ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 望まない声
- 日時: 2011/09/24 14:13
- 名前: 青樹 ◆E1bZZKKP6. (ID: ozjjHAkx)
青樹っていーます
よろしく
こないでほしいの↓
荒し・チェンメ・パクリ・宣伝・中傷・なりすまし
着てほしいの↓
駄作も受け入れてくれるやさしい人・協力してくれた人たち・コメントをくれる人
以上。
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:神様、この世は醜いものです
*神様、この世界はあってはいけません。
−神様ぁ?この世界は必要ですかぁ?
神様。この世を守ってください。
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- Re: 望まない声 ( No.2 )
- 日時: 2011/09/24 14:29
- 名前: 青樹 ◆E1bZZKKP6. (ID: ozjjHAkx)
〜〜一章.1 少女〜〜〜〜〜〜
「ママ?ママァ…?」
今日も俺は世界を見ていた。
小さな町のボロイ小屋の小さな少女を俺は見ていた。
少女は涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして親を探していた。
見えない目を命一杯動かして、動かない足を両手でたたいて。
自分を捨てた親を。自分をボロボロにした親を。
それでも、探していた。
「ママ…?ドコ?そこにいるの…?ママァ…。ママァ!」
叫んで、叫んで、血を吐くようにさけんで。
やっと、小屋の扉が開いたと思ったら。
やっと、親があいにきたと思ったら。
小屋は、真っ赤に燃えるだけ。
二人の親は、どこにいっただろうか?
神の目の前で。
罪を犯した二人は、いったい…。
どこに行ったのだろうか?
- Re: 望まない声 ( No.3 )
- 日時: 2011/09/24 14:49
- 名前: 青樹 ◆E1bZZKKP6. (ID: ozjjHAkx)
〜〜〜一章.2 母親〜〜〜〜〜〜
俺は今も見ていた。
子供を捨て逃げた母親を。
俺は見ている、放火した父親を。
俺は見ている。
罪を犯したすべての人間を。
「寒気がするわ。」
女が言った。
そりゃそうさ、だって俺が見ている。
「気のせいさ。」
それはどうかな?俺は見ている。
二人の罪は俺が見ている。
一人の死も俺は見ている。
「そうよね、気のせいよね。」
馬車に乗る女を俺は見ていた。
「そうだぞ。気のせいだ。」
荷物を渡す男を俺は見ている。
女が荷物を受け取って馬車を走らせたのを俺は見た。
置いていかれた男が絶望した顔でその場に座ったのを、俺は、見た。
その後女はどうなっただろう?
俺の目線に気がついた馬が暴れたりしていないだろうか?
いや、むしろ暴れればいい。
俺は見ている。
二人の夫婦と一人の少女を。
最後の言葉は
「 アイシテタ 」
- Re: 望まない声 ( No.4 )
- 日時: 2011/09/24 14:43
- 名前: 青樹 ◆E1bZZKKP6. (ID: ozjjHAkx)
〜〜一章.3 小屋〜〜〜〜〜〜
俺はみだした、あの小屋を。
真っ赤に燃えたあの小屋を。
燃やした男もまだみてる。
燃えた少女もまだみてる。
逃げた女もまだ、みてる。
ひとつの一家をまだ見てる。
全員シヌまでまだ、みてる…。
燃えた小屋には肉がある。
濁った色の目を持ち、動かない足で、頬に涙の後がある。
小さな肉が落ちている。
小さな肉の動かせる所。
それは、真黒になり炭が中まで入っている口。
最後まで、親を呼び続けた口。
彼女は最後に何を言うのだろう?
最後のセリフは…
「 アイシテヨ… 」
- Re: 望まない声 ( No.5 )
- 日時: 2011/09/24 14:50
- 名前: 青樹 ◆E1bZZKKP6. (ID: ozjjHAkx)
〜〜〜1章.4 オワリ〜〜〜〜〜〜〜
2つ終わった。
彼女の時間と、女の時間。
二つの時間が眠りについた。
残りはひとつ。
もういとつ。
失った男に託された、重く大きな2つの罪。
男はどうする?
かんたんだ…。
愛するものへと声を出す。
割れたガラスを拾い上げ。
サヨウナラと涙する。
ガラスについた悲しい液。
それは血なのかはたまた愛か…。
最後の言葉は
「 アイシテル 」
- Re: 望まない声 ( No.6 )
- 日時: 2011/09/25 10:53
- 名前: 青樹 ◆E1bZZKKP6. (ID: vpjGb8yf)
〜〜二章.1 嫌われ者〜〜〜〜〜〜〜
今日の俺は王宮を見ていた。
王宮にいる俺とそっくりな少年を見ていた。
少年はいつも真っ青で、いつも怯えて。
いつも怒り狂っていた。
今日の少年は、いつもとは違っていた。
何時もよりも狂った目で、何時もよりあせった声で。
王妃のもとまで駆けてった。
きっと彼はコロスだろう。
今まで自分を嫌われ者にしていた王妃や王を。
そして、気がつかないのだろう。
王妃の中の小さな子供を。
聞こえたのは小さな声と大きな悲鳴…。
”少年よ、どうしてしまったんだ?”
なんて、白々しくいう王の声。
”サヨウナラオウサママタアイマショウ”
なんて、思ってもいない声。
そして少年は…。
「あの餓鬼を処刑しろ!」
嫌われ者の英雄と、鎖になった…。
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