ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- あいつなんか死ねばいい【参照100突破!】
- 日時: 2011/04/05 18:55
- 名前: 千咲 ◆864fRH2jyw (ID: lPEuaJT1)
こんにちはonこんばんは。
初めてましての方は初めまして、千咲(ちさき)と申します。
去年に花言葉の約束を書いていた人と言ったら分かる人が居るかもしれません。
注意書き
・私は小説初心者なのであんまり上手くないです。
・題名は途中で変える事があるかもしれません。
・更新は不定期です。
・ちょっとプロローグが明るいかもしれません。
それでも読んでくれるという方はどうぞ宜しくお願いいたします。
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【目次】
>>21 登場人物名簿
>>1 プロローグ
>>2 一章 「嫌いな人」
- あいつなんか死ねばいい ( No.1 )
- 日時: 2011/04/01 10:28
- 名前: 千咲 ◆864fRH2jyw (ID: lPEuaJT1)
プロローグ
今日は気温が高くて日差しも強いという、プールで遊ぶには絶好の日だ。
それでもこの教室は、席が窓側の生徒達に気を配らずに少し汚れた白のカーテンは閉められていない。
この状態でも文句を言う人が居なかったのは、ここ最近薄暗い雲に日差しが遮られ、全く夏だという雰囲気がしなかったからだろうか。
ちなみに今、俺が居るのは教室にある掃除用具箱の前。
少し顔を上げてみると窓ガラス越しの日差しが眩しすぎる程輝いていたので、反射的に目を逸らして黒板を眺める。
何でこんなに日差しが強いのかと考えること数秒、夏だからとすぐに答えが出た。
と、その時、
「決めた。あたし、あいつを殺す」
おろせば肩よりもうちょっと下まである黒髪を、こっちから見て左サイドテールにしている女子生徒が1人、俺の前に立って変な事を言っていた。
こいつが昼休みが始まってすぐ、俺に話がある、掃除用具箱の前で待てとか言ってた事をすぐに思い出し、素直に感想を述べる。
「……話って、それだけ?」
「そうに決まってる」
数秒の間も置かずに返答された。
小学校の貴重な昼休みが、このくだらない宣言の為だけに削られていくとはどれだけ虚しいものなのだろうか、とか思ったりした。
「……そう。頑張ってね」
発言自体に特に興味はなかったので、お茶を濁す態度を取る。
「じゃあまた今度ね」
あいつが素っ気なく返し、スタスタと歩いていく。
今度っていつだよ、また呼び出す気か、とか思っている間にあいつはもう自分の席へ戻っていた。
それにしても、殺す、か。あの目は本気だったな。
ていうか、あいつって誰だったんだろう。
まあいいや、また今度あいつに聞く事にしよう。
- あいつなんか死ねばいい ( No.2 )
- 日時: 2011/04/01 11:32
- 名前: 千咲 ◆864fRH2jyw (ID: lPEuaJT1)
一章 「嫌いな人」
あいつの事は大嫌いだ。
我侭で自分の事しか考えないし、少しでも嫌な事があれば暴力で反抗する。
あいつが泣かせた人は、10人は軽く超えていると思う。
しかもあいつは先生に毎日怒られている。
ほら、今も教室の前に立たされて怒られている。
ざまあみろ、と思いながらあたしはその様子を眺める。
「自分がされたら嫌な事はするなっていつも言ってるだろ!?」
先生の怒声が教室に響く。かなり大きな声なので多分隣の教室にも響いているだろう。
このクラスの担任は、普段は明るくて良い人だが怒るとかなり怖い。
その為、説教の時は少しビビって耳を塞ぎそうな人も数人居る。
もちろん耳を塞ぐなどしたら、巻き添えを喰らうのが目に見えているのでそんな事をしている人は居ない。
皆巻き添えを喰らわない為にきちんと座って態度を良くして、あいつが怒られる様を見ている。
もちろんあたしもだ。
いつも説教中は学芸会が始まる前のように緊張感が張り詰め、聞きたくもない怒声を聞き、まるで自分が怒られているみたいだと感じる。
早く説教が終わって欲しいと思っている人はきっと沢山居るだろう。あたしもその1人だ。
それでも、あいつは全く反省していないようにジャージの紐などをいじりながら、下を向いてニヤついている。
その様子を眺め、さっきからニヤついて一体何がおかしいのだ、と先生はまた怒声を教室に響かせる。
「先生ー、説教長いっスよー」
それを遮り、だるそうにあいつが言う。
その発言に驚愕したのか、先生は目を見開いてあいつの襟首を掴む。
先生だけではなく、皆も、その発言には驚愕しただろう。
溜め息をつきたくなるほどに説教は続き、さっき終わった。
何事もなかったかのように先生は授業を進める。
そしてあいつも何事もなかったかのように授業を受けている。
あたしはあいつを数秒、睨みつける。その視線に気付かずにあいつは教科書をパラパラと楽しそうに捲っている。
早くあいつ、死んでくれないかな。マジで。
- Re: あいつなんか死ねばいい ( No.3 )
- 日時: 2011/04/01 20:19
- 名前: 千咲 ◆864fRH2jyw (ID: lPEuaJT1)
いつもの平和な中休み。小学生の特権だ。
あたしはクローバーが描かれたメモ帳に、青いペンで「死.ね」と書き殴り続ける。
もし誰かに見られたら何やってんだ、という訝しげな視線があたしを痛めつけそうなのでメモ帳はペンを持たない手で隠す。
死.ね、死.ね、死.ね、死.ね……
メモ帳を埋め尽くすその言葉が誰に向けられているか。
そんなの決まってる、あいつだ。あたしの大嫌いなあいつ。田中誠。
あたしがあいつを嫌いな理由。
その大半はあたしから大切な物を2度も傷つけた事。
残りはあいつのせいで出来る説教タイムがざまあみろとは思うけど長くて退屈だから。授業ストップするし。
傷つけられた物の、1度目は犬だった。物じゃないから矛盾してるかも。
まだ飼い始めてすぐの時に犬が迷子になり、その飼い犬を捜していたらあたしの飼い犬がゴミ捨て場に居た。
あたしの飼い犬は死なない程度にいたぶられ、泥で薄汚れて傷だらけで、かなり弱っていた。
誰がやったか分かったのは、あたしとあいつは1、2年の時は普通に仲が良かったので、その話をあいつにしたら「誰がやったんだろうね。可哀想だね」と言いつつ、その顔が笑っていたから。小声で「やったの僕だし」と呟くのも聞こえたからだ。
当時のあたしはそれを受け止められずに、あいつと距離を置く事しかできなかった。誰にも言えずに居た。当時のあたしは弱虫だったから。
今だったら即効親に言いつけてあいつを叱ってもらうだろうけど。
- Re: あいつなんか死ねばいい ( No.4 )
- 日時: 2011/04/01 17:26
- 名前: 華世 (ID: 9QYDPo7T)
初めまして、華世と申します。
千咲さん、ファジーで小説書いてますよね。
初めて拝見させていただきました。
こういう話好きです。
更新頑張ってくださいね^^