ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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午前七時
日時: 2011/04/25 15:47
名前: SOME (ID: d9r3SuxE)

初めまして、初投稿なのできっと見苦しい文章が阿波踊りをしているとおもいます。
ご注意ください。

ジャンルはゾンビです。

もし、あなたならどうしますか?

スクリーンの中の存在の彼らが、突然現れたら。

あなたはどうしますか?

彼らの弱点が分からなかったら。

あなたはどうしますか?

映画を信じて頭を破壊しますか?

それとも、つま先から脳天まで砕いてみますか?

たとえそれが家族であっても。

愛する人はいますか?

いいえなら、あなたは幸せです。
きっと物語のように生き残れるでしょう。

はい、の人はわかりません。
きっとリスクが高いから。


これは、運の良い男の話。

現実には無いお話。

どう転ぶかわからない、、そんな話。

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Re: 午前七時 ( No.3 )
日時: 2011/04/25 16:36
名前: SOME (ID: d9r3SuxE)

>>ルビーさん
ありがとうございます。
まだ新参でどこに返信すればいいのか分かりませんのでここに。
どうぞよろしくお願いします。





はい、、起きました、起きましたよ。
ケータイのアラームを止め、充電器から引っこ抜く。
そしてすかさず窓を開け空気を入れ替える。
男の朝一の行事だ。
これを怠ったら最後、一日中”男臭”が部屋中に蔓延してしまう。
今住んでいる部屋は大学の学生寮。
少し狭いが、収納もあっていい部屋だ。

飯つきだしね。

新鮮な空気で目を覚まして、さっさとGパンとTシャツを着る。
朝飯は争奪戦なのだ、急がねばならない。
俺は部屋をとっとと後にした。
鍵を閉めて廊下を歩く。

♪、、、、♪、、、、

あれ?ケータイ忘れた、、。
部屋の中でケータイが鳴っている。
だが、、今取りに行っていたら飯が、、、南無三!!

飯が大事だぁぁぁぁぁぁ!!!

エレベーターについた頃には音がやんでいた。
誰からだったんだろ?
少し気になった、、が、まぁ、、後で大丈夫だよな、うん。
エレベーターが迎えに来た。、、、が
しかし満員、朝飯は地獄だぜ。

しかたがないので階段を使う。
負けられない、、今日のデザートは杏仁豆腐なのだ!
もうすっかりケータイの事など頭から消し去っていた。

Re: 午前七時 ( No.4 )
日時: 2011/05/03 10:25
名前: SOME (ID: 7mORkuWx)

敗者に捧げるおやつ無し。
朝飯は獲れてもデザートが獲れる割合は大体2/1くらい。
今日はこの競争に負けてしまった。
しかし悲しんでる暇はない、大学に行かなくては。
寮からバスもでているが、俺はいつも徒歩で行く。
少しでも足を動かす機会を与えてやらないと、、後で泣きを見るのは自分だし。
棚から教科書を引っ張り出す。
すると、突然巨大な影が窓を通り過ぎた。
物凄いエンジン音だった。
窓から顔を覗かせてみる。

、、、ヘリだ。

しかもただのヘリじゃない、自衛隊のヘリが近くを通ったのだ。
最初の一機の後に続いて、一機、また一機と数を増やしていく。
被災地に向かっているのだろうか?
それにしては様子が違ったような、、、。
なにか、胸騒ぎを覚えた。

、、あ、そういえばさっきのケータイ。

すっかり忘れていた。
ベットから拾い上げて開く。

、、、ん?

画面が映らない。
電源を切ったわけでもない。
やたらめったらにボタンを押してみたが反応はなかった。
故障とは、これから学校行くってのに。

まぁ、、だからといって困るわけでは無いが。
特別話したい相手もいないし。
入学してからもう十日以上も経つが、いまだに友人はいなかった。
決して一人が好きだからじゃない。
ただ、田舎から上京してきたばかりで、、訛りもある。
どこか馴染めないんだと思う。

それだけだ、大丈夫、その気になれば友人なんてすぐにできるさ。

、、、きっと。

持っててもしかたないけど、意外と直るかも知れないし。
とりあえずカスタネットと化したケータイも持っていくことにした。

身だしなみを整え、いざ出発。
新生活なんかに挫けるためにここに来たんじゃない、負けてたまるか。
覚悟を決めて外に出た。

一人だからって負けてられっか。

Re: 午前七時 ( No.5 )
日時: 2011/04/26 07:26
名前: SOME (ID: W8wXq41i)

授業が終わる。
雨だ。
傘なんかもって来ていない。
しっかりと天気予報を見るべきだった。
大学から寮までおおよそ15分、PCケースの防水性を信じて歩くしかない。
横殴りの雨。
ああ、、なんて惨めなんだ。
たった一人で雨に濡れて、、場合によっては恰好のいいシーンかもしれないが、、。

、、、ん?

向かいから一人、スーツを着た男が歩いてくる。
フラフラとした足取り、焦点の合わない視線。
酔っ払いのようだった。
ああいう人に絡まれるのはあまりいいことじゃない。
俺はできるだけ道を譲るように歩いた。
ところが、、

「おぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

俺の真横に来るや否や突然嘔吐した。
危うく服にかかるところだ。
なんなんだ、こいつは。
迷惑極まりないオッサンに一睨みくらいしてやろうと思った。
しかしオッサンはそれどころではなかった。
地面に倒れこみ嘔吐を、、いや、血を吐いていた。
せき込むごとに大量の血が吐き出している。
周りにはあっという間に野次馬が群がった。
正義感のある女性がすぐに救急車を呼ぶ。
俺は動けなかった。
あまりにも唐突だったから。
目が覚めて、何かできる事をやろうと決心して群衆に近づこうとした。

「きゃああああああああああぁぁぁぁ!!」

一歩前に出ようとした瞬間、甲高い悲鳴に背筋が凍りついた。
オッサンが女性の腕にガブリと噛り付いている。
救急車を呼んでいた女性だ。

「痛い!痛い!」

女性が暴れる。
何人かの男でオッサンを引き離そうとするが、なかなか離れない。
腕から血があふれ出す。
女性がまた叫んだ。
そして、とうとうオッサンは肉を食いちぎってしまった。

もういい、、もういい、、。
このままここにいたら事件に巻き込まれる。
俺は走り出した。
たまに振り返ってみるが人だかりでよく見えない。
だが痛みで失神する女性と取り押さえられるおっさんの姿は簡単に想像できた。

、、とんでもないものを見てしまった。

吐き気をこらえて走る。
早く寝たかった。
寝て恐怖を忘れたかった。

Re: 午前七時 ( No.6 )
日時: 2011/04/27 20:42
名前: SOME (ID: 7TIhQdvp)

部屋に戻って、、寝る。
それだけを考えながら寮に戻ってきた。
さっきのことが頭から離れないの。
あまりにも唐突で、現実味がなくて、、だけど

すごくリアルだった。

絶叫する女性と人々、人間とは思えない奇声をあげながら人肉を食いちぎる男。
それを止めようとする人の罵声と怒声。
一言で言い表すなら、、怖かった。
物凄くゾッとした。
あの場にいられなかった。
ああ、クソ。頭から離れない。
スーツの男が頭に浮かぶ。
奇声をあげながら襲ってくる。
そもそも、あいつが人間だったのか疑問に思えてきた。
馬鹿でかい口を開けてる姿もそうだが、なによりも女性の上着ごと肉を食いちぎるアゴの力。
人間業じゃない、、。

、、、そんなこと考えてたら余計に怖くなってしまった。

仕方ない。
ベッドの脇にある棚から、箱を引きずり出す。
M1911A1、箱の表紙にプリントされた大きな文字が中身を示している。

ガスガン、準空気銃という大層な名前に部類されてるが、、まぁただのおもちゃだ。
でも俺にとっては最高のお守りだ。
もう大分使い古しているこの銃は、サバイバルゲームに参加し始めたころからの愛銃だった。
ガスガンは重くて動作も外見も中身も本物そっくり。
だから、俺は本当の銃も使えるんだぞっていう気がする。
幼稚だが、俺は物凄く安心できるんだ。
この銃を握っていると、一人で射撃練習していた昔を思い出す。
この銃だけで何万発撃ったことか、、。
そんなことを考えているともう眠くなってきた。

あれは怖い、、あれは、、まるで映画の化け物だ、、。

銃をギュッと握りしめて、祈った。






あれが夢に出ませんように。

Re: 午前七時 ( No.7 )
日時: 2011/05/10 18:38
名前: SOME (ID: kphB4geJ)

ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ!!!

ふがっ!?

ケータイの目覚ましの音、、あとで変えよう。
もう七時になってしまった。
昨日眠れなかった分、朝のダメージはかなりデカい。
いつもだったらここで飯を食べに行くのだが、今日は、、いいか。
眠いし。
それよりも昨日の事が気になった。
あれだけの騒ぎだ、きっとマスコミも食いついているはず。
一晩眠ってみるとあれだけ怖かったのに、なんだか昔のことのようになっていた、
まぁ、、元々現実感がなかったし。
ただ、、あの悲鳴だけは忘れられない。
無意識に弄っていた銃のおもちゃを机に置いて、テレビをつけた。
いい加減この癖は直したほうが良いかもしれない。

朝の特集

・総理、税金でプロマイド発行、辞任求む

・大アリクイの赤ちゃん誘拐事件

・かわいいニャンちゃん大特集

・ドキッ!春のイチオシ!デートスポry







あれ?
昨日のことが全くない。
他のチャンネルに回しても全くかわらない。
、、、どういうことだ?
まさか、、本当に夢だったのか?
だとしたら、、いや、そんな馬鹿な、、。

ドン!

!?、、驚いて思考がとんだ。
隣の住人が壁を叩いてきた。
なんだよ、別にデカい音も立ててないだろ?

ドンドン!

また叩いている。
これは流石に声をかけてもいいんじゃないか?
、、、よし。
ちょっと話して来よう。
昨日は居なかったが、隣の奴は音楽やってるのかなんなんだか、夜中の十二時までいつもギターを弾いていた。
あいつからしたら十二時までがセーフなんだろうが、俺からしたら十二時まで寝ることはおろか、レポートもかけないのだ。
おまけに朝まで邪魔されたら溜まったもんじゃない。

ドンッ!ドンッ!

まだ叩いている。
もういい加減にしろ!
俺は部屋から飛び出した。


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