ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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お月様の図書館
日時: 2011/02/15 21:12
名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: 1.Bbg0di)

どうも、初めまして又はこんにちは。九龍と申します。
はい、又前回の小説で挫折しました(苦笑)
はい、笑い事じゃありませんね。
今回もまた、短編集をかこうと思います。
生温かい目で見守っていてください。


ここで、注意です。
僕が嫌いな人は、全速力で逃げてください。あと、スプラッタ表現が苦手な人も、逃げた方がいいです。
チェーンメール、荒らしはお断りです。
僕は文才あるかどうかわかりません。ですが、とりあえずは頑張って書きます。

……これでも、「仕方ない、残ってやるか」と思った人は、これからどうぞよろしくお願いします。


目次

挨拶>>1
『赤いあじさい』>>3
『盗みは犯罪だから』>>5



当館に足を運んでくださった御客人

しずく様、ヴィッカ様、神宮寺 奏様

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Re: お月様の図書館 ( No.6 )
日時: 2011/02/15 16:52
名前: ヴィッカ ◆qZUCpA/gIM (ID: JzVAb9Bh)

はっ、九籠さんのまたまたの小説!!
二つとも読みました〜。
・・・『おまわりさん』怖いです、怖すぎます!!
茶髪の女性のその後が・・・・あぁ、考えるだけで鳥肌が(汗

Re: お月様の図書館 ( No.7 )
日時: 2011/02/15 17:29
名前: 神宮寺 奏 (ID: STEmBwbT)

うわあ、凄いです。
感激しました。
茶髪の女何者!

Re: お月様の図書館 ( No.8 )
日時: 2011/02/15 21:11
名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: 1.Bbg0di)

ヴィッカ様へ


二つとも、ですか。それはよかった。
……まぁ、この『おまわりさん』は、肉屋さんより怖いと思いますよ。私的に。
その後は、肉屋さんのところへ送られたか、それとも弁当屋さんのところへか……。

またのおこしをお待ちしております。


神宮寺 奏様へ

感動、ですか。それはよかった。
茶髪の女性のことは、三冊目で語られます。
今度は、『聖職者』視点の物語です。なんというか、私が読むには少し……。ははは。

またのおこしをお待ちしております

Re: お月様の図書館 ( No.9 )
日時: 2011/02/24 20:16
名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: hfVure16)

神よ、私は貴方を愛します。
でも、貴方は私を愛してませんよね。

私は貴方に背を向けたのですから———。




私はいつものように、歌を歌いながら監獄の中を散歩していた。
檻の間から聞こえる騒音に、私の声はかき消された。
いつも抱えている竪琴の音色も、きっとこの監獄ではすぐにかけ消されるに違いがない。
竪琴を弾くたびに、私の耳にはしっかりと美しい音が聞こえてきた。

ぐい。

誰かが、私の服のすそを引っ張る。
私はいったん立ち止り、後ろを向いた。


「ねぇ、『聖職者』さん。その歌、もっと聞かせて」

私が後ろを向くと、肩まであるやわらかい金色の髪を持った少女がちょこんと立っていた。
目は青い空の色で、肌は白い。服は群青色のワンピースだ。
少女の声は、美しく澄んでいて、騒音ばかりの監獄を一瞬で静かにさせた。
監獄が静かになると、少女の声はとても綺麗に監獄の中に響く。

「ねぇ、お願い。もう一回、歌って」


少女は優しく微笑むと、私の竪琴を見上げた。


私は竪琴に手を添え、歌った。
指をピンと伸ばし、竪琴を一回一回弾き、私が歌うごとに、少女は幸せそうに笑い、私と一緒に歌った。
その声は、とても美しく、私の弾く竪琴の音によくあった。
『天使の歌声』
そう呼ぶのにふさわしい、その美しく、神秘的な歌声を聞き、私は目を細めた。



———この子の、声が欲しい。

私のためだけに、歌ってほしい。私と一緒に、神にその歌をささげてほしい。
そんな考えを抱きながらも、私は歌い続けた。


「……おや、『聖職者』君。こんばんは」

凛とした、高く美しい男性の声。
私は竪琴を弾く指を止め、歌うのをやめた。

「こんばんは、とは? もう、その様な時間ですか?」

群青色の服を着た少年に、私はそう聞いた。
少年は、まるで少女の背を伸ばし、髪を切ったような容姿をしていた。
華奢なその体はまるで女性の様で、抱きしめでもしたら折れてしまいそうだ。
声も、少女と同じようで、それでいて、また違う魅力を持った声だった。

「えぇ、外はもう夜ですよ。……こんな時間まで、ここで何をしていたのです? 気分が悪くなりませんでしたか?」


少年は檻を握っている囚人達を見て、ぎこちなく微笑みながらそう聞いてきた。
私は静かに首を振り、微笑み返した。


「あ、お兄様!」

私と一緒に歌っていた少女は、少年の方に駆け寄った。
少年は少女に優しく微笑みかけ、私に頭を下げた。

「どうも、ありがとうございます。妹の世話まで見ていただいて」


少年は凛々しい声でそう言った。

この声も、欲しい。



いつか、この二人の歌声が手に入ったらいいのに。
私はそう思いながら、黒い服をひるがえして、監獄を出る階段を上って行った。


「では、また明日」

Re: お月様の図書館 ( No.10 )
日時: 2011/03/07 20:38
名前: コロン (ID: kcbGQI7b)

すごいですよ。
更新がんばれ。


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