ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 何でも屋 —オリキャラ募集中—
- 日時: 2011/02/19 17:46
- 名前: メルー ◆JwfPipxP2. (ID: hH8V8uWJ)
はじめまして & お久しぶり
未だに完結した小説が無いメルーです。
少し前まで違う話を書いていましたが、立て直したい話があったのでまた新たに書き始めたいと思います。
よろしくお願いします。 執筆開始 2011・2/13
◇御注意◇
・衝動的ですので何時まで続くかが分かりません。
・面白い保障は欠片もありません。
・更新遅いです。
・荒し等の迷惑行為は歓迎しません。
・下手なのでアドバイス、コメントは大歓迎です。
・この話は以前自分が違う名前で書いていた話の立て直しです
・一話一話は比較的短いです
×御目次×
Chapter0 【説明】
Episode1 >>1
Chapter1 【母親】
Episode1 >>4 Episode2 >>5 Episode3 >>6
Episode4 >>7 Episode5 >>8 Episode6 >>9
Episode7 >>10 Episode8 >>13 終
○御客様○
・聖也 様
△御報告△
オリキャラ募集してます
- Re: 何でも屋 ( No.3 )
- 日時: 2011/02/13 12:21
- 名前: メルー ◆JwfPipxP2. (ID: e8wVXKbC)
聖也さん
はじめまして!
コメ&応援ありがとうございます!
- Chapter1 【母親】 Episode1 ( No.4 )
- 日時: 2011/02/13 12:36
- 名前: メルー ◆JwfPipxP2. (ID: e8wVXKbC)
僕の名前は 松谷 孝太[まつたに こうた]。
現在中学一年生。
そして 先月母親を亡くした。
事故や病気なんかじゃない。
自殺したんだ。
それも哀しみのあまりに耐えられなくなって。
可哀想な母さん。
原因は分かってる。
父さんのせいだ。
父さんが母さん以外に女を作り母さんと離婚したからなんだ。
母さんは嫌がったけど父さんは冷たく家を出て行ってしまった。
母さんは毎日泣いていた。
僕には分からない様に毎日。
次第に誰が見ても分かるぐらいに母さんは弱くなっていき……
ついに自殺した。
可哀想な母さん。
僕は絶対に父さんを許せない。
殺したい。
直接会って殺したい。
だけど僕には父さんの居場所なんて分からない。
どうする事も出来ない。
そう思っていたらある日一枚の葉書が届いた。
名前も住所も書いてなかったけど、こう書いてあった。
『あなたの怨み晴らします。手を貸して欲しければ裏面に記入し送って下さい』
意味が分からない。誰かのいたずらかもしれない。
だけど僕は祈るような気持ちで裏面に
『手を貸して』
と書いてポストに入れた。
- Chapter1 【母親】 Episode2 ( No.5 )
- 日時: 2011/02/13 13:29
- 名前: メルー ◆JwfPipxP2. (ID: e8wVXKbC)
ここは暗闇。
陽が昇る事なんてまずない暗い闇。
あの世でもなくこの世でもない暗い闇のセカイ。
このセカイの光は蝋燭だけ。
だけど怖くはない。見渡す限り蝋燭が灯っているのだから。
そして この暗い闇のセカイに何でも屋と呼ばれる人がいる。
17,8歳くらいの少女が一人横になって眠っている。
長く伸ばした黒い髪。
透き通る様な白い肌。
作られた様に整った顔。
雰囲気もそうだが存在そのものが現実味の無い感じがする。
その少女は横になりながらゆっくりと目を開けた。
—— 赤い瞳 ——
恐怖を感じさせる様な赤い瞳。
少女はしばらく横になってその瞳で暗闇を眺めていたが、起き上がり何かを呼んだ。
「……銀。」
「はい。」
その瞬間少女の傍から突如別の誰かが現れ、少女の呼びかけに答える。
「……銀。依頼は来ている?」
「はい。」
『銀』と呼ばれているその男は20代ぐらいの格好良い青年だった。名前の由来は、蝋燭の光を綺麗に反射している銀色の髪の毛だろう。
銀は着ているジャケットのポケットから葉書を取り出し、丁寧に少女に渡す。
「強い怨みを感じます。」
そう一言付け加えて。
少女は無言で受け取り、しばらく眺めてから呟いた。
「……ねぇ、銀。」
「はい。」
「……人間はいつまでこんな事を繰り返すのかしら?」
「……私には分かりません。」
「……そう。」
少女は葉書を右手に立ち上がり、先の無い暗闇へと歩いていった。
銀は少女の後ろを静かについていく。
そして 現れた時と同じ様に突然消えた。今度は二人一緒に。
- Chapter1 【母親】 Episode3 ( No.6 )
- 日時: 2011/02/13 16:51
- 名前: メルー ◆f2oDWArF9w (ID: e8wVXKbC)
—— 松谷宅 ——
夜遅く、孝太は一人でアルバムを見ていた。
母さんが自殺してから毎日見ている。
母さんとの思い出を忘れないために。
父さんへの怨みを忘れないために。
毎日同じアルバムのページを捲っている。
孝太の手がある写真で止まる。
どこで撮ったかは忘れたが、母さんと孝太と父さんが笑顔で写っている写真。
どこから見ても仲の良さそうな家庭そのもの。不幸とは縁の無さそうな写真だった。
孝太は写真の母親の顔に触れる。もちろん温もりなんて欠片も無い。
だけど、現実で触れる事が出来ないのだから仕方が無いのだ。
そう思うと涙が出てくる。
涙を抑えられない。
一粒…また一粒と涙の粒が写真の上に落ちていく。
「……思い出は大切なモノ。」
いきなり孝太の後ろから声がする。
もちろん両親がいない今、この家に孝太以外の人はいない。
孝太は恐怖を感じながらゆっくりと後ろを振り向いた。
「……」
そこには少女がいた。
黒い長髪、白い肌、整った顔、赤い瞳の少女がいた。
「だ、誰?」
孝太は唇を震わせながら聞くと、
「……私は私。他の何者でもない。」
孝太は答えに困り質問を変えた。
「じゃぁ、どうしてここにいるの?」
「……貴方が呼んだから私はここにいる。」
最初は意味が分からなかったが、孝太は気付いた。
この人こそが——
「…もしかして……何でも屋…さん?」
——何でも屋なんだ。
少女は無言で首を縦に振った。
- Chapter1 【母親】 Episode4 ( No.7 )
- 日時: 2011/02/15 18:40
- 名前: メルー ◆f2oDWArF9w (ID: 0giHCmeh)
孝太の目の前で正座をする少女と少女に習って正座をする孝太。
二人の間に沈黙が流れていたが、
「……依頼は?」
少女が孝太より先に口を開いた。
孝太は突然の言葉に反応が遅れたが、
「この男を……どうにかして欲しい。」
とアルバムの写真で父親を指差しながら言った。
少女はその写真をしばらく眺めてから、視線を孝太に移し尋ねる。
「……どうにかって具体的にどうして欲しいの?」
「え?」
「怖がらせて欲しいの?傷つけて欲しいの?苦しめて欲しいの?それとも……殺して欲しいの?」
孝太は返事に困った。
さっきまで父親に直接会って殺したいと思っていたのは事実だが、目の前の少女にそう言うと本当に殺してくる気がする。
そう思うと少し心が揺らぐ。
「……どうして欲しいの?」
しかし、少女は孝太に考える暇を与えない。
孝太は意を決して言った。
「この男を……殺して……殺してきて下さい。」
「……取り消しは効かない。辞めるなら今しかない。」
「……いいえ…お願いします。」
「……」
少女は無表情だった。
その無表情のまましばらく孝太の顔を見つめていたが、いきなり礼儀正しく頭を下げて言った。
「……その怨み引き受けました。」
そして少女は立ち上がると、最後に一言付け加えた。
「……解決料は後で貰いに来る。」
そして 無言で写真だけを眺めている孝太を残して少女はその場から消えた。
—— 松谷宅 屋根の上 ——
少女はそこに現れた。
そして しばらく夜風に髪を遊ばせていたが、不意に呼ぶ。
「……銀。」
「はい。」
銀がまた呼ぶ声に応じてすぐに現れる。
「……さっきの男の居場所は分かる?」
「はい。調べておきました。」
「……そう。 なら早く行くわよ。」
「はい。」
二人の姿はすぐに消えた。
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