ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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セカイ
日時: 2009/11/26 18:08
名前: 鈴 (ID: pzcqBRyu)

 

初めまして瑠花です。
上は鈴になってますが瑠花って覚えてください。
同じ名前さんが居たので名前変えました。
シリアスですが笑いありバトルありb
4話目更新しました。


*荒らし・中傷等禁止
*誤字等ありましたら指摘お願いします
*更新はマイペースです
*アドバイスやコメ等は死ぬ程喜びます


登場人物紹介

・桜乃 茜 / サクラノ アカネ
14歳 A型 身長158㎝ 茶髪。ショートに近いミディアム。
一応主人公。
テンションの上がり下がりが激しい。

・綾瀬 花菜 / アヤセ カナ 
14歳 AB型 身長155cm 黒髪。
茜の幼馴染であり親友。
落ち着いた性格。かなりの甘党。

・リア・コール・フィアロ
17歳 血液型不明 身長164㎝ 金髪のストレートロング。
お姉さんキャラ。「わ」や「よ」等を良く使う。
キレると怖い。謎の部分もしばしば。



登場人物はまだまだ追加して行きます*


目次

第一話>>1
第二話>>2 >>4 >>8
第三話>>9 >>10
第四話>>11 >>12

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Re: セカイ ( No.8 )
日時: 2009/11/23 11:40
名前: 瑠花 (ID: SHYi7mZj)

多分、こんなに真剣に話を聞くのなんて、あたしの場合人生に1度あるかないかくらいだろう。
まぁその「1度」は今使ってしまったが。

リアの話を聞いていると、大きく分けて4つの事だった。

1つ目。
此処は貴方の居た所とは違う世界。
世界の廃棄場のような所。

2つ目。
茜が此処に来た理由は分からない。
だけど、このような事は度々起こっている。

3つ目
リアは元々此処に住んでいる。

4つ目。
目的は1つ。ある人物を殺す事。
それによって貴方は帰る事が出来る。
リアの目的も果たせる。

それと、この世界はどんなのとか、リアはあたしが来るのをを2年間待ってたとか、
そんな事を聞かされた。

途中で大声を出したり、なんで!?と言ったりはしていたが、
その度リアに「静かにしてくれる?」
と低い声で言われた。


何度も何度も、頭の中で喋ってる事がぐるぐる回った。

考えれば考える程、現実味が湧かなくて。

Re: セカイ ( No.9 )
日時: 2009/11/24 18:27
名前: 瑠花 (ID: SHYi7mZj)

第三話-気分転換-


「つまり、すぐには帰れないって事?」

リアの話が終わって、大体を理解した後、そう聞いた。

「簡単に言えばそうね。」

「んで、そのなんちゃらかんちゃらを殺せばいーんだよね?
それは分かるんですけど、なんであたしに?」

それは率直な疑問だ。
リアはさっき、このような事は度々起こると言っていた。
だけど、何故友人や強そうな人に協力を頼まないんだろう。
しかも、リアの目的って何?
あたしにしか出来ない事って何?

最初に来た頃から、もう随分と時間が経った。
時計の針はもう、0時を指している。

「…理由は言えない。
とにかく今日は寝なさい。明日は早いわ。」

リアは話を中断させ、そう促した。

Re: セカイ ( No.10 )
日時: 2009/11/24 18:21
名前: 瑠花 (ID: SHYi7mZj)

ぼやけている視界が晴れていく。
またいつものように、学校へ急がなければ行けない気がする。

ゆっくりと、体を起こす。
虚ろな目はまだ視点が定まっていない。

ベッドの隣にある小さな窓を開けてみる。
それはもうずっと開けられた事のないように、こすれた音を出しながら開いた。
窓の外には、やっぱり残骸のような物が散らばっている。
それはいわば「確かめ」のような事。
この世界に来てしまったという、逃れられない現実。

ふと自分の着ていた制服を見るとぐちゃぐちゃになっていた。
シャツを整えて、リボンもこんがらがって首に巻きついていたのを直した。
上着に袖を通す。
靴下は脱ぎっぱだけど、まぁいいか。

ベッドを降りて、隣の部屋へ向かう。
スリッパの無い足が、ひんやりと冷たかった。

「リアー?起きたんだけどー。」

ソファでパジャマ姿のまま本を読んでいるリアを見つけたので、声をかけてみる。
なんかリアがパジャマって以外なんだけども。
第一印象が綺麗な人だなーって感じだったのに。
リアパジャマ?何このリアディゾンみたいな感じ?

「…………」

リアから返事は返ってこない。
うーん。なんか空しい。
ていうかあの人は人の話を聞かないと言う性質を持ってる気がするんだけど。

「リーアーさーん?」

「…………」

「リーアーさーん!?」

「ん?」

顔をはっと上げて、やっとあたしの方を見る。

「ああ。起きてたの。
それじゃ。行く準備するわね。」

「はいって何処に?!」

「昨日話した事なんだけど、今の貴方じゃどうしても無理なのよね。」

…は?
ええちょっと笑いながら言わないで下さいよ!
あのつまりあたしをけなしてるって事ですかー?!

「とりあえず、私の仲間紹介も兼ねてある所に行きましょうか。」

「えぇ?はぁ…」

本をぱたん、と閉じて用意を始めるリア。
ある所?こんな所にリアの家みたいな場所じゃないとこあるんだ。

寝ていた部屋に戻ると、緊張しているのが分かった。
ベッドの上に音を立てて座り込む。

ふいに、友達や家族の事を思い出した。
今までこの世界のことやらで、忘れていた。
リアの目的を果たすには、あとどれだけの歳月がかかる?
1年後?2年後?
クラスが変わって、学年が変わって、あたしだけが取り残されていくのだろうか。
皆はあたしの事を、覚えていてくれるのだろうか。
どうしてあたしだけ、こんな目に?

だけどリアを裏切る気にはどうしてもなれないし、リアの協力が無ければ帰れないのだ。

震える両手を、ぎゅっと力を入れて握り締める。
恐怖からなのか、希望からなのか。
真実を、忘れたいだけなのか。

それでも物語のページをめくるのは止まらない。
あたしはその上を歩き続ける。

根拠の無い自信を抱いて。

Re: セカイ ( No.11 )
日時: 2009/11/25 07:20
名前: 瑠花 (ID: SHYi7mZj)

第四話-溜まり場-



「まだ…ですかー?」

茜がそう聞く。
先程から茜は息を切らしていた。
瓦礫の町の中を歩いていくのかと思いきや、リアに連れられたのは町外れの坂だったのだ。
実際はあまり距離は無いのだが、この坂のせいで足が酷く重くなる。
茜は膝を抱えながら歩くが、リアは特に辛そうでもない。

「もう少しよ。」

振り返ってそう言うが、歩く足は止めない。
この言葉を聴いたのは何回目か…。
彼女がそう何度か聞くたび、リアは「もう少し」と応えた。

「もう少しって…んな無理な。」

ぜぇぜぇ言う息のせいで、言葉が途切れ途切れになる
話をするのだって、面倒くさいし疲れてきた。

うんだってマジで無理だと思うよ?
あたしの場合3分走れば3分活動停止。ウル○ラマンかっつーの。
革靴なんか履いてくるんじゃなかった。

足を少しだけ止め、ため息をつく。
東に見える太陽の光が茜の顔を照らした。

「あっちょっ!リア待って!?」

遅れを取り戻すため、坂道を走ってリアを追いかける。
やっと追いついたと思った時、リアがこちらを向いた。
一旦手を膝についてしゃがみこむ体制になると、茜は顔を上げる。

「着いたわよ。」

坂の上にある2階建ての小さな家をリアは指差す。
Welcome。小さな家にかけられた看板には、そう書かれていた。

Re: セカイ ( No.12 )
日時: 2009/11/26 18:10
名前: 瑠花 (ID: pzcqBRyu)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12501

その家の前には、草の中を掻き分けて作ったような道があった。
リアが歩き出したので、あたしもちょこちょこ付いて行く。
扉をリアが手でコンコンと叩くと、ぎぎぃ、と音を立てて扉が開いた。


その瞬間、中にいたらしい人からたくさんの視線が茜とリアに集まった。
部屋はホール場になっており、テーブルが少しと、荷物みたいなのがある。

んっ…と何コレ?
ガタイの良さそうな人がちらちらと…
あと視線が痛いよ。特に右肩らへんが。
疲れて歩いて来たって言うのに、何か損した気がするわ。

実際、茜は損もしていないし右肩が痛い訳でもない。
ただこういう気まずいような状態が大嫌いであるという茜には、
海老で鯛を釣るより鯛でミジンコを釣ったような気分だ。



「リアさーん!」
ぱっと見、7〜8歳くらいの小さな女の子が、にこにこ笑いながらリアの元へと駆けて来た。
茜の緊張感も解けたのか、僅かに口元が緩む。
ああ天使よ…。このなんとも言い難い状態を無くしてくれて有り難う!
うんまったく君は天使だよ!お姉さん感動だよ!

駆けていく女の子に、リアは微笑んでからすっとしゃがむ。

「レイ。」

リアが手をその子の頭の上に乗せて、優しく撫でた。
レイと言うらしい女の子も、それといっしょに笑った。









「…………あの。」


「?」

「なんというか…」

別にこの状態が嫌とかそうゆう訳でもないが、
色々とタイミングが足りないと思うよ。
リアが感動の再開的な事してたから微笑ましい空気が流れたけど、その後ってオチはどうすんのよ?!

そんな事を思っていると、ふいにリアがあたしに手を向けた。

「この子は茜。第12人目の協力者よ。」

「12人?」

リアに聞き返す。この部屋には6人程度しか居なかったはずだ。
12人も居るのね…。多いか少ないか分かんないけど。

「今は居ないけど、まぁその内、ね。」

さっきからドア前で立ちっ放しだった茜達は、家の中のテーブル席に一旦着いた。


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