ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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青世界
日時: 2009/12/07 22:01
名前: 金夜★美咲 (ID: p.MMag6.)
参照: http://blogs.yahoo.co.jp/kpo_sky_trap

希望、絶望、恨み、悲しみ・・



色々とあるこの世



ただし、世界は一つじゃない



世界は思いよって創られる




————————-・・・・



ファンタジーというか、なんというか..



一応、シリアス系に入ると思います。

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Re: 青世界 ( No.3 )
日時: 2009/12/07 21:57
名前: 金夜★美咲 (ID: p.MMag6.)

苗字を言う前に、木の上少年が言った。




「苗字はいいよ。ていうか、苗字なんて名乗ったら殺されるから」




綺麗な瞳にどこか暗いところを感じた迷子少年改め陸堵。




って、そんな事を気にしてる場合じゃないとさ。




「殺・・・殺され・・・・る?」




殺されるなんて聞いて、おどろかない奴はまずいない。いるわけがない。




「そう 殺される」




またニパァと笑って言った。




「あ、僕の名前は琉羅ね」




変わった名前なんて思うのは、本人に失礼なんで。




木の上少年改め琉羅が名を言い終わった頃に、陸堵が逃げてきた方から、ダダダダダと走る音。追われてるのだろうか?




走ってきたのは、先ほどの青髪少年。そして、青髪少年は勢い良く木にぶつかってしまう。ご愁傷様です・・




その木のむかい側の琉羅はからかうように言った。




「青世君が木にぶつかるなんて珍しいねぇ。犬も歩けば棒にあたるだ」




ハッハハハ♪と笑いながら。




青世と呼ばれた少年は、片手で顔を抑えながら呟いた。凄く痛いんだろねー・・・




「貴様ァ・・・殺されたいのか・・・・・?」




琉羅を睨みつける。




「アンタ・・さっきの・・・・。」




陸堵はじっと青世を見つめる。これがまた美少年で・・オタクモードというかなんと言うか。




「・・・・貴様、もう安心してんの?」




「何を?」

Re: 青世界 ( No.4 )
日時: 2009/12/07 21:59
名前: 金夜★美咲 (ID: p.MMag6.)

「聞く暇あるならもっと遠くに逃げな」




そう言って、森の奥を青世サオヨは見つめる。




ギギ・・・




どこかで聞いた嫌な音。




バッと、陸堵リクトの頭の真横をもの凄い速さで矢が通り、琉羅ルラが座っている木に矢が突き刺さった。




「その人間を渡してもらおうか!!」




弓を持ち、黒い服を着て、顔は包帯ぐるぐるの男が、少し離れたところに立っていたとさ。




「さあ!早く人間を!!」




男が弓を構える。




「「嫌だね」」




青世と琉羅の声が重なる。二人共いい声だな〜なんて思ったのは陸堵だけ。




「青世君・・・君は陸堵君を逃がしてくれるかな・・・?」




「言われなくても分かってる」




陸堵の腕を掴んで、森の奥へと走り出す。走るのが遅い陸堵は、はっきり言って青世についていくのは辛い。




青世達を笑顔で見送った琉羅は、冷たい目で男を睨む。




「あの子は界者カイジャの生まれ代わりだよ?分からないの?」




フンッと男は鼻で笑う。




「なら証拠は?」




「界者に人間と同じような髪のヒトはいないよ?」




「なら・・」




男はチラリと陸堵達が逃げていった道を見た。




「人間はこの世界で足跡が残らないよなぁ。」

Re: 青世界 ( No.5 )
日時: 2009/12/09 21:45
名前: 金夜★美咲 (ID: p.MMag6.)

※血?え?血とか死とか?by美咲




青世の足跡はあるのに、陸堵の足跡は一つもない。




「・・・・え」




よく見ないと見えないくらい、小さい虫みたいなものが、琉羅に近寄った。




「だったら俺に協力しないか?」




琉羅に手を差し伸べる男だが・・・




グサッ




紫色の羽が舞う。二、三本は男の胸に・・




「な・・お前・・・!」




口から血を吐き、バタッと倒れた男を琉羅はただ見つめる。




「人間を殺すのは僕。君はアリにでも生まれ変わればいいよ。」








「ねぇ・・青世サン」




だいぶ逃げてきて、ここは湖の近く。




「青世でいい。」




「じゃあ青世。ここは何なの?」




「湖世界」




青世はゆっくり湖に近づく。陸堵もおそるおそる近づく。湖には葉が沢山浮かんでいて、何故か緑以外の森にはない色がたくさん。




「湖世界?」




「お前にとって異世界」




貴様からお前になってるのは気のせい。




湖のそばに行くと、青世はしゃがむが、陸堵は立ったまま。




「この世界に居る奴は界者カイジャっていう。」




綺麗でどこか暗い悲しい目で見つめられる陸堵。




「そしてお前は界者の生まれ変わり。」




「前世が界者ってこと?」




「うん。人間だけど魂は界者。それに・・・」




「それに?」

Re: 青世界 ( No.6 )
日時: 2009/12/11 21:04
名前: 金夜★美咲 (ID: p.MMag6.)

「界者は皆、元は人間・・・・」




青世は湖の寂しそうに眺める。




こっちまで悲しくなってきた・・・と陸堵は思う。




「見つけた♪」




ついさっき聞いた声が・・・別人のように怖くなってるんですけど・・・・。




木の上に立っている琉羅が、不気味に笑って青世達を見下ろす。




「・・・誰?」




「何言ってんのこの人」




何故かボケ(?)る青世に一応つっこむ陸堵。つっこまないとKYとか空気読めないとか・・最近の言葉が・・・。




「長い間会ってないから忘れちゃったんだねっ 酷いなぁ・・青世君」




「アンタにとって長い間とは何分ですか。てか何ですかアンタ等。」




冷静につっこむ(?)陸堵。ただ・・一瞬琉羅がさっきまでの琉羅に見えた。




はぁ・・とため息をつく陸堵は肩に痛みを感じる。




おそるおそる見れば・・血と数枚の紫色の羽。




「えー・・・」




それに気づいた琉羅は、木から飛び降りて、青世を見る。




「その仔・・・ただの人間だよ」




「・・・・・・・・・そうか」




え—————




ヤバイ・・・・!—————




これじゃ殺される—————




「お前、名前何だっけ?」




「陸堵・・」




「名字は?」




「雨井・・雨井陸堵!!」




琉羅が言ってた・・名字言ったら殺されるって・・・————




「陸堵・・ここはまだ異世界じゃない。お前がいた世界。今すぐ湖世界に行って巳廉ミカドって奴に会いな。」




「巳廉・・・?ってか湖世界ってどうやっていくのさ!?」




押された。




前から。




息が・・・・—————




湖の底へと沈んでいった。

Re: 青世界 ( No.7 )
日時: 2009/12/14 19:51
名前: 金夜★美咲 (ID: p.MMag6.)

ゴホッ ゴホッ・・・・・




「・・・アレ?生きてる?」




なんとか這い上がった陸堵。




「お前が陸堵か?」




いきなり声をかけられて、湖に落ちかけた。次落ちたら死ぬかも。




「オイ、大丈夫か?」




手を差し伸べる人、いや・・・異世界の方のヒト




手をとって立ち上がり、青世が言ってたミカドか確かめる。




「アンタが帝?」




「んあ?そうだが・・・」




「あの・・る・・琉羅がさ!!」




「知ってる。」




しゃがんで、湖に少し手をつっこみつぶやいた。




「今は深いな・・・」




陸堵の方を振り向いて、言った。




「行くか?」




小さくうなずく陸堵。




やっぱり、湖の中に落とされたとさ。






「えー・・・・・」




見た光景は、木にもたれて寝ている琉羅と、それを楽しそうに(?)眺めている青世。何があったんだよ...




「ど・・・どうなったの?」




「こうなった」




と、青世




「いや、わかんねーよ」




まあ、分からんだろうね。陸堵よ・・




「付いてたのは害虫か?」




続いて帝が言う。




「いや、虫以下帝以上」




陸堵達の方を見て答える青世。何か酷い言葉が入ってるのは気のせい。




「帝以上ってどういう事だコラ」




帝を無視して陸堵にこんな事を言う青世。




「陸堵は夢あるか?」


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