ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 世界の怪談(短編集)
- 日時: 2011/10/16 21:24
- 名前: 涼 (ID: /iUvxDbR)
始めまして涼と申します。
題名のとおり色んな国のいろんな
怪談話を書きたいと思います!
テレビで見たのをもとにしたり、
自分で考えたりとか色々です(笑
たまーに妖怪やお化け系も出てきます。
怪談話ではないですよね;
すいません。
とにかくよろしくお願いします!
——
#01(パソコン)>>1 #00(陰陽師)>>4
#02(ドライブ)>>2
#03(童歌の娘)>>3
#04(吹雪の晩)>>5
#05(雨の日の出来事)>>6
#06(学校)>>7
#07[幻の女性]>>8
#08(紅い浴衣)>>9
#09[ハーメルンの厄災]>>14
- Re: 世界の怪談(短編集) ( No.1 )
- 日時: 2011/05/18 21:25
- 名前: 涼 (ID: Q7YZ/LhH)
#01 ( パソコン )
「愛海! 好い加減にしなさいっ!! 勉強ばかりしないの!!」
「でもぉ…」
「成績良いのは嬉しいけどあなたの場合はしすぎよ、ほらパソコンを買ってあげるわ」
「ほんと? やったあ」
あたしは勉強大好き人間というあだ名がある愛海と言うわ。
勉強が大好きでもちろん成績も良い。皆に勉強を教えたりする。
学校一馬鹿な子と噂される子があたしの教えた勉強法でしたら、
成績がアップしたというのは秘密。
まあ、とにかくあんまりにも勉強しすぎた所為でママに怒られた。
勉強は程ほどにする約束でその代わりパソコンを買って貰った。
実は前から興味があったんだよね、あたしも勉強以外に趣味はあるよ。
例えばパズルとか、読書とか、世界の色んな国の歴史の研究とか。
完全に年頃の女の子じゃないね。
そんなあたしが初めてパソコンをして慣れてきたころ。
( コメディローズ )
日本語で(面白い薔薇)という名前のブログを見つけた。
何これ?
意味が分からないまま、クリックすれば。
( パンパカパーン )
というラップ音とその効果音の言葉が画面に出た。
しばらくするとまた画面が変わった。
何て言えばいいんだろ、植物とか使った清潔そうな感じの素材だ。
そして画面に映った言葉にあたしは驚いた。
( あなたは記念すべき100人目の方です! こちらに願望をお書きください )
例えばイラストサイトとかでリクエストしてくれるみたいな感じだ。
こちら、その言葉をクリックする。
そして画面は代わり、こんな言葉が書かれていた。
( あなたの願望をお書きください、何でも叶えます )
何これ、絶対に可笑しい。
怖くなったあたしは戻ろうとするけど戻れない。
いくら頑張っても戻れず、仕方なく書いた。
こういう場合は悪い事が起きるのが通例なんだよね……。
怖くなったあたしはパソコンを慌てて閉じ、ベットで寝た。
◇
翌日の朝にあたしは生涯忘れることのない大事件が起こった。
そう、朝の登校中に気が可笑しくなった女の人が、
学校に入り込み、包丁で生徒たちを襲い掛かったのだ。
教師も止めに入り、刺され結果、ほぼ襲われた人は即死の事態に。
助かったあたしはただ罪悪感と恐怖に怯えるばかりだった。
その後、毎晩事件の被害者たちがあたしを責め続ける夢を見た。
そして耐え切れずにあたしは自殺した。
あの日、あたしが書いた願望。
それは——。
◇
ある(コメディローズ)というブログに掲示板にこんな書き込みが。
( 大事件に遭い、自分は助かり事件を体験してみたい! 愛海 )
Fin
- Re: 世界の怪談(短編集) ( No.2 )
- 日時: 2011/05/18 21:50
- 名前: 涼 (ID: Q7YZ/LhH)
#02 ( ドライブ )
「マイク、お前は飲酒運転だけは止めてくれよ」
「するか、バーカ」
「おい、前見ろ! バカ! 」
オレの名前はマイク・ローガンだ。隣の助手席に座っている奴は、
リオ・グローサーはオレの相棒で大親友である。
そんな悪友と皆から言われてるオレたちは真夜中にドライブした。
何となく暇潰しに、が理由だった。
真夜中のドライブもスリルがあって面白い。
リオと悪ふざけしながらドライブの最中にある道路で女を見かけた。
「こんな真夜中に何してんだ?」
「さあ……話しかけてみようぜ」
「ああ、そうしよう」
オレたちは車を動かし女の元へ走った。
途中で追い越し止める。
窓を開いて、歩いていた女にオレは話しかけた。
「おーい、こんな真夜中に何してるんだよ?」
「こんばんわ、ポーランドから気侭な旅をしてる旅人よ」
「へぇ、旅人さん。何でこんな真夜中に?」
「歩いてたんだけど、なかなか宿にたどり着かなくて、決まってなかったんだけどね」
その気侭な旅人の女はニコッと笑った。
凄い美人でオレたちは興奮する。
そしてある事を思いついた。
「良かったら乗せていくぜ!」
「そうだよ、乗ろうよ!」
「では、お言葉に甘えようかしら? あたし、リラ・フィーニーよ」
リラは後座席に座った。近くで見るとやっぱり綺麗な奴だなあ。
本当に旅をしているらしくリュックを背負っていた。
服装もいかに旅をしている、という風な楽な格好だ。
そのまま適当にドライブしながら楽しい一時を過ごした。
ある道に向かう前にリラがこんな話をし始めた。
「昔ね、ある旅をしていた女性が居たの、可哀相に彼女。飲酒運転をしていたある青年二人組みにより轢かれちゃったの。そして谷底に落ちて彼女は死んでしまったのよ」
「へぇ……酷い話だね」
「お、おう」
旅をしている女性ってリラと重なって見えた。
そんな訳ねぇよな。生きているんだし。
「そんな事件がポーランドにあったんだ」
「いいえ、イギリスよ」
「えー、俺達の国に? 覚えてねぇな」
「リオ、ありきたりな事件だったからじゃね?」
「だな」
リラの目付きが鋭くなった気がした。
気のせい、だよな——。
「その女性をはねた青年の名前はね、マイク・ローガン、リオ・グローサーって言うのよ」
オレたちの名前だった。だけど……ただの偶然だよな、偶然だ。
リオはただ苦笑いして相槌を打ってた。
リラはふっ、と笑い。
「その被害者の女性はね、リラ・フィーニーというんだよ」
完全にオレたちは車を止め逃げようとしたが、止まらない。
そのままハンドルを握ってないのに勝手に動き出した。
後ろ座席には、誰もいない———
◇
ある青年二人組みがいました。
ある日その青年は飲酒していたのにも関らず運転しました。
そして山沿いにある道路を走ってる途中で女性をはねてしまいました。
女性は谷底へとガードを越えて落ちていってしまいました。
その後、その青年たちがたまたま真夜中にドライブしている途中に、
とても綺麗な女性をドライブに誘い車に乗せました。
それ以来。
その青年たちと乗ってた車を見た者は、一人もいませんでした。
Fin
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