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無気力な天才2
日時: 2009/10/26 16:56
名前: 劉翔 (ID: jdXY8NL1)

 八魔本が目を覚ましたのは気絶してから一時間後である。起きた八魔本は部屋の異変に気がついた。トイレから血が流れているのだ。恐る恐るトイレに入った瞬間、八魔本は唖然とした。八木沼が死んでいたのだ。斧で腹を真っ二つにされていた。八魔本はその場に座り込み「八木沼!!!!」と叫んだ。しかしその目は開く事はなかった。
「オッサン、大丈夫か?」と劉矢が言ったのをきっかけに八魔本は正気に戻った。
 劉矢はまだ気絶していた透を起こした。透はすぐに状況を察したらしく「八木沼さんは?」と言った。
「死んでるよ」と劉矢は八木沼の死体を指差しながら無関心に言った。
 劉矢と透は早速、現場検証に入った。八魔本は二人を眺めていた。劉矢は血まみれのトイレを見たら、
「透、おかしいぜ〜。だってよ、腹を真っ二つにされてる割には出血が少なすぎるし、それにここではないどこかで殺したのだとしても運んだ刑跡もないよな」とめんどくさそうに言った。
「確かに。でも壁にはかなりの血がついてるよ」と透が言った。その言葉を無視して劉矢は、「おそらく八木さんはここで殺されたと思うよ」と言った。
「おそらく犯人は何らかの方法で血を消したんだ」と劉矢が言った。その言葉を聞いた透は黙ってしまった。しばらくして透は、「ねえ、劉ちゃん。この連続殺人はこの村に伝わる鬼の話になぞられていると思うんだ」と言った。「マジかよ」と劉矢はだるそうに言った。
「ちょっと待て。血を消す方法なんてあるのか?それと佐竹氏を殺した犯人が八木沼を殺す必要があったのか?」と今まで無言だった八魔本が驚きながら言った。「わからない。でも考えてみる」と劉矢が面倒臭そうに言った。
「そうだ、オッサン。関係ないけど、佐竹氏の遺体はどこにあるの?」と劉矢がだるそうに言った。
「村の診療所だけど・・・どうした急に?」と八魔本が言った。その言葉を無視いて劉矢は「とりあえず、診療所に連れてって」と劉矢が言った。「わかった」と八魔本が言って、診療所に向かった。
 診療所というのは村役場の隣にある小さな建物である。診療所には一人しか医者がいない。その医者の名前は、山村新悟(やまむらしんご)という40代の男だ。劉矢たちは診療所に着くとまず山村に挨拶をして早速、佐竹氏の遺体を検証した。
「オッサン、死体には変な所はないみたいだ」とだるそうに言った。劉矢が死体から離れようとした時そばにあった置物に当たった。「ヤベッ!」と劉矢が言った。しかし置物が動かなかったので劉矢はホッとした。「ちょっと待てよオッサン」と劉矢が言った。
「どうした?」と言った。しばらく黙っていた劉矢が「わかったぞ!犯人とあのトリックが。山村さんを呼んでくれ」と八魔本に向かって言った。劉矢の目には獲物を追い詰めた獣のような光が宿っていた。
しばらくして山村がやって来て「どうしたんですか?」質問をした。
「わかったんですよ。一連の事件の真相が」と劉矢が言った。「本当ですか?」と山村が言った。その後、劉矢が「その前に現場の状況を説明しましょう。現場は佐竹氏の血液で床が覆われていたんですが、足跡一つ付いていないし、ふき取った跡も残ってなかったんです。つまり犯人は部屋に侵入しないで佐竹氏を殺したんです。」と言った。その口調には無気力さは感じられなかった。続けて劉矢が「どうやって犯人は、侵入しないで佐竹氏を殺したのか、それはネオジウム磁石を使ったんです。おそらく犯人は窓際に佐竹氏を呼び出し、部屋のどこかに隠して置いた斧に磁石を近づけたんですよ。そしてそのまま磁石を振り下ろし佐竹氏を殺したんですよ。そしてその斧を引き抜き、落とした。これがトリックの真相ですよ」と淡々と言った。この言葉を聞いた八魔本と山村は唖然とした。
「ネオジウムなんて特殊な物あるんですか?」と山村が動揺しながら質問した。「あるんですよ。置物の下に。多分、俺がぶつかって置物が動かなかったのは磁石のせいなんですよ」と劉矢が言った。それを聞いた山村は黙ってしまった。「そしてそのトリックを巧妙に使い佐竹氏を殺した犯人は、山村さん貴方だ!!」と劉矢が叫んだ。しばらくして山村が「さすがは名探偵だ・・・」と呟いた。「そうです、私が佐竹を殺しました。あの男、私が10年前に犯した医療ミスを村人にバラすと言ったので殺しました」と無念そうに言った。「一つ聞きたいことがあります。ネオジウムはどこで手に入れたのですか?」と劉矢が言った。
「貴方の父親からもらいました」と言った。「そうですか。あの馬鹿親父、余計なことを・・・」と劉矢が言った。「オッサンはここにいてくれ。俺はもう一つの事件のけりをつける」と言って、診療所を飛び出した。
「あの、警部さん。あんな演技で良かったんですか?」と山村が言った。「良かったです。我々も行きましょう。」と八魔本は携帯電話を持ちながら言った。

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Re: 無気力な天才2 ( No.49 )
日時: 2009/10/30 18:02
名前: 結崎頼火 (ID: XTwzLzPc)

俺の書いた小説消えてた!

Re: 無気力な天才2 ( No.50 )
日時: 2009/10/31 14:43
名前: 劉翔 (ID: .pUthb6u)

「あれね〜。最初は冗談半分で言ったんだけどね、なんか途中から本当じゃないかと思ってきたんだよ。トリックの正体は布だった。厳密に言うなら備品のバスタオルだけどね。多分お前はトイレにバスタオルを敷いたんだよな。そうするとある程度、血を吸ってくれるんだけど血は垂れるんだよね。それは拭き取った。血を吸ったバスタオルをどうするか、そのバスタオルをドライヤーで乾かし、その後に漂白剤に浸した。漂白剤をどうやって入手したのか、それはトイレの洗剤だよ。トイレの洗剤には塩素が含まれているから脱色できるんだよ。でも完璧に脱色されたわけじゃないし少々血の跡は残るんだよな。後はそのタオルを風呂で使ってタオルを更衣室に隠せばトリックの完成するんだよ。塩素とか入れた物はたぶんバケツかなんかでしょ」と劉矢が言った。その目は獲物を追い詰めた獣のように獰猛(どうもう)だった。
「おそらくお前は俺とオッサンが喧嘩するのは日常茶飯事だという事を知っていた。仮に俺とオッサンが喧嘩をしなくてもまた別の機会に移行する。今までもそうだっただろ。後、血を消したかった理由だけど最初はあそこで殺した事を隠すためだったと思ったけど、実際はその正反対なんだろ。逆に大袈裟(おおげさ)なトリックを使い、俺に解決して欲しかったんだろ。未練が残らないように。あとお前をはめた理由だけど特に理由はないからね」と劉矢が言った。
「劉ちゃん・・・」と透が呟いた。
「やっぱり君には勝てないよ。そうだよ僕が八木沼さんを殺した、それにあの事件に便乗した。そのためにはあの事件の証拠という証拠を消す必要があった。僕の父はねあの男に殺されたんだよ。君は知ってるだろ僕の父が轢き逃げ(ひきにげ)で死んだ事を。その時偶然その場に居合わせた僕は轢き逃げ犯の顔を見た。それが八木沼だった。僕は奴に復讐するために警察に入った。奴が誰なのかを突き止めるために。でも思わぬ形で再会した。僕が鑑識課に配属されてからの最初の事件で奴を見つけたんだ。その後何度か同じ事件を担当したけどその度にどうやって殺そうかと思った。何度もチャンスはあったよ。でも実行に移す前に失敗に終わった、君のおかげでね」と透が無念そうに言った。
「それで今回の事件に便乗したわけか。どうせ失敗しても次の機会にチャンスを伺うんだろ。お前は馬鹿じゃないの。復讐ならもっと別な方法があったんじゃないのか。それに俺が一番許せないのは人の犯した罪に便乗した事だ!!おまけに面倒臭い傷跡も残しやがって!!」と劉矢が叫んだ。
「劉ちゃんだってわかるでしょ。肉親を殺された気持ちが」
「あぁ、わかるさ。俺は奴を殺したいほど憎んでいる。でも奴と同じ事はしたくないんだ。お前はそうは思わなかったのか?」と劉矢が言った。透は大粒の涙を流していた。その時、タイミング悪く八魔本と山村が部屋に入ってきた。八魔本と山村は空気を読まず
「誰が犯人なんだ?」と言ってしまった。
「オッサン、見りゃわかるだろ」と劉矢が言った。
「いや、だから誰なんだ?」
「透だよ。八木さんを殺した犯人はね。佐竹氏の方はオッサンに任せた」と劉矢が言った。その後、劉矢は部屋から出て行き、自分の車に乗った。その時八魔本が劉矢の車の窓を叩いて
「帰るのか?」と言った。
「そうだけど・・・何か悪いか?」
「悪いに決まってる。佐竹氏の方はどうなった?」
「あれは証拠不十分で不起訴になる。俺にも解決できない。県警が全力で捜査することをお勧めするよ」
と劉矢が言い捨てて、その場を後にした。
 事件が起きてから一週間後、新聞に「山奥の殺人鬼逮捕」という一面が出ていた。その記事によると犯人は宿の管理人で自首したらしい。しかし透の事は一切載っていなかった。こうしてこの連続殺人は完結した。しかし一つ疑問が残る。劉矢が言った「奴」とはいったい誰なのか?・・・・・・・・・
 
 携帯電話が鳴った時、劉矢はまだ布団の中にいた。携帯を耳に当てると八魔本の声が聞こえてきたが劉矢はすぐに電話切った。
「面倒臭いから協力しない」と布団の中で呟いた。劉矢は布団から起き上がり着替えた。またいつもと同じ平和で退屈な日常が始まった。


           

Re: 無気力な天才2 ( No.51 )
日時: 2009/10/30 19:27
名前: 咲 (ID: Dscjh0AU)

キャァァァァ・・・。

また、分かんなくなってるしぃ(;一△一)

劉翔の小説、難しすぎだし!!(私的にね)

あっ、そうそう4連休の暇な日は(予定は)ねぇ。

土曜・・・ハローウィンパーティ

日曜・・・テスト、まとめ

月曜・・・一応、暇な日

火曜・・・よく分かんないけどたぶん平気


だよ。ダメな日あったら、「殺人DOLL」に書きこんで下さいな♪

Re: 無気力な天才2 ( No.52 )
日時: 2009/10/30 19:28
名前: 纏風 (ID: XTwzLzPc)

質問です!

 ・血を消す必要性
 
 ・八魔本と劉矢が喧嘩をしなかったらどうしたのか、そしてその喧嘩を八木沼がとめに入らなかったらどうしたのか
 
 ・透をひっかける必要があったのか
 
 
  応えていただければうれしいです。

Re: 無気力な天才2 ( No.53 )
日時: 2009/10/31 10:07
名前: 劉翔 (ID: cLFhTSrh)

なんか最近手抜きになって来た・・・・
俺って中2病なのかな?


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