ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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時のマリオネット
日時: 2011/05/22 10:01
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)

はい、どうも、玖龍です。はじめましての方がいらっしゃったらはじめましてですね〜w
名前戻ってますね。あれwww
私というしょーもない人間はどうも玖龍から離れられないようです。

題名説明ですね!
えー、「時のマリオネット」。英語にする必要性が感じられないw
「Time marionette」とかでも良かったかな?ww
まあ、意味は同じです!「時の操り人形」ですね!!
タイトルをこれにした意味ですか?……ないです!(ぇ

高すぎるテンションは皆でスルーです!!((
そして注意事項じゃぁ!!

◆注意事項◆

◆ダーク要素が無いです、はいw
◆小説カキコのルールが守れない方はお引き取りください。
◆小6という餓鬼が書いてます、サーセン。

上記に目を通したかぁ!?www
それじゃあ行くぞぉ!!www
レッツラゴー!!

◆スレ建設 5月1日 17:55◆

◆目次◆

◆purologe >>1
◆#1 「A serious crime」 >>3
◆#2 「while」 >>7
◆#3 「demise」 >>11

◆お客様◆

◆華世様 呼びタメッ(♯・ω・)ノ
◆かりん様 呼びタメッ(♯・ω・)ノ
◆ムウ様 呼びタメッ(♯・ω・)ノ
◆ゆかむらさき様 (♯・ω・)ノ

◆有難う御座いました◆

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Re: 時のマリオネット ( No.1 )
日時: 2011/05/01 18:38
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)

◆purologe◆


耳を劈く、嫌な音が道路を走った。
ブレーキをかけた車は、止まらずにそのまま、別の車にぶつかった。
再び盛大な破壊音。そして、ブレーキの音。
扉を開ける音。悲鳴。立ちすくむ人々の姿。紅く染まった車の窓。
すべてが嘘なら良かったのに。


「イヤアアアアアアァァァァ!!!」


小さな女の子の泣き声が、半径50メートルに響き渡った。
すべてが嘘なら、本当に良かったのに。






「ねえ、晴おしっこ」
「あ、ちょっとまってね。アナタ、とめて。ほら、知春。トイレ大丈夫?」
「……いくぅ」


私は、重いまぶたを左手でこすりながら、車を降りた。
——夢、かなあ。
私がお母さんについて、公園のトイレに向かう時。


「まって、ぼくもいくってぇ!!」


車から飛び降りて、こちらに走ってくる弟の姿が見えた。
弟、四歳。私より一つ下の、わがままな弟。
お母さんは、私と弟の手を握って、トイレの中に入った。

公衆トイレ独特の悪臭が鼻につく。


「くさあい……」


弟が呟く。自分だって我慢しているのに……。
私は言い返さなかった。あののほほんとしているところがうざったい。

弟をトイレの片隅の男の子用便器に連れて行き、お母さんは私と一緒に個室に入った。


「晴、終わったら待ってるのよ」


お母さんの言葉に、「はあ〜い」と生返事が帰って来る。



トイレから出て、車に戻るころには、正午を回っていた。
お父さんがお腹すいたコールをしだすころだ。


「映画館行く前に、どこかのファミレスでもよりましょう」


お腹すいたコールが始まる前に、座ったばかりのお母さんが言う。
お父さんは満足げの顔でアクセルを踏んだ。



「ん、この道通れないのか?」
「あら、そうみたいね」


助手席に座る私の目には、「事故 通行止め」の文字が映った。
それと同時に、ひっくり返った車も。


「じ……どめ?」


漢字の読めなかった私の解読を、お母さんが訂正する。


「じこ、つうこうどめよ。車がね、ぶつかっちゃったみたい」
「ふうん」


私は興味を示さずに、落書きだらの壁を見た。
壁に刻まれた英語も読めるはずは無い。


見知らぬ町の、小さな家の、小さな花壇に植わる、小さな花の、小さな花びらが一枚散ったことなど、知る由も無いだろう。

このときはまだ、自分の犯した罪の重さにも、自分が罪を起こしたことさえ知らないのだから。


◆purologe END◆

Re: 時のマリオネット ( No.2 )
日時: 2011/05/01 19:31
名前: 華世 (ID: 9QYDPo7T)

新スレおめ〜(*´∀`*)

小6でこの文才……凄いね、君。
私のデビュー作ヤバイゼw読みにくいったら……
面白くなりそうだね、楽しみにしてるよ。

今後に期待してる!(´ω`*)

Re: 時のマリオネット ( No.3 )
日時: 2011/05/01 20:07
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)

◆#1 「A serious curime」◆


「な、そんな夢、見たろ?」


目の前にいる、高校生くらいだろうか。青年が私に笑いかける。
誰だかも、私になんのようだかも分からないような青年に、こんな声をかけられるのはちゃんとした理由がついているからだ。
それは、今から約五分前にさかのぼる。





「見つけた……」


後方から聞こえた大きな呟きに、思わず後ろを振り返ると、そこには金髪の青年が立っていた。
黒いパーカに、黒いジーンズ。なんとも地味な服装が、美形の顔を汚している。
私が思わず顔をゆがませると、青年が笑った。


「うっわ、懐かしいなあ。やっぱり知春はその顔が似合う!」


見ず知らずの男に「懐かしい」などといわれたせいか、私の口をさらに引きつらせる。
何だこいつは。私に何か用なのか。デリカシーの無い奴だ。
一気にイメージが悪くなった美青年は、さらに笑い声を大きくさせた。
こらえられなくなった私の口が勝手に開いた。


「あのぉ、何か用でも?怖いですよ」


嫌味を込めた一言。
すると青年は、いきなり真顔になったので、私が吹き出してしまった。


「笑うなよ、笑い事じゃねぇんだ」


さっきまで一人で大笑いしていたくせに。
私の口が、また引きつり始めたころだ。
青年の口から、衝撃の言葉が漏れた。


「俺、未来から来た。お前の弟の晴だ」


口の引きつりも、はきかけの落ち葉も、秋の夜の涼しげな風も、無視の合唱も、凍った気がした。


「マジだって。疑うなよ」


晴と名乗る青年の真顔が、非現実名言葉が、急に嘘に思えて、笑いがこみ上げてきた。
私がまた大笑いしている間に、青年はいくつ溜息をついたことか。

私の笑い声が一段落したとき、もう一度青年が言った。


「マジだって。俺、晴だぜ。十八になった晴。信じろよ馬鹿アネキ」


私がこの言葉をもって、晴だと確信したことは言うまでも無いだろう。
小三からの口癖、「この馬鹿アネキ」。


「マジ?」
「マジ」
「嘘じゃない?」
「嘘じゃない」
「誓う?」
「神の名にかけて」


私が、晴の言葉に沈黙していると、晴が顔に怒りマークを浮かばせて言った。


「おい。笑ってる暇ねぇんだよ。思い出せ」
「何を?」
「今から十二年前……いや、アネキからだと九年前か。映画行ったときだ。映画!!初映画で俺が怖くてないたやつ!!」







で、現在に至る。


「その……母さんと父さんと晴と私が交通事故にあったって話?」
「そう」


晴は、「よくきけ」と、念を押して言った。
14歳の自分、最後の驚き。


「あれ、本当は現実のはずだったんだ」



「——え?」



「それを、アネキが曲げた。時間を戻して」



「何よそれ!!冗談もほどほどにしなさいよ!!だいいち、時間を戻すなんて……」



私が手に持ったほうきを手放して、両手を広げて言った言葉を、晴がさえぎった。
私が凍りつく。


「できるんだ。アネキは、時のマリオネットだから」


動き出した時間が、また止まったように思えた。
マリオネット。操り人形。


「私が?」


晴が頷いた。


「嘘だ……」


嘘では無いことくらい、晴の目をみれば分かるのに。
認められなかった。
二人の間に、嫌な沈黙が流れた。
沈黙がとおり去ったころ、ようやく口を開いたのは晴。


「それがアネキの犯した大罪。のちに、タイムバトラックスとなる、許されない大罪だ」



◆#1 「A serious crime」 END◆


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