ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- /操り人形 .
- 日時: 2010/04/17 14:57
- 名前: 小夜 ◆XJXbtjB8eQ (ID: 34QCmT3k)
名前を変えて再登場の小夜でございます-p-
背筋がゾッとする恐怖系より、
精神的にじわじわ来るような小説を好物とします(
なのでちょっと物足りない方もいるかも?
しかし、私の気分次第では
いくらでも危ない方向に行っちゃいそうなんで、
その時はストップかけてください(笑
行き詰まったときは勝手に独り言をry←
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プロローグ>>1
第 一 章 、 音 色
01>>2 02>>3 03>>10 04>>11
- Re: /操り人形 . ( No.1 )
- 日時: 2010/04/11 15:49
- 名前: 小夜 ◆XJXbtjB8eQ (ID: 34QCmT3k)
私はあなたの玩具じゃない
そんな目で見るのはやめて
もう叩くのはやめて
ここから出してよ ねえ
痛いよ 苦しいよ
あなたは何がそんなに楽しいの
私はあなたの操り人形じゃない
あなたの理想になんて
死んでもなるものか
- Re: /操り人形 . ( No.2 )
- 日時: 2010/04/11 16:10
- 名前: 小夜 ◆XJXbtjB8eQ (ID: 34QCmT3k)
「下手くそ」
再びピアノに指を走らせてから10秒、早速部屋に母の不機嫌な声が響く。
「オクターブの運指0点。右手と左手の動きの対応0点。転調の部分の雰囲気の変え方0点。
綾香、あなたって人は進歩というものを知らないのね。そこはひたすら練習あるのみと言ったでしょ?この前から全く変わってないじゃない」
ピアノに置かれた譜面の山を叩きながら、私を罵る母。
怒りを込めたその手は、無意識のうちに私の頬を叩いていた。
「————っつ・・・」
「音楽学校への推薦が決まったからって、調子に乗らないで。他にどんなレベルの高い生徒が集まってるか知ってるでしょ?そんなんじゃ、すぐに周りから見下される羽目になるわよ!」
ピアノしか置かれていない広い部屋に、母の声が反響して、まるで空から降ってくるように感じる。
頭が痛い。
指の疲れも限界に達していた。
でも、母が解放してくれる訳がない。
「じゃ、頭から、転調して20小節目の所まで、今日中に完璧にしておいて。でないと、この部屋から出さないからね」
不機嫌も露わな母の足音は、母が部屋を出て行った後も私の頭の中に響いていた。
時計を見る。午後3時。
普通の私の様な女の子だったら、今頃は友達と買い物に行ったり、部屋でくつろいだりしているのだろう。
私が、永遠に入ることの出来ない世界だ。
「・・・ここから、出して」
誰にともなく言ってみても、その声はやはり
広い部屋に虚しく響くだけだった。
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