ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Mist Time---たった一つの小さな瞬間---
- 日時: 2010/11/06 21:08
- 名前: 風鈴の唄 (ID: k/szMEX8)
どーも! 風鈴の唄です!
初めて! の小説なのです
暇な時にでもこんな風鈴の、雑な唄でも
見ていってください
お願いします
- Re: Mist Time---たった一つの小さな瞬間--- ( No.7 )
- 日時: 2010/11/08 19:30
- 名前: 風鈴の唄 ◆04.kAgVyhU (ID: lY3yMPJo)
私たちは二人で一人もう一人が居ないなんてかんがえらん無い
ずっと二人で生きていくって決めた
だけど本当にこれでいいのかなって思うときが偶にある
第三話〜普通の一日—小梅の場合—
三笠樹龍太の住んでいる場所から300mほど離れた家に神崎小梅、小海の双子は住んでいる
二人は龍太の親友であったがクラウスの存在は知らなかった
ただ、二人にも地竜神は居る
名前はシェリーとジン
この二人も双子だ
神崎姉妹の性格は少しだけ違うのだが、シェリーとジンの性格は真逆だった
「シェリー、今さ夢の中で緑の髪の男の人に会ったんだけど…」
彼女、小梅に憑いて居るのはシェリー
おっとりとしている
「人か…地竜神だったら【夢渡り】の能力を持っているやつ知ってんだけどね」
「クラウスって言う地竜神だった」
「?!」
シェリーは少し驚いて小梅を見た
「そっか…生きていたのね…よかった」
「龍太の所に居るって言ってた」
それを聞いたシェリーは優しい顔になって
「こんなに近くに居たなんてね…全然気がつかなかった」
「好きなんだね、クラウスって人」
小梅が言ったとたんシェリーは顔を赤くしてうつむいた
「大丈夫、もうすぐ会えるから」
小梅はそう言うと果てしなく広がる空を見上げた
- Re: Mist Time---たった一つの小さな瞬間--- ( No.8 )
- 日時: 2010/11/12 17:19
- 名前: 風鈴の唄 ◆04.kAgVyhU (ID: lY3yMPJo)
果てしない空の先には何が在るのだろうか
自分が探してるものか、他人が捜しているものか
どちらにせよ何かが在るのは確かだ
第四話〜普通の一日—小海の場合—
先ほどの二人、小梅とシェリーが話していた部屋の隣の部屋にジンと小海が居る
この二人は真反対の性格を持つがとても気が合うようでいつも喋っている
だが、今日はジンの姿が見えなかった
「『深い海のそこに居る一匹の龍、名は紅と言う。
暗い海の底から一歩も動かずにただただ見える筈も無い空を見るようにたまに上を見上げる。』どう?ジン、また新しい物語が出来そう!」
物語を作るのが大好きな小梅は新しいアイデアを口に出し居るはずもないジンに聞いた
「良いんじゃないか?人から疎まれた龍が海の中で暮らしながら本当の自分のあり方を見つけるってかんじかな」
突然声がして空が溶けるようにゆがみ、銀髪の少年が現れた
しかしその少年は少し透けていて、ふわふわと浮くように中を漂っていた
「すごい!いつも本の書き出しを読むだけで大まかな本の流れが分かるなんて」
「まあな、こういうことが得意なモンで」
そう言うと小海はパソコンに向かいジンは窓から近くにある森を見た
「『夢を目指して大海原を行った紅は言った
「僕の夢はここには無いが世界のどこにも無い。だけど世界のどこかに在るものだ」
そういった紅は、世界を巡り空を駆けた。
今もまだどこかで紅は夢を探しているのだろう』」
ジンはそう言いパソコンに向かっている小海を見た
- Re: Mist Time---たった一つの小さな瞬間--- ( No.9 )
- 日時: 2010/11/13 12:25
- 名前: 風鈴の唄 ◆04.kAgVyhU (ID: lY3yMPJo)
記憶には二つ在る。躯の記憶と心の記憶
心が忘れてしまっても体が覚えている
二つの記憶は似ているようで似ていない
第五話〜天の風向き、地の鼓動〜
黒いロングコートを着た一人の少年が砂浜で立ち止まって空を仰いでいた
彼は、ゾロ・スカーレット。十八歳の少年だ
藍色の短髪に翡翠の眼といういかにも外国人という容姿だ
「ゼロの狭間……ここでもないのか」
などとぶつぶつ言いながら海と空を眺めていた
ゾロが今居るのは東京都レベル制限地区β。
五百年前は神奈川県の三浦海岸だった場所だ
「ゾロー、見つかったか?」
ふと、後ろから声がかかったので振り向くと赤髪で長髪の少年がいた
「紅龍、今回も違うようだ。次の場所へ行くから準備してくれ」
紅龍と呼ばれた少年はゾロに笑顔を向け
「もう大丈夫だよ!ゾロは?」
「俺も平気だ」
そう言うと紅龍は大きな鷹になりゾロを乗せて飛び立った
そのときに近くの影から誰かが二人を見ていたなんてコトは誰も知るよしも無かった
レベル制限地区β上空
「空からの景色もいいけど俺は地上のほうが落ち着くな」
ゾロは紅龍の背でボソッとつぶやく
その呟きが聞こえていたのか紅龍は
「空のほうがいいじゃん、風がいいし雲の動きが空の気持ちを表しているみたいでさ」
といった。
その言葉にゾロは笑って
「まあな、でもよ地面に立ってると地の鼓動が伝わってきて、俺の生きてる世界はこんなに凄いんだなって思うぞ」
といった
二人は笑いながら次の目的地に向かっていた
- Re: Mist Time---たった一つの小さな瞬間--- ( No.10 )
- 日時: 2010/11/15 15:47
- 名前: 風鈴の唄 ◆04.kAgVyhU (ID: lY3yMPJo)
全ての世界を見渡せる場所
全ての記憶の集合所、それが何処かにあると聞く
伝説では「始まりの世界」「神の国」などと言われている……それは俺が探している「ゼロの狭間」でもあった
第六話〜全員集合〜
ピーンポーン
ふと玄関のチャイムが鳴った
龍太は自室から出て玄関のドアを開けると小梅小海と赤毛の女と黒髪の男が眼に入った
「いらっしゃーい。小梅小海……と後ろのお二人さんは?」
龍太は二人の後ろにいた男女を妖しそうに見ながら聞いた
「俺はジンだ。こっちが俺の姉のシェリー、ちなみに俺が小海の地竜神で」
「私が小梅の地竜神です」
それを聞くと龍太は安心して
「よし、じゃあ入ってくれ」
といった
「お前等は、クラウスの知り合いか?」
龍太は唐突に聞いた
「ああ、昔助けてもらった」
ジンはうなずいた
そうしたら龍太は少し顔をゆがめて
「もうお前等の知っているクラウスじゃ無いかもな」
といい部屋に案内した
あと少し、もう少しだけ夢を見させて
そうすれば…
レベル制限地区α上空
「紅龍、今度は人かもしれないんだが」
「え?やばくない?!」
ゾロは手帳型の機会を見ながら言った
「まあ抵抗すればさらって行くだけだ」
さらりと黒い発言を済ませると二人は「三笠樹」と書かれた家の上空に来た
願わくば 彼らの人生に幸多からん事を
- Re: Mist Time---たった一つの小さな瞬間--- ( No.11 )
- 日時: 2010/11/17 12:55
- 名前: 風鈴の唄 ◆04.kAgVyhU (ID: lY3yMPJo)
あいつは全てを氷に閉ざす俺の能力を消すことが出来る…つまり俺の氷を溶かすことが出来る
おもえば初めて出会った時から、初めて能力を知ったときから目標だったのかも知れない
だってあいつはもう一人の俺だから
第七話〜失った記憶〜
両親の顔も色々教えてくれた師匠の名も親友だったやつの顔も全部忘れた
消えそうになった時にあの魔女がやって来た
『願いを叶えてあげる。その代わりに対価をもらう』
そういわれた
対価は記憶だった
人の顔、名前の記憶を渡した
そんなこんなでもう一度うとうとしていたが誰かが階段を上がってくる音で眼が覚めた
足音は部屋の前で止まりドアを開けて入ってきた
「クラウス?起きてるか?」
龍太が静かに喋った
「起きてる…けど…もっかい寝る」
だが、俺の眠たそうな顔を見てあきれていった
「起きろ。客が着ているんだ」
「追い返せ、あっても誰だかわかんないし」
「残念、もうここまで上がってきてる。観念しろ」
龍太がそういって布団を剥いでクラウスを起こした
そして龍太は小海と小梅達を部屋に入れた
クラウスは、入ってきた小海たちを見ていった
「『この世に存在する全ての物はつながる
夢、世界、時間の流れ、記憶も全て繋がり、切れてまた繋がる
夢は特に繋がりやすく切れやすい
だから今の一瞬を大事にしなければならない。
夢も信じればかなうもの、強く願えばかなうもの
願わくば 龍の夢が 叶わんことを』
はじめまして、俺の名前はクラウス少しの間でもゆっくりして行って下さい」
そう言うとクラウスはもう一度寝ようとした
「寝るな!馬鹿!」
そう言うなり龍太はクラウスの脇腹を蹴り上げた
蹴られたクラウスは龍太を睨みつけ
「痛てぇよ!アホ!」
などと二人で罵りあいをしていた
「嘘…でしょ…?」
唐突にシェリーが言った
その眼にはクラウスが映っており驚いたような眼をしている
「クラウス…私のこと…分かんないの?」
そう言いシェリーは崩れ落ちた
「夢でその二人に言った。俺の記憶の無いことは二人が知ってる」
クラウスは何事にも動じていなかった
そして眼には
全 て を 失 っ た
俺 は 一 人 な ん だ
そういう色が見えてしばらくの間誰も喋らなかった
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