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ブラッディ・ヘンルーダ
日時: 2010/10/10 20:44
名前: AW工作員 (ID: 3CNtvX8U)

初めまして
ヘタクソですが、小説書かせてもらいます。
更新は亀なみに遅いです><

文章力はありませんので
途中日本語が変だったりしますが
読んでいただければ幸いです^^

*登場人物*

ティアー・ウェインライト(Tear Wijnruit)
15歳の少女。
記憶喪失で覚えているのは自分のファミリーネームだけ。ファーストネームは本名ではない。
並外れた身体能力を持つ。
容姿はふんわりとした茶髪のセミロングに緑の目。

ウルフ・スミス(Wolf Smith)
年齢不詳の青年。
記憶喪失のティア−と共に行動する。
ぶっきらぼうな性格で目が無表情。
ティア−の潜在能力を引き出すきっかけとなる。
容姿はボサボサの銀髪ショートへアに灰色の目。

キティ・レイン(Kitty Rain)
18歳の女性。
ネコのような性格で語尾は『にゃ』
容姿はさらさらとした金髪のセミロングに
金色のネコ目。

イアン・グレイシー(Ian Grasy)
17歳の少年。
内気な性格で弱いという理由でたいした
武器は持たない。
容姿は黒髪のショートヘアに青い目、女顔。
黒いラインの入ったキャスケット帽を被っている。

多分、そのうち2人くらい増えます^^

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Re: ブラッディ・ヘンルーダ ( No.3 )
日時: 2010/10/11 01:28
名前: AW工作員 (ID: 3CNtvX8U)

来てくれてありがとう^^
実は主人公のファミリーネームは
ヘンルーダの英名で、もともとヘンルーダは
「ウェインライト」がなまって出来た和製英語なんだよ♪

Re: ブラッディ・ヘンルーダ ( No.4 )
日時: 2010/10/12 16:41
名前: AW工作員 (ID: IZhvYfzu)

第一章

「この、化け物が!」

子供たちが一人の少年に向かって石を投げていた。

少年は痛がる素振りもなく無表情な灰色の目を
遠くの空へ向けていた。

「何とか言ってみろよ、化け物!」

リーダー格と思しき子供が大きな石を投げる。

それはゴツンと音を立てて額に命中し、少年の銀色の前髪を赤く汚した。

「………。」

少年はリーダー格に目を向ける。
怒りさえも込められていない無の瞳を。

「…痛くないのかよ。」
「こいつ、やっぱり本当の化け物だ!」

子供たちは気味悪がり逃げて行った。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「…ルフ………ウルフ!」

少年がベットに横たわっている青年の肩を
揺する。

「うぅ…。」

ウルフと呼ばれた青年は同名の動物のように唸り
身を起こした。

「……イアンか…。」

目の前の女顔に気がつくのにだいぶ時間がかかった。

「また、あの夢だ。」

額を押さえてやれやれと頭を振る。

「やっぱり、王族種は辛い?」

イアンは青い目に哀れみと悲しみの混じった色を
浮かべていた。

「そうでもないさ。」

顔は吹っ切れているが、やはり目には表情がない。

「エコボールにいれば差別されなくて済む。」

彼らは並外れた身体能力や潜在能力を発揮するが故に一般人から恐れられ、
エコボールと呼ばれる居住区に隔離されている。

「そうか、お前は…。」

ウルフは何かを言いかけたがすぐに飲み込んだ。

「いいんだ。気にしないで。」

安心させようと大袈裟な笑顔を作るイアン。

「笑ってばかりだな。」

イアンがこのエコボールに来たのは半年前。
それまでは一般人として過ごしてきたのだが、
とある事情でここにいる。

王族種が一般人から差別を受けるように、
一般人も王族種には歓迎されない。

そんなイアンをウルフは弟のように面倒を
見ているのだ。

「ウルフ〜。いるにゃ?」

声がした。

ウルフが窓の外を見ると、こちらを見上げてくる
猫目に気がついた。

「なんだ?キティ。生憎だがマタタビは持ってないぞ。」

「そんなんじゃにゃい!」

キティは金髪を逆立ててムッとしている。

「…で、一体何の用だ?」

「東ゲートに人がいるんだにゃ!」

「人?新入りか?」

「それが違うんだにゃ。とにかくゲートに来るんだにゃん!」

ウルフは窓を閉め、
「行くぞ。」

外に出る支度をした。

*第一章中断*

Re: ブラッディ・ヘンルーダ ( No.5 )
日時: 2010/10/15 10:51
名前: AW工作員 (ID: zTJIAtHn)

*第一章続き*

「僕はいいよ。」

イアンは閉まった窓を見つめながら
応えた。

「…そうか。」

ウルフはドアを開けると、外に続く階段を飛び降りて
大急ぎで東ゲートに向かった。

舗装されていないが、
普段は多くの人が行き交う大通りを静寂が支配している。

聞こえるのは自分の足音と
途切れ途切れの呼吸だけだ。

きっと、皆ゲートに向かったのだろう。

(おかしい。)

全速力で走った。

何とも言い知れぬ違和感がウルフを
突き動かす。

一歩踏み出すほどに、呼吸をするほどに
それは増していった。


ふと、人だかりが目に飛び込む。
東ゲートについたのだ。

ウルフも人だかりに混ざろうとしたが、
前の方で起こっていることがよくわからない。

「何が起こっているんだ?」

隣にいた女性に尋ねた。

「外から来た人のようなんだけど、一人でここまで
歩いてきたらしいの。」

「歩いて?そんなバカな!」

エコボールは本国と離れた場所にあり、その間は
砂漠で隔たれている。

本来ならば政府の輸送トラックで運ばれてくるのだが、決して人間の足で歩いていけるような環境ではないのだ。

ウルフは人ごみを掻き分けて最前列に出た。

少女がいた。
年の頃にして15と言ったところか。

まるでさっき何かを殺してきたかのように
顔には血化粧が施され、白いワンピースは赤く染まっている。

そして、それとは対照的に美しい緑色の目。

人々は思いがけない来訪者を警戒し、距離を置いて
じっと見つめている。

ウルフの『予感』の原因はここにあった。

(やっぱり、何かがおかしい。)

無意識のうちに少女の前に立っていた。
人々は皆驚愕の色を顔の浮かべ、口が開いたままの
者もいた。

「………。」

二人は2、3秒見詰め合っていたが、
ドサッという音が聞こえ、合わせていた目がウルフの視界からなくなった。

少女が、気を失った。



Re: ブラッディ・ヘンルーダ ( No.6 )
日時: 2010/10/15 19:22
名前: AW工作員 (ID: zTJIAtHn)

上げっ

Re: ブラッディ・ヘンルーダ ( No.7 )
日時: 2010/10/19 18:41
名前: AW工作員 (ID: TFYTRxC.)

第二章

「逃げ出すとは想定外だ。部下も殺されてしまった。」

薄暗い部屋にモニターの光が灯っている。
白衣を着た眼鏡の男がイスに腰掛けていた。

粉々に砕けたガラス片が辺りに散らばり、
研究機材が火花を散らしている。

「だが、実験をする手間が省けた。」

「手間が省けた?」

モニターの向こうの女が怪訝そうに眉を
ひそめた。

「あぁ、今の脱走で戦闘データを取った。」

男が眼鏡を不気味に光らせて口元をニヤリと
釣り上げた。

「呑気なことを言ってる場合ですか?余計な仕事が
増えて省けたどころじゃありません。」

女は長い黒髪を束ねながらモニターを睨み付けて
さらにこう言った。

「大体セキュリティーが甘すぎます。」

それに対し、男は眼鏡越しに無表情な目で見つめ返し、

「それが君の仕事だろう?」

と口だけで笑う。

「分かりましたよ。全く、人使いが荒いって言葉は
あなたにピッタリですね。スミス博士。」

「お前は少し毒を抜いた方がいいな。リ−ン隊長。」

通信が切れ、モニターに嵐が吹く。
スミスと呼ばれた男は眼鏡を外し、銀髪を
掻き上げた。

「Wijnruit(ヘンルーダ)は開花した。後は覚醒を待つのみ。」


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