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自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜
日時: 2010/06/08 14:37
名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)

やっぱり最後まで書きます。
めんどくさくなったら超展開で終わらせる可能性大です。

台詞が重要な小説なのでやたら台詞が多いですが気にしないでくださいw
12話辺りから一気に糞展開になったのでここから先は見る事をオススメしません。

副題「〜犠牲者は再び現れる〜」について。
実はここで1年くらい前に同名タイトルの小説を書いていたのですが過去ログにも現行ログにも無かったので登場人物、設定などを大幅に変えてリメイク(?)したのがこの作品です。前に書いた作品とは繋がりはありませんw登場人物さえ覚えてませんからねぇ;

【もくじ】
〜1章〜
>>1 登場人物
>>2 第1話「悲劇の始まりへ」(前編)
>>3 第1話「悲劇の始まりへ」(後編)
>>4 第2話「悪魔の誘惑」
>>5 第3話「自殺・疑問」
>>6 第4話「手招き」(前編)
>>7 第4話「手招き」(後編)
>>8 第5話「回避・立ち聞き」
>>9 第6話「復讐〜憎悪」
>>10 第7話「死」
>>13 第8話「次の標的(ターゲット)」
>>16 第9話「恋」
>>19 第10話「衝撃の死」
>>20 第11話「殺したのは?」(前編)
>>21 第11話「殺したのは?」(後編)
>>24 第12話「殺したのは俺」
>>27 第13話「バイバイ」
〜2章〜
>>  第14話「」


【登場人物の元ネタ】

相田十馬・・・生田斗真
吉高由梨香・・・吉高由里子
鈴木昌平・・・鈴木亮平
井森泉・・・稲森いずみ
中瑠衣沙・・・仲里依紗
沢松ノリカ・・・沢尻エリカ
高木剛・・・高城剛(ハイパーメディアクリry)
羽田祥子・・・はいだしょうこ
陣内智之・・・陣内智則
相田愛菜・・・芦田愛菜

大沢たかや・・・大沢たかお
浅利浩介・・・浅利陽介
上野柚里・・・上野樹里
水沢あさみ・・・水川あさみ

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Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.2 )
日時: 2010/06/02 15:30
名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)

第1話「悲劇の始まりへ」(前編)

??「おはよう母さん。」
母「あら、珍しく早く起きたのね!」
??「ん、だって今日は入学式だろw」
母「まぁね。それにしてもアンタがあんな進学校に今日から通うなんて信じられないわねぇ。」
??「必死に勉強した甲斐があったって事さw」
母「そうね、ふふふ。お母さん後で行くから朝ごはん食べてさっさと行ってらっしゃい十馬。」
十馬「ほ〜い。」

十馬は椅子に座る。

十馬「うえ〜またご飯、味噌汁、鯵の開きかよwww」
母「日本人の朝ごはんといえばこれでしょ?ほら、さっさと食べちゃいなさい。」
十馬「ふえ〜い。」
母「あ、そういえば最近この辺りに不審者が出るらしいわよ。」
十馬「不審者ぁ?どんな?」
母「何か見た人の話では全身真っ黒なんですって。」
十馬「全身真っ黒?葬式でも行くのか?」
母「毎日らしいのよ。しかも異常な行動をしてるらしいわ。」
十馬「異常な?」
母「毎日バスに乗っては駅近くのスーパーまで行って鳩に餌やってまたバスで帰って来て、バスに乗ってスーパーまで行って・・・それを繰り返してるらしいの。」
十馬「うえ〜・・・そいつ頭大丈夫かよw」
母「さぁ・・・十馬気をつけてよね。」
十馬「はぁ?別にそいつが何かして来るわけじゃねぇんだろ?」
母「そうだけど・・・でも何か怖いじゃない・・・。」
十馬「大丈夫だって。帰りは聡と一緒に帰るつもりだからさ。じゃ、行って来る。」
母「気をつけてね。」

十馬は家を出た。
自転車にまたがり学校へ向かう。

十馬「こっから30分かぁ。遠いけどバス代節約の為だ。」

20分ほど自転車を走らせると踏み切りで足止めを食らう。

十馬「ここ踏み切り開くの遅ぇんだよなぁ・・・。」

十馬がふと前に視線をやると踏み切りの反対側に全身真っ黒な女が。

十馬「うわっ、あれが母さんの言ってた不審者か・・・。本当に真っ黒で気持ち悪いな・・・。」

その女は十馬を見ると不気味な笑みを浮かべた。

十馬「うっ・・・な、何だよ・・・。」

快速電車が踏み切り内を通った。
電車が走り去ると・・・

十馬「・・・あれ?」

女はいなくなっていた。

十馬「・・・変な女。」

十馬は気にせず学校へ。

十馬「着いた・・・」

北城山高等学校。有名な進学校。
東大、慶応、早稲田の合格率が日本一。
また、現在華々しく活躍する芸能人がここの卒業生だったりもする。

十馬「今日からここに通うんだな・・・まだ実感が無ぇやw」
聡「おはよう十馬・・・」
十馬「うおっ!?さ、聡!何だよ〜耳元で囁くなよw」
聡「だ、だって普通に声かけるなんて・・・事」
十馬「お前いい加減その暗い性格何とかしろよ〜小学校、中学校と良い奴ばっかだったから苛めに合わなかったけどこの高校ではわからないぞ?」
聡「う、うん・・・でも・・・。」
十馬「ま、いいや。クラス表貰いに行こうぜ。」
聡「うん・・・。」

聡は十馬の小学校時代からの親友。
昔から暗い性格で、友達がいなかった聡に十馬が声をかけた事から親友に。

十馬と聡はクラス表を貰った。

十馬「うげっ・・・出席番号1番OTL」
聡「・・・僕は7番。」
十馬「小学校からずっと1番OTL出席1番はプレッシャーが・・・OTL」
聡「ははは・・・。」

教師A「新入生の皆さんは体育館に集まるように!」

十馬と聡は体育館へ向かった。

十馬「・・・えーと?」

??「あっ!十馬に聡じゃん!www同じB組だって!wwwよろしくーwwwwww」
十馬「お前相変わらず元気だなwww」
聡「よ、よろしくお願いします・・・由梨香さん。」
由梨香「だって今日から新しい学校だよ?wwwいっぱい友達作りたいぢゃんwwww」
十馬「小学生かy(ry」

十馬たちはB組の列に並んだ。

由梨香「あ!あたし吉高由梨香!wよろしくーwww」
井森「よろしく・・・。私は井森泉・・・。」
由梨香「井森ちゃ〜ん?かわいい名前だネ☆w」
井森「・・・ありがとう。」
十馬「よろしくなっ」
井森「・・・。」
十馬「・・・?」

十馬たちの前に担任が現れる。

羽田「今日から皆さんの担任となる羽田祥子です。よろしくね。」
十馬「うひょー・・・まさにベテランって感じ。」
由梨香「何か気難しそう・・・wあたしもっと芸人みたいに面白い先生が良かったなwww」

体育館で入学式が行われた。
普通ならここで帰るところだが・・・

羽田「この後4時限まで授業があります。教科書は備品のを皆様に貸します。絶対に無くさないように。教科書は皆様のお家に7日頃届きます。」
十馬「初日から授業・・・さすがは進学校だな。」
聡「・・・明日から毎日7時限まであるらしいよ。」
十馬「うわぁ・・・。」
由梨香「この重苦しい空気・・・あたし耐えられるかどうか・・・。井森っちはどう思う?」
井森「え・・・私は別に。」
羽田「それではチャイムが鳴ったら授業開始です。教科書を配っておきます。」
十馬「これだけ備品があるのにどうして今日配らないんだろうか・・・。」
聡「い、いろいろあるんでしょ。」

羽田が教科書を配り始める。
すると・・・

??「ねぇ、あなたの家貧乏なの?」
井森「え・・・。」
??「だってそのカバンとスカート・・・この学校の物じゃないでしょ?」
井森「はい・・・。」
??「お金無くて買えなかったのね〜カワイソ〜w」
井森「・・・。」
羽田「そこ!確か・・・沢村さんと井森さんね。お喋りしてないでさっさと教科書を回しなさい!」
沢村「はーい先生♪」

沢村は床にわざと教科書を落とした。

沢村「あ、ごめーんw落としちゃったw」
井森「・・・。」

井森が教科書を拾おうとかがんだところ
沢村もかがみ、井森にこう言った。

沢村「あたし貧乏人がだああああああああああい嫌いなの♪フフフ♪」
井森「・・・!」

4時限目が終わり・・・

十馬「やっぱりなあ・・・。」
聡「・・・え?」
十馬「見ただろ?お前も。あの沢村って奴。」
聡「う・・・うん。」
十馬「お前本当気をつけろよ。あいつに目をつけられないようにさ。」
聡「うん・・・。・・・あっ。」
十馬「ん?」
聡「あれ・・・!」

学校近くの公園に井森と沢村、そしてクラスにいた男子が2人。


後編へ続く。

Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.3 )
日時: 2010/06/02 18:42
名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)

第1話「悲劇の始まりへ」(後編)

沢村「授業中貧乏臭がして全く授業に集中出来なかったんだけど。どうしてくれんの?これで成績落ちたりしたら〜」
井森「そんな事言われても・・・。」
??「香水でも買って付ければいいんじゃねーの?w」
井森「香水なんて・・・買うお金無いです。」
沢村「金が無いなら万引きでもすれば?w」
井森「そ、そんなっ・・・!」
沢村「とにかく臭いんだから何とかしてよ?明日も同じ臭いだったら・・・どうしようかな〜?wさ、行くよ剛、新人君!」
剛「ノリカもひどいなぁwww・・・行くぞ新人。」
??「はい!ノリカさん!」
井森「・・・。」

十馬たちがそっと井森に近づく。

十馬「・・・い・・・もり?大丈夫か・・・」

井森は涙を浮かべ走り去って行った。

十馬「助けてやれば・・・良かったかな。」
聡「でもあの3人かなりやばそうだったよ。」
十馬「あのお嬢様沢村ノリカに付いてた男二人は剛、新人君って呼ばれてたな。」
聡「剛ってのは確か高木剛君。新人君の方は陣内智之君だったと思うよ。」
十馬「おまっ!?もう名前覚えたのかよ?」
聡「うん・・・w」

十馬と聡は途中で分かれ家に帰った。
家まであと20分ほど。
踏み切りの遮断機が降りる。

十馬「ちょっ・・・またかよOTL」

十馬は再び踏み切りに足止めされる。

十馬「はぁー・・・ん?」

いつもはこの時間帯同じように帰宅する学生、会社員が多いのだが何故か今日は十馬一人だけ。

十馬「おっかしいなー・・・。いつもは20人くらい待ってるんだけど。」

ポンッ・・・
十馬は誰かに肩を叩かれた。
十馬が後ろを振り向くと朝この踏み切りで見かけた全身真っ黒の謎の女・・・!

十馬「・・・!!!」
女「初めまして相田十馬クン・・・。」

十馬はその女の不気味さに圧倒され声が出せなかった。

女「私はSuicide Resurrection 略してSRの者です。」
十馬「・・・Suicide Resurrection???何それ、宗教か何かなら俺急いでるので・・・。」
女「いいえ、SRは優良企業です。弊社ではこちらを皆様にサンプルとしてお配りしています。」

女は黒いカバンから怪しげな薬を取り出す。

女「これはSR社が独自に開発した薬なのですが何とこの薬を死ぬ前に服用すると15分後に生き返るという魔法のような薬なのです。」
十馬「・・・はぁ?俺疲れてるんで・・・別の人当たってください。」

踏切が開き十馬はその場から去ろうとする。
すると

女「妹さんが精神のご病気だそうですね。治したくありませんか?」

十馬はピタリと足を止める。

十馬「・・・何で妹が精神病だって事を・・・?」
女「・・・これをご覧ください。」

女は十馬にカードのような物を渡す。
カードには

【アイダ トウマ 様】
5P・・・妹、愛菜の精神病を治す
10P・・・??????????
15P・・・??????????
20P・・・??????????
25P・・・??????????
50P・・・??????????
100P・・・??????????

十馬「何だよこれ・・・?Pってポイントか?」
女「【自殺P】です。」
十馬「【自殺P】・・・?」
女「1度自殺する度にPがどんどん貯まります。手首を切って自殺すると1P。飛び降り、電車への飛び込みだと3P。切腹、首吊り、焼身自殺だと5P貯まります。」
十馬「Pを貯めると願いが叶うってか?はっ!死んじまったら意味無いじゃねぇか!」
女「その為の【コレ】です。」
十馬「さっきの・・・薬?」
女「この薬を自殺する前に服用するとお亡くなりになられてから15分程度で甦ります。サンプルなので無料ですが、この次からは1錠300円になります。」
十馬「300円!?高ぇよw」
女「サンプル3錠と600円あれば妹さんの精神病を治す事が出来るんですよ。むしろ安いと思うべきではないでしょうか?」
十馬「そもそもこの薬が効くかどうかなんてわかんねぇだろ。大金出して買ってそれで甦らずに死んだら馬鹿みたいじゃねぇか。」
女「実践・・・してみますか?」
十馬「・・・え?」
女「私が服用し、実際に死んで見せます。」

女は持っていた薬を1錠服用した。
踏み切りの遮断機が降りた。電車が向こう側から来る。

女「では、行きます。」
十馬「・・・おい、まさか」

女は踏み切りの遮断機をくぐりぬけ線路上に立った。

十馬「おい!やめ・・・」

ポオオオオオオオオオオオ!!!
辺りに電車のクラクションがこだまする。
キキィィィィィィィィィ!!!
電車のブレーキ音、そして・・・。
ドンッ!!!!!!!!!!!
十馬は目を反らした。その鈍い音は女が跳ねられた音。見るまでもなく・・・。

踏み切りの向こう側にいた女性がすぐに警察を呼んだ。5分後近くの警察署からパトカーが来た。
目撃者として十馬は警察に事情を聞かれる。
女の原型をも留めていない無残な遺体が運ばれて行く。
目の前で起こった事を警察に話した十馬は帰宅した。

十馬「・・・ただいま。」
母「あら、おかえり。どうだった学校は?」
十馬「・・・うん。良かった。」
母「どうしたの?何かあった?」
十馬「何も無い・・・。」
母「・・・?」

十馬は自分の部屋へ。
そしてベッドに倒れこむ。

十馬「あの女・・・本当に飛び込むなんて・・・。あんな原型を留めてないってのに元に戻るわけねぇよ・・・。」

プルルルル・・・
十馬の耳にかすかに聞こえたのは電話の音。
そして母の声。

母「はいもしもし。・・・はい。いつも・・がお世話に・・・はい。え、・・が!?はい、すぐにそちらに向かいます!」

母が十馬の部屋へ。

母「愛菜が病院で暴れたらしいのよ。お母さん病院行ってくるから戸締りちゃんとしてね。」
十馬「え、病院泊まんの?」
母「だって暴れてるみたいだし・・・あんまり病院に迷惑をかけられないからね。」
十馬「・・・そう。」

母は車で病院へ向かう。父にも連絡を取り、父と二人で病院に泊まるらしい。

十馬「そういえば・・・このカード持って来ちゃったな・・・・・・・5Pで・・・愛菜・・・・・いや、こんなの嘘に決まってる。死んで甦るなんてそんな漫画みたいな話・・・」

ピンポーン

インターホンが鳴った。

十馬「・・・誰だ?」

十馬が玄関の扉を開けると・・・。



第1話 -終-

Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.4 )
日時: 2010/06/03 14:59
名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)

第2話「悪魔の誘惑」

??「こんばんわぁ。」
十馬「あ・・・あ、あんた・・・どうして!?」

玄関の扉を開けるとそこには・・・踏み切りに飛び込んだあの女が立っていた。

女「だから言ったでしょう?甦るって。あの薬の凄さがわかっていただけましたでしょうか。」
十馬「・・・ああ。だがまだ完全には信用できない。双子って可能性もあるわけだろ?」
女「・・・ふふふ。わかりました。では今度はあなたの目の前で死ぬだけじゃなく甦っても見せましょう。」
十馬「目の前で・・・甦る?」
女「ええ。では、剃刀か何かを貸してもらえますか?」

十馬は女に剃刀を渡す。

十馬「もしかして・・・」
女「ええ。手首を切るんです。」

女は薬を服用し手首を剃刀で切りつけた。
シャーーーーッと血が噴出す。
女は玄関先で倒れこんだ。

十馬「・・・。」

5分後

十馬「あと10分・・・これで甦らなかったらどうすんだよ・・・。」

バンッ!!!!!

十馬「・・・!」

十馬はそっと玄関を開け外の様子を伺う。
何と病院に泊まる筈の両親が帰って来たのだった。

十馬「な・・・何で!?泊まるって言ってたのに!」

十馬は落ち着いてこの状況をどう乗り切るかを考えた。十馬は階段下の納屋に女の遺体を隠し、冷蔵庫からトマトジュースを取り出し辺りにぶちまけた。
そして

十馬「ああああああああっ!」
母「十馬!?」

母は慌てて玄関扉を開けた。

父「うわっ、何だこれ!」
母「ち・・・血!?」
十馬「ち、違うよwトマトジュース派手にこぼしちゃってw」
母「何だぁ・・・びっくりしたぁ。大声出すから何事かと思ったじゃないの!」
十馬「へへへ、ごめんw・・・ところで泊まるんじゃなかったの?」
父「ああ、会社から駆けつけたから着替えを持って行こうと思ってな。」
母「愛菜が落ち着いて眠っているからその間に取りに来たのよ。」
十馬「へぇ・・・そうなんだ。」

父と母が納屋の前を通る。両親の寝室は納屋の前を通ってリビングから寝室へ行く形になる。

母「ちゃんと拭いておきなさいよ〜」
十馬「わかってるよw」

十馬の心臓が激しく鼓動する。
全身冷や汗をかき始めた。

父「お前どうしたんだ?4月なのにそんなに汗かいて。」
十馬「ちょ・・・っと前まで筋トレしてたんだよw」
母「珍しい・・・。」

両親はリビングを通って寝室へ。

十馬「・・・はぁぁぁ。・・・あと5分・・・。」

寝室から両親の声が聞こえて来る。

母「それにしても凄い暴れ方だったわね・・・。」
父「ああ、愛菜が本当かわいそうだよ・・・。」
母「私がもっと愛菜の事を見ていれば・・・ううう・・・。」
父「今そんな事を言っても仕方ないだろう。さぁ行くぞ。」
十馬「愛菜・・・。」
母「じゃ、病院に戻るからね。しっかり留守番してね!」
十馬「う、うん。」

両親は車に乗って再び病院へ。

十馬「ふぅ・・・。あっ、15分経った!」

十馬は急いで納屋を開けた。

十馬「あれ・・・!?」

女の姿が無い。確かに納屋に遺体を入れておいた筈・・・。
その時ポンッ!と肩を叩かれる。

十馬「うおっ!」
女「これで信じていただけましたか?」
十馬「・・・ああ。」
女「それは良かったです。」
十馬「本当に・・・5P貯めれば愛菜は・・・?」
女「必ず治ります。通常の生活に戻れますよ。」
十馬「・・・。」
女「どうしますか?まだ怖いですか?それならこのサンプルで試してみてはどうでしょうか。手首を切ったり、練炭自殺をすると1Pです。」
十馬「自殺の方法でPに変化があるようだけど・・・どんな基準でPが分けられてるんだ?」
女「【苦しみ】です。」
十馬「【苦しみ】・・・?」
女「そうです。高くPがつく自殺方法はどれも苦しみながら死ぬ方法です。首吊り、水中窒息死、焼死、切腹などは5P付きます。」
十馬「苦しみながらは嫌だな・・・。」
女「でしたら手首を切るか練炭自殺などがオススメです。」
十馬「練炭・・・睡眠薬と甦る薬を一緒に飲んでも大丈夫なのか?」
女「大丈夫です。何の問題もありません。」
十馬「・・・じゃあサンプルをくれ。」
女「ありがとうございます♪あ、そういえば私まだ名乗っていませんでしたね。どうぞ。」

女は十馬に名刺を渡した。

十馬「Suicide Resurrection販売員 リラ・・・?」
リラ「よろしくお願いします。相田十馬サン。」


第2話 -終-

Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.5 )
日時: 2010/06/02 23:42
名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)

第3話「自殺・疑問」

十馬「リラって・・・もしかして外人?」
リラ「いいえ、これはビジネスネームです。れっきとした日本人ですよ。こういう仕事をしているといろいろとあるんですよ。」

十馬はいろいろとは何かを聞こうと思ったが止めた。

十馬「へぇ・・・。」
リラ「ではサンプルを3錠。買う気になったらメールをください。このカードのボタンを押すとメール画面が開きます。」
十馬「普通に携帯で送ればいいんじゃ・・・。」
リラ「私たちがやっている事は違法、犯罪なんです。警察に嗅ぎつけられたら大変なんですよ。」
十馬「へぇ・・・。」

リラは十馬に錠剤を渡すと相田家を去った。

十馬「・・・試しに・・・。」

十馬は剃刀をそっと手首に当てる。

十馬「あの女・・・リラは確かに手首を切りつけていた・・・。傷口もちゃんと確認したし・・・息もしていなかった。」

十馬の腕が震える。

十馬「落ち着け・・・薬を服用していれば必ず甦る・・・!」

そして十馬は一気に剃刀を引いた。
プシャーッと血が噴出した。

十馬「これ・・・で・・・俺は・・時間・・7時・・・15分・・・。」

十馬はその場に倒れこむ。
だんだんと意識が遠のき・・・

そして・・・


十馬「・・・・・・・・・・ん。」

十馬は目を覚ました。

十馬「・・・んおっ!?おおおおおおお!」

切りつけて出来た手首の傷は綺麗に消えていた。

十馬「嘘だろ・・・これ凄ぇよ!w」

十馬はすぐにカードを確認した。

十馬「おおおおおお!1P貯まってる♪あと・・・4Pで愛菜は・・・!」

そして十馬は考え始める。

十馬「あと錠剤は2つ・・・。高いところから飛び降りれば3P貯まるんだよな・・・。でも、高いところから飛び降りるのはリスクが高いな・・・。誰かに見つかる可能性があるわけだし。15分間誰も来ないどこか高い場所・・・家のベランダからでも大丈夫かな?」

十馬はベランダに上がった。

十馬「うーん・・・庭が芝生なんだよなぁ・・・。なるべく頭から落ちれば何とか死ねるか?しかしこれもし死ねなかったらどうすんだよ・・・。」

十馬はベランダの手すりに座って考え込む。

十馬「ま、とりあえずやってみるか・・・。」

十馬がベランダ側に戻ろうとすると
バキッ!!!!!!!

十馬「・・・え。」

ドサッ!!!!!!!!!
手すりが老朽化していた為折れてしまい十馬は下に落っこちてしまった。

十馬「く、薬・・・飲んでないの・・・に。」

十馬は気を失った・・・。

数時間後、激痛によって目が覚める。

十馬「痛ぇええぇええええぇえぇっ!」

強く地面に体が打ち付けられた為十馬は足の骨を折っているようだった。

十馬「下がコンクリートじゃなくて良かった・・・。ってそんな事言ってる場合じゃねぇな。あーいてっ・・・。」

十馬はたまたまポケットに入れていたカードを利用しリラを呼び出した。

ピンポーン
リラがインターホンを鳴らす。

十馬「こっちでーす!随分早かったですね・・・。」
リラ「あら、ベランダから落ちたんですか。ええ、この近くを回っていたものですから。ところで何でしょうか?」
十馬「俺を部屋まで・・・いや、剃刀と薬を持って来てくれませんか?」
リラ「・・・まぁ!フフフフ・・・。」

リラは十馬の部屋から剃刀と薬を持って来た。

十馬「この薬を飲んで自殺すればこの骨折も手首の傷と一緒に治りますか?」
リラ「ええ、治りますよ。甦るだけでなく全ての傷が無くなります。」
十馬「凄ぇ・・・ではさっそく。」

十馬は薬を服用し、手首を切った。

リラ「おやすみなさい・・・また15分後。」

十馬は気を失った。
そして15分後

十馬「・・・。」
リラ「どうです?足の骨折は。」
十馬「凄い・・・治ってる。」
リラ「これで1錠300円は安いでしょう?」
十馬「300円で甦るってよくよく考えたら凄い事だったんだな・・・。」
リラ「薬・・・持ってますが購入しますか?」
十馬「いや、今はあいにく金が無くて・・・。」
リラ「そうですか・・・では、バイトをしてみます?」
十馬「バイト・・・?」

十馬は16になったばかりでバイトなどした事が無かった。

リラ「簡単なバイトです。それをこなしてくれればこの錠剤を1ダースお渡しします。」
十馬「1ダース!?12個もですか!?」
リラ「えぇ。どうです?やってみますか?」
十馬「是非やらせてください!」
リラ「元気が良いですね。では説明いたします。」

リラは十馬にバイトの内容を話した。

十馬「これは・・・良い事ですねw」

次の日の朝・・・

十馬「ん・・・・・朝か。6時半・・・昨日より早く目が覚めたな。今日から・・・7時限目まで授業があるんだっけかОTL」

十馬は学校へ行く準備をする。そこである事に気づく。

十馬「・・・あれ?そういえばこの部屋で手首を切ったんだよな・・・。」

勉強机で手首を切った筈だが机は全く血で汚れていなかった。

十馬「庭は・・・」

庭の芝生にも血は付いていなかった。

十馬「これは一体・・・?」

十馬は疑問を持ったものの家に鍵をかけ学校に向かう事にした。

十馬「あと3P・・・待ってろよ愛菜・・・!」


第3話 -終-

Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.6 )
日時: 2010/06/03 14:56
名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)

第4話「手招き」(前編)

十馬は学校に着いた。
すると

沢松「ねぇ!」
井森「・・・。」
沢松「貧乏臭がするから香水でも付けて来いって言ったよね?」
井森「・・・。」
沢松「黙ってんじゃねぇよ!!!」
井森「・・・。」
沢松「・・・放課後あの公園に絶対来いよ。」
井森「・・・。」
十馬「井森もかわいそうに・・・あっ。」

十馬は閃いた。

十馬「井森!おはよう。」
井森「・・・私に話しかけない方がいいんじゃないですか?」
十馬「え、どうして?」
井森「沢松に目をつけられたら何されるかわかりませんよ。」
十馬「俺は大丈夫だよ・・・だって・・・。」
井森「だって・・・?家が貧乏じゃないから?」
十馬「・・・。」
井森「それなりの暮らしをしているあなたが羨ましい。こう言ってほしいんですか?・・・私を馬鹿にするならいくらでもしてください。」
十馬「・・・昼休み屋上へ来てくれ。」
井森「え?」
十馬「井森に渡したい【モノ】がある。」

十馬は井森にそう伝えると教室へ入った。

聡「お、はよう。」
十馬「おう!w」
由梨香「あっれ〜?www何か顔がニヤニヤしてる〜www良い事でもあったの?www」
十馬「な、何でもねぇよwwww」
由梨香「ますますニヤニヤしちゃって〜wwwwwあ、井森っちおはよ〜☆」
井森「・・・。」
由梨香「あ、ねぇ井森っち。今日学校終わったら一緒にカラオケでも行かない?w」
井森「・・・行きません。」
由梨香「いいじゃ〜ん!行こうよ行こうよwww佳美や恵子も来るんだよ〜」
井森「佳美や恵子なんて知らない。あなたとカラオケなんて行きたくない・・・。」
由梨香「・・・。」

ガラッ!!!
教室の扉が開く。
入って来たのは慎重180cmは越えているだろう大きな男。

十馬「でっけぇ・・・何食ったらあんな大きく(ry」
聡「あの人は多分昨日いなかった鈴木昌平君だよ。」
十馬「鈴木?へぇ〜そういえば俺の隣昨日いなか・・・って俺の隣!?」
鈴木「よっ!お前らよろしくな!」
十馬「よ、よろしく・・・w」
聡「よろしくお願いします・・・。」
由梨香「よろしく〜www」

その鈴木という生徒はその風貌とは裏腹にかなり感じの良い男だった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。担任の羽田が教室に入って来る。

羽田「おはようございます。」
生徒一同「おはようございます。」
羽田「それでは・・・あら、あなたは鈴木君ね。どうして昨日は登校しなかったの?」
鈴木「いや〜・・・いろいろありましてw」
羽田「いろいろ・・・ですか。でも入学式くらいは出なくちゃ駄目でしょう。まぁ、いいです。それでは昨日皆さんに貸した教科書を出してください。失くしたら弁償ですよ。貸し出しはこれ以上しません。」

生徒らは机やカバンから教科書を取り出す。

井森「あ・・・あれ・・・?」
沢村「どうしたの?い も り ちゃん♪」
井森「・・・。」
沢村「先生!井森さんが教科書失くしちゃったみたいで〜す!」
井森「・・・!」

井森は気がついた。沢村の机の上には既に教科書が出ている事、そして机の中にも教科書があるという事に。これが自分の教科書であるという事は明らかであった。だが・・・。

羽田「井森さん。失したって本当なの?」
井森「・・・はい。」
沢村「ククク・・・(小声」
羽田「仕方ないですね。教科書はこれ以上貸し出し出来ません。弁償してもらう事になります。後でお家に・・・」
井森「駄目!!!!!!!!!!」

井森の声が教室内に響き渡る。

羽田「え・・・」
井森「家には・・・電話しないでください・・・。」
羽田「でも・・・」
井森「親に迷惑かけたくないんです・・・」
羽田「迷惑をかけたくないのなら・・・どうして教科書を失くすんですか?」
井森「それは・・・。」
羽田「まぁいいでしょう。明日までに教科書を見つければ弁償はナシにします。見つけられなかったらお家に電話をします。いいですね?」
井森「・・・はい。」

昼休み・・・。
井森は十馬の待つ屋上へ。


後編へ続く。


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