上げると
そこには穴が開いている。
その穴からは外の空が見え
今は大きな月が輝いていた。
いつの間にやら
外はすっかり夜になっている。
この空間が明るくなったのは
月を覆っていた黒い雲が
夜風に流され
月から離れていったからであった。
月光に照らされ
地面に生えている草花が
キラキラと光を放っているように見えた。
そして
シルバーの体も
美しい銀色の輝きに包まれた。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「もう夜だわ・・・。」
神秘的なその光景に見とれていたシルバーとフィークスは
そんなシャンリアの言葉で我に返った。
「まずい。お父さんに怒られる。」
シルバーがそう言うと
シャンリアは
何を言ってるの
と言うような批判的な目線を向けた。
「夜の森は危険よ。
私達が今から無事に巣まで生きてたどり着くなんて、不可能に等しいわ。
親に言われたでしょう。
もし夜になるまでに巣に帰れなかったら、無理に帰ろうとせずに、安全な所で朝を待ちなさいって。」
「じゃあ、今夜はここに決定だね。」
「ええそうね。」
フィークスの言葉にうなずいてから
シャンリアはシルバーに顔を向け直した。
「今夜はここで眠って、明日になったら帰る。
いいわよね?」
「・・・はい。」
凄みたっぷりなシャンリアの言葉に
シルバーはおとなしく返事をした。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
それぞれ思い思いに
好きなところに丸まって寝に入ろうとした時
シルバーが言った。
「ここが俺達の秘密基地だ。」
他の二匹の尾が
パタリと地面を打つ音を聞いた後
シルバーはやわらかい草の上で眠りについた。
- Re: 狐 +森の中の生き地獄+ ( No.10 )
- 日時: 2009/12/16 12:57
- 名前: 付和雷同 (ID: VCtwSh2/)
+人間
少年は
空腹で今にも倒れてしまいそうな程
フラフラと歩いていた。
少年の手には
狩人が持つライフルが握られていた。
今の少年は
空腹に加え
恐怖もあった。
それは
自分の右横に存在する谷底が見えない程高い崖
そして家にいる両親だった。
『何か捕まえてこない限り家には入れないからな!!』
そう言って
今朝早くから少年は外に放り出されたのだった。
彼の村は
隣町に行くにも片道四日はかかる所にあった。
そのため
品物のやり取りなどが難しく
食料に困る程貧しかった。
そのため
少年なども狩りに行かなければならない。
今ではすっかり日も暮れて
すでに月が上空で輝いている。
今の時期は冬。
この地方での冬は極寒で
冬の夜に外で過ごすなど自殺行為に等しかった。
「どうしよう・・・・」
溢れてきた涙で視界が滲んだ。
そして次の瞬間
「うっうわぁぁぁあああ!!!!!」
少年は気持ち悪い浮遊感とともに
真っ逆さまに谷底へ落ちていった。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
少年は目を開けた。
「あれ。僕・・・・生きてる?」
自分が生きてる事に
逆に驚いた。
少年の服が運よく木の枝に引っかかり
地面すれすれのところで
直撃を防いだのだった。
身をよじり
木の枝から自分の服を取った。
そして地面に着地する。
そこで少年はある事に気がついた。
「(あれ?僕は崖から落ちたはずだ。
何で谷底に木があるんだ?)」
少年はあたりを見渡した。
そこは
イリアスの森だった・・・
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
イリアスの森・・・
そこが今まで人間に見つからなかったのは
谷底が見えない程の崖の谷底にあったから。
今まで崖から落ちた人間が
イリアスの森について語らなかったのは
生きていた者などいなかったから。
今までこの森は
神によって守られていたから。
しかし
神は哀れな少年を助けてしまった。
イリアスの森は
人間の目に触れてしまった・・・・
- Re: 狐 +森の中の生き地獄+ ( No.11 )
- 日時: 2009/12/25 10:11
- 名前: 赤稀 恋 (ID: QqBG3WgT)
あぁぁぁぁ、やっぱり良いなぁ。
付和雷同の小説、すっごい好き。
早く続きを更新してくれぇぇぇ。
ウチの方も更新したから☆
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