ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Game −ゲーム−
日時: 2010/09/26 15:43
名前: まる ◆tsGpSwX8mo (ID: 1lbPaycs)

くりっくありがとうございます。

 苦手な方も楽しめるように頑張りたいと思います。

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Re: Game −ゲーム− ( No.8 )
日時: 2010/10/11 13:50
名前: ラズリ ◆0Co7TLOMuU (ID: SKy4yCXa)

これから怖くなるのですか。
楽しみです。

>>6の一番最後の言葉がきになります。

Re: Game −ゲーム− ( No.9 )
日時: 2010/10/11 14:20
名前: まる ◆tsGpSwX8mo (ID: fLv33DvB)



 正直、山本君と僕は接点がない。
 同じクラスになったのは今年が初めてだ。 
 話したことはほんの数回。

 なのに。

 「なんですか・・・、それ」
 「さあね、で、五十嵐君。君は絶望ゲームに参加してくれる?」
 「嫌ですッ」

 ピッ____


 電話を切った。
 ずいぶん話し込んでしまった。

 本当に何の電話だったんんだろう。


 「うわっ・・授業が始まる1分前じゃん」

 階段を急いで駆け下りると、クラスへと急いだ。
 次は数学。
 うるさい先生の眠い授業だ。





 「あーあ。切れちゃった。五十嵐君はせっかちだなぁ・・・。ま、絶対に参加させてあげよ」

Re: Game −ゲーム− ( No.10 )
日時: 2010/10/25 16:39
名前: まる ◆tsGpSwX8mo (ID: UWyVJzij)



 その日の夜。

 〜♪♪ 〜♪

 僕のケータイが鳴った。
 時刻は11時ぴったり。

 せっかく寝ようとベットに入ったのに・・。
 今は秋の終わりごろのなので、夜は寒い。
 正直、ケータイは無視しようとしていたが、あまりにもしつこいので出ることにした。

 「・・非通知・・・まさかっ・・」

 僕はあわてて着信拒否をする。
 今日の昼休みの電話の相手を思い出した。

 「・・・絶望ゲーム・・・山本君・・・」


 〜♪♪  〜〜♪♪


 「・・?!ちゃ、着信拒否したのに・・っ?!」


 僕はおそるおそるケータイを手に取る。
 相手はやはり非通知。


 「・・・、もっ、もしろし・・?」

 噛んでしまった。とても恥ずかしい。


 『五十嵐エイジサマニゴザイマスカ?』

 「!?」

 昼間の様な「ちゃんとした人間の声」ではなく、よくある刑事ドラマの誘拐犯が機械化した声だった。
 テレビで見ていても、どうもしないのに、ナマで聞くとすごく気持ち悪い声。

 「・・・誰ですか」
 『・・・先程ハウチノ者ガ失礼致シマシタ。ワタクシハ、絶望ゲーム管理者トデモ言ッテオキマショウカ』
 「・・・絶望ゲーム、管理者・・・。そんなのがどうして僕に何のようですか」

 『オサッシシテイルトオモイマスガ、絶望ゲームニ参加シマスカ?』

 やっぱりだ。
 こいつも僕を参加させようとしている。
 何の目的か知らないが、僕は絶対に参加しない。

 「嫌です」
 『サヨウデゴザイマスカ・・・。ナラバシカタガアリマセン。イガラシサマ、オイソガシイナカ、キチョウナジカンヲアリガトォッ・・ァガッ  ギィッィッィギャッ』


 ぐしゃ____


 電話の向こうで何かが壊される音が聞こえた。

 「・・・もしもし? もしもしっ」

 『うるさいわねぇ・・何回も言わなくても聞こえてるわよ、五十嵐エイジ君』

 「あなたは・・っ」

 『覚えててくれたんだぁ〜♪嬉しいかも。 でも1つだけ悲しいお知らせが・・。五十嵐君、何か臭わない?』

 「なにかっ____」


 後ろを向いた瞬間、高校3年生ぐらいのお姉さんが立っていた。
 真っ黒な髪と瞳だが、その半分以上が赤く染まっていた。
 右手には、キーホルダーがじゃらじゃらとついているケータイを持っている。

 「こんばんわ、五十嵐エイジクン♪会えて嬉しいよ」

 「な、にが・・」

 ケータイから発せられる声は、目の前のお姉さんと同じ声だった。

 いつのまに入ってきたんだろう。
 生臭い血の臭いがお姉さんがすごく臭う。

 「冬は寒いから、ここも温かくしなきゃ。受験生は風邪引いちゃだめだよ」

 ザパァ______


 「ぅっ・・・この臭い・・ガソリン・・?!」

 「ピンポーン♪ だいせーかいっ」


 そこまでして、やっと気付いた。


 「まさか・・みんなの部屋にも・・?」

 「うん。悲しいお知らせです。絶望ゲームに参加する資格をあげる。だから絶望してね。目が覚めたら迎えにいくね。」

 そういってもう1本のガソリンタンクを撒き散らした。

 「あ、そうそう。山本君はね、家族崩壊しちゃったの。学校ではあんなに明るかったのにね。かわいそうな山本君。バイバイ、五十嵐君。君はこれでゲームに参加する資格がもらえるよ。よかったね。でも、命の保障はできないかも。資格はもらえても最初の絶望で死んじゃう人多いから。山本君は最期の絶望で死んじゃった。あと一歩でゲームクリアだったのに。かわいそうな山本君。五十嵐君はいなくなっちゃ嫌だよ?頑張ってね。それじゃ、バイバイ五十嵐君」

 機械がいっきに喋るように、呼吸も乱さずいっきに彼女は喋った。

 ケータイをその場に落とした。
 僕も落とす。

 ポケットからライターを取り出した。

 カチッと音がして、オレンジ色の火が灯る。


 彼女は笑いながらライターを落とす。

 それはスローモーション。

 僕はその場にがくりと腰を落とした。
 疲れたように、全身にチカラが入らない。


 急に周りが真っ白になる。

 なにも   みえ 



     な






 「ゲームスタート♪」


Re: Game −ゲーム− ( No.11 )
日時: 2010/10/25 17:04
名前: まる ◆tsGpSwX8mo (ID: UWyVJzij)

 「きゃぁぁぁっ!!」

 「誰か消防車を!!救急車も!!」

 「とにかく、消防車が来るまで火を消そう!!」

 大人たちが水の入ったバケツを代わる代わる持って行き、家にかける。

 火事、と呼ぶ大事故が夜11時30分頃発生した。

 場所は五十嵐宅。


 父、母、長男、長女、ペットの犬が住んでいる一見ドコにでもいそうな楽しい家族。

 しかし、それは一夜にして全てが変わった。

 火元の原因は長男エイジの部屋の近くの廊下。

 ライターが発見された。

 警察は彼を重要参考人として、回復しだい取調べするそうだ。


 「本当に恐ろしい事件ですね」
 「はい。今の中学生は怖いですね。何をするか分からないですね」

 テレビでは、彼を犯人扱いして報道している。


 「・・・ばっかみたい」


 少女は見ていたテレビを消すと、革靴を履いて玄関を出た。

 今から学校だ。


 「・・・あいつがそんな事するわけないじゃん」


 そんな捨て台詞を残して。



 学校前では報道陣がたくさんいた。
 先生達はそれを必死で抑えている。

 もちろん少女も

 「五十嵐エイジ君はどんな子でしたか?」

 と何回も聞かれた。

 でも、こんなばかげたやつらに真剣に答えても、ばかげた内容に変えられると思い、無視。


 「五十嵐君は現在県立病院にて入院中です。みんな、お見舞いはいいけど、うるさくしちゃだめよ」

 担任も心配そうな顔でそういうが、内心呆れているに違いない。
 このクラスのヤツらだって。

 「カンナ、気にしちゃだめだよ。アイツなら大丈夫だって」

 「うん、大丈夫。ありがとう」

 そう。

 私とアイツは幼馴染。
 誰もが私自身があいつについて傷ついたと思っている。

 ばかみたい。


 「絶望ゲーム、参加したんだね・・・エイジ」



Re: Game −ゲーム− ( No.12 )
日時: 2010/10/30 17:48
名前: まる ◆tsGpSwX8mo (ID: I0Z91nOZ)



   とおりゃんせ



          とおりゃんせ



 ここはどこの細道じゃ



       天神様の細道じゃ



 「・・・誰?」


 「私は天神様に仕える宮司です」


 「僕は・・・」


 「貴方様も遊びに参加したのですね」


 「遊び?」


 「絶望と言う名の遊びです」


 「絶望・・?」


 「貴方様なら助けることができる」


 「助ける?誰を?僕は誰だ?」


 「天神様の細道は行きはよいよい帰りは怖い、です。お気をつけて」


 背中を押され、前へと押し出された。



 「ちょ、ちょっとまって、僕は___」



 「君なら大丈夫や…がんばりぃや」



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