ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 黒十字路で、あの日。
- 日時: 2011/08/07 22:47
- 名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)
あの日、あの時、あの瞬間を。
私は忘れるはずがなかった—、
私の大好きな大好きなあの人。
響く車の騒音—、
驚いたあの人の顔と、伸びる私の手、
「やっ………琴音ぇ……ことね—っ!!」
「る………か?」
→(( 設定 ))←
@character
主人公 間河野 楼華 (マカノ ルカ)
鬼灯 琴音 (ホオノキ コトネ)
黒神 燐 (クロカミ リン)
>付け足しあり、
@story
ある街、—ある時。
楼華は、あの時を忘れるはずがなかった。
黒十字路と呼ばれる、交通事故が絶えない十字路で、
事故は起きた—彼女達の道は?
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- 琴音の死、 ( No.2 )
- 日時: 2011/08/07 22:55
- 名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)
—葬式場。
「琴音ぇ………っ」
何度も泣いた、
琴音が燃やされる時、
もう二度と会えないあの姿をもう一度みたい—、みたい。
と、何度も何度も叫んだ。
琴音は、私と喧嘩したせいで死んだ。
ずっとそう思った、
自分を責めてせめて。私はわたしを呪った。
*
「転校生を紹介します!」
弾むような先生の声。
一週間ぶりの学校は、私をさらに暗く見せる場所のようだった。
みんな、元気に笑って、明るく楽しんでる。
そのなかで、何もかも諦めた顔をして、
じっと暗闇を見つめてるような、—そんな目をして。
悲しんでる私は、目立った。
「自己紹介、どうぞ!」
「—黒神燐です、宜しくお願いします。」
静かに、細い声で呟くように自己紹介をする彼女。
ざわめく教室、
「見て—、あの子めっちゃ可愛いぃ〜」
「美人だよねぇ、……綺麗な髪と目。」
「やせてるよね、いいなぁ……」
ふと、その転校生の方をみる。
長くんびたつや—葬式場。
「琴音ぇ………っ」
何度も泣いた、
琴音が燃やされる時、
もう二度と会えないあの姿をもう一度みたい—、みたい。
と、何度も何度も叫んだ。
琴音は、私と喧嘩したせいで死んだ。
ずっとそう思った、
自分を責めてせめて。私はわたしを呪った。
*
「転校生を紹介します!」
弾むような先生の声。
一週間ぶりの学校は、私をさらに暗く見せる場所のようだった。
みんな、元気に笑って、明るく楽しんでる。
そのなかで、何もかも諦めた顔をして、
じっと暗闇を見つめてるような、—そんな目をして。
悲しんでる私は、目立った。
「自己紹介、どうぞ!」
「—黒神燐です、宜しくお願いします。」
静かに、細い声で呟くように自己紹介をする彼女。
ざわめく教室、
「見て—、あの子めっちゃ可愛いぃ〜」
「美人だよねぇ、……いいなあ、」
「綺麗な瞳と髪ぃ、ほっそりしてるし」
ふと、転校生のほうを見てみると
本当に彼女は美人だった。
長く伸びた、つややかな紫色の髪。
透き通った瞳と、綺麗に整った顔つき。
足とお腹はほっそりしていて、—まさに"超美級"。
「—じゃあ、そこの席に座ってくれるかな?」
先生がさしたのは、私の隣の席。
これが、彼女と私の出会いだった
- 黒神燐 ( No.3 )
- 日時: 2011/08/09 12:28
- 名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)
—ことん、
彼女は私の隣の席に座る。
「黒神燐よ、」
「間河野楼華」
軽く、名前の名乗りあう。
「じゃあ!自己紹介も終わったことだし授業はじめよっか!」
先生の明るい声が響いて、授業がはじまる
数学のノートはもうぎっしりで、
歴史もぎっしり、
国語と理科は、綺麗に一行ずつ……。
ただただぼーっとして、私は授業を聞いてた。
授業内容は、左耳から入って、右耳から出て行き。
黒板に何かが書かれると、私もノートに何かを書く。
ちら、
と。ふと隣を見る。
「………………………。」
ノートはまだいっさい書かない黒神さん。
じっと、先生の話を聞いて、黒板を睨んでいた。
「はい、では休み時間です、」
そう言われると、ノートを書き始める。
丁寧に、綺麗な字で。
「ねえねえ、黒神さん。前はどこの学校?」
「部活とか何やってた?」
「運動とか、得意なのー?」
クラスで質問は絶えない。
私はそれをそっと見ていた。
- 転校生、 ( No.4 )
- 日時: 2011/08/11 22:46
- 名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)
放課後、私はふと、忘れものに気がついて教室に戻った。
明日はテストだから、ちゃんと復習しとかないと…。
がら、と扉をあけると。
そこに人影が見えた。
黒神さんだ—。
無視して、普通に机に手をのばす、
足早に教室の扉の前にいって、手をかけると—、
「間河野さん」
「なに?」
ちょっと不機嫌そうに、返事をする。
それでも彼女は、すごく落ち着いた暗い声をして、
「貴方は、鬼灯琴音を知っているわよね?」
「!!!!」
なに………っ?
死んだ琴音をはなしにだすなんて……!!
こいつ、私と琴音が、友達だったことも知ってて、…嫌味で?
「どういうつもり……っ?琴音を知ってるから何?」
睨みつけながら答えると。
「—私は、鬼灯琴音の友人よ、」
「…………なにをいってるの?」
「ついおととい、一緒に遊んだわ、」
は………っ?
な、 に を……いっ て
怒りがこみ上げる。
いや、怒りの領域を超えていた。
「現実では死んでいるけどね、私たちの世界のメルトエンドという世界では、生きて—」
「……………ふっざけるなぁ!!!!」
心の底からの声、
「琴音は死んだんだの……っ!!私の目の前で、血だらけになってね…!!!黒神さんは、嫌味をいってるの……っ!?ふざけないで…!!」
「私は、貴方をむかえにきたの。」
「……………っ、」
「メルトエンドを信じないなら、一度見せてあげる。」
「は?」
「琴音を、」
—
- Re: 黒十字路で、あの日。 ( No.5 )
- 日時: 2011/08/17 18:44
- 名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)
「—?」
此処は何処?
黒神さんと教室で話して—。
—琴音?
((楼華、久しぶり。))
そこに居たのは、あの事故の日、琴音が着てた服を着た、琴音の姿だった。
「なん………で?」
大好きな琴音なのに、私は後ずさりしてしまった。
怖い………。
なぜか恐怖が渦巻いて、
琴音はあの日、血だらけになって倒れてた。
顔は見れなくて、—怖かった、
あの時の同じ恐怖が襲った。
((楼華、怖がらないで—?話を聞いて、))
「ぁ………こと、ね?……これ、夢だよ…ね?」
((楼華、よく聞いてね。私は死んだの。そっちでは。でも、こっちでは生きてるよ。こっちはね、木野葉城っていう世界が広がってて、そこで私は暮らしてるの、—))
「……………?」
意味がわからない、何言ってるの?
貴方は誰?琴音は死んだんだよ?琴音は—。
かたん、
「そこまでにしておきなさい、琴音、」
((燐ちゃん、))
「木野葉城の掟その1、同世界以外の者には、情報をながすな、」
((でも、楼華は本来—。))
「ええ、"本来は"ね?」
((聞いてなかった、))
「それは申し訳なかったわね、」
何が—おキて いル の?
「そろそろ、この娘、混乱してきたようね—。」
((そりゃあ、そうじゃない?死んだ人が出てくるんだもの、))
「まあ、本題に入りましょうか—」
「—貴方は本来、木野葉の人間よ、」
「え?」
「いいえ、"木野葉城の姫"ね、」
((燐ちゃん、本題に移る速度が半端じゃないね—))
「【獣の王、花音楼華姫、】それが貴方の真の名前、」
- なにがなんだかわからない。 ( No.6 )
- 日時: 2011/08/21 21:55
- 名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)
「え—っ、」
「お待ちしておりました。と、敬語を使ってあげたいのだけど。今はやめておくわ、」
((ぅあ"……っ!?))
「あら、琴音。」
琴音…………………?
「時間がきてしまったようね、さようなら。」
((ぇぁ……あぁあぁ唖ァ……ッ、!?))
琴音が透明になって、消えたり見えたりする。
点滅するライトみたいだ。
((楼華………ぁ…一緒に、きて……?))
私の手を、琴音がぎゅっと握る。
ばし、
「そうはいかないわ、琴音—いいえ、アリス」
((ぃゃ……独りは………っィや……))
「こ…とね?」
((ゥああああぁ唖嗚呼ぁァ!!!!))
「ふう—。消えてしまったようね、」
「黒神さん、」
「なあに?」
「貴方はうそつきだ。」
「なぜ?」
「貴方は、琴音の友達なんかじゃないよ」
黒神さんは、しばらく黙って、私を見ていた。
だがやがて、口を開いた。
「ええ、今は。ね?今までは友達だったけど—。」
「…………なんで?」
「琴音がもう、人間でも街人でもないの、街日とというのは、メルトエンドと、木野葉城に住む人間のことよ」
「どういう、—。」
「彼女は2つの名を持っているの。"琴音"と"アリス"それは元々定められた名。街人は、死ぬ時刻が定められていて。日にちは決められてないのだけど—、時がたつと、ブラックという人型をした、悪魔になるの。琴音は"アリス"になったわ、」
「え—?」
≪ノミコミガワルイムスメダコト≫
「—あらわれたわね、アリス。」
「……っ?」
≪サア、マカノルカ。イイヤ、カノンルカ。ケモノノオウヨ、—≫
「ひぃっ………!?」
「下がっていなさい、獣の王。」
≪マチビトナドニヨウハナイ!!!!≫
「いいえ、こちらにはあるわ、」
≪—キサマ?、マサカ………ヤミノオウ?≫
「ごめいとうよ、化け物アリスさん。」
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