ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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bleed wizard
日時: 2011/11/22 13:12
名前: 黎 ◆YiJgnW8YCc (ID: 5YBzL49o)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=11214



はじめましての方も、そうでない方もこんにちは。
調子にのって、シリアスにまで手を出し始めた黎です。

ちなみに上のURLは複雑・ファジーにて書いている小説です。

今回は魔術系のお話がベースです。イギリスを舞台に裏社会などを交えて描きます。ここまで徹底して書くのは初めてに近かったりするので、頑張ります。

 まず最初に……

Ⅰ.流血シーン&グロい表現が有るのでご注意を。

Ⅱ.高クオリティーを求めてはいけません←

Ⅲ.荒しはしないでください

Ⅳ.不定期更新気にしないぜ

以上、この四つが平気だと言う方は是非とも見て行って下さいww
それ以外の方は回れー右!!
コメントやアドバイスはいつでも待ってます。してもらうと私が狂ったように喜びます←

【呟き】

やっと秋だと思ってたら、直ぐに肌寒くなってきましたね。
風邪にはお気をつけて下さいな。
ふぅ…そろそろまたテストが有るので、更に更新が遅くなります><

Story

prologue>>1

episode Ⅰ>>4>>7>>12>>16>>19>>20>>21>>22>>23>>24>>25
 登場人物

※近日更新


[私の心を支えてくれる素晴らしきお客様]

朝倉疾風様 比泉 紅蓮淡様 紅蓮の流星様


八月 一日 執筆開始

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prologue ( No.1 )
日時: 2011/08/23 21:06
名前: 黎 ◆YiJgnW8YCc (ID: WbbkKfUP)



“汝はいつか己自身を……己の体に通っている血を恨む日がくるだろう”

 この言葉の“全て”の意味が分かった時、彼自身ではなく他の誰かになってしまう……そんな予感がした。それは体を乗っ取られるのとも違い、確かに彼自身が此処に存在するはずなのにふわふわと曖昧過ぎる感覚に似ているのであろう。それでも彼は平然としているのだろう。そして自分だけが犠牲になるのなら構わないと、微笑むに違いない。この時の幼い彼には分からなかった……こんなどこにでもいるありふれた中の彼というたった一人の人間が、彼の血が、世界全体をも揺るがし軸となる大きな歯車を破壊する力を持っている事は。そしてその壮大な力が“大切な者”を消してしまう要因になる事も、分かるはずがなかったのだ。
 
 力とは使い方一つで人を守る事も傷つける事もたやすく出来る。そのどちらかを選ぶかによって使う者の本質が出るのであろう。彼はタイムリミットに達した時どちらを選び、何を思い何を求め…………何を嘆く?見守ることしか許されない者達は辛く、泣きわめき、ただただ彼の無事を……闇に捕われず正しく前へと進む事を恨まずに望めるのだろうか。

 汚れた血を受け継いだ罪なき少年の狂った運命が重々しく、ステージの幕を上げた。

Re: bleed wizard ( No.2 )
日時: 2011/08/02 12:30
名前: 朝倉疾風 (ID: 0nxNeEFs)
参照: http://lyze.jp/ix3x/

わたしの小説にコメをしていただいて、ありがとうございます。
温かいコメをもらうと、嬉しさのあまり舞い上がります。 とりゃー。


この言葉の“全て”の意味が気になります。
簡単に見ると、自分の血を恨むということですが、もっと深く
掘り下げていくのでしょうか。
うむむ。
汚れた血を受け継いだ少年……。 気になりますな。

Re: bleed wizard ( No.3 )
日時: 2011/08/03 20:52
名前: 黎 ◆YiJgnW8YCc (ID: WbbkKfUP)



>>朝倉疾風様

こちらこそコメントありがとうございます。
私はパソコンの画面の前で、嬉しすぎて踊ってますよ。

もっと掘り下げて、読者様の裏の裏をつきたいですね。
私、伏線とか大好きなので。

気になると言ってもらえると、本当頑張れます。
そちらにもまた窺わさせていただきます。

episode Ⅰ ( No.4 )
日時: 2011/08/05 11:23
名前: 黎 ◆YiJgnW8YCc (ID: WbbkKfUP)



三月八日午前二時、場所はイギリスのブライトン郊外。春に近づいてきたが、まだ夜中は冷える。ここから話しは展開していく。
 とある場所へと何の躊躇いもなく、一人の少年はカウンター席へと着く。周りは柄の悪そうな大人ばかりで煙草と酒の臭いが酷く、鼻がひん曲がりそうだ。
 ここは裏通りの地下、人目のつかないようにひっそりとあるパブ。そんな場所に若僧が入って来たがために視線を独り占めにしていた。そしてあろうことか自分の姿をもっと見せつけたいとばかりに、顔をすっぽりと覆っていた黒いフードのついたマントを勢いよく脱ぐ。少年の顔があらわになるのと同時に人々からどっと歓声が上がる。

「ウォルじゃねぇか!! おりゃあ、てっきりお前さん捕まったと思ってたぜ」

「ウォル、よく無事だったわね」

 ウォルと呼ばれた少年は金色に近い茶髪をもち、瞳は淡い紅色。顔の全てのパーツが良く、端整な顔立ちだ。
 二人の男女を筆頭に人々がウォルを取り囲み、声をかける。先程までの嫌悪感に包まれていたのが嘘のように皆が笑顔に変わる。そしてウォルが口を開くのを今か今かと待っていた。

「心配かけてごめんなさい。でも俺は少し怪我しただけで、“成功”したから大丈夫です」

 無表情だった顔が少し動き、静かに微笑をみせる。それを聞いた大人達は目を見開き、みるみるうちに口は弧を描いていく。そして次の瞬間にはウォルを除く全ての大人達は「よっしゃー!!」など、狂ったように奇声を上げていた。
 ウォルは自分より年上のそんな大人達を静かに見つめていた。そして最初に座った席につくと、カウンターを挟んで反対側の店主と目があう。

「マスター、いつものくれる?」

 ウォルは眠たそうに欠伸をする。店主はその様子を見て肩をすくめると、カウンターの下の棚をいじりだす。ウォルは店主の準備が始まるのを確認すると、横目だけでまだ騒がしい大人達を見る。男女関係なく楽しそうにしているしている光景が写る。
 不意にカランとグラスと氷が触れた音がし、その方向へと視線を向けるとカウンターの上に鮮やかな青色のカクテルが置いてあった。

「今日は成功祝いにさくらんぼもつけておきます」

 店主はその鮮やかな青色に映える、真っ赤で小さなさくらんぼを乗せる。ウォルは「ありがとう」と小声で告げると、グラスを顔に近づけて香りを楽しむ。そしてグラスの淵を唇につけ、傾ける。ふわりと甘く少し酸味のあるフルーツの味がじんわりと広がっていく。 一気に飲み干したウォルの頬は赤く染まっていく。そしてグラスの底に沈んでしまっていたさくらんぼのヘタを掴み、真っ赤な実を口へと運び頬張る。

「ずいぶんはしゃいでるな。そういえばショーンは今日来てないの?」

 ウォルは困ったように、呆れた表情でゆるゆると頭を振ってみせた。しかしそれも最初だけでショーンという者の安否を聞くときは、また無表情に戻る。まるで“動揺”を偽り、隠すように。

「……捕まったよ。お前さんが此処を留守にしている間に」

 店主は磨く必要のない輝かしいグラスを手にとると、白い布で吹く。
 ウォルはその言葉にすら表情を変えず、グラスをもう一度手に取ると種を吐き出す。

「そっか、分かった。俺もう眠いし疲れたし帰る」

 ウォルはお金をカウンターに置くと立ち上がる。店主は困ったように笑いながら軽く頭を下げる。

「ありがとうございました。また来週お待ちしています。」

 ウォルは振り返りもせず、出口へと歩いていく。そして軽く手を上げると闇へと溶け込むように、その場から消えていった。
 ウォルに目もくれなくなった大人達も、流石に気がついたらしい。そして何故か驚いたような者、感心してる者もいた。

「すげえよなウォル。こっからロンドンまで一瞬で移動出来ちまうなんて」

「流石、元Aランク魔術師よね」

 ウォルが消えた場所を大人達は尊敬の眼差しで見つめていた。

Re: bleed wizard ( No.5 )
日時: 2011/08/05 15:44
名前: 朝倉疾風 (ID: 0nxNeEFs)
参照: http://ameblo.jp/ix3x-luv/

カクテルを飲む描写が素敵すぎて思わず
噛んでいるガムをくしゃくしゃ。

元Aランク魔術師ということは、なんらかの理由でAランクから
抜けたということですか?
なんか朝倉は、「元」とかいう言葉に敏感です。


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