ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました！使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例）鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 謎の本屋さん。〜参照1400突破って泣いていいですか？〜
- 日時： 2011/01/22 15:47
- 名前： 栞。 （ID: EFzw/I/i）
こんにちは、作者です。
皆様のおかげでシリーズ化することが出来ました。
長くなってきたので、オリキャラの欄を設置します。
たくさんのお客様がいらしてくださったので、お客様の名前を記録するコーナーを設置することに致しました！
それでは、駄文でもおｋ！という方のみ、お読みください。
＄お客様＄ 現在〜16名〜
星都様 涼原夏目様 唄李様 腐女子まん*羽菜。様 ヴィオラ様 裏凪屡亞様 語魔 弾子様 鏖様 羽百合 蕾様 黒影様 うにょる様 かりん様 ポアロン様 Night sky様 白狐様 ぴえろ様
＄オリキャラ＄
>>03 一城 愛香 ＝オリキャラ提供者・星都様
>>11 佐嶋 洋介 ＝オリキャラ提供者・涼原夏目様
>>39 安川 真理 ＝オリキャラ提供者・涼原夏目様
>>40 波兎 狸 ＝オリキャラ提供者・ヴィオラ様
>>59 碧亜 空 ＝オリキャラ提供者・裏凪屡亞様
>>95 雪上 奈央 ＝オリキャラ提供者・涼原夏目様
>>110 香坂 真理亜＝オリキャラ提供者・鏖様
>>112 月砂 彩夏 ＝オリキャラ提供者・涼原夏目様
>>143 鳴神 竜 ＝オリキャラ提供者・羽百合 蕾様
>>147 大神 聖哉 ＝オリキャラ提供者・鏖様
>>178 吾川 涼太 ＝オリキャラ提供者・黒影様
>>182 紅月 桜 ＝オリキャラ提供者・うにょる様
>>204 秋山奈菜架 ＝オリキャラ提供者・かりん様
>>212 四塚 柚乃 ＝オリキャラ提供者・ポアロン様
>>307 如月 満 ＝オリキャラ提供者・白狐様
それでは、駄文でもおｋ！という方のみ、お読みください。
タイトル……謎の本屋さん。
僕はとぼとぼと道をあるいていた。
「はあぁぁ……」
本日59回目のため息をつく。
<期末テストの点数が悪かった>
それだけといえばそれだけだが、僕にとってはかなりショックなことだった。
別に学年最下位とかではないけれど、僕の中では考えられないことだ。
学年で17位。
愕然とした。
僕は今まで三番にははいっていたのに。
特別難しかったわけでもない。
{いいじゃん。俺なんか最下位手前だぜ？}
友達はそう言った。
(比べないで欲しい。)
内心そう思った。
自分より下がいると思えば幾分か楽になるだろう。でも、ごまかすのが嫌だった。
(慰めなんていらない。)
僕と同じことを考えているような、分かり合える人が欲しかった。
そんなことを考えていたら随分遠くに来てしまった。
(引き返そう。)
そう思った時、一軒の本屋が目にはいった。
(入ろうか。どうせ母も父も仕事でいないのだから。)
そうして僕は本屋に入った。
「いらっしゃいませ。」
中に入ると店員さんが本の整理をしていた。
「どんな本を探しておいでですか？」
僕は困った。
何気なく入ってきただけで、本なんて読む気もなかったのだから。
「ええっと…」
店員さんは微笑んで僕を見つめている。
「分かり合える人が欲しいのですね…?」
いきなり店員さんが口を開いた。
「この本などいかがでしょうか？」
店員さんは近くの本棚から出した本を僕に渡した。
「読んでみてください。なにかが変わりますから。」
店員さんは相変わらず笑っている。
(とりあえず読んでみよう)
僕は本の表紙をめくった。
「出雲ー！」
先生が僕の名前を呼ぶ。
期末テストの返却だ。
「はい。」
僕はテストを受け取りにいった。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76
- Re: 謎の本屋さん。オリキャラ大募集!! ( No.22 )
- 日時： 2010/10/16 10:45
- 名前： 栞。 （ID: 4to6kJuE）
「洋介、進くんが来たわよ。」
宿題と葛藤している俺の背に母さんが声をかける。
「よっ！」
進さんが、母さんの後ろから顔を出した。
どうして「本屋さん」にいったのか聞きたいけど…
(いきなり切り出すのも変だよな…)
「洋介、どうした？怖い顔して♪」
進さんが俺に笑顔を向ける。
(小さい頃と全く変わらないな…)
進さんの笑顔が俺を解きほぐす。
(兄さんみたいだ。)
これは、俺の兄さんに似ているという意味じゃなく、進さんが俺の兄さんになってくれたらということ。
兄さんのことはほとんど覚えていないから…
「洋介っ、宿題手伝ってやるよ。」
「ありがとうございます。」
(こんな風に笑う人が、悪いことするわけ無いじゃないか。)
俺は今までの嫌な疑問を頭から振り払った。
- Re: 謎の本屋さん。オリキャラ大募集!! ( No.23 )
- 日時： 2010/10/16 12:17
- 名前： 栞。 （ID: 4to6kJuE）
「いらっしゃいませ。」
「こんにちは。」
今日も俺は「本屋さん」に来た。
特に用は無いけど、なんとなく。
「この前渡した本はどうでしたか？」
「あ、面白かったです。」
俺は本を店員さんに渡しながら言った。
「…読むのが早いですね。」
店員さんが苦笑する。
「…こんにちは。」
入り口の方から声がする。
驚きながら振り返るとそこには進さんがいた。
「……進…さん。」
「…っ洋介っ！」
進さんは俺の顔をみるなり、駆け出した。
慌てて俺も追いかける。
「すす、む、さんっ！」
俺が声をかけても、進さんは振り向こうともしなかった。
進さんが道路に突っ込む。
キキキ------ッ
凄まじいブレーキ音が辺りにこだますると同時に進さんが、はねられた。
- Re: 謎の本屋さん。オリキャラ大募集!! ( No.24 )
- 日時： 2010/10/16 13:15
- 名前： 栞。 （ID: 4to6kJuE）
ここは病室。
あのあとはねられた進さんは、救急車で病院に搬送された。
右腕骨折。意外と早く治るらしい。
今、俺と進さんは二人きり。
「進さん、どうして俺の<本>なんか読んだんですか…?」
沈黙を破るのは、俺。
「………」
進さんはうつむいたまま。
「…お前は…」
いきなり進さんが声をあげる。
「いつも、響に可愛がられていて…」
進さんが声を絞りだす。
「羨ましかったし、疎ましかった…!!!」
進さんが俺のことを疎ましく思っていた…?
「響は俺のたった一人の親友だったのに…!!!!」
「…響？」
「なのに！そのお前は響のことさえ忘れて
る!!!!!」
進さんが声を荒げる。
「お前の兄貴だよッ！」
兄さん…
「響は俺の親友だった！孤独だった俺を地獄のふちから、救い出してくれた!!!でも、響の一番は、いっつもお前で！疎ましく思っていたさ！」
進さんが荒々しく言い放つ。
「それに、お前がいなけりゃ、響は死なずにすんだのにッ！」
オレガイナケレバニイサンハタスカッタ…?
「響はお前へのプレゼントを買いにいって死んだんだッ！」
進さんの声が俺の頭に響く。
ずっと忘れようとしてた。
兄さんのことを。
“兄さんは俺へのプレゼントを買いに行って死んだ”
その事実を忘れたくて、なかったことにしたくて、無意識に俺じゃない。俺は悪くないと、思っていた。
「お前を殺そうとも思った！…けど、それだと響は悲しむから…ッお前の<本>を読んで、反省しているんなら、許そうと思って、<本>を読んだら…反省は愚かわすれようとしているじゃないか…ッ」
進さんの顔が苦痛に歪む。
「いつもお前の家に行ったのも、響にあいたかったからで、お前のことなんかどうでもよかった…!!」
ドウデモイイ。
進さんは本当に俺のことをそんな風に思っていたのか…?
本当に…?
「本当にそんなこと思ってたんですか…?」
進さんが俺の方を初めて見る。
「…あ……」
「俺に向けた笑顔はすべて偽物だったんですか…?」
「……っ」
進さんの頬に涙が伝う。
「…何度も…洋介のことを…嫌おうと思った…でも…洋介が笑うと、響が喜んでいるようで…!!どうしても洋介のこと…憎めなかった。」
「…進さんは兄さんのこと、だいすきだったんですね。」
「っ…うっく……」
進さんが俺の前で泣いた。
その涙は安堵しているような、清々しさを感じさせた。
- Re: 謎の本屋さん。オリキャラ大募集!! ( No.25 )
- 日時： 2010/10/16 13:36
- 名前： 栞。 （ID: 4to6kJuE）
「いらっしゃいませ。」
「こんにちは。」
俺は進さんと和解してすぐに「本屋さん」に行った。
理由は、進さんの<本>を読むため。
進さんが兄さんのことをどの位好きだったのかしりたいから…
「…わかっています。」
店員さんが俺を見て言う。
「…こちらへ…」
店員さんが俺を本棚へ案内する。
「これが…進さんの<本>です。」
店員さんが俺に渡したのは厚い本。
俺は表紙を開いた。
______「響きが…?!!!」
おばさんの話を聞いてしばらく呆然のしていた。
ヒビキガシンダ…??
おばさんがなきながら言った言葉。
ああ…本当のことなんだ…
わかっているはずなのに、頭のどこかで否定していた。
“弟のプレゼント買いに行くんだ♪”
笑顔であいつは言った。
なのに、死ぬなんて…
「ああ、弟が悪いんだ…」
頭ではわかっているのに…
これは誰も悪くない。ただの事故なんだと。
「…違う…ッ響はあいつに殺されたんだ…!!」
響が死んだのを、誰かのせいにして、安心したかった。
でも、
「進さん。」
そういうあいつは響にそっくりで。
憎めなかった。
響……俺はどうすればいい…??_____
そこまで読んで俺は<本>を閉じた。
「…もういいのですか？」
「はい。」
もう十分過ぎる位に、進さんが兄さんを大切に思っていたことはわかったから…
「ありがとうございました。」
俺は一言店員さんに言って、家へと帰った。
……end
- Re: 謎の本屋さん。オリキャラ大募集!! ( No.26 )
- 日時： 2010/10/16 20:10
- 名前： 栞。 （ID: 4to6kJuE）
__後書き__
これで、「謎の本屋さん」シリ-ズを終わります。
皆様のご協力のおかげで、一応シリ-ズ化することができました!!!
ご協力、感謝致します。
では、また。次回作で。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76
この掲示板は過去ログ化されています。