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デスタイム 〜二十四時間以内〜
日時: 2010/05/09 13:48
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

★デスタイム★〜二十四時間以内〜          
初めまして。カスタードクリームです。初心者なんで、慣れない所も有りますが、よろしくお願いします。
コメント・感想♪書き込んでくれると、スッゴク嬉しいです。気軽にコメントしてして下さいね。


>>1 人物紹介 
>>2 プロローグ
>>3 第1話 【ゲーム開始】
>>4 第2話 【目の前の現実】
>>5 第3話 【新ルール】
>>6 第4話 【裏側のヒント】
>>7 第5話 【嘘か真か】 
>>8 第6話 【突然の危機】
>>9 第7話 【こんな事……】
>>10 第8話 【足手まといなら__】
>>13 第9話 【男の目線】
>>14 第10話 【最初のヒント】
>>15 第11話 【怪しい奴】
>>16 第12話 【逃げたくない!!】
>>17 第13話 【運命の連鎖】
>>18 第14話 【協力と殺意】

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デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.4 )
日時: 2010/04/26 18:06
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

俺は、まず部屋から出た。
扉を開けると、其処は薄暗かった。
窓や、出られそうな所は全部、板で塞がれていたりしていた。
近くに、懐中電灯が置いてある。
「・・・使えって事か?」
俺は取りあえず、懐中電灯を取った。
「新、先輩?」
階段の下の方から、聞き覚えのある声が聞こえた。
「明良・・・。」
いつもは、しない様な不安そうな顔をしていた。
「まさか、先輩も居たなんて。安心しました。」
と言いながらも、明良は肩が震えていた。
俺は、兎に角明良の傍に行った。
階段を下りると、明良が俺を鋭い目つきで見てきた。
「?・・・何だよ?」
「先輩、見てないんですか?」
「はぁ?何を。ってゆうか、こんな遊びには付き合ってられねぇ。帰ろうぜ。」
明良に触れようとした手は、明良によって強く掃われた。
「明良・・・?」
「先輩、これは遊びなんかじゃ無い。」
明良は、狂ったように震えだした。
「何を見たんだよ。」
「せっ、先輩はまだ気が付いてなかったから・・・だから見てないんですよ、ね。僕等は・・・僕は・・・見たんだ。」
「何を。」
「目の前で・・・目の前で、人が殺されるのを。」
半信半疑だったが、明良が声を上げて泣き出すと、俺は信じずには居られなかった。
「何かの、間違いとか。」
「違う!!確認だってした・・・」
思い出したくも無いような事を、明良は思い出してまた一層震えだした。

『どぉも。』

最初に聞こえた声が、また何処からとも無く聞こえた。
明良は、叫びだし、大声で泣いた。

『新君は、知らないんだったよね。』

俺は、返事をせずに聞いていた。
しゃがみ込んだ明良の背中を撫で、少しでも落ち着かせようとした。

『このゲームを信じるには、これが必要か・・・』

カタカタと音がして、天井から鎖に繋がれた人が、降りてきた。

『ほら、新君のために、この人は死ぬんだよ。』

繋がれている人は、急に大声で助けを求めた。
しかし、助ける暇も無い内に、天井からその人目掛けて大きな硝子が落ちてきた。



ザッ____ビチャッ_____



『あははははははあはははははははは』

一瞬にして、床は血だらけになった。
明良が叫ぶと、繋がれていた死体は、俺達の目の前に落ちてきた。
生気が無く、今も尚血が出ている。

「なっ、・・・」

口を開いた瞬間、俺は吐き気に襲われた。
床に嘔吐した俺は、息をするのも嫌だった。
辺りは、血の匂いが充満していて、怖かった。

『ふぅ・・・じゃ。信じたよね?』

声は、笑い終ると一息ついて、落ち着いて言った。
俺は、目の前の状況を信じたくなかった。







これが、ゲーム・・・?

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.5 )
日時: 2010/04/26 20:43
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

ゲームが始まって、暫く経った。
俺と明良は、工場内をうろついていた。

カツッ___カツン___

何処からか、足音が近付いてくる。
俺と明良は、警戒した。
「だ、誰だ!!」
俺の声に驚いて、近付いて来ていた奴は、あっさり出てきた。
「・・・初めまして。」
細く長い手足、綺麗な体格、如何にも完璧って感じの女。どんな騒音の中でも聞こえそうな、不思議な声で挨拶した。
「何者だ?」
「松崎麗子・・・このゲームの、参加者よ。」
「そ、うか。」
俺達は、互いに色んな情報を交換した。
この工場には、出口は絶対に無い。鍵の在り処は、ゲームを進めていけば分かるらしい。
「何でそんな事が、わかったんだ?」
明良が、怒鳴るように言った。
「・・・さっき、会ったのよ。」
「誰に。」
「知らないけど、白いワンピースを着た女の子よ。その子は、このゲームについて色々知ってると思うわ。」
俺達は、黙り込んだ。


『はぁ〜い』


楽しげな声が、辺りに響いた。
明良の体が、ビクリと震えた。

『どうやら、ゲームは進んで無いみたいですねぇ。』

俺達は、真剣に声を聞いた。

『無理矢理でも進めさせる為に、新しいルール・・・付け加えようか。』

何処から聞こえるのか分からない声に、麗子は辺りを見回した。

『参加者一人一人・・・殺していくんだ。一人が消えれば、一個鍵への情報が教えられる。どうだい?まぁ、君達には良いも、悪いも、決める様な権利は無いから。』

声は、しんと止んだ。



誰かを殺せば






鍵に近づける・・・

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.6 )
日時: 2010/04/30 20:18
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

「一体、何が目的なんだ・・・」
俺等は、暫くその場に止まっていた。
一度、懐中電灯をつけてみた。
「な、んだ・・・これ?」
「写真ね。」
地面に散ばっていたのは、今まで暗くて良く見えなかったが、写真だった。
拾ってみると、裏に何か書いてあった。
<<犠牲者>>
「このゲームの、犠牲・・・者?」
散ばっている写真は、数え切れないほど在った。
写っているのは、まだ中学生ほどの子供だ。
「ちょっと、これ、見て。」
麗子が差し出してきた写真には、他とは違う事が裏に書いてあった。
<<三階の、奥の部屋>>
俺等の間に、沈黙が流れた。
「鍵の在り処かもしれないわ。」
「そうだな。」
「せ、先輩・・・行くんですか?」
「あぁ。明良、お前も来るよな?」
「一人で居れば、危険かもしれないわ。」
俺達は、三階を目指した。

「お兄ちゃん・・・」

階段を登っていると、後ろから誰かが言った。
白いワンピースを、着ている。
「あの子・・・」
「麗子が言ってた子か?」
「そう。」
俺達が近付こうとすると、女の子は何処かへ行ってしまった。
「あっ・・・」
仕方なく、俺達は上を目指した。
三階には長い廊下が在って、一番先には鉄製の扉があった。
「開くかしら・・・?」
俺は、近付いてみて押してみた。


ギィ___________


「開いた。」
俺達は、何があるのか分からない様な、暗い部屋の中へ進んだ。






残り時間___23時間___

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.7 )
日時: 2010/04/30 20:17
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

その部屋は、他の部屋に比べると少し、明るかった。
今にも消えそうな、弱弱しい光が部屋を包む。
「此処は、何?」
「さぁ……な。」
俺達が、動かずに居ると、また声がした。

『一時間掛かって、やっと此処まで来たのかぁ。』

俺達は、警戒して固まった。

『そこの、前のスイッチを押すんだ。』

「何でだ!押したら、爆発するとかそんなんじゃないだろうな!」

『酷いなぁ……僕は、そんな事はしないよ。このスイッチを押すと、工場中の電気がつくんだ。』

「そんなの、信用出来ない。」

『なら、別にいいけど。君達が、時間に間に合わなくて、爆破で死んでもいいなら。』

声は、聞こえなくなった。
(あんな奴の言う事、信用できるのか?)
俺達は、暫く黙り込んだ。
「押そう……。」
「そうね。何もしないよりは、マシよ。」
明良と、麗子の意見は一致した。
「じゃあ、押すか。」
俺は、部屋の先の壁から出ている、スイッチに近付いた。
そして、ゆっくりとスイッチに手を添える。
「押すぞ。」
もう、如何にでもなれ!!
そんな投げやりな思いで、俺はスイッチを押した。


パチッ____


ジリジリ……ジリッ___


一瞬、怖くて目を開けられなかったが、部屋の中に光を感じて、目を開けた。
工場内、見えるところは、電気がついている。
胸をなでおろす。





残り時間___22時間45分___

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.8 )
日時: 2010/04/29 20:55
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

俺達は、工場内の一階に居る。
電気がついてから、移動が楽になった。
他の参加者を探すために、一階を探索している。
今のところ、誰とも会ってない。
時間が経つにつれて、麗子も明良も不安を募らせている。
「休むか?」
俺達は、一階の物置の中で休む事にした。





ピチャン……ピチャッ____





突然、水音が当たりに響く。
「何だ……。」
この部屋には、誰も居ない。
「ちょと、この匂い……。」
俺と明良は、部屋の匂いを嗅いだ。

これは…………





血の匂いだ。_____





「一体、誰が……」

「すぐに、此処から出るぞ。」





俺達の行動は、遅かった。
ドアの前には、血のついた鋸を持った男が居た。
目は、何処か虚ろで……
まともな思考が無い事は、確かだ。
「に、逃げるぞ!!」





残り時間___22時間___


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