ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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【短編】お題:桜【アンソロジー】
日時: 2011/03/29 13:16
名前: スレ主 ◆rOs2KSq2QU (ID: uHvuoXS8)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode

▼詳しくは、参照からどうぞ。参照の注意事項を読んでから書き込んでください(`・ω・´)



☆今のお題(3月4日金曜日〜)は『桜』です



■お題一覧■
・指先の冷たさ(3月4日金曜日〜)
・桜(3月14日火曜日〜)

■短編そして執筆者様■
お題:『指先の冷たさ』
指先の冷たさ — るりぃ様 >>1
『恋される人形、恋する肉塊』 — 深山羊様 >>4
『冷たい指先は温かかった』 — 神村様 >>5
-Recall- — 朔様 >>7
『望まれない』 — ヴィオラ様 >>8
『さよなら、とか言わないよ』 — 黒鳩様 >>9
指先の冷たさ — peach様 >>10
綺麗に濁った雪 (…私の心と、良く似ていて。) — くろ様 >>12
素直じゃない — N2様 >>13
——「翼」——  — 朱音様 >>14
【心臓に住む蝶々】 — るりぃ様 >>15-16 

お題:『桜』
【さて、さて。此処で立ち話でもしようではないか】 — 朔様 >>18
【大好きでした、歪んだ彼女が】 — 紫様 >>19

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Re: 【短編】お題:指先の冷たさ【アンソロジー】 ( No.2 )
日時: 2011/03/05 23:08
名前: スレ主 ◆rOs2KSq2QU (ID: zi/NirI0)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode

>>1
■るりぃ様
 早速投稿有難う御座います!
 何だこの胸を締め付けるような感情と虚無感は……ハッ、これがるりぃクオリt失礼しました。『私』と赤松君の関係が、短編なのにぱっと頭に思い浮かびました。赤松君を癒せない自分への怒りが、さらに切ないですよしティッシュを買ってこようそうしよう……(;ω;´)
 素敵な短編、有難う御座いました!

Re: 【短編】お題:指先の冷たさ【アンソロジー】 ( No.3 )
日時: 2011/03/06 00:27
名前: スレ主 ◆rOs2KSq2QU (ID: zi/NirI0)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode

あれ、おかしいレスが反映してない(´・ω・`)?
一応ちょっとレス

Re: 【短編】お題:指先の冷たさ【アンソロジー】 ( No.4 )
日時: 2011/03/06 00:55
名前: 深山羊 (ID: DZWfhZUD)



 くすくすと笑う声が薄暗い部屋から聞こえる。
「どうしてかな?」
 道化の様に男は問いかけた。
 しかし、問いかけられた方は一言も発しない。
 カタカタと音がしてから問いかけられたモノは動きを見せた。
「それはね、私がね———」
 言いかけた時、男はそれに重ねるように叫んだ。
「それはね、言っちゃいけない」
 矛盾している行動に問いかけられた方は呆れを見せるように動きを止める。
「つまらない、つまらないわ」
 ぎこちない動き、伸びる指先が男の頬に触れた。
「ああ、どうしてかな、君の指先はこんなにも冷たいのだろうか」
 男の涙で問いかけられたモノの指先が熱を持つ。
 それは一瞬とはいえ確かに冷たさではない感覚に触れた瞬間。
 涙はとめどなく流れ始めた。
 ああ、どうして、どうして君は君なんだ、どうしてっ……。
 どうしてっ!
「私は、私は、貴方の人形よ」
 幻想は崩れ落ち、現実が現われた。
 だが
 男は依然一人、人形遊びをやめはしない、狂ったように。
 異常な恋は実らない。
 愛せば愛すだけ恋しくなる。
 欲するのは冷たい手。
 望むのは君の声。
 男は人形に恋をした。
 触れるお互いの手は氷のように冷たいまま。
 指先の冷たさは心には浸みていかない。
 男の心は変わらない。
 今日も君と踊ろうか、終わらぬ夢を見る為に。


『恋される人形、恋する肉塊』
       終幕

Re: 【短編】お題:指先の冷たさ【アンソロジー】 ( No.5 )
日時: 2011/03/06 12:22
名前: 神村 ◆qtpXpI6DgM (ID: 5Yz4IUWQ)

面白そうだったので投稿します。スレ主さん、応援します。


『冷たい指先は温かかった』


 周りは一面の銀世界。雪で包まれたそこから隠れるように洞窟に身を潜めた。外は吹雪で閉ざされ白以外の色が存在しない。

 冷たく、凍えたその手の感触はとても生きている気がしなくって僕は必死に腕の中にいる彼女を抱きしめ手を握る。少しでも熱が宿るようにと。

「ごめん、ごめんね」

 微動だにしない彼女に呟くように謝罪した。繰り返し、繰り返し。彼女は死んでしまったのではないかという程に反応がない。わずかに聞こえる呼吸音が僕に安堵と焦燥を与える。

「ねぇ、起きて。起きてくれよ。お願いだからッ」

 起きなかったらどうしようと僕は青ざめる。この口からこぼれる懇願の言葉は縋るように頼りない。自分が寒いとかそんな事は感じなかった。彼女が失われるという喪失感への畏れの方が強い。この目に浮かぶ涙がより一層畏れを強め、堪らず彼女を強く抱きしめる。

「……ッぅぁ」

 うめく様な彼女の声にハッとなる。ぼんやりと起きた彼女は消えてしまいそうな声で僕の名を囁く。僕は彼女の声を聞き逃すまいと耳を澄ます。

「よかっ……た。ぶじ……だったんだね」

 心の底からの嬉しそうな声に僕は泣きそうになった。それはこっちの台詞だと言いたかったけど、この口から漏れる嗚咽で出来なかった。

「ああ……。ねぇ……帰ったら……雪だるま、作ろうね」

 危機的状況にいるとは思えない台詞を言う彼女に僕は自然と笑みが浮かぶ。なんというか彼女らしい。

「うん。……うん。作ろう。一緒に」

「うん」

 彼女はふわりと微笑み、僕の頬に右手を伸ばす。知らず流れていた僕の涙を彼女の右手が拭う。

 僕の頬に触れた指先はとても冷たかったけど、

 それでもとても温かかった。

Re: 【短編】お題:指先の冷たさ【アンソロジー】 ( No.6 )
日時: 2011/03/06 13:19
名前: るりぃ ◆wh4261y8c6 (ID: SHYi7mZj)
参照: トリップ変更しました

>>2
私の目指した短編がかけていたようで満足です。
重いのしかかけないので。すいませんでした。
こちらこそ、投稿の場を作っていただきありがとうございました。


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