ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- repetition†world -fall
- 日時: 2010/06/17 21:46
- 名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)
-prologue-
誰もが平穏を望んでいた。
空想に憧れるのは無力な自分の美化の為。
誰もが平穏を望んでいた。
一人の人間が嘆いてもそれが壊れる事は無いと、
誰もが知っていた。
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-story-
第一話 終わりの始まりの始まり>>1 >>2 >>3 >>5 >>7 >>10 >>14 >>15 >>18 >>19 >>22 >>26
第二話 戦いの始まりは、とにかく穏便で>>30 >>36
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-picture-
皇ひかげ>>9
桜花灯>>12
レイン・ロバーツ>>16
九七星>>24
一条リエル>>35
一条ノエル>>37
初めましてこんにちは、くれはと申します。閲覧ありがとうございます。
小説は初なので所々拙い部分もあるとは思いますが、楽しんでくだされば幸いです。
よろしくお願いします。
別館で執筆中の物『repetition†world -collapse』→h●tp://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.cgi?mode=view&no=14265
●をtに変換して閲覧して下さい。
- Re: repetition†world -fall ( No.26 )
- 日時: 2010/06/17 21:15
- 名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)
>>25 煌謎さん
ありがとうございます><///
絵も文ももっと修行しなければいけませんが、そう言う事を言って下さるととても嬉しいですw
「それじゃ、そろそろ元の世界に戻らないとヤバそうね。」
先程までゴブリンとやらと戦っていた二人が、ツチノコに武器を近づける。それをあっさりと丸呑みしたツチノコは、何だか少し気味が悪かった。
七星と灯の方を見てみると、困惑の表情はもう既に無くなっていた。俺もうじうじしてはいられない。
これから立ちはだかる壁は、決して薄いものでは無いだろう。だが、いつまでも立ちすくんでいても、何も変わらない。
そんな俺達を見て、レインは少し申し訳なさそうな表情をした。レインが悪いと言う訳でも無いので、むしろこちらが罪悪感を覚えてしまう。
武器の収納が完了(?)したのか、ツチノコはレインのペンダントに身を収めると、青い光と共に消えていった。
それを見届けると、ノエルは再び短い杖を取り出した。
どうやらあれで、俺達の世界と切断空間を行き来するらしい。
「一つになれ。この空間を、この世の全てと。」
*
空は何一つ変わっていなかった。
さっき見上げた通り、明るい。
気がつくと、俺は屋上の床に寝転がっていた。仰向けで。
さっきのは夢だったのだろうか?
それなら一番良い。これまで通りの何気ない生活を送る事が出来るのだから。
起き上がろうと体に力を入れた、その瞬間──
「じゃあ、皇ひかげ──…長いからひかげって呼ぶ事にしよう。これからよろしくね?」
聞き覚えのある、声がした。
その声の持ち主を、記憶から掘り起こす。やはり一人しか居ないじゃないか。
「…夢じゃなかったのか、リエル。」
「夢?あぁ、眠ってたからそう思ったのね。切断空間へ行くのは簡単なんだけど、切断空間から戻ってくるのは少々手間がかかるのよ。大きな衝撃も加わってくるし。人間だとそれに対しての耐性が少ないから、大抵の人は眠りに堕ちてしまうの。慣れると平気よ。」
ちなみに、ノエルはもう既に居なかった。─と思いきや、屋上のフェンスから身を乗り出して、屋上を眺めている。今度落ちたら確実に死ぬだろうな…。
「灯や七星、それにレインも…皆目を覚ます、よな?」
少々不安になり、リエルに聞いてみる。
「あったり前よ!ただ眠ってるだけだし!レインも経験が浅いだけだから、心配は無用よ!」
まるで知り尽くしているかのように、えっへんとした表情で彼女は言った。
…そう言えば。
もう一つ、聞きたい事が。
「何で俺達の名前を知ってたんだ?集会の最中に…。」
「いつもレインからひかげ達の事、聞いてたもん。学校はいつも楽しいとか、今日は面白い事があった、とかね。」
やはり、レインは以前からこいつらと絡みがあったのか。そりゃそうだろうな。絶対に初対面ではない態度だったし。
「んじゃ、私達そろそろ戻らなきゃ!クラスはまだ分かんない。でももし同じだったら、よろしくね!」
そう言って、リエルはノエルを連れて屋上を出て行った。ノエルは扉を閉める直前に、小さく手を振る。
…─それにしても、大変な事になったな。
腕時計を確認。集会の始まった時刻からあまり時間は経っていない。切断空間に居る時は、時間が止まっているのだろうか。
もうあまりにも有り得ない。
いや、有り得ない、なんて事は有り得ないんだったか。いやそれは有り得な…もう意味が分からん。
俺は澄み渡る青空を仰いで、一言叫んでやった。
「これからどうなるんだよぉぉおおおおっ!!」
叫んだ言葉は木霊して、遥か遠くまで響き渡った。
- Re: repetition†world -fall ( No.27 )
- 日時: 2010/06/09 20:23
- 名前: ハバネロ (ID: EWcIN/Ij)
一気読みしちゃったぜ〜ぇ!!
切断空間・・・・時間止まるの!?
次回が楽しみです♪
- Re: repetition†world -fall ( No.28 )
- 日時: 2010/06/11 16:44
- 名前: アキラ (ID: PA3b2Hh4)
っはぁー。 絵も文も上手いなんてズルや((笑
絵もなー上手いしなー。 ブツブツ
七星可愛いけど格好いい!!
- Re: repetition†world -fall ( No.29 )
- 日時: 2010/06/11 18:33
- 名前: 沖 誠 (ID: yvqkgorF)
こんばんは
読みに来ました。
絵も見させてもらいました。
どちらもお上手で羨ましいです。
お気に入り登録させてもらいました。
また 読みにきますね。
- Re: repetition†world -fall ( No.30 )
- 日時: 2010/06/17 21:44
- 名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)
>>27 ハバネロさん
切断空間で過ごす長い時間は
表世界や裏世界で言うほんの一瞬に過ぎないのです。
ちなみにハバネロさんの小説をパクった訳では無いのでご安心を><
>>28 アキラさん
絵も文もまだまだですよっ
七星は周囲からの人気に疎いっぽいです。
コメントありがとうですお二人とも><
第二話 戦いの始まりは、とにかく穏便で
切断空間と言うものは非常に便利で、全く時間が動いていなかった。俺達が講堂に戻ると、他の生徒は「何しに行ってたんだ?」と首を傾げていた。正直、こんなに何も知らされないでいるクラスメイト達が羨ましい。羨まし過ぎる。
どうでも良いような事を代わる代わる述べていく先生達を横目に、俺は辺りを見回した。
すると、横に並んでいる先生達の隣で、あの双子が退屈そうにしていた。
リエルの方は腕を真上に伸ばしたり欠伸をしたり、もう何だかいかにも眠そうな感じを醸し出している。
ノエルは…言うまでもなく、腕を組み、壁にもたれかかって眠っている。先生に注意されないのが不思議でたまらない。
いつの間にか話は終わっていた。
俺は大勢の生徒達が移動する波に流されるまま、講堂を出て…自分の教室、二年A組へと歩いていった。
*
「…このクラスじゃないみたいだな。」
後ろに座っている七星が、声をひそめて話しかけてくる。確かに、転校生がうちのクラスだとか、そう言う話は担任の口から一切出てこない。隣の教室が何やら騒がしいので、ひょっとして二年B組にでも居るのだろうか?
「えーと、今月は学年遠足、それに一年生歓迎会、そして、泉水学園高等部との交流会があります。勉強や部活にも精を出して、しっかり取り組みましょう。」
学年遠足、一年生歓迎会、高等部との交流会、か…。イベント盛りだくさんだな。まぁ、人と交流する機会が沢山あるのは良い事だと思うけれど。
レインは楽しみなのかワクワクとした表情をしているし、灯は先生が話をしていると言うのに女友達と本を読んでいる。楽しそうに話している声は、少し離れているこちらにも丸聞こえだった。
「では、終わります。下校時刻をきちんと守って帰って下さい。以上。」
その声と共に、多くの生徒が席を立ち、足早に部活や家へと向かうべく、教室を出て行く。礼が無くて何だかだらしないが、「別に必要ない」と校長が言っているのだそうだ。校長は面倒くさがりやな生徒達の味方だな。
「ねえねえ、ひかげ、七星!リエルとノエルの所行きましょうよ!明日、遠足でしょ?」
灯はレインと共に、遠くから呼びかけてくる。
「おい皇ー、いつも桜花とかレインと話してるよな、転校生にまで手出すのかよ?」
からかうように、男子生徒達の一人が笑う。
「いやいやいや…ただの友達だっての。」
「本当かー?つか、俺にも紹介しろっての!んじゃ、またなーっ!」
そいつらは本気なのか冗談なのかよく分からない声色でそう言った後、何事もなく去っていった。と言うか、そう言うのは七星に頼んだ方が良い気がするんだが。
「……ひかげ、あんな奴らとつるんでたのね。」
灯の若干引いたような視線。
いや…完璧冗談だろ、あれは。
「んな訳ないって!リエルとノエルの所へ行くのは俺もさんせー。」
そこで七星のカバー。うん、これは助かる。
「ノー。ひかげだって男の子デス。ひょっとしたらあの人達とつるんでいる可能性も…。」
何やらレインがそんな事を。
ギャーギャー騒ぐ中、荷物を整理していると…。
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