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白い薔薇は悪魔色    END
日時: 2013/04/01 12:35
名前: 華世&玖龍 (ID: gIDLNLr/)

■挨拶
こんばんはor初めまして、華世と申します。
今回は玖龍と合作ということでワクワクですよ^^
では、宜しくお願いします。

どうも、玖龍です。初めましての方がいらっしゃるのかな?初めましてですねーw今回は合作ということでw
いやあ、実は合作初めてでねーwもうわくわくですww
テンション上げ上げで頑張るので、長い目で見てやってください!www


■注意事項
Ⅰ:荒らし・悪口・中傷・暴言・文句は厳禁。
Ⅱ:話が矛盾することもあると思います。
Ⅲ:華世は亀更新。
Ⅳ:グロイ描写ガンガンいきます。
Ⅴ:心臓の弱い方は気をつけてください。


■登場人物
*桜川 清歌(Sakuragawa Kiyoka)
 悪夢の中の悪魔に取り付かれ、3つの性格を持つようになる。

*東大寺 紅華(Toudaiji kouka)
 清歌の異変に気づき、真実を突きとめようとする。

*華李亞 風夢(Kaia Fuyume)
 お淑やかなお嬢様。ある光景を目にして……

*森崎 水季(Morisaki Mizuki)
 清歌を妬んでいる。ある事を知り、清歌を虐める。

*白王 奏也(Siraou Souya)
 純粋な主人公に恋をする。実は偽善者。


■目次
purologe…>>1
♯1…>>11
♯2…>>12
♯3…>>15
♯4…>>16
♯5…>>20
♯6…>>21
♯7…>>23
♯8…>>24
♯9…>>25
♯10…>>33
♯11…>>45
epiroge…>>47

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Re: 白い薔薇は悪魔色 ( No.21 )
日時: 2011/05/07 11:49
名前: 華世 (ID: 9QYDPo7T)
参照: http://blog.goo.ne.jp/kayorara0623/c/10d4f829ed7443238ebae485be1c54e4

■♯6



「絶対に私じゃない……!!」


叫びながら、飛び起きた。
辺りを見回すと自分の部屋。
どうやらまた、夢だったようだ。

「また夢……」

そう呟き、私は窓を開けた。
涼しげな夜風が頬をなでる。
その夜風に当たって、静かに目を閉じる。

時計の針は午後の8時を指していた。

しばらくしてから、私はある事を思い出した。
紅華に借りていた英語のノートを返していない事に気がついたのだ。
明日は英語の授業があるので、ノートを返さなければいけない。
こんな遅い時間に届けに行くのは、と気が引けたが、行くことに決めた。


英語のノートを片手に、私は歩く。
早歩きでひたすら歩く。
その時だった。ふと、目眩がしたのだ。
そして、私には聞こえた。あの女の声が。

『悪夢は現実になる』

そうはっきり聞こえたのだった。

気味が悪くなり、悪寒が走った。
私は耳を塞ぎ、その場を立ち去った。
走っても走っても、同じ道をグルグル廻っている気がして。
頭の中にあの奇妙な女の声が響いてくる気がして。

張り裂けそうな感情を必死に抑えながら、紅華の家へ向かった。


ピンポーン……

インターホンが鳴り響く。
すぐに扉は開いた。紅華が出てきた。
「遅い時間にゴメンね。英語のノートを届けに来たの」
「そうか、ありがとう。少しだけ上がっていって」
お言葉に甘えて、少しの時間だけお邪魔することにした。

「英語の宿題どうだった?」
紅華がハーブティーを差し出しながら言う。
「紅華のおかげで助かったよ!」
私は微笑みながら言った。紅華もよかった、と微笑む。

その時、悲劇はまた起きた。
激しい目眩が私を襲う。耐え切れなくなり、床へ寝転ぶ。

「清歌! 大丈夫か!?」

私に向かって叫ぶ紅華の顔が、みるみるとあの女の顔に変わっていく。
「キャア!!」
気づいたら突き飛ばしていた。紅華は床へ倒れこむ。
「清歌……!」
紅華が立ち上がった。いや、もう紅華ではない。あの女だ。
手を差し出す紅華の姿が、巨大なカマを持ったあの女にしか見えなかった。

自分を守らなきゃ。
幻覚とも気づかない私は、傍にあった竹刀を振り上げた。


さようなら、紅華—————。

Re: 白い薔薇は悪魔色 ( No.23 )
日時: 2011/05/07 16:54
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)

■♯7


「ねぇ、アンタまた人殺したよね?今度は風夢。アハハ、そんなにばらしてほしいの?奏也クンに」


今日の朝は、水季ら三人にかこまれて始まった。
これやばいかんじじゃないっすか。
ボコられるんじゃないっすか。

風夢が死んだってのも初耳だ。
そして、やっぱり私が殺したことになる。
もう嫌だよ、この人。
奏也君が好きなら勝手に取ってけっつーの。

下らない思考回路をふさぐのは、一人の女子の強い蹴りだった。
椅子を蹴られた私は、バランスを崩して床に落下。


「人殺し」


水季の一言に二人が乗る。


「人殺し!!人殺し!!」


6本の足が飛んでくる。
痛い。


「おい、何やってんだ!!やめろ!!!」


そこに、救世主。
その救世主は水季たちを追い払って、私に手を差し伸べてくれた。
いい迷惑だ。また蹴られるではないか。


「桜川、大丈夫か?怪我は?」


「ううん、大丈夫」


足跡の沢山ついた制服を払い、奏也君の手を無視して立ち上がった。
遠くから鋭い視線が突き刺さる。


「何かあったら僕に言ってね」


「…………」


視線に負けて、頷けなかった。
私は奏也君の耳のそばで、小さくささやいた。
いや、私じゃない。


「休み時間、屋上で待ってる」


「……うん」


水季に殺される前に……。

Re: 白い薔薇は悪魔色 ( No.24 )
日時: 2011/05/07 18:11
名前: 華世 (ID: tMPenRNj)

■♯8



3度目の悪夢。
起きてみると、やはり朝だった。
どうやって帰ったのか、どの道を通ったかなど私はもう覚えていない。
悪夢を見る回数が増えれば増えるほど、私の体は弱っていく。

ふと、両手を見た。
手のひらが真っ赤な血で染まっていた。
私は一体、何をしたの?
体の震えがとまらなかった。



学校に着き、クラスに入る。途端に教室中が静まった。
視線が一斉に私の方に向く。

「ねぇ、アンタ昨日さ、紅華ん家行ったでしょ?」

水季のこの言葉が、1日の始まりとなった。

「確かに行ったけど……何で知っているの?」

行った事は事実。英語のノートを返しに。
しかし、どうして水季が知っているのだろう。

「風夢に聞いたんだけど〜紅華、殺されたんだってぇ。風夢が紅華を刺してるアンタを見たってね?」

沈黙。
呆然とする私、睨む水季。

私はある事に気がついていた。
水季の言葉、悪夢の中とほぼ一致している。
これは、正夢……?

「違う、私はやってない……絶対に私じゃない……!!」

「だって、ほら。紅華来てないし?」

否定する私を遮るように、水季が言う。


その時、私は思った。
じゃあ、朝の真っ赤な血は何?
どうして帰り道を覚えていない?
こう思うということは、水季の言うことは正しいんじゃないの?

そして、気づいた。
あの女が私を呪っている、ということを。

Re: 白い薔薇は悪魔色 ( No.25 )
日時: 2011/05/07 18:30
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)

■♯9


このままだと、本当に殺される。
水季に、呪い殺される。


張り裂けそうな心臓を救う、鐘が鳴った。
先生の声が頭を抜ける。
がたがたと席を立つ音。
生ぬるい挨拶の声。


「休み時間、屋上で待ってる」


自分が自分じゃないみたいだ。
なんだかボーっとして、誰かに操られてるみたいだ。

私の体がふらふらと屋上へ向かう。




外の空気が、私の体を覆った。
かすんだ目には、こちらを見つめる奏也君が写る。

「待ってる」だなんていって、待たせているじゃないか。
私はそのまま、奏也君の方へ。


「……用件は?」


少し顔の赤い奏也君が問う。

私じゃない私は、間髪を射れずに答えた。


「水季に、殺される」

「は?」


私の目から、汁が落ちた。
ぼろぼろ、ぼろぼろ。
あれ、何で泣いているんだろう?
悲しくも無いのに。
偽りの涙が止まらない。


「……水季に殺されちゃう」

「…………」

「だから、だからね……。殺される前に……水季を……殺して……」

「…………」

「お願い」

「……分かった」


あーあ、やっちゃった。

Re: 白い薔薇は悪魔色 ( No.26 )
日時: 2011/05/08 11:39
名前: かりん ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)

何を言うかぁぁぁぁ!
奏也君目覚ましなさいよぉぉぉぉ!

サーセン。びっくりして人格崩壊しました(汗)


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