ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 熱血教師と死神様。
- 日時: 2010/05/17 14:51
- 名前: 海鼠 (ID: HiDlQ61b)
こんにちは、海鼠デス(´`*)
この小説と全く同じようなものがあったんですが
なぜか消えてしまったので書き直しです。
いつか湧いて出てくるのを願いながら、
小説書いていくんで宜しくお願いします。
※ネタばれ防止のため、前の作品とは少し違います。
††登場人物††
**北条 紫堂(14)♀**
死神の血を持つ中学二年生。
ある事件がきっかけで心を閉ざしてしまった。
**高橋 秀彦(25)♂**
新米教師。
何事にも本気でやり遂げる熱血教師。
**福田 春(14)♂**
大阪弁丸出しで紫堂が好きな中学二年生。
雷神の血を持つ。陽気で綺麗好き。
**後藤 純(14)♂**
春の親友。一見クールだが抜けたところもある。
風神の血を持つ、中学二年生。
**五十嵐・F・輝馬(15)♂**
女の子に見えるが本性は鬼のように怖い執事。
**etc...**
——読者様——————…
—————(以上 名)—…
コメントくれるとありがたいですw
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- Re: 熱血教師と死神様。 ( No.3 )
- 日時: 2010/05/17 15:55
- 名前: 海鼠 (ID: HiDlQ61b)
第弐話 再会
6時25分。
俺が乗っている、『琶砂神行き』の電車には
俺以外誰も乗っていなかった。
窓から見える景色は、ただ一面に竹林があるだけ。
街らしきものが見えない。
それにしても、どうして俺は
学校を異動しないければいけなかったんだ?
坂出中にはまだ3年しかいなかったし、
その学校でヘマした覚えもない。…それなのに。
『高橋先生じゃないとだめなんです。』
坂出中の校長はそれだけしか言ってなかった。
電車は、静かに琶砂神駅につく。
やはり駅にも人気はない。
電車から降りると、湿っぽい空気が俺の体を包む。
まだ4月だというのに、じめじめとしている。
駅を見回すと、眼の前に階段があるだけだった。
椅子とか自動販売機もなく、ただ階段があるだけ。
駅を間違えた?そんな不安でいっぱいになる。
振り返ると、電車は逃げるように次の駅に急ぐ。
階段にはお札のようなものが剥された跡がある。
こういうのは少し怖いが、嫌いじゃない。
階段の1段1段、お札を剥さないように
丁寧に登り始めた。
『…げて…く…』
「え…」
その声が聞こえた途端、俺はすぐに振り返った。
だが見えたのは俺が今まで登ってきた
急斜面の階段と、視界を遮る濃い霧だけ。
もう一度前を向くと、
さっきまで無かったはずの鳥居がそこにあった。
『…っちゃ…ダメ…』
気味が悪くて、急いで階段を上った。
『ダメ、いっちゃダメ…逃げて!…』
聞き覚えのある声。
でも思い出せない。だから怖い。
声は次第に大きくなる。
『ダメ、ダメ、行かないで、行かないで!』
必死で走ると、すぐに階段の終わりが見えた。
もうちょっとだ、あと3段、2段…−!
最後の1段を踏みしめたその時だ。
横からいきなり出てきた
黒髪でショートの少女とぶつかりそうになった。
その少女は『ヤバい』みたいな顔で俺を見る。
鋭い目つき。左目の包帯。
この子…どこかで…。
不意にあの時の冷淡な声がよみがえる。
『サヨナラ、多分もう逢えないから。』
「……北条?」
彼女は一瞬驚いた顔をした。
だがすぐに怖い顔に戻る。
「…ッ!」
北条は何も言わずに校門に飛び乗りよじ登る。
5Mぐらいの門を登り終えると、
こちらを睨み学校へと走り始めた。
俺はそれを止める事が出来なかった自分に
腹が立ってしょうがなかった。
コレじゃ、あの時と一緒じゃねぇか。
坂出で…前の学校であった、あの事件と…。
○
なんでここに高秀が…。頭が混乱してしまう。
こんな『再会』なんてあり得ない。
どうすればいいのか分かんない。
胸のドキドキが止まらない。
『…北条』
忘れたはずなのに。思い出すじゃないか。
高秀と一緒にいた、あの時の事を…!
- Re: 熱血教師と死神様。 ( No.4 )
- 日時: 2010/05/22 16:58
- 名前: ★★★ (ID: HiDlQ61b)
ちゎw
消えた小説はいつか戻ってくるさw
それまでここでがんばってww
新作待ってますww
- Re: 熱血教師と死神様。 ( No.5 )
- 日時: 2010/05/26 15:39
- 名前: 海鼠 (ID: HiDlQ61b)
こんにちは、★★★さん(´`*)
消えてしまってがっかりです…orz
頑張って書いてたのに(´・ω・`)…
コピーしてたんですけど
ちょっとしかコピーしてなかったから大変ですョ
でも頑張って書きますんで
応援よろしくお願いしますw
海鼠ですたw
- Re: 熱血教師と死神様。 ( No.6 )
- 日時: 2010/05/26 16:32
- 名前: 海鼠 (ID: HiDlQ61b)
第参話 痛み
何分たったんだろう。
こいつを目の前にして足が動かなくなってしまった。
どうしてか理由を求める必要はない。
なぜなら答えはもう分かっているからだ。
「…なんでココに…高秀が…!」
混乱、混乱、混乱。
見える景色は、竹林の間からこぼれる日の光だけ。
他のものはぼやけてよく見えない。
「—…おい、大丈夫か?北条?」
緩んでいる私の心に、
こいつの言葉ひとつひとつが突き刺さってくる。
その『痛み』に私は我に返った。
「…ッ!」
ざわざわと風の音が聞こえる。
私はその風に乗ってこいつの隣と通り過ぎてやった。
「あ…!北条!!」
振り返るとでも思うか?この私が。
『血も涙もない』、この私が!
だから叫んでやった。「黙れ!」
竹林に入っても、足を動かし続けた。
硬い竹が何度も肩に当たる。
痛かった、泣いてしまうほど。
体が悲鳴を上げている。
奴の声が聞こえなくなると、私は立ち止った。
泣いているせいか、上手く呼吸ができない。
深呼吸として息を整える。
涙が枯れると、
気分転換に私はケータイを手に取った。
『電話帳』から『黒田』を選択する。
そいつの電話番号の最初に『184』をつけて。
『…もしもし?…』
少し不満そうな声で電話に出られると、
こっちまで腹が立ってしまうじゃんか。
「あぁ、さっきはごめん。どうかしてた。」
自分が悪かったら、すぐに謝らないといけない。
これは父さんの言いつけ。守らない訳にはいかない。
でも素直に謝っても納得しないのが黒田だ。
奴は相手が必死で反抗するのに対抗するのが好き。
いわば『子供』。私より2歳上の『子供』だ。
『『どうかしてた』とは?』
私の中の何かがプツンと切れる。
なんなの、こいつ。
『なぜあの時逃げたんだ?アヤメ。』
「だから…その名前で呼ぶな。」
電話の向こうから鼻で笑う声が聞こえる。
これだから黒田は嫌いなんだ。
ネチネチと、人をいじめて…
「…言いたいのはそれだけ…。
ただ謝るために電話しただけだから、じゃ。」
黒田は何か言いかけた。
でもお構いなしに電話をきる。
朝から黒田に追いかけまわされて、
逃げきれたと思えば…今度は熱血教師。
なんで私だけ、こんな目に。
一人になるとつい考えてしまう。
別に自分だけが苦しい思いしてるわけじゃないのに。
「たかはし、ひでひこ。」
お前さえいなければ、
こんなに今見を感じなくて済んだんだ。
痛いのは嫌いだ。
だから、お前は大嫌いだ。—…
- Re: 熱血教師と死神様。 ( No.7 )
- 日時: 2010/06/05 10:35
- 名前: 海鼠 (ID: HiDlQ61b)
第四話 生徒集団感染事件
○
しばらく俺はそこで突っ立っていた。
頭の中が北条でいっぱいだったからだ。
別に北条が好きとか、そういうのじゃなくて、
坂出中学校に会った事件を思い出しただけで。
北条は中学2年生の時…
つまり転校する前ははとても楽天的で、
いつも周りには友達が大勢いて、
どちらかというとクラスの人気者なほうだった。
だが『地域の人』は、酷く北条を嫌っていた。
北条が道を通るたび「死神の子」と、
よく言われていて、それは北条が
小さいころからずっと続いていたらしい。
クラスの子たちは、必死で北条を慰めた。
それでも心配させまいと北条は笑って見せた。
その状況が続いて…。何らかのきっかけで
今度は学校全体が北条を嫌い始めた。
北条のいるクラスを除く、全員が。
いつもなら北条は耐えているはずなのに。
その日は違った。
『紫堂の周りに人が倒れている。
倒れてる子たち息してないように見える…。』
生徒がその報告に来た時に、
とっさに俺は全速力で教室に向かった。
だが教室には北条がおらず、
俺一人で学校内を探し続けた。
ばたばたを人が倒れている廊下。
その光景が信じられなかった。
やっとの事で屋上に行くと、そこに北条がいた。
いつものような黒い澄んだ瞳ではなく、
その時は太陽にかがやく銀色をしていた。
黒い霧のようなものに包まれていた北条を、
今でも鮮明に覚えている。
—『生徒集団感染事件』。
その事件はそう名付けられた。
あの時倒れていた生徒たちは、
謎の感染病にかかっていたらしいが、
1週間で完全に完治したらしい。
北条は事件の後遠くの学校に引っ越した。
その学校が、ここ『琶砂神学園』だ。
だから校長は、俺じゃないとだめ、何て言ったんだ。
今分かった。そういうことだったのか。
丁度北条と話したい事がたくさんあった。
感染事件の事も、俺は全部知らないし。
その事も聞きたかったんだ。
俺は持っていた荷物を、
門の向こう側にむかって投げた。
そのあとに、門に足をかけよじ登った。
1分、1秒でも早く、北条に会いたかった。
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