ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 謎の迷宮
- 日時: 2010/07/04 15:06
- 名前: シューマイ (ID: qto1NLT/)
こんにちは。シューマイと申します。
ここで小説を書きますが
見ていただけたら嬉しいです。
まず、この小説の登場人物について
説明したいと思います。
まず、この物語の主人公は、自分の事も
良く知らず、名前すら知りません。
しかし、段々物語が進むにつれて
彼の真相が分かってきます。
次に、主人公を支える謎の人物です。
彼もまた、未知数ですが
主人公と同じく物語が進むにつれて
真相がわかってきます。
次に、これは人物ではありませんが
この物語の舞台となる謎の迷宮です。
謎の迷宮には、主人公達になにか重要性な
あるような物や、大して重要性がない物もあります。
時には、物理法則が捻じ曲がった物もあれば
主人公達に危害を加える物があり
未知数の迷宮です。
それでは、登場人物の紹介をしたいと思います。
登場人物
主人公(名前不明)♂
目が覚めたら、突然謎の迷宮にいた。
自分の名前もよくしらず、自分が
何故、謎の迷宮にいるのかさえわからない。
謎の迷宮を進むにつれて、謎が
段々解けていく。
謎の人物(性別不明)
性別すら区別できない謎の人物。
主人公が目が覚めるのをずっと隣で待っていた。
謎の迷宮について知っているらしく
それについて主人公が問いただしてみても
彼は何も言わない。
最低限のサポートを主人公にする。
重要性のある物体(性別不明)
主人公達になにか重要性のある物体
なにを示しているのかは主人公にはわからない。
それは物体だったり、動物だったりする。
重要性のない物体(性別不明)
主人公達になにも重要性のない物体。
それは何を示しているのかは主人公にはわからない。
それは物体だったり、動物だったりする。
以上です。
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- Re: 謎の迷宮 ( No.5 )
- 日時: 2010/07/10 18:56
- 名前: シューマイ (ID: emiPMG4Z)
ガイさん
コメントありがとうございます。
私の小説を評価して頂き、とても嬉しいです。
これからも力の限り
頑張りたいと思いますので
暖かい目で見守っていてください。
それでは、ありがとうございます。m(−−)m
- Re: 謎の迷宮 ( No.6 )
- 日時: 2010/07/25 20:31
- 名前: シューマイ (ID: RL4k/21B)
第二話
「ご注文をどうぞ」
どれくらい経っただろうか。
私の身体は深い闇の底に居た。
それ程時間は経っていないのかもしれない。
だが、私には長い時間に感じた。
「語中門ヲ度宇ゾ」
声がした。
語語語語語語
「気がついたか。」
目の前にぼやけた顔が突然映る。
彼だ。私の隣にいた、彼だ。
「喉が渇いただろう。お前も何か頼め。」
そう私に言い、向こうを指差す。
だがしかし、彼の指先の向こうには
何も無かった。
此処には何も無い。ただひたすら真っ暗。
向こうなど見えもしない。
左右上下も分からない。
ただ一つある物は、彼の片手に
握られている白いティーカップだけだ。
「それにしても、此処は何時来ても本当に良い喫茶店
だな。」
喫茶店。
私はその言葉に耳を疑った。
此処が喫茶店。
喫茶店と思える様な物など彼の持ってるティーカップ
しか思いつかない。
だがそれだけでは喫茶店ではない。
私は彼に聞いてみた。
「此処が喫茶店?」
「そう、喫茶店だ。お前の喫茶店だ。」
ティーカップをくるくる回しながら彼は私の方に
歩いてくる。この動作に私は懐かしみを感じた。
「私の喫茶店だと?」
彼は私に詰め寄り
「そうお前が立ち上げ、お前が投げ捨てた喫茶店だ。
今ではもう何もない。お前が投げ捨てたからだ。
店員も居ない、メニューもない。椅子もテーブルも
無い。何も無い。だが喫茶店だ。此処は喫茶店だ。」
そう言い、彼は握っていたティーカップを
突然地面に向かって放り投げた。
ティーカップは放射線を描き
地面にゆっくりと落下する。
しかし、ティーカップは地面には落下せず、そのまま
落下してゆく。
ティーカップが私の場所から落ちた。何処までも。
ならば私が座っているこの地面は
何だというのだ。
急に視界が反転した
彼が私から段々離れていく。
一体何処へ行こうというのだ。
違う、私が彼から離れているのだ。
私は何処へ行こうというのだ。
は はは ははは は はは は
葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃覇羽波端破杷葉歯派刃
第三話終り。
- Re: 謎の迷宮 ( No.7 )
- 日時: 2010/08/02 14:13
- 名前: シューマイ (ID: /.YWlUQc)
第四話
「捻り」
私の体は自由が効かずにどんどん落ちて行く。
ヒュウーーーーと音を発しながら周りの空気が裂けた。
空間さえも捻じ曲げるその勢いは私の体も捻じ曲げる。
ぐぐぐ ぐぐぐぐぐぐ ぐぐぐぐぐ
私の捻りもつかの間。私は大きな民家の目の前に居た。
古ぼけてもいない。新しいわけでもない。
ごく普通の民家だ。たがしかし、大きさが桁外れだ。
象が入りそうな窓が五つ、キリンが丸々
入りそうなドア。アンバランス。
屋根には蝉が止まっている。鳴き声からして油蝉だ。
屋根に蝉が止まるものなのか。
私はそう思った。
不可解な現象は此処では常識なのか。
そんな事考える余地も無い。
私は色々な物を見た。
見た目によらず古い扉、懐かしみのある砂浜
何もない喫茶店。
そして今はアンバランスな大きな民家を見た。
今私の思考回路は崩壊の真骨頂だ。
不可解が当たり前に思えて来た。日常生活が
不可解に思えて来た。
私の日常生活とは何だったのか。
私の朝は天井から始まる。
ベッドから降りて長い廊下を出ればそこは居間。
朝食の準備をしてテレビを付ければニュースが始まる。
明るいニュースもあれば暗いニュースもあった。
しばらく見てれば朝食が出来上があった。
バターを塗ったトーストとコーヒー。
ゆっくり食べ終わったら長い廊下を歩き
扉を開けて
いってきます。
外へ出れば油蝉の鳴き声が聞こえて家の方を
振り向けば、窓が五つ長い扉。
ああそうだった。
このアンバランスな家は私の家なのだ。
形が違えど私の家だ。
私は家の前に近づき、そっとドアノブに手を置いた。
私はドアノブを捻った。
第四話終り。
- Re: 謎の迷宮 ( No.8 )
- 日時: 2010/08/19 23:09
- 名前: シューマイ (ID: V3xQLAnQ)
第五話
「グゥノウゥ」
私はドアノブを捻り、巨大な家の中へ入った。
ドアは錆びる様な音を立てて静かに閉じた。
此処で私は蝉の鳴き声が止まっている事に
気が付いた。何故だろう、確認したくなった私は
ドアノブを再び捻ろうとしたがドアノブはがっちり
固まっていてとてもではないが開けない。
閉じ込められたのだ。
私はこの家に閉じ込められたのだ。
今はそれよりも、この家の中を見てみたい気分だ。
私は土足のまま家に入った。
土足、そういえば靴は履いていただろうか。
足元を見ると裸足だった。靴を履いている感覚も
私は忘れていたのだろうか。
色々と考えながら私は長い廊下を渡り、居間の扉の
前まで来た。廊下の床は古い木の様な音を立てて
いた。
この不可解な場所で聞く音はどれも古い音が
多かった。形は新品なのにだ。
此処では姿とはただの仮初なのだろうか。
そんな事を考え、居間のドアノブを捻ろうとした時
「グゥノウゥ」
私の背中に鳥肌が走った。私の部屋の方から
何かが聞こえる。それと共に寒気が走る。
巨大な氷が背中に付いている様な感覚だ。
その瞬間、「ズリ、ズリ」と引き摺る音がした。
何かが此方に近づいてきている音だと私は瞬時に
理解した。最初に聞こえた「グゥノウゥ」という音は
ずっと私の頭の中で鳴り響いていた。
急いでこの場を離れなければ
本能的に思った私は急いで居間のドアノブを
捻ろうとした。だがこれもがっちり
固まっていて動かない。
引き摺る音は刻々と大きくなって行く。
グゥノウゥウゥウゥウゥウゥウゥウゥウゥウゥウゥウゥ
その時、引き摺る音が突然止んだ。
居間のドアノブが開き、誰かが私の前に立った。
彼だ。
「久しぶりだな。」
そう言うと、彼は私をどけて後ろへ歩いて行った。
第五話終り。
- Re: 謎の迷宮 ( No.9 )
- 日時: 2010/08/20 23:07
- 名前: シューマイ (ID: V3xQLAnQ)
第六話
「因縁」
彼は私をそっと壁際に寄せると、そのまま
後ろへ歩いていった。私は居間の扉の前を向きながら
そのまま座り込んでしまった。
「ォマェハ・・・」
後ろから何か人の様な声が聞こえる。
あの引き摺る音の主の声だろうか。
別の動物と混じった様な合成音みたいな声だった。
その声は私の全身を寒気で覆った。
重く鉛色の声は憎しみに満ちていた。
私にもそれが伝わって来るのだ。
オマェハ・・・たったこの一言だけで私は膝の上に
重石を乗っけられた様に硬直してしまった。
もう駄目だ。これでは逃げられない。
幾ら彼とてこんな物と対峙するのは
恐怖の真骨頂ではないかと私は思った。
しかし、彼は感情が無いかのかと言う程
しっかりとした足取りで私の後ろへ歩いていった。
あれの向きへだ。
「あれ程の激戦を繰り広げ、それ程の重症を受け
ながら良く生きていたものだ。」
彼は驚いた口調で話した。それ程の重症、私の
後ろに居た物は一体どんな重症を負ったのだろうか。
地面を引き摺る様な音からしてそれは私には想像
できたのかもしれない。だが想像する気にも
ならなかった。私は先気から膝に圧し掛かる重石を
堪えるのが精一杯だったからだ。
今にも失神しそうな重みを私は堪え続けた。
此処で気を失ったら死ぬ。私はそう思ったのだ。
何故かは分からない。
「ワタシガ、ドレホドココォサマヨッタトオモウ」
「ワタシハアイニクコレホドデハシネルヨウナカラダデハナカッタ」
「キズグチカラカラダガクサリハジメワタシハアルクノニモママナラナクナッタ」
「ジメンヲハイツクバリオサエキレナイショクヨクニワタシハナヤマサレタ」
「ソレモジメンヲハッテイルウチニワスレテシマッタ」
「ダガソコニイルイケニエヲミテワタシハフタタビクウフクカンニオソワレタ」
「コレガキエルノニアトナンビャクネンカハカカルダロウ」
「ココカラダッシュツデキナイノハモウシッテイル」
「ナラバセメテソコニイルサイゴノイケニエヲタベルノガモットウダトハオモワナイカ」
「フタリモタベレルトハイイバンサンダ」
「私も食う気で居るのか?」
「オマエハタダデハタベナイカワヲスベテハギトリシッシンデキナイテイドナカミヲ
ユックリタベテヤロウ」
「呆れた奴だ。昔された事も忘れたのか。」
「ソンナモノハモウワスレタ」
その瞬間、大気を揺るがす叫び声が鳴り響いた。
叫び声が私の膝の重石を砕く。膝の硬直が一気に
解け、その反動で私は仰向けに倒れてしまった。
位置が悪かったのだろうか。頭だけは後ろ側に
向いてしまった。逆さの景色が写りこむ。
私の部屋の向こうに居たのは牛みたいな顔をした
化け物だった。体中に刃物で切りつけられた傷が
あり、足は腐敗して立てる姿さえも想像できない
ものだった。紫色に腐った筋肉質の腕で床を這い
此方に近づいてきたのだ。
口元にはドロドロの涎が垂れ、床を濡らしている。
化け物は匍匐前進とは思えない様なスピードで
此方へ向かってきた。50mを6秒で走れる様な
スピードだ。
彼は何処から出したのか分からない短剣を右手に
握っていた。
その時、化け物の突進が彼に直撃した。
それを彼は前進で受け止め、悲鳴とも言える声を
出しながら化け物を壁に叩き付けた。
その衝撃で壁は壊れ、バラバラと音をたてながら
崩れ去った。壁の先は真っ暗だった。
私は自らその暗闇に飛び込んだ。
もう此処には居られない。私には限界だ。
私は化け物と取っ組み合いをする彼を置いて
一人暗闇へ向かった。
第六話終り。
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