ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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腐った彼は、笑わない。【03うp】
日時: 2010/01/06 14:57
名前: 宵子 ◆OKoRSyKcvk (ID: tk7FG1Mp)
参照: 自重しろ。

あれだ、グロテスクな表現含んじゃうと思います。
後、お願いだからマナーとルールと常識は大切に。

……あれ、小説関係なくね(・ω・`)?

@腐った彼は、笑わない。 
   ・目次・

story−00 【プロローグ代わり】>>2
story−01 【腐った平社員は働かない】>>5
story−02 【腐った社長は笑わない】>>9
story−03 【腐った正義は許さない】>>12

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Re: 腐った彼は、笑わない。 ( No.8 )
日時: 2010/01/03 20:27
名前: 貴羅 ◆7KR.e180t. (ID: tVCgD/M1)

*§宵子s§*

一話、面白いですね!もしかしたらあるかもしれないという職場の風景^^ 迷が良い役してますね☆

何か、そう言われると宵子sの年齢が気になりますね((個人情報ヤメレww

学校で忙しいのは分かります(●Д○*)私は暇人なのに小説を書く気がないっていう((殴

いえ、こちらこそwwwwまことのアリガしゅう御座います←日本が可笑しいぞb

そ、そうですか?ヤバイです、私貴方に惚r・・・ごほっごほっ

またコメします!

Re: 腐った彼は、笑わない。 ( No.9 )
日時: 2010/01/05 16:23
名前: 宵子 ◆OKoRSyKcvk (ID: tqRRDXqi)
参照: 自重しろ。

story−02 【腐った社長は笑わない】


 さて、ここで僕について説明しよう。
 僕の名前は篠紫野(ささしの)。勿論、これは苗字のほうだ。下は…………自分では言いにくい、というかあんまり好きじゃないので自粛。
 こういう話し方でよく勘違いされるけど、まだ高校2年生だったりする。……巷では精神年齢だけがやけに高いガキだと評価されているんだぞ。と、迷がこの前笑っていた。
 
 「なあ、篠紫野」

 げしっ。

 迷の足の裏が、資料整理をしている僕の背中を押す。
 背中から匂う、ほのかに甘い香り。そしてもふもふという擬音から、迷がフォーク片手に名前を呼んでいることが何となく察することが出来た。

 「おいってば」

 と、背後から迷に話しかけられること2度目。
 さすがに偉そうにし過ぎに思えたので、それを無視したまま、手元の資料をナンバーごとに整理する。
 えーと、これがこれでそれは……と。

 すると、つんつんとまたつま先で背中を突かれた。振り返ると、突然口の中に何かを押し込まれる。熱く、甘い香りが口の中に散布された。

 突然の口内強襲に対して、僕は目を白黒させる。
 喉元を過ぎれば熱さ以下略。
 ごくりと熱いそれ——ホットケーキを飲み込むと、ほっとようやく一息つく。
 涙目のまま振り返ると、ソファーで優雅な雰囲気を醸し出している、にやにや笑いの上司が視界に飛び込んだ。

 「……ホットケーキ、くれるんなら一言欲しかったんだけどね」
 「平社員は黙って上司が与えるものを貰ってろ、それとも何だ、ん? お前は俺に行動の制限をするほどの権力を持っているとでも言うのか?」

 いつものような傲慢な態度をとりつつ、迷は僕の作ったホットケーキを頬に詰め込んだ。
 もふもふと咀嚼され、ごくりと飲み込まれたホットケーキ。そのホットケーキの行方はどうでも良いとでも言うかのように、迷はフォークと口だけをフル活動させていた。

 口がハムスターのようになっている迷を横見しつつ、僕は大きなため息をついて、その様子を眺め始める。
 僕の視線を感じ取ったのか、迷はフォークの端を唇で挟んだまま、

 「ん? 何だ、欲しいのか。平社員」

 と言い、一口大に丁寧に切られたホットケーキを僕の目の前に翳した。
 そんな何処か子供っぽい動作を目で追いながら、この上司について考える。

 病葉 迷。
 僕を「拾った」張本人。
 勘違いされてる人のためにも、ここで一応言っておくけど、迷はまごうとない女の子である。
 茶色に染めた、背骨辺りまで伸びたツインテール。主に深紅で構成されてあるブレザーと、膝上の深緑のチェックのミニスカートと黒のニーソックス。
 その女子成分プラス、この上司は美少女ときてるので、この性格の悪さは余計タチが悪い……。

 美少女という数少ない長所も、自分のことを俺と言ったり男らしく行動したりと、様々な原因のせいで台無しになっているけどね……。
 そして彼女は今現在13歳である。本来ならば中学校で勉学に励んでいる年齢なんだけど、迷の事情は特別で————まあ、その辺の説明はまた今度。

 「おいってば、平社員」
 「ぐへひゅっ」

 額にフォークを突き立てられたと理解するまでに、悶絶と床を転がる時間を合わせてたっぷり2分はかかった。
 幸い血は出てないみたいだけど、しっかり痕がついている。
 ソファーでくつろいでいる迷に向き直り、自身の額を人差し指で思い切り指差しながら、詰め寄る……!

 「フォークで殺.す気か!」
 「気持ち悪い顔で俺を見てたお前はどうなんだ!」

 僕の言葉に怒る迷と一緒に、2人して、睨み合う。
 そんな耐久戦が1分程続き、やがて迷の方が根負けして呆れた表情をしてしまった。

 「……はあ、馬.鹿らしい。食い終わったから、その皿片しておけよ……」

 こめかみに手をあてたまま、迷は自分の書斎へ戻る。少し満足度があるのは気のせいだろうか。

 「はいはい。おやすみ」
 「寝ねーし。仕事があんだよ、平社員。お前もさっさと与えられたノルマはやっとけ。やっとかねーと……」

 ガシャン。

 いつのまに目の前に接近していたのだろう、僕の目の前に上下二連銃身の小型拳銃———デリンジャーの銃口が、僕のフォーク痕の残る額に押し付けられていた。
 体中の血が止まったように、顔から血の気がひいていく音。

 「……ヤ、るから。そこんとこ———」


 よろしく、と大あくびをして迷は言った。
 僕がその言葉に大きく頷くと、にやりと笑って背を向ける。

 「じゃあな、平社員」


 ばたん。

 小さな背中が扉の向こうに消えた。
 呆けた僕の前には、ほんの少し蜂蜜がついた皿に、「砂糖が足りない」と書かれたコップが残されていたのだった。
 

Re: 腐った彼は、笑わない。 ( No.10 )
日時: 2010/01/05 16:07
名前: 宵子 ◆OKoRSyKcvk (ID: tqRRDXqi)
参照: 自重しろ。

>>Dear.貴羅様

実際こんな職場あってら就職したくないですけどね;
……年齢!?その質問だけはタブーです(`・ω・´;)

忙しいですよね〜(・ω・`)まぁ私も趣味にはしって小説書かないことは10のうち8、9ぐらいありますよ(

私貴方に惚r……のところ、期待しても良いんだろうk(ry
コメント有難うございました!

Re: 腐った彼は、笑わない。 ( No.12 )
日時: 2010/01/06 14:55
名前: 宵子 ◆OKoRSyKcvk (ID: tk7FG1Mp)
参照: 自重しろ。

story−03 【腐った正義は許さない】



 人間が宙を舞うところを見るのは、その時、男は人生の中で最初で最後だろうと感じた。

 時計の針はすでに深夜を指しているだろうこの時間。
 本来ならば家に帰っている時間に、何故その時男がいたのかなんて、彼にとっては愚問だった。
 何故なら彼は、この東京の新宿を拠点とした暴力団の一員だったからだ。
 一員とは言えど、彼はその中でもリーダーと呼ばれる、力をある程度持った人間で。その為、何人か上の人達から子分のような人間を付けて貰っていたのだ。

 ———どしゃっ。

 さて、と虚空に彷徨っていた男の意識は、砂が崩れ落ちるような音によって、眼前の事態に向き直された。

 視線を自分の周囲に巡らすと、およそ10分前には笑いあっていた仲間たちが、体中に痣や傷を残している姿。その中でも、現在口をだらしなくあけたまま気絶している男は、一番気が会うダチだった。

 しかしそいつも、今となっては自分に何も答えてはくれない。

 もう一度見回す。……その数、全て数えてると18人。
 ———いや、どしゃりと音を立てて今、新たな被害者として19人目の子分が地面へと沈んだ。


 自分以外の全員がやられてしまった。
 そう思う男の心中は。恐ろしいほど冷静だった。……それは驚愕からか、それとも。


 ——ビルとビルの隙間から射す、月の明かり。
 男はその光で照らされている19人目の——かつて彼が横中と呼んでいた子分——の顔を見て、固まる。
 
 そして考えた。
 先ほどの19人目の始末が終えられた時点で——自分以外の下っ端はやられてしまった。後残るは自分のみだと。

 ————何だよ……何だよッ!?


 そこで男はようやく自分の置かれた状況を理解し、焦りだした。
 ——パニックに陥った男が一番初めにとった行動は、とにかく現状を把握しようと、男はその無精髭が少し生えた顔で、周りを見回すことだった。

 何故こんなことに?———確か、俺等が気持ちよく飲んでたとこに変な奴が来て……突然ぶん殴られた、からだと思う。
 
 
 周りに散らばって動かない子分を見ながら、自問自答を繰り返す。
 

 俺の周囲は?———いつもの俺等が溜まってる廃ビルじゃねぇか。
 じゃあ足元に倒れてるのは?———俺の部下だ。
 

 じゃあ———誰がやった?


 ———男は、この状況を作り出した本人を見ようとし、垂れていた頭をゆっくりと上げた。
 月光で明るい廃ビルの2階。きらり、と割れたガラスの破片と、彼らの血溜りが鈍く光り——

 「……ひ、ひいっ……」


 ———そいつは影を纏いつつ、そこに存在していた。
 各負傷を負った集団の中心に———その男は立っていた。男1人だけが立っていることから、この状況を作り出した本人であることは、どこからどう見ても明白である。
 
 適当に伸ばされた赤い髪に、すらりとした長身。そして右頬を彩る派手な竜の刺青。
 それだけでも目立つというのに、合わせてサラリーマンが着るようなスーツを、お洒落に着崩している。
 まぁそのスーツも、先程の戦闘によってか、少し血で汚れていたが。

 赤毛の男は、鬼のような形相のまま、ぎろりと鋭い眼光で、リーダーと思われる男を射抜いた。
 びくり、とリーダーの男は体を強張らせ———ぶるぶると震えだした。

 かたり、と男が一歩を踏み出す。
 ———やばい、殺.される、かも……!?
 
 危険を察知し、リーダーの男はみっともなく口から唾を飛ばしつつ懇願した。

 「た、頼む……金ならやるから……やるから……! ゆ、許ひてひゅ……じゃなくて許ひて、くだひゃい……!」

 少し噛んでしまったが、リーダーの男は必死になって言葉を紡いだ。
 そんな男の様子を見ていないのか、赤毛の男はずんずんと男と自分の距離を詰めてくる。
 
 ———たんっ、

 赤毛の男はリーダーの男の目の前に立った。その瞬間、男の体を恐怖が支配した。

 ———何か何か何かすんすんのんのかよよ!?

 男がびくびくとそう思い、泣きそうになりながら赤毛の男の行動を見る。

 と、赤毛の男は、じろりとその男の顔を覗き込み、一言だけ声を出した。

 
 「……ぽい捨ては、禁止だろう?」
 「……は、はぁ……?」

 曖昧に頷き、赤毛の男の手をよくよく見ると、何故か自分達が飲んでいたビールの空き缶が潰されている姿が目に入った。
 ———何だ、それだけかよ……!
 男はほっと安堵すると、こくこくと大きく首を上下に動かしながら、その空き缶を赤毛の男から受け取った。

 「ふぃー、じゃ。俺はこれで」

 え? それだけ?
 そう思わせる程、赤毛の男は来た時と性格が180度変わったように、すんなりと何もせず帰っていった。来た時は怒り狂った様子で、突然丁度隣にいた男をぶん殴ったというのに。

 くるり、と赤毛の男が背を向ける。
 その瞬時、リーダーの男の脳内に、チャンスという勝利ともとれる言葉が浮かび———男はそれを、実行に移した。

 パーカーのポケットから、使い慣れたサバイバルナイフを取り出す。シャキン、と刃を出す様子を、背中越しに感じる。

 潰されかけた両足をゆっくりと立ち上がらせ、ナイフを構える。敵は目の前でのうのうと煙草に手をつけようとしている。

 「————あ、そう言えばさ……」

 赤毛の男が、ふらりと足をとめる。
 そしてリーダーの男を振り返った時。

 リーダーの男はすでに赤毛の男にナイフで飛び掛っていた。
 煙草をぽろりと取りこぼした赤毛の男の姿。
 大きく目を見開き、こちらの右手に構えたナイフをぽかんと見ている。


 その姿は、リーダーの男にとって——先程仲間をいとも簡単に捻じ伏せた者としては、随分間抜けな表情に見えた。
 
 「————し、ねぇ——— 」


 ……次の瞬間、地震のような轟音が、男の耳をつんざいた———。

Re: 腐った彼は、笑わない。【03うp】 ( No.14 )
日時: 2010/01/06 15:43
名前: 宵子 ◆OKoRSyKcvk (ID: tk7FG1Mp)
参照: 自重しろ。

story−04 【腐ったリーダーは救われない】


 「つまりアレか」

 赤毛の男が、止まった時間の中で言葉を紡ぐ。
 目の前には、ナイフを構えた敵がいるというのに。

 「今俺にナイフを構えているのは———チャンスが出来たから、という実に悪質極まりない考えからか?」

 止まった時の世界のはずなのに、赤毛の男の舌は流暢に言葉を生み出す。
 それが何故かなんて、ナイフを構えている今となってはどうでもいい。———男はすでに、内心で勝利の笑みを浮かべていた。

 「もしかして、ナイフだから勝てると思っているか?」

 ああそうさ、その通り。
 男はその言葉に、そんな思いをこめた視線で、赤毛の男を見つめた。

 「あのな」

 もう一度、赤毛の男に語りかけられる。
 赤毛の男はまだ体の半分しか振り返っていない。
 男がこうしてナイフを振りかざそうとしている。なのに、彼からは恐怖が感じ取れなかった。表情が髪に隠れて見えないせいだろうか?

 「俺は悪が許せない。だから———」

 た、ん、っ———

 全てがスローになっているこの世界で、赤毛の男は完全に振り返ると。男は、男は———実に凶悪な笑みを浮かべて————

 
 「———ナイフなんて、低俗なもん……使ってんじゃねえよおおおおおおっ!!」

 
 赤毛の男が、怒った。そして腹の奥底から咆哮をあげる姿を、彼は見た。
 次の瞬間、止まっていた時間が動き出す。
 そして男はいつの間にか、自分を襲っている違和感に気づく。

 
 「……あ、れ……?」


 みちみちみち……っ……
 
 男はその瞬間、自分の耳に届く音が理解できずにいた。
 ナイフは手にしっかりと握られている。しかしそれよりも早く、何かをされた。

 体は宙に浮いたままだ。
 男は恐る恐る視線を自分の腹———異様な音がする腹部を——ちらりと見、そして———


  

 ほりゅ


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