ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 君がくれたもの
- 日時: 2011/02/10 19:16
- 名前: 夏奈 (ID: lDEsvGbw)
ねぇ、神様。
どうして彼女を選んだのですか?どうして助けてくれないのですか?
神様は僕らに残酷な運命を与えた。
6年前・・・僕の大切な人は病気で死んだ。
君はいつも笑っていたね。
つらくて・・・苦しかったのに僕の前ではいつだって笑顔でいたね。
大切な「物」を見つけたと同時に大切な「者」を失った・・・。
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- Re: 君がくれたもの ( No.5 )
- 日時: 2011/02/22 20:44
- 名前: 夏奈 (ID: lDEsvGbw)
それから3か月が過ぎ、僕は暇があれば由利香の見舞いに行っていた。
でも、由利香の病状は悪化する一方だった。面会謝絶ということも一度や二度あったが、それでも由利香は僕と会うことを楽しみにしていてくれた。 だから、毎日会えて話せることが嬉しかった。
でも、そんな思いはある言葉によって打ち砕かれた。
「由利香さんの病状がかなり悪化しています。しばらく会うことをやめてもらってもよろしいでしょうか?」「え?」どういうことか全くわからなかった。
「最近、具合が悪くなっていることが多いのですが、無理をしているようなので・・・。」僕の、せい?僕と会いたいから無理したのか?だったら、僕は・・・。「分かりました。会うのは当分やめます。」
「ありがとうございます。会えるぐらいに回復したら来てもらって平気ですので。」「はい。」僕の心の中では得体のしれない何かが膨れ上がっているのが分かった。医師に言われた言葉は、俺の心の中に重く残っているようだった。
- Re: 君がくれたもの ( No.6 )
- 日時: 2011/03/02 18:15
- 名前: 夏奈 (ID: lDEsvGbw)
帰り道、北本に会った。「お?」「あ?」
「北本?どうしたんだ、こんな所で?」
「墓参りの帰り。そっちは?」
「あ、あぁ・・・。病院行ってた・・。」
「病院?浩輝、どこか具合が悪いのかい?」
「あ・・いや・・。」
「フゥ・・。浩輝、そこの公園行こう。まだ時間あるだろ?」
「あ、うん・・。」
「さき行ってて。ジュース買ってくるから。」「おぅ。」
公園に行くと、誰もいなかった。逆に・・・都合が良い・・か。
「おーい!買ってきたぞ。」「あぁ。」差し出されたジュースを受け取り、ベンチに座った。
「で?何があったんだ?」「え?あぁ・・・実は・・。」
僕は由利香の病気のこと、医師に言われたこと全部話した。
「・・うん、大体事情は分かった。この前、忙しそうにしてたのはそういうことか。」「・・・・。」
「俺はさ、親いねぇじゃん?」「・・・。」
「俺のばあちゃん、本当は病気があったんだ。で、入院することも多かった。もちろん、浩輝が言われた(会わないでほしい。)ってことも言われたよ。でも、俺のばあちゃんは言ったんだ。
「病気になった人はね、大切な誰かがいてくれるだけで、
そばにいてくれるだけで元気になるんだよ。」って。
「笑顔になれる唯一の希望なんだ。」って。」
「!!」
「そんでさ、俺はさ、ずっとばあちゃんのそばにいたんだ。それで、3ヶ月後には元気になって退院。」「そっか・・。」
「俺、浩輝の彼女さんの笑顔のもと、分かるよ。」「えっ!!」
「でもそれは教えられない。きっと分かるよ。由利香さんが笑顔になる理由、いつか分かる。浩輝は浩輝の思うままに行動すればいいんだよ。
浩輝、君はどうしたい?」「・・・僕は・・僕の思うままに・・。
ありがとう、北本。お前がいてくれて良かったよ。」
「大袈裟だよ・・。俺はただ・・・失ったものが多すぎた。でも、その分得られたものも多かったんだ。過去はかえられない。でも・・父さんや母さんの残してくれたものはとても大きなものだったんだ。」
「北本・・・。」「ほら、由利香さんの所に行きなよ。きっと待ってる。」「おぅ。本当にありがとう。じゃっ。」「うん、じゃあな。」
俺がそう言うと浩輝は走っていってしまった。
「父さん、母さん・・(自分を頼ってくれる友達)できましたよ。」
雲一つないこの青空のどこかに父さんや母さんはいるのだろうか?
俺は両手をいっぱいに広げて空を抱きしめた。
- Re: 君がくれたもの ( No.7 )
- 日時: 2012/06/17 16:04
- 名前: 夏奈 (ID: lDEsvGbw)
ここでちょっと違うお話を書きたいと思います
- 壊れたもの ( No.8 )
- 日時: 2012/06/17 17:03
- 名前: 夏奈 (ID: lDEsvGbw)
いつだって思ってた
ただ・・・・・・
愛されたいと
それだけを思って
生きてきた
心が早く満たしてほしい
そういっている
でも・・・・
そんな願いは
届かない
「今回ね、数学ちょっと点数上がったんだよ!」
「上がった?得意科目より点数低いじゃないか」
「え・・・?でも本当に頑張っ・・・・」
「頑張った頑張ったってお前が思ってるだけだろ!」
「・・・・・」
「そうやってすぐ黙る。努力してない奴に結果はついてこないんだよ」
「・・・うん・・・」
私が頑張っても・・・・認めてもらえない
少し向こうから声が聞こえる
「おぉ!すごいな!」
「98点だよ」
「本当お前は賢いな」
あぁ・・・・・
そうか・・・・・
私は所詮・・・できそこない・・・
「必要ないもの」
- Re: 壊れたもの ( No.9 )
- 日時: 2012/10/01 22:05
- 名前: 夏奈 (ID: lDEsvGbw)
この世界は
私にとって
地獄
もしくは
悪夢
覚めない悪夢
終わらない地獄
生きる意味も
死ぬ意味も
分かんねえよ
ねえ
君はどう思う?
「ふふっ・・・・」
おかしい?
「うん。滑稽だ」
滑稽?
「そう、滑稽。私は思わないの?」
思う。
「ねえ・・・・?」
何・・・?
「俺に貸してよ、私を」
私を・・・?
「そう。私の代わりに俺が出る」
・・・・。
「もう疲れたでしょ?もう十分だよねww?」
じゅう・・・ぶ・・ん・・
「そう・・・こっちへおいで・・・」
私は・・・俺に・・・・
「私を待ってる人なんかいないんだからさ」
いない・・・・
「俺が演じるからさぁ、眠ってな」
おやすみ・・・・
「あぁ・・・おやすみ・・・ふふっ」
果たしてこれは
救いの声か
または
破滅の声か
それは
私も
誰も
—知らない—
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