ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 天地神明
- 日時: 2010/11/04 18:22
- 名前: むーみん ◆LhGj6bqtQA (ID: 20F5x0q3)
ここに投稿しようかしまいか、悩んだ末にやっぱり投稿しようと思い立ちました。
はじめまして。むーみんです。
駄作なのは承知済みですのでアドバイスいただけると嬉しい限りでございます。
では、どーぞ。
◇目次
序章>>01
- Re: 天地神明 ( No.11 )
- 日時: 2010/11/08 20:58
- 名前: 美衣 ◆zK0IV2aU4. (ID: .KGaIEvD)
*むーみんさん
こ、ここここんばんわ・・・(゜Д゜)初めまして・・むーみんさん。
先程、小説を見させていただきました———・・・
もう驚きですね!利用してもらうために来たのですが、こちらとら、とても楽しませていただきました!
うわぁ・・・なんだろう。すっかりファンだ(‾∀‾*)
主人公の心情も出ていて、いいなあと思いつつ、シリアスな所がハラハラします!
「そーだな」
隼が、後ろでぼそりと呟いた。
なんて最高でした!そのばの雰囲気があふれ出ていて良かったです(^^)
文章力もありますし、表現力も良いですね。エレベーターの当たりが良かったです。
そうですね、でも話の展開が早かったかな。と思います。一気に異能力者が
敵の異能力者を倒すというのを言ったのが早かったかな。と思いました。
襲われた後に、そういわれるとかがいいタイミングだなあと思いました。
お話は全体的というよりももう私的には、10割以上良かったと思います。
すっかり取り込まれましたw
一人の読者として、頑張って欲しいですm(__)m
- Re: 天地神明 ( No.12 )
- 日時: 2010/11/09 19:07
- 名前: むーみん ◆bbb.....B. (ID: 20F5x0q3)
- 参照: 文字数制限…だと?なんなんだ、このやろう
美衣様
ありがとうございました!
展開が速いのですねー。ふむふむ。
参考になります。
こんな野郎に貴重な時間を使っていただきありがとうございました。
良ければまたお越しください。
- Re: 天地神明 ( No.13 )
- 日時: 2010/11/10 18:21
- 名前: むーみん ◆bbb.....B. (ID: 20F5x0q3)
- 参照: 一気に更新したため、もう書きためていた分無くなりますた。充電期間突入。
序盤、一気に更新したため、もう書きためていた分無くなりますた。
無計画ですね、分かってまます。
というわけで、充電期間に突入いたします。
- Re: 天地神明 ( No.14 )
- 日時: 2010/11/14 10:38
- 名前: むーみん ◆bbb.....B. (ID: 20F5x0q3)
- 参照: 展開が早いってのは、こういうのを言うんだろうな。
5
「隼、俺遅れていくって先生に伝えといて」
「りょーかい」
学校に到着したが、俺が向かったのは教室ではない。
心地のよい風が吹く、日当たりのいい屋上。
ここで寝ずにしてどこに寝る。とにかく、昼寝するには最適なところなのだ。
昨夜一睡もしていない俺は、授業に出ずに枕を持ってここへ直行していた。
*
毎日規則正しく来るはずの朝が、今朝は来なかった。
これほどの恐怖があるだろうか。
いつものように目覚めても、外には誰もいなくて、いつも迎えに来るはずの隼もいなく、動物の鳴き声すらも聞こえない。どこへ行けばいいのかも、何をすればいいのかもわからない。
時計は12時を指して止まっている。
慌てて外に出るが状況は変わらなかった。空は太陽どころか月も星も出ていなく、ただ漆黒に染まっている。
孤独の恐怖と闘っていた俺は、暗闇の街の中に、淡い一つの光を見つけた。無我夢中で光のもとへと走る。
だが、いくら走っても、光のもとへたどり着けない。
——あなたはここにいるべき人間なのよ。
ただ……どこかで聞いたことのあるその声が、闇に染まった空間の中で確かに俺の耳へと届いた。
「んー……」
「風間翔、大丈夫?」
「うおっ!?」
「だいぶ、うなされてたけれど」
全身に汗をかいた重い身体を起こすと、目の前にいたのは、ポッキーを口にくわえた神崎茜だった。
「あなたもう欠席扱いになっていたわよ、そんなに眠いなら学校休めば良かったじゃない」
そう言われれば確かに風がだいぶ冷たく、あたりも暗くなってきている。街にはちらほらと街頭が灯っていた。
どうやら夕方になってしまったようだ。
ここのは生徒数が多く、進学校でもない学校で、サボってもばれることは少ない。しかし、俺もここまで眠っていたのは初めてだった。
少し昼寝してから授業に出て少しでも成績をとろうというのは甘い考えだったか。
しかし、たくさん眠ったにも関わらず全く疲れは取れていなく、むしろ疲労がたまっている気さえする。
——それはおそらく、またあの夢のせいなのだろう。
さっきの夢を思い出すだけで、頭痛とめまいがする。今まで見た予知無の中でも類を見ないほど非現実的で、でもどこか妙にリアルな夢。
あれが現実に起きたらどうなるのだろう、と嫌な考えが頭をよぎった。
しかし表情には決して出さないが、確実に大きな恐怖が俺を襲っていた。
俺はその恐怖から逃げるように、茜に質問を投げかける。
「ところで……なんでここに?」
「なんでってそりゃ、あなたあたしの監視対象者だから」
ポッキーを食べながら平然とした顔で言った茜の言葉を俺はすぐには理解できなかった。
監視、対象?俺が?
「監視って言っても変な動きしていないか注意して見てるだけ。あなたのような人でも一応異能力者だから監視しておかないといけない決まりなの。今日も教室にいないって聞いたのよ。別に居場所分かればそれでよかったんだけど、あまりにもうなされて寝てたから気になって 。……で、教えてくれる? 何の夢を見ていたか」
茜のその一言に、俺の心臓は大きく脈打った。
さっきの夢を思い出すたびに頭を締め付けるような痛みとめまいが俺を襲う。
自分の心臓が鼓動を刻む音がよく聞こえ、全身をめぐる血の音も聞こえてくるかのようだった。そして、他に周囲の雑音は全く聞こえない。意識せずとも、息が荒くなり、頭ではなにも考えられない程パニックに陥っていた。
……恐いのだ。
自分の能力も、予知夢として視た明日の幻覚も、全て、全てが。
「うぁあああ——ッ!」
気がつけば頭を両手で抱え、屋上の冷たいコンクリートの上に頭を落としていた。夕暮れの屋上に、俺の叫びが情けなく響いた。
「明日は、朝が来ないかもしれない……ッ」
「……そう」
恐怖に押し殺されそうになりながらも精一杯発した言葉に関心がなさそうに茜はそう呟いた。茜のまっすぐな瞳は、沈みかけている太陽を見つめている。
明日も、あの陽は昇るのだろうか。
「とりあえず、きなさい」
なにも出来ない俺はなんてちっぽけなんだろう、と思った。
- Re: 天地神明 ( No.15 )
- 日時: 2010/11/20 13:53
- 名前: むーみん ◆bbb.....B. (ID: 20F5x0q3)
6
『十字架のレリーフ』日本支部。
重苦しい空気が漂うこの部屋に、再び来てしまった。
しかし中に藤本はいなく、この間の女性しかいない。
「あれ、閃さん。藤本さんは?」
茜が彼女に声をかけた。
閃さん、と呼ばれたその女性は棚の中にある膨大な資料の整理をしていたらしい。作業していた手を止め、黒のストレートの髪をかきあげるとこっちに顔を向けた。
「藤本は今、会議のためにドイツ本部に」
「そう……いつ戻ってくるか分かる?」
「おそらく明日の朝になるかと」
「他の人は?洸さんとか、澪さんとか……」
「洸と澪は先日の事件の後始末で遠方に出ています。その他の人でしたら休暇中です」
閃は手元の資料をぱらぱらと見ながら、淡々と告げた。
茜曰く、彼女はおもに藤本の秘書として働いている。しかし、それだけでなく日本支部の事務仕事全般を行っていて、この人がいないと組織として成り立たないらしい。
異能力者という人間としては極めて異端な人の集まりの中で、閃は『唯一頼れる、まともな人』なのだと彼女は言う。
確かに、彼女のたたずまいといい、振る舞いといい仕事のできる女性、という感じだ。
俺はそんな二人の会話を、ただただ聞いているしか無かった。
そもそも俺はここに所属している人間ではないわけで、ここにいること自体が息苦しい。
「わかった。閃さんありがとう」
茜がそう言って部屋を後にしようとしたため、俺も黙って続く。
「あ、お待ちください」
もう少しで部屋を出るというタイミングで、閃のやけに通る声が聞こえた。
決して大きな声ではなく、むしろ小さな声なのにもかかわらず俺の耳に大きくはっきりと響くその声。
俺も茜も驚いて振り返った。
「そういえば、藤本が出発前に茜に伝えてほしいとのことで、伝言を預かっていました」
「え?あたしに?」
「ええ、遅れてしまいすみません。
『今回の件は、お前に一任する』……と事でした」
茜は戸惑った様子だ。
無理もないだろう。俺にもその言葉の意味はすんなりと伝わってこなかった。
「……今回の件、っていうのは?」
小さく首を傾げ、茜が閃に尋ねた。
すると閃は表情を全く変えることなく、急に俺へと目を向けた。何故かすくんでしまう。
その目は決して睨むように鋭くはないが、決して笑っているようにも見えない。
「その男を再び連れてきた理由に関係があるのでしょうね。藤本の事ですから、何か察していたのでは?」
急に俺は背中に悪寒を感じた。冷や汗が頬を伝う。
何が起きるか分からない、不安で仕方がない俺とは対照的に、茜は小さく口角をあげ、鼻から笑うように息を漏らして言った。
「分かった。ありがとう」と。
さっきから茜は、どうも緊張感や恐怖心を持っているようには思えない。
むしろ余裕の笑み、といった感じだ。
それだけ自分に自身があるのか知らないが、少し羨ましいな、と思った。
「お気をつけて」
ぼそりと言った閃の声が、やけに耳の奥に残った。
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