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- 紅薔薇の国のアリス
- 日時: 2011/03/19 18:52
- 名前: 蒼羅 (ID: Tb.7kxDW)
はじめまして!
蒼羅(そら)といいます。
国語力がまったくと言っていいほどないので,おかしいところがたくさんあると思いますが御了承くださいっ><
コメントを下さったら泣いて喜びます(笑)
アドバイスなどぜひぜひ歓迎です!!
それでは紅薔薇の国へ・・・参ります。
- Re: 紅薔薇の国のアリス ( No.5 )
- 日時: 2011/03/20 19:07
- 名前: クピクピ (ID: gHpB4F6k)
応援してますよ!いつまでもまってます♪
- Re: 紅薔薇の国のアリス ( No.6 )
- 日時: 2011/03/20 20:31
- 名前: 蒼羅 (ID: Tb.7kxDW)
第二話 ゜+*約束*+゜
彼の手に導かれ、暗い暗い茨の道を歩きながらふと疑問に思った。
なぜ彼はあたしの名前を知っているのか。
あたしは一度も口にしていないというのに、だ。
「あの。」
「はい?なんで御座いましょうか?」
すたすたと歩く足を止め、こちらを振り向く。
「何故貴方はあたしの名前を知っているのですか?」
「んー・・・話せば長くなります。もう少しで着きますのでその時にでも説明させて頂きます。」
「着くって?今から何処に行くのですか?」
「僕の自宅で御座いますよ、アリス様。」
にこりと微笑み、またあたしの手を掴んだまま、すたすたと歩き始めた。
「もうすぐ、到着致しますよ。」
「・・・はぁ。」
話をしている間にもう、茨の道ももう、終わる具合となっていた。
暗かった道にも明るい光が差してきた。
「さて、アリス様。もう大通りに出るのですが、失礼ながら一つ御約束をして頂きたいのです。」
くるっと振り向き、真剣な顔であたしの顔を見つめてくる。
「な、なんでしょう?」
「大通りに出ると住人達もたくさん出てくると思いますが、決して僕から離れないでいただきたいのです。必ず。」
あまりに真剣な顔で言ってくるので、肯定せざるをえなかった。
「わ、分かりました。」
「有難う御座います。では、あと数分で御座いますよ。」
「はぁ。」
なんなんだろう。
何故あたしは彼から離れてはいけないのだろうか。
何かが起こるのだろうか?
まぁ・・・いいや。
分からない事をいくら考えていても、分からないものは分からないのだから。
そして数分歩いていると、茨の道は完全に抜けていた。
茨の道を過ぎれば明るい大通りに出ていた。
茨の暗い闇に眼が慣れてしまっていたせいか、眼が痛かった。
明るい光。
明るい声。
綺麗で可愛い住宅や店がたくさんの人で賑っている。
「このたくさんの人はここの国の住人達で御座います。」
彼が説明してくれる。
楽しそうに街を歩く住人を無意識に眺めていた。
すると、がしゃん!!と、床に陶器が落ちて割れた音がした。
何事だろうと思いその音のほうに目を向けた。
20代程の女性が店の前でお皿を落としてしまったのだろう。
目を零れんばかりに見開き、あたしを凝視している。
なんで此方を見つめているのだろう・・・。
不思議に思っているとその女性が数歩こちらに歩み寄ってきた。
「ア、ア・・・アリス・・・様・・・・・・!」
と、指を指し大きな声で言ったのだった。
その途端にがやがやと、ほかの住人がどよめきはじめた。
「なんだって?!」
「嘘でしょう!!」
「見ろ!!アリス様が帰ってこられた!!」
「本当に帰ってきて下さった!」
たくさんの目があたしを見つめている。
「な・・・なに・・・?」
なんでこんなにたくさんの人があたしを知っているのだろうか?
帰ってきた・・・?
あたしは、此処に来たことが・・・あるの?
すると、青年がはぁ・・・と溜息をついて気だるそうな声を出した。
「厄介なことになりましたね。こんなに目立ってしまって。」
「ど、どうしましょう・・・?」
んー・・・と彼は呻ってから、
「少々面倒くさいですが、逃げると致しましょう。」
「はぁ。」
・・・なんてこと・・・。
青い空を見つめ呻った。
なにかとてつもなく厄介で、不幸なことがあたしに起きていることが、直観的に分かったのだった。
- Re: 紅薔薇の国のアリス ( No.7 )
- 日時: 2011/03/20 20:32
- 名前: 蒼羅 (ID: Tb.7kxDW)
>>クピクピさん
そう言っていただけると幸いです!
ありがとうございます^^w
- Re: 紅薔薇の国のアリス ( No.8 )
- 日時: 2011/03/21 16:26
- 名前: クピクピ (ID: gHpB4F6k)
もう私はあなたのファンですよー
- Re: 紅薔薇の国のアリス ( No.9 )
- 日時: 2011/03/30 13:18
- 名前: 蒼羅 (ID: Tb.7kxDW)
たくさんの目が此方を見つめる中で青年が御辞儀をしてきた。
「な、なんですか・・・?」
「申し訳ありません、アリス様。御無礼をお許しください。」
そう言うなりなんなり、あたしの体を抱き抱えてきた。
「失礼致します・・・。」
「っちょ・・・!?放してください!」
手足をバタバタして反抗してみるがビクともしない。
「すぐ済みますので。少々我慢して頂きませんか?」
「・・・分かり、ました・・・」
「本当にアリス様は素晴らしい方ですね。それでは逃げると致しましょう。」
ニコリと微笑みながら言ったと同時に私の体がふわっと浮いた。
彼がぎゅっとあたしを抱きかかえると、彼はものすごいスピードで走りはじめた。
はじめは自分が動いているとは思えない位の速さだった。
辺りの景色が流れていくように動いていく。
あたしを指差した女性も市場の人々からも、いろんな景色が流れるように過ぎ去っていく。
数分して、大きなお屋敷の前で彼が止まった。
あたしを大事そうに地面に下ろすと、膝をついて謝罪してきた。
「申し訳御座いませんでした。あのような御無礼をお許し下さいませ、アリス様・・・。」
そんなに頭を深く下げてこられると、なんだかあたしの立場がないじゃない。
「とんでもないです・・・。頭上げて・・・下さい。」
パッと頭をあげると彼は蒼い目を細めてほほ笑むと、
「有難う御座います。アリス様。」
と言った。
ところで・・・この大きくて綺麗な豪邸はなんなんだろうか・・・。
屋敷を眺めていると、
「此処は僕の家で御座います。」
と、彼が平然と言い、玄関のほうにスタスタと歩いていく。
「立ち話もなんですから・・・。どうぞお入りください。」
ニコリと微笑み玄関の取っ手を引きながら言った。
玄関の先は真っ暗でなにも見えない暗闇だった。
あたしは彼の導く屋敷の中の暗闇に見を委ねたのだった。
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