ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- タンテイブ
- 日時: 2010/08/27 13:45
- 名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)
初めましてではない人もいるかもしれないのですが、一応初めまして!
ガイと言います。
探偵ものの小説です。
お客様歓迎します。
がんばって書くのでよろしくお願いします。
みなさんも犯人予想してみてください。
目次
>>1 プロローグ
【1件目】 【2件目】
>>2 第1話 >>11 第8話
>>3 第2話
>>4 第3話
>>7 第4話
>>8 第5話
>>9 第6話
>>10 第7話
- Re: タンテイブ ( No.2 )
- 日時: 2010/08/24 11:52
- 名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)
【1件目】
第1話
よくこの夢を見る。
父さんが死んでからもう10年。いい加減忘れたいけど忘れられない。いや、忘れてはならないと俺は思っている。
冬眠から覚めた熊のようにベットからむくりと起き上がると、母さんがいるリビングへと階段を降りた。
「響介、おはよー」
眠たそうに朝食を作りながら母さんが声をかける。母さんといっても本当の母さんではない。本当の母さんは俺を生んですぐ死んでしまったらしい。そして父さんは———……まあ、今ここにいる久遠絵美は父さんの妹だ。おばあちゃんに「早く結婚したらどうなの」といつも言われているが今は俺の親代わり。父さんが死んだすぐ後だから、約10年間世話してもらってる。今は本当の母さんみたいな存在だ。ホントありがたいと思ってる。
「おはよー」
眠そうな声で返す。
我が久遠家の人間は低血圧で朝は機嫌が悪い。
「ご飯早く食べちゃってね」
「うん」
朝ごはんを食べ、歯を磨いて、顔洗って、学校の用意して、いつも通りの朝を過ごし、学校に向かった。
- Re: タンテイブ ( No.3 )
- 日時: 2010/08/25 11:11
- 名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)
第2話
まだ5月なのに今年はとても暑い。地球温暖化が原因らしいが、ホント勘弁してほしい。
学校に着いた俺は下駄箱で靴を履き替え、3年1組に向かった。
ここ稲城中学校は100年の歴史がある由緒正しい学校だ。その歴史のせいもあるのか変な部活が多い。例えば株式研究部。株の変動を予想したりするらしい。あと、放送部。校内放送はもちろん、教室に各1台づつ置いてあるテレビで校内ニュースをしたりする。そして……
「響ー介!」
背後から声がする。朝っぱらからこんな明るい奴はあいつしかいないだろう。
中川綾人。長髪で明るい奴。背も高く、一部の女子からは人気があると聞いている。俺と仲がいい。俺と綾人は映画研究部という部活に入っている。映画好きの綾人に誘われた。綾人は何やら熱心にやってるが、なんとなく入った俺はほぼ何もやってない。
「朝っぱらからうるさいな」
「いいじゃん。もっと楽しく生きなさいよ」
「はいはい」
綾人とは小中と全て同じクラスだ。あいつが言うには「俺たちは赤い糸で結ばれている」らしい。赤い糸って恋人同士のことだろ、とツッコミを入れたが、まるで気にしていないようだ。まあ俺たちの関係は親友ということ。
「そう言えばさ、今日転校生が来るらしいぜ」
綾人の転校生という言葉に俺の耳はピクリと反応した。ホント今日はいい日になりそうだ。
「可愛い女の子だったらいいなー」
……こいつ俺と同じこと考えている。なんか恥ずかしくなってくる。まあ、男子はそういうことを考える生き物なのだ。
いつの間にか3年1組の教室に着いていた。
鞄をしまい席に着くと何てタイミングがいいのかチャイムが鳴り、担任の浜田勉が教室に入ってきた。彼は生徒の中では「はまべん」と呼ばれている。ある生徒が「つとむ」という字を「べん」と読んでしまったことかららしい。数学教師なのだが授業が面白くなく、すぐに呼び出しをするので、生徒にはあまり好かれていない。ちなみに「じゃあ」が口癖。
「じゃあ、先生の話の前にこのクラスに転校生が来たから、じゃあその人に自己紹介してもらいます。じゃあ入ってきて」
はまべんが廊下に向かって手招きする。
いよいよだ!
- Re: タンテイブ ( No.4 )
- 日時: 2010/08/24 17:49
- 名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)
第3話
「失礼します」
来たー!教室に入ってきたのは女の子だった。長い髪にかわいらしい顔。結構いいかも。頬をリンゴのように真っ赤に染めている。緊張しているようだ。
「じゃあ自己紹介してもらいます。じゃあお願い」
「は、はい。転校生の百瀬葉月です。好きな食べ物は、パスタとお寿司とカレーと焼肉と玉ねぎとニンジンとパスタと梅干しとうどんです」
教室がざわめく。みんな思ってることは同じだろう。
まず好きな食べ物多すぎ。もうちょっと絞ってから言おうか。しかもパスタ2回言わなかったか。相当緊張しているらしい。
「有り難うございました。じゃあ座ってもらおうか。席は……じゃあひょろっとした暗そうな奴の隣な」
はまべんの目が俺に向く。お、俺のこと?なんて失礼な。もうちょっと具体的に言え!
しかし言えるはずない。そう言いたいのを我慢した。
「はい分かりました」
いや、百瀬分かるんかい!もうちょっと気を使ってよ。クラスのあちこちから笑いを押し殺したような声が聞こえる。
彼女は俺の隣まで来るとニコっと笑った。
みんなして俺をコケにしやがって……
そこでチャイムが鳴った。
「いや〜面白かったよな、転校生の子。それにお前の顔」
綾人がププッと噴き出す。
俺はムスッとした顔で百瀬の方を見る。彼女の席の回りでは転校生にはお決まりの行事のようなものが行われていた。クラスの奴らが彼女を取り囲んで、質問攻めしている。どこからきたの?とか、くだらない質問ばかりだ。中心の百瀬はニコニコして答えている。
この日は百瀬が中心の日だった。
放課後。
今日は久しぶりに部活がないため、綾人と一緒に帰路についた。
俺や綾人の住んでいる住宅地にさしかかった。
ん?
誰か座りこんでる。綾人と俺は顔を見合す。
「行ってみようぜ」
俺の提案でそこに行ってみることにした。
近くに寄ってみると、それは女でうちの中学校の生徒だった。
「あの、大丈夫で……!」
声をかけると彼女が俺の顔を見る。驚いた。彼女は百瀬だった。
- Re: タンテイブ ( No.5 )
- 日時: 2010/08/24 14:58
- 名前: 錬華 (ID: iUdLMAK/)
始めまして
はまりすぎて一気読みしちゃいました♪
更新がんばれ☆
- Re: タンテイブ ( No.6 )
- 日時: 2010/08/25 10:37
- 名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)
初めてのお客様!
ありがとうございます。
がんばるぞー!
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