ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 桜の散る頃に
- 日時: 2010/11/28 19:53
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
「おい、起きろ」
妙に乱暴な口調に、僕は起こされた。
視界がぼやけてるので目をこすった。そこには女の子がいた。
「…………あの。誰ですか」
女の子はセーラー服を着ていた。陳腐なデザインだった。
「実の妹に何をいってる。静馬」
僕に妹はいない、といった。そんなことよりなぜ名を知ってる。
「そんなのどうでもいいだろ、早くしないと遅刻するぞ」
女の子は部屋を出て行った。
- Re: 桜の散る頃に ( No.7 )
- 日時: 2010/11/30 18:39
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
黙った。
切ろう……。
切ろうと思ったとき、プツッ、と音がした。そのあとにツー、ツー……と音が聴こえる。
- Re: 桜の散る頃に ( No.8 )
- 日時: 2010/12/01 15:18
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
俺は確信した。あいつに用はなく、悪戯電話だということを。
俺はorzのような体勢になった。
- Re: 桜の散る頃に ( No.9 )
- 日時: 2010/12/01 20:42
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
それから僕はベッドでゆっくり寝た。再び電話がかかってくることもなく、安眠できた。
「ねぇ、君は誰?」
「お前の妹」
「違う、僕はもとから一人っ子。妹も弟もいない」
女の子はため息をついた。
「……記憶の改竄に失敗してたか」
記憶? なんのことだ。
「ああ、あたしはお前の妹ではない。あたしは異世界からきた者だ」
異世界? てことはお前は異世界人か。
「そうだ。私は桜の散る頃に……」
話を止めた。けど覚悟を決めるように一言だけ静に言った。
「処分される」
- Re: 桜の散る頃に ( No.10 )
- 日時: 2010/12/04 09:43
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
「!?」
僕は起き上がった。
しばらく間を置き、夢か、と呟いた。
起きたときには汗でビショビショだったので風呂にはいった。
『記憶の改竄に失敗したか』
『異世界からきた者だ』
『処分される』
記憶の改竄? 異世界? 処分? 笑わせるな。嘘だろ? 嘘。どうせ母さんの親戚の子が遊びに来てるだけだ。そうだ、そうに違いない。そうに、違いないんだ……。
俺は苦笑した。
んなわけない。絶対に夢だ……。
俺は湯を両手ですくい、鏡に投げかけた。
- Re: 桜の散る頃に ( No.11 )
- 日時: 2010/12/04 17:13
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
風呂からあがってリビングに行ったらなぜかソファに妹が足を組んでテレビを観ていた。
どうした、と訊くとサボり、と彼女は答えた。
「なんでサボったんだよ」
僕はそういうと彼女はこちらをジトッとみる。
「……なんだっていいでしょ」
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