ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 機械達ノ笑ウ場所
- 日時： 2011/03/05 13:30
- 名前： 黒鳩 （ID: Y8BZzrzX）
始めまして、黒鳩といいます。
ここで小説を書くのは初めてです。ついでに書くようになってからまったく時間が経過してません。ド素人です。
一応オリジナルの小説になります。世界観は、世界大戦の勃発している世界。科学が主ですが半分くらいファンタジーも入ります。
主人公は機械の女の子。人間を模して作られた戦略兵器です。
その他に諸々登場する予定です。長期を予定してるので止まらない…はず。多分…。
ド素人なので、感想とかしてもらえるととても参考になります。ただ批判はまだ慣れてないのでお手柔らかに…。
そんなこんなですが、どうぞよろしくお願いします。
2/27 二次創作の方でテイルズシリーズの二次創作を書き始めました。そのせいで少し更新が遅くなるかもしれませんが、よろしくお願いします。
プロローグ>>2>>3>>4
一話 outerside>>14>>17
一話 inside>>20
2話Doubleside>>24
3話 outer＆inside>>36
4話 inside>>46backside>>52
登場人物紹介>>27>>51
人数が集まったので、募集を終了させていただきます。ありがとうございました。
投稿して頂いた方。
Neon様 セリア・アードラースヘルム >>6 ネウロン・E・ラベノ(E＝エレメント）>>29
ひふみん様 ティファレト>>32
陰魔羅鬼様 インフェルノ >>10
奏様 或都 >>11
更紗蓮華様 リアス・エラトフィーム ジュン・シェルヴィーオ >>12
春華様 キイナ・スティール>>38
かりん様 朝夜気 紅>>49
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- Re: 機械達ノ笑ウ場所 オリジナルキャラ募集中です ( No.36 )
- 日時： 2011/02/19 15:28
- 名前： 黒鳩 ◆k3Y7e.TYRs （ID: Y8BZzrzX）
３話 inside 思い出に浸る兵器
「……」
翡翠は星空を見上げていた。
結局は、取り合えず今夜はここで休憩して、朝になったら移動しようということになった。
流石に徹夜の逃走と戦闘によって皆疲弊していた。
ジュンとリアスは荷物を枕にして白い草の上で眠る。
時々リアスが寝言で何か言っているのが聞こえる。
セリアは基本睡眠を必要としないが、大木に寄り掛かり、スリープモードにしてい休んでいる。
水晶は魔術師二人の動きを警戒していたが、睡魔と疲労が限界に達し、攻撃されないよう、木上で眠っている。
随分器用だな、と翡翠は素直に感心していた。
彼女はナノマシンのせいで、多少眠らなくても何の影響もない。
翡翠は、星空を見上げながら、過去の自分を思い出していた。
といってもナノマシンの効果で過去の記憶が断片的にしか残ってはいないのだが。
その少ない記憶の中で、自分以外で印象的な金色の髪と、綺麗な蒼い瞳が残っている。
「……」
とても大切な人であること、それは妹のような存在であったこと、それは少女だということ。
それ以外は分からない。顔も、名前すらも。
「……」
先程衝動的に思い出した、その彼女は、今どこで。
「…」
自分と一緒に捕獲されたことは覚えている。
しかし、その後は一切詳細がない。
もしかして、殺されてしまったのだろうか？
しかし彼女は魔術を使えた筈。風の魔術。
その時は、翡翠は彼女と共に行動していた。
同じ戦争孤児、居場所などない戦場で。
戦場で出会った記憶は残っている。
「……」
名も覚えだせないその彼女は、翡翠を『姉さん』と呼んでいた。
水晶とは違う、意味で。
水晶はただ愛称で『お姉ちゃん』と呼ぶだけだ。
しかしお互い家族を失った二人は、姉妹のように生きた。
それこそ一緒に生き残り、いつか一緒に笑うために。
あのまま一緒にいたかったと、今の翡翠は感じる。
何で、兵器になんかなってしまったのだろう？
「……ごめんね」
気がつけば謝罪の言葉が流れ出ていた。
私と一緒にいたせいで、貴方にまで迷惑掛けて。
今は死んでるか生きてるかすら分からないその少女。
会えたら、まず最初に謝りたい。
生きていれば軍人になってるか、或いは翡翠と同じ人形になってるか。
でも、会えば間違いなく敵なのだ。
逃走者の翡翠からすれば、追っ手は全て敵。
「……」
仮に、その女の子が立ちふさがったら、今の私は戦えるかな……？
翡翠は悲しくなった。
一緒にいたかったと思う少女すら、殺さなくちゃいけない自分。
そして、そんな自分について来てくれると言ってくれた水晶に申し訳なくなった。
しかし、ここまで来てしまった。
もう、後戻りは出来ない。
自分勝手でもいい。私は、兵器じゃなくて、人間として生きたい。
こんなに早く決心が鈍りそうになった。
「……私は、もう誰の道具でも、ないんだから」
その台詞は、自分に言い聞かせるものだった。
しかし、遠く。
誰もいない暗闇の中、その言葉を聞いている者がいた。
人間でも、機械でも、人形でもない者。
自称、歴史の観測者が蛇のように笑う。
「兵器は、兵器ですよ……。その定理は歴史が証明しているのです。逆にするなど、歴史に反します。貴方なんて、（ピーーーーー）です」
何気に下品なことを言っている。
しかし、蛇の笑いには嘲笑しかなかった。
- Re: 機械達ノ笑ウ場所 オリジナルキャラ募集中です ( No.37 )
- 日時： 2011/02/19 16:49
- 名前： 黒鳩 ◆k3Y7e.TYRs （ID: Y8BZzrzX）
３話 outerside 意思を持つ第三の兵器
「はぁ……」
少し時間を遡る。
東にある、翡翠たちとは違う基地。
そこの一室の一人の少女が溜め息をつく。
鏡の前に座り、美しい金髪をブラシで丁寧に梳かす。
しっかり手入れしていないとまたぼさぼさになってしまう。
どの道このあと、また手入れしないといけないのだが。
しかしこんな夜中に叩き起こされた挙句、出撃命令など受けなければいけないのか。
しかし少女は軍人、というか軍所持の兵器。
自分の意思など、どこにもない。
「一体何事でしょうか…？あたしは生身だって担当官は知ってるはず」
と言って気付く。
あれは完全に頭がイッてるので、そんな常識通用しないことを思い出す。
「はぁ……」
先程より深い溜め息をつく。
今度はあの上官、いや担当官のことだ。
どうしてあれはああも頭がイッてるのだろう。
もう少しマシなら話も出来るのだろうが、あれは無理だ。
人間として壊れるどころか、最早人間じゃないと少女は認識している。
「瑪瑙ぅぅぅぅ！！準備に時間掛けすぎだ！早く！速く！速くしろぉぉぉ！！！！」
彼女の所持する端末から、しゃがれた男性の声が部屋に響く。
少女の名は瑪瑙。
この基地の誇る完成型生体兵器にして、最強の兵器だ。
「うるさいです。行きますから黙ってください、不愉快です」
瑪瑙はうざったそうな声で言い返す。
ただでさえ夜中に叩き起こされて機嫌が悪いのにあっちはお構い無しだ。
「何だとぅ！俺に歯向かうのか！歯向かうのか！？歯向かう」
あまりにうるさいので瑪瑙は端末の電源を落とした。
瑪瑙はあいつが大嫌いだ。
許されるなら真っ先に血祭りに上げている。
いっそ裏切りあいつを駆逐しようかとさえ時々思う。
ここに配属されてから、彼は瑪瑙のメイン担当官だ。
基本整備のいらない彼女の動きを監視するために常にああでもないこうでもないと文句をつける。
（あたしがどんな格好をしようが働けばいいでしょうに。一々うるさいですね）
彼女は容姿を常に気にしている。兵器だって生身は生身。お洒落ぐらいしたいのである。
だが、彼女は兵器として、何度も人を殺している。
全ては命令通りに。それが彼女の全てだ。
極端なものは彼女も却下できるが、それはそれで担当官がうるさい。
（ああもう本当に目障り。風でずたずたに切り裂いてやりましょうか）
彼女は生体兵器にして、魔術を使える非常に珍しい存在だ。
風系の魔術専門だが、補助に関しては万能だ。
それでも攻撃も少なからず存在し、人間ならば即殺害可能なレベルである。
その時、電磁ロックされた扉をどんどん叩く音がした。
「瑪瑙ぅぅぅぅ！！速くしろ！速く！直接呼びに来ただろうがぁぁぁ！！」
どうやら遅いので、直接呼びに来たらしい。
「うるさいと言いました！それ以上やると八つ裂きにしますよ！？」
ブラシをバンッ！と机に叩きつけ、乱暴に立ち上がる。
壁に掛けてあった軍服を羽織ると、外に担当官がいないのを確認。ロックを解除。
そのまま司令室まで走り出す。
「今度は俺を置いていくのか瑪瑙ぅぅぅぅ！！待てコラ！待てコラ！機能停止させるぞぉ！！」
後ろから隠れていたと思われる担当官を尻目に、彼女は無視して司令室に向かった。
彼女はこの後命じられる。
かつて、姉と慕っていた者の破壊命令を。
それが、彼女の意思のきっかけだった。
- Re: 機械達ノ笑ウ場所 オリジナルキャラ募集中です ( No.38 )
- 日時： 2011/02/19 16:54
- 名前： 春華 （ID: 3i70snR8）
名前/読み キイナ・スティール
基本性格 クールだが、めんどくさがりのＢ型さんｗｗｗ
静かな所で寝てるのが好きである。辛党。
天才的な頭脳と、身体能力を持つ。
性別 女
容姿 髪色：黒 瞳：漆黒 美人。
服装：白のビスチェに、黒いジャケット。黒のミニスカ。
黒スパッツ。黒の長靴下。白スニーカー。
藍色の玉の付いた黒ゴム。黒のベルトバック。
身長：小５の平均。
印象：関わりにくそう、クール。年は１１歳ですｗｗ
備考 星、虫を操ったり、生み出したり出来る。
瞬間移動も半径１００ｋｍなら可能。
昔、親に捨てられた。
黒ゴムの玉は彼女の脅威的な力を制御するための物。
割ると、時間を止まらせ空間をねじらせる……そんな感じの世界を
滅ぼせる能力が暴走する。捨てられたのもそのため。
星、医学についてかなり知識が深い。
陣営 西
属性 人間
立場 味方
武器/戦術 出し入れ出来る（猫の爪みたいな）毒刺付きのヨーヨー
改造した折り畳み式バズーカ砲
鉄が球になってるけん玉。
戦闘に対する姿勢 めんどくさい。死ねばいいジャン？みたいな
サンプルボイス
「あ〜、めんどくさい。お前らで何とかなんない？」
「失せちゃえ＾＾」
「この玉は割っちゃダメ。これ、私の中の常識。」
没でもОｋです＾＾
- Re: 機械達ノ笑ウ場所 オリジナルキャラ募集中です ( No.39 )
- 日時： 2011/02/20 10:34
- 名前： 黒鳩 ◆k3Y7e.TYRs （ID: Y8BZzrzX）
やややややや！？西の国の味方！？
すいません取り乱しました、作者の黒鳩です。
いやいやいや、折角投稿させていただいたキャラクター、没になどしませんとも。
武器がヨーヨー！？けん玉！？すごく、個性的な武器ですねｗ。すいませんが、少し能力が強い部分があるので、少し修正を加えさせて頂きます。能力にリミッターを掛ける当たり、素敵です。
彼女は味方でも、その瞬間移動の能力を生かして単独行動とさせて頂きますね。（つまりいつでも合流可能）
あと、星を操るとありますが、それだとひっちゃかめっちゃかになるので、少し変えさせて貰います。
投稿、ありがとうございました。
- Re: 機械達ノ笑ウ場所 オリジナルキャラ募集中です ( No.40 )
- 日時： 2011/02/20 11:44
- 名前： 黒鳩 ◆k3Y7e.TYRs （ID: Y8BZzrzX）
3話 outerside 揺らぐ兵器
瑪瑙は白の森に来ていた。
数時間前、司令官から与えられた命令は二つ。
一つ、未確認生命体の確保。
高エネルギーが確認され、巡回していた偵察型を派遣した所、何者かに撃墜されたのだ。
最後の彼らの映像からは、銀髪の礼装の女性が人間とは思えない高機動であっという間に３機を殲滅したことが鮮明に映っていた。
それをこれから確認しに行くこと。
二つ、脱走した試作型生体兵器の捕獲、又は破壊。
これが瑪瑙の頭をいっぱいにさせた任務だ。
脱走した試作型生体兵器。
これは瑪瑙にとって嫌な物を連想させた。
「……」
一応、もう一体の試作型を彼女は知っている。
しかしその辺の詳しい状況は不明。
その基地は徹底的に破壊されてしまったらしい。
（どうか、姉さんじゃありませんように……）
そう祈ることしか出来ない。
破壊された基地には一度だけ、行った事があった。
その時は、もう一体の嫌味な試作型と対面して、危うく喧嘩しそうになって、慌てた周りが二人を引き離し、大事にはならなかったが。
嫌味な彼女が脱走したしたと仮定するなら、瑪瑙は躊躇いなく破壊する。
だが、もし、絶対にあってほしくはないが。
『彼女』だったら……。
（姉さん……）
本当はこんな任務引き受けたくなかった。
しかし、担当官が勝手に了解してしまったのだ。
あの時のあの顔を、瑪瑙は憎かった。
お前の苦しむ様を俺に見せてくれ、という顔をしていた。
事情を知っていてなお、彼は瑪瑙に行かせたのだ。
（この任務が終わったら、あの気に入らない担当官を殺そう）
そう心に決めた。
あいつには正直ついていけない。
天才でも頭がおかしいあいつなら良心も痛まない。
最悪、それで自分の『廃棄』が決まっても瑪瑙はいいと思っている。
憎い奴を殺して自分も死ぬならそれはそれでいい。
白い大木から大木に飛び移りながら、映像の途絶えた場所に到着した。
「ここですか……」
そのまま大木から飛び降りて、詮索を開始した。
そしてすぐに『彼ら』の残骸を発見した。
（……酷い）
見るも無残な姿に変わり果てていた。
頭が潰され、胴体には殴られでもしたのか、凹凸が出来ている。
腕は引き千切られ。足は配線ごとぐちゃぐちゃになっていた。
それがごみの山のように放置されていた。
思わず目を背けてしまう。
同時に悟る。
これは明らかに人間の仕業じゃない。こんな技人間には絶対に無理だ。
（成る程……相手は北の魔術師か、西の人間でしょうか）
どの道、偵察型とはいえここまで破壊したのは、相当な実力の持ち主だろう。
しかし、不可解な点もある。
（武器は何を使ったのでしょう？刃物じゃないですよね）
口元に手を当て、しばし考える。
残骸は、刃物で斬られたような後はない。
どちらかというと、鈍器や素手で無理やり破壊した方が近いのでは？
辺りを軽く探すが、それらしき物は落ちていない。
（そういえば、映像にも武器を所持しているようには見えなかった。しかし魔術を使っているようにも見えない。まさか、白兵戦で破壊？）
それこそ人間業じゃない。
『彼ら』の体は金属だ。殴れば拳の方が駄目になる。
（不可解ですね……）
そんな相手を前に、自分の魔術は対抗出来るだろうか。
瑪瑙は今武器を何一つ所持していない。
担当官が魔術で何とかしろ、と言ったので仕方なく丸腰で来たのだ。
（これは一度戻って武器の調達を……いえ、そんなことをすれば今度こそ廃棄されるかもしれない）
それでなくでもいつも担当官とは衝突が多い。
彼の立場なら、すぐにでも瑪瑙を廃棄処分できるのだ。
それが瑪瑙は怖かった。
殺される。廃棄処分とはそう認識している。
（あの程度の男にあたしは自分の生殺与奪を持たれているのですね…）
つまり、戻っても進んでも殺される可能性がある、ということだ。
（なら、これがあたしの最後の任務になるかもしれない）
抗おうと思えばいくらでも抗える。
しかし、瑪瑙はもう諦めていた。
（生き残って帰還してもあいつにまた監視される日々ですし……死んだら死んだでどうでもいいです）
兵器としてしか求められない自分。生きてることも感じられない毎日。
それが瑪瑙の心を壊していた。
（うだうだ考えてもしょうがない。未確認が何であれ、あたしが殺すべき相手には違いないし、姉さんだって）
心に決めた。たとえ自分が『姉』と慕っていた彼女が敵でも。
未確認が自分より強くても。
自分はここで果てる、と。
もうあの基地には、絶対に帰らない、と。
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