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歪んだ世界  短編集化
日時: 2010/02/08 10:57
名前: 邪狼 ◆XRTr.Bg.qw (ID: nXlmokR.)

クリック、ありがとうございます!

初めまして又はこんにちは!邪狼です!


主人公が動物ばっかだった僕もがんばって違うものを主人公にして見ました!
と言っても人間ではないと思いますが……

えっと、文章はド下手なので嫌な人は止めておいたほうがいいです。
荒らしさんは来なくて結構です。てか来ないでください。
グロくありません……(自分的に)
なんか短編集的な感じで構成されています。
できたらコメントを恵んでください……


そんなこんなで頑張って行きたいと思います!

+お客様+

・テイルs

・刹那s

・禰音 鏡幻s





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Re: 歪んだ世界 ( No.2 )
日時: 2010/01/28 18:50
名前: 邪狼 ◆XRTr.Bg.qw (ID: nXlmokR.)

第一話   序章



あっ!またお会いしましたね……

そうですか……この歪んだ世界が見たいのですね……

いいでしょう、見せてあげます。

どれがいいですかね……あっ!これなんてどうでしょう。

この鈴はある人間を狂わせた面白いものです。

   
   チリン……


こんなにきれいな音がするのになんで狂ってしまったのかと思うでしょう?

それは、今から話して上げましょう……

人間の心と言うのは儚いものです。

こんな小さな鈴のせいで壊れていってしまうのですから……



Re: 歪んだ世界 ( No.3 )
日時: 2010/01/28 19:11
名前: 邪狼 ◆XRTr.Bg.qw (ID: nXlmokR.)

第一話   壊れる前の私



    チリン……

鈴を横に振るときれいな音が鳴った。


「やっぱりきれいな音だなぁ……」


この鈴はおばあちゃんから貰ったもの。
小さい頃おばあちゃんが、


「これは私の大切なもの。もうすぐ私がいなくなるかもしれないけど、
この鈴を私だと思って大切にしてね」


と言われてその頃の私は、


「うん!わかった、大切にする!」


と笑って答えた。
その後、おばあちゃんがいなくなった。
お母さんが泣きながら言った。


「おばあちゃんはね……遠いところに行ってしまったの……」


それを聞いた私は何も知らずに、


「そうなんだ!で、いつ帰ってくるの?」


陽気に笑って答えてたんだ。
そんな私を見たお母さんはさらに泣いていた。

今はわかる……
おばあちゃんはあそこに行ってしまったんだ……

でも大丈夫、だって私にはこの鈴があるから……
この鈴は私のおばあちゃん……
いつも助けてくれたおばあちゃん……


そう……大好きな大好きなおばあちゃん……


「那美ぃ!学校行こうよぉ!!」


外から大きな声が聞こえてきた。
外を見ると親友の理奈が手を振っている。


「わかった!今行く!!」


私は鈴をかばんにつけて外へと駆け出していった。

Re: 歪んだ世界 ( No.4 )
日時: 2010/01/29 17:39
名前: 邪狼 ◆XRTr.Bg.qw (ID: nXlmokR.)

第一話  大事な鈴



  チリン……


かばんにつけてある鈴が鳴った。

「やっぱりその鈴いい音するよねぇ」

理奈が鈴を見ながら笑った。

「だっておばあちゃんの形見の鈴だもん」

私も笑いながらいう。
でもそれは嘘。これは私のおばあちゃんそのものだもん。
この鈴が無くなったら、私は生きていけないかも。

「私も欲しいなぁ」

「だーめ」

そんな話をしていると学校についた。

「それじゃあ、帰りね」

「うん、ばいばい」

と言いながら別れた。
私は6−1、理奈は6−3。

だから別れないといけない。


   チリン……


鈴が鳴った。
私はこれから起こる悲劇など知らずに教室へと入っていった。

Re: 歪んだ世界 ( No.5 )
日時: 2010/01/29 18:18
名前: 邪狼 ◆XRTr.Bg.qw (ID: nXlmokR.)

第一話  私が壊れたわけ



授業が終わり、帰りの準備のとき私はあることに気づいた。


「す、鈴がない……?」


確かにかばんについていた鈴がない。


「えっ、どこどこ?」


周りを探す。


「いないいないいないいない」


どこにもない。おばあちゃんがいない。


「どこ?どこなのよ!!」


いかにも様子がおかしい私に先生が気づいた。


「どうしたの?」


少し慌てながら先生が聞いてきた。


「おばあちゃんがいないの……」


そのときには私は壊れていた。


「もしかして先生が取ったの?私のおばあちゃんを」


気がつくと先生は血だらけで倒れていた。
そして私の片手には血だらけのハサミ。


「い、いやぁぁぁぁぁぁ!!」


一人の女子が叫んだ。みんな怯えた瞳でこっちを見ている。
私は叫んだ女子の近くに行き、


「あなたが取ったのね?」

「そ、そんなことしてな……」

「嘘つき」


   グサッ……


女子の腹に刺さるハサミ。そして流れ落ちる赤色の血。
私はくるりと振り返りみんなに問いかける。


「ねぇ……私のおばあちゃん知らない?」

「う、うわぁぁぁぁぁ!!」


私の問いかけずにみんなは逃げ出した。


「ねぇ……待ってよ、私のおばちゃんはどこなの?
 誰かが持ってるんでしょ?私からおばあちゃんを取ったのは誰!!」


私の叫びに気づいたのか他の教室から生徒が顔を出した。
みんな血だらけの私を見て驚いている。
その顔の中に親友の理奈の顔があった。

——私も欲しいな——

理奈の言葉が頭の中を駆け巡る。
私は迷わず理奈の前へと歩いていった。

「ねぇ……返して」

「えっ、何を?」


きょとんとする理奈の首をガッと掴み、


「あなたが取ったんでしょ?」

「ウ、ウがぁ」

理奈が苦しそうにもがいている。

「ねぇ、返してよ。私の大切なおばあちゃんを……」

「ウがッ……そ、そんなの知らない」

「嘘。嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘」

手に込める力を強くする。

「ウ、ウギッ!」

「ねぇ、早く返してよ!早く早く早く早く早く早く」

理奈が動かなくなった。
それでも力を入れる。

「ねぇ!ねぇってば!!」

私は先生達に捕まえられた。
それでも私は叫び続ける。


————私のおばあちゃんを返して!!


Re: 歪んだ世界 ( No.6 )
日時: 2010/01/29 18:35
名前: 邪狼 ◆XRTr.Bg.qw (ID: nXlmokR.)

第一話   鈴があった場所



どうでしたか?

えっ?その鈴がどうしてここにあるかですか?

それはですね……ある老女がここに来て、くれたんですよ。

「これを託した人は壊れてしまった。この鈴のせいで……」

と言いながら鈴を眺めていたんです。

「私はこの鈴でした。しかし、もう鈴にはなれなくなりました」

老女は不思議なことを言いながら、

「これ、預かってください。あの子が治るまで……」

と言いながら渡してきました。
私が手のひらに乗せたのを見ると安心した顔をして消えていきました。

だからここに大切に保存してあるんです。
あの少女が治るまで……


第一話   完結



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