ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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青い、ちっぽけ、ボンクラ。 不安定な僕等
日時: 2010/11/08 17:32
名前: 夜深 ◆2C0BmKQq3I (ID: a6i4.RaK)

Hello. 夜深(よるみ)と申します。
これは短編集です。

わりとゆっくりしか更新できないと思いますので、気長にごゆるりして行ってください♯

第一幕「スベテ。」>>1
第二幕「レンアイカンジョウ。」>>2
第三幕「詩々涙涙。」>>4
第四幕「憎いほど。」>>5
第五幕「壊れて。」>>6
第六幕「BADEND...AND?」>>7
第七幕「線香花火の想い出。」>>8
第八幕「落ちた空。」>>9
第九幕「一緒、遺書。」>>12
第十幕「暗いcry、空。」>>13


《THANKS!》
月鈴さん
時雨さん

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Re: 青い、ちっぽけ、ボンクラ。 不安定な僕等 ( No.1 )
日時: 2010/09/14 20:25
名前: 夜深 ◆2C0BmKQq3I (ID: a6i4.RaK)

第一幕「スベテ。」

僕の鞄が揺れる。電車も揺れる。
ノートで全力疾走するシャープペンをとめて、
ふと窓の外を見る。
雲を覆っていくような橙色。
強く深く塗りたくっていくような空が広がる。

「お前、なんでそんなにトロいんだよ」
「もっとしっかりやれよ馬鹿」
ぶつけられていく言葉を無造作に拾い上げ、
いちいち感情移入して。
僕って馬鹿なのかなぁ。

でも。
すべての人が僕を嫌ってるわけじゃない。
すべての人が僕を好いてるわけじゃない。
すべてのことが完璧な奴なんているわけない。
僕はまだ、不安定。

鞄に付いている、どこかの野球チームのキーホルダー。赤い模様が印象的。
見つめていたら、頭が痛くなってきた。

僕はまだ不安定。
少しの言葉をかけられただけで痛みを感じる。
不安定で弱い存在。

僕はまだ不安定。
不安定だからこそ、まっすぐに前を向いて
進んでいくところへ進める。
ときどき道に迷って、こみ上げる気持ちを必死に抑えながら家路を辿ることもある。
僕はまだ、世界のすべてを知らない。
知らないからこそ知ろうとする。
知ってから理解して深めようとする。

すべての人に、神様は平等に考える力をくれた。
それを使って僕らはこれから進んでいく。

Re: 青い、ちっぽけ、ボンクラ。 不安定な僕等 ( No.2 )
日時: 2010/09/14 20:42
名前: 夜深 ◆2C0BmKQq3I (ID: a6i4.RaK)

第二幕「レンアイカンジョウ。」

私が歩くと影がついて来る。
その後ろには君がいる。
後ろで楽しそうに話している君は、薄ら笑いを浮かべていた。

風が吹いてスカートがひらひらとした。
ああ、もう。どうしてスカートまで楽しそうなの?
私は口をへの字にしてから、前から走ってくる陸上部たちを睨んだ。

今日は体育の授業がきつかった。
正直言って足が棒になりそうだった。筋肉痛で痛い。
足がだるくて、そのうえ気だるくて。

「・・・どうすりゃいいっての」
ついて来る影にひとこと呟いてみた。
後ろを振り向くと君と目が合ってしまった。
駄目だ、絶対に心臓が叫んでる。

ぎこちない足取り。影に映る、恥ずかしい自分の姿。
話しかけてみろと叫ぶ心臓。拒否反応を起こす喉元。

明日にはきっと、今よりも心臓が呻る。
どうすればこれを止められるんだろう。

こちこちと鳴る目覚まし時計の音はいつもよりもやけに煩かった。
針はもう十二時を指している。
止まれ、止まれ、止まれ。
そう思っても止まることのない心臓の声。
時計の音。 外の虫たちの音色。 自分の息の音。
車のライト。 バイクたちの遠吠え。 自分の心臓の音。
うるさくなってしまった心に、カーテンを閉める。
すると心が軽くなってすぐに眠れる。

今、溢れようとする恋愛的感情を、どうすれば抑えられるだろう。それが私の最大の悩み。

Re: 青い、ちっぽけ、ボンクラ。 不安定な僕等 ( No.3 )
日時: 2010/09/16 17:16
名前: 月鈴 (ID: 2bmr/VpX)

こんにちは〜。拝見しました!
どこか詩的だね。この短編は、つながっていくのかな?楽しみです♪
よるるは物を書くのが好きだね。お上手ですし。
小説家とか作詩家になりたいと思いますか?
また来るね!


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