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死体愛好者と正しい死に方
日時: 2010/08/21 18:11
名前: 月兎 (ID: QuEgfe7r)

●ごあいさつ●
月兎つきうざぎといいます♪
☆新作
「守護者と少女と絶望と」
もどうぞよろしくお願いします!!

●ルール・注意●
・悪口(中傷)セクハラなどはご遠慮下さい!
・チェーンメールもお止めください!
・更新遅いです><
・アドバイスや感想お願いします><
・オリ募集もします! 

●月兎の一言●
【登場人物紹介は随時変更しています。プロローグも初期と変わったので変更しました。】

☆参照400突破ありがとうどざいます!!

●あらすじ●
死にたがりで過去に縛られる少年、星堂美月。 
死体を愛する狂った少女、現乃帝。 
死にたいだなんて言葉では簡単にいえるのに、その言葉の重みを誰もわかってはいない。 
死体愛好者の教える正しい死に方とは…? 
「死」と「死」で繋がる少年少女達の物語。

—主な登場人物紹介— ○=女 ●=男 ★=特別 
●星堂 美月—ショウドウ ミヅキ—
・主人公。平凡で人気者でも嫌われ者でもない少年、父親から虐待を受け、大事件にもなった女子小学生殺害事件の犯人で人を殺した過去を持ち、それから記憶が曖昧になっていた。
キーワードは「親友」「過去」「自殺」など

○現乃 帝 —ウツツノ ミカド—
・人気者で誰にでも好かれる少女、だが死体愛好者という裏がある。
まだ謎が多いが、美月に何らかの意識を持っている様子。彼女も過去に何かあったようだ。
キーワードは「過去」「死体」「家族」など

★森 朝日 —モリ アサヒ—
・美月が必死に思い出そうとしていた少年で正体は主人公の親友。
自ら、手首の頸動脈を切り命を絶った。
帝と恋人同士であったとされる。
ずっと「彼」や「親友」と言われていた。

★鷹峯 夢羽 —タカミネ ムウ— 
・主人公をいじめていた少女。
主人公談でお仕置きをされたといわれており、実際に主人公に殺された。
詳しいことはいまだ不明、ずっと「少女」や「彼女」と言われていた。

★「母」
・主人公の母。愛情を注いでいるようだが、夫(「父」)の息子への虐待には気づかず、終わった今でもなお知らない。

★「父」
・主人公の父。小学二年生のころから中学にかけて虐待を妻(「母」)に見つからないように繰り返した。

●<第二章>登場新キャラ(予定)●
[大王 心] —オオキミ ココロ—
[大王 心愛] —オオキミ ココア—

—まとめ目次—
>>1 プロローグ「-死体愛好者と正しい死に方-」
>>57 参照300突破作者感謝コメント
>>65 <第零章>について

—目次—
<第一章>死体愛好者と死にたがりの僕
>>2 第一話「僕の独り言」
>>4 第二話「親友と僕」
>>9 第三話「僕と彼女のふたり言」
>>14 第四話「いじめ」
>>19 第五話「頭の中の少女」
>>23 第六話「言い訳」
>>25 第七話「偽り」
>>26 第八話「忘れ物」
>>38 第九話「朝日と」
>>43 第十話「僕と」
>>51 第十一話「彼女と」
>>56 第十二話「あの日」 ≪回想
>>64 第十三話「あの時」 ≪回想
>>69 第十四話「あの場所で」 ≪回想/
>>84 第十五話「物語は始まり」

—お客様—
・アキラ様 ・神無月様    ・マナちゃん様
・瓦龍、様 ・紅蓮の流星様  ・ガイ様
・孔雀様  ・(*´美兎`*)様

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Re: 死体愛好者と正しい死に方 ( No.25 )
日時: 2010/07/11 12:11
名前: 月兎 (ID: iEydDqYB)

第七話「偽り」

—僕は嘘をついてきた。
なにもかも偽ってきた、きっと僕の心臓も記憶もすべて「ニセモノ」なのだ。
そう、今の自分はきっと自分じゃない誰か—

「みーくん、私はコッチやるからソッチやって。みーくんが寝てるせいで遅れてるんだからパッパと終わらせて帰らなきゃ」
図書室に着くなり彼女はそういって僕に指示を出す。
ソッチと指差されたほうに向かって…

僕だってこんなところに長居したらどうなるか分からない、きっと吐いたりするんだろうか、あれ?
そういえばどうして僕は二人きりがトラウマなのだろう?
なぜだか「女」と二人きりになると体が拒絶し始める。
体が嫌ってるのだ、二人きりの空間を…

吐いてみろ、そうしたら僕は嫌われる。

吐いてみろ、そうしたら僕は殺される。

吐いてみろ、そうしたら僕は…
僕は…?

「っ」
必死に自分を隠して、腰を丸めてヨロヨロと新聞の並べられた本棚に向かう。

—ぼくにとってこれが、資料整理という仕事が忘れていた記憶を取り戻すきっかけになるなんてこのとき知る由もなくて…—


後少し、後少し、無造作に落とした新聞の山。

目に入ったいつかの大記事。

それには、どこかでトラウマを作った、そんな…

少年Aがいた。

「12月9日…」
それは冬の寒い日、雪が積もっていた、その雪が真っ赤に染まる。

「みーくん!見…て、…みーくん?」
一枚の新聞を掲げながら走ってくる彼女。

僕は尋常じゃないほどの汗を流して、口を必死に押さえて、新聞から目を離そうとして、目を彼女に向けた。

「ひっ」
考えられないほど高い声が口から漏れ出した。

「彼女」はもういないのに、彼女が…現乃 帝という少女がなぜか、あの「彼女」に見えて。

「あ、あ…」
駄目だ、駄目だ、駄目だ…動くな口!
駄目だ、動くな眼!

体が言うことを利かない、駄目なのに…違うのに、喉から血が出るほどに僕は叫んでいた。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

Re: 死体愛好者と正しい死に方 ( No.26 )
日時: 2010/07/11 14:54
名前: 月兎 (ID: iEydDqYB)

第八話「忘れ物」

—忘れ物。忘れ物。僕が忘れたのは過去だった。
それと未来も、思い出してしまったら前には進めないかもしれない。
忘れちゃいけないことも全部忘れてた—

「みーくん!!」
彼女はそんな僕にも悲鳴もあげずに掲げていた新聞を地に落とし近づいてくる。

おぞましい、憎たらしい、寒気がする、吐き気がする…

「来るな、来るな、もうしないからっ御免なさい御免なさい!!」
口から血を流しながら謝って、あの時と同じだった。

『来ないで…ごめんね、御免なさい!もうしません、もう吐かないから!!』

「みーくんっっっ!!」
最初僕の名前を呼んだときよりも大きな、響く声で彼女は叫ぶ。

「あぁ、御免なさい…あ、夢羽ちゃ、ん」
でてきた少女の名前はあのときの…「彼女」
思い出してくる、いらない情報までもが頭の中に入ってくる。

「大丈夫だから、私は…違うから、私は現乃 帝。大丈夫、大丈夫」
小さい子をなだめるように彼女は僕を優しく抱きしめて、何度も大丈夫と呟いた。

思い出したのは本当に思い出そうとしていたこととは違う、それよりももっと昔で自分の中で思い出したくないただ一つのことだった。

罪を犯した、自分が本当に壊れた理由。

「みーくんだったんだね、女子小学生殺害事件…殺害したのは被害者の同級生である男子小学生の少年A。異例の10才の殺人犯」
彼女は血で塗れた12月9日の大見出しを読み上げた。

「ああああ」
そう言う彼女の体にうずくまりながら呻く、僕。

そうだ、僕は人殺しなんだ。

大きな罪を犯した、平和に生きていちゃいけないんだ。

だから、だから親友も死んだのかな?

親友って誰だっけ…?

あ、あ…そうだ、現乃なら、何か知って…

「みーくんは、今までずっと忘れてたんだね…だから朝日のことも覚えてないんだ」

朝日?

朝日、朝日…森 朝日。

僕は偽って、嘘ついて都合が悪いと、忘れて…
思い出したくないことも心の奥にしまいこんで…
嫌なこと、悲しいことは全て忘れて。

だから、人殺しの自分も。

殺した同級生の少女も。

親友の森 朝日も。

全部忘れてたんだ。


Re: 死体愛好者と正しい死に方 ( No.27 )
日時: 2010/07/11 14:58
名前: 瓦龍、 ◆vBOFA0jTOg (ID: 140MlvDi)
参照: 名前変えました。元煌謎です。

初めまして、瓦龍、と申します。

月光の従妹ですかぁvv
従妹同士、文才あって良いですね。
即、お気に入り登録しちゃいました^^

続き待ってますbb

Re: 死体愛好者と正しい死に方 ( No.28 )
日時: 2010/07/11 15:09
名前: 月兎 (ID: iEydDqYB)

はじめまして〜><

おお、名前変更なさったんですね!
月光から聞いております、このごろ月光は部活で忙しいようでこれてないみたいなのですが…

いえいえ文才などありませんよ、月光は尊敬しますけど。。。
お気に入り登録とはうれしいです!ありがとございます><

Re: 死体愛好者と正しい死に方 ( No.29 )
日時: 2010/07/11 15:48
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)


お久しぶりですw

「人殺し」ですか・・・。いきなりどんと重くなりましたね><:

「夢羽ちゃん」と美月の間に一体なにが・・?
気になります!


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