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白き羽の騎手
日時: 2009/12/27 15:14
名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 消えてしまったので、もう一度はじめます。

 下手ですけど、よろしくお願いします。

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Re: 白き羽の騎手 ( No.1 )
日時: 2009/12/27 15:16
名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

1 プロローグ
 『次元』とは、『空間』の中に存在する世界の事である。
 それは無数あり、それぞれの世界があるのだ。そして、それらは微妙なバランスで均衡を保っている。
 その均衡が崩れたとき、『均衡の女神』はある者にこう命じるのだ。

  「絵の間違いを探し出し、直してきなさい」

 選ばれた者は、ただただ頭を下げ、己の運命を受け入れなければいけない。
 その者は、どの『次元』の書物にも記されている。

 『均衡の守人もりびと』または——

                  ——『白き羽の騎手』と。 

Re: 白き羽の騎手 ( No.2 )
日時: 2009/12/27 15:17
名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 第一章 とある国のお話

1 キャンバス

 腰まである黒髪を、赤いリボンで、後ろの低い位置でまとめた少女は、賑やかな街を歩いていた。
 彼女の名前はユイ。15歳だ。
 紅い目で、周りを油断なく見渡す。

 「ねぇねぇ、騎手さん」

 抜けた声がユイに呼びかけた。
 振り返ると、白に近い銀の髪の男の子がいた。

 「これ買ってよ」

 彼が指差しているのは、変わった形をした果物。恐らく、この国の特産物だろう。

 「レン、私達は遊びに来たんじゃないんだよ」

 ユイがそう言うと、レンはぷぅーッと頬を膨らませた。

 「それに、こんなに大勢に人の前で、騎手さんなんて呼ばないの」

 無理だとは分かっているが、ユイはとりあえず注意した。
 今まで散々注意して来たのだ。直してくれた事は、一度もない。
 だが、それもそのはず。レンにとって、ユイは『騎手』でしかないからだ。
 いくらヒトの姿をしていても、レンはヒトではない。
 その事を、改めて感じさせられた。

 「ねぇねぇ、騎手さん」

 また、レンが呼んだ。

 「なーに?」

 「今回のキャンバスはどう?」

 それを聞いて、ユイは眉を少し潜めた。

 キャンバス。
 それは、『白き羽の騎手』及び『均衡の女神』が次元を通るため、もしくは、どの『次元』が歪んでいるのかを、調べるために使うもの。
 『均衡の女神』の宮殿には、様々な絵が並べられている。
 全て、次元へと通じる入り口だ。
 歪みが発生している所は、絵が変わってしまう。
 そして、その変わってしまった部分を、直すのが、『均衡の守人』——『白き羽の騎手』

            ユイの役目なのだ。

Re: 白き羽の騎手 ( No.3 )
日時: 2009/12/27 15:20
名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

「まずは、絵の間違いが分からないんだ」

 キャンバスはいつも、宮殿の奥に保管されているため、均衡の守人は、どこが変わってしまっているのか、分からないのだ。
 だが、どうしてそれが変わってしまっているのかを『均衡の女神』が知っているのか、ユイは知らない。
 一度聞いては見たのだが、『均衡の女神』は教えてくれなかった。
 
 「絵には、何が描いてあったの?」

 レンのその問いに、ユイは腕を組んで、う〜んと唸った。
 キャンバスに描かれていた内容を、思い出しながら、それを言葉にしていく。

 「真ん中が真っ白で、それを囲むように、水、光、それと大地が描かれている絵よ」

 一見したら、普通の絵だ。
 これまでのキャンバスと比べれば、それは美しい絵だった。
 ユイが今まで、見てきたキャンバスは、一目で歪んでいるとわかるような絵だったのだ。

 真っ赤にそまった羽のキャンバス。
 ただ黒一色で塗りつぶされたキャンバス。
 天地が逆さまになったキャンバス。

 そして、その中も、とても歪んでいた。
 だが、今回は違っていたのだ。
 この街は、どこを見ても人々に賑やかな掛け声や笑顔がたくさんある。
 表面上からみ見れば、どこにも次元の歪みはない。

 「お花がないんだよ」

 「へ?」

 不意にレンがそう言った。
 とっさの事で、ユイは間抜けな声を出す。

 「あはは、騎手さんもそんな声を出すんだね。いっつもは、冷静なのに」

 「そんな事はもういいから、はやく言って!!」

 顔を赤くして叫ぶユイを見て、レンはまた、からかうように笑った。
 そして、その笑顔のままで答える。

 「だから、お花が足りないんだよ。ほら、キャンバスには土も、お水も、お日様もあるんでしょう? それなのに、お花がないのは、おかしいんじゃないかなーって、思ったの」

 その言葉に、ユイが感嘆の声を思わず漏らした。
 レンの発想には、いつも驚かれる。
 この子は純粋だから、こういう事が得意なのだろう。
 
 「ほら、ボクをほめてー、ほめてー」

 駄々をこねながら、引っ付いてくるレンの頭をクシャッと撫でながら、ユイは言った。

 「さぁ、行くよ、レン。この次元の『花』を捜しに」

Re: 白き羽の騎手 ( No.4 )
日時: 2009/12/27 18:21
名前: 凪帆 ◆X37ogVHOjM (ID: PqmNCYUu)

こんにちは、いえ、こんばんはでしょうか。
さっそく拝見させていただきました。
「面白い」ですね。
発想が面白いです。
アドバイスより参考という作品ですね。
勉強になりました。頑張ってください。


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